2013年12月29日日曜日

ミッションを問い掛け続ける、という仕組み作りの重要性

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


今日はまずこのリンクをご覧下さい。

海外で"Like!"され過ぎな天才的広告まとめ - NAVER まとめ


はい、ご覧になりましたか?


ニヤニヤ出来るモノを期待された方には申し訳ありません(笑)

それでも「ほぅ~~」とか「う~~ん」とか、いろいろ感じる事があると思います。

ACのコマーシャルなんかでも時々そういうのがありますよね。

現代社会を生きる上で、とても大事に思える何かが、刺激的な表現を使って啓蒙されているのが分かります。


ところがここからは憶測ですが、これを見てドキッとしたり何かを感じたからと言って、今までギャンブルやタバコの歩き吸いを続けていた人がその日を境にやめたりするのか、ミンク大好きな人が毛皮を買うのをやめたりするのか、ゴミのポイ捨てが習慣になってる人がそれをやめたりするのかといえば、その効果としては正直なところ期待出来る程では無いのではと思っています。

見た時はハッとして「ああ、気をつけよう」と感じるでしょうが、そのまま即行動に移せる人なんてホントに僅かだと思うんです。

ホンマいい事書いてるって分かるし納得もしてる、なのにいざその状況になったら忘れてる、または自分の行動に置き換えては考えられない。


これが会社やお店がミッションや理念を掲げた「だけ」の、言い換えると「絵に描いた餅」の状態です。


例えば社是、企業理念なんかには「私たちはお客様を第一に考え・・・」とか「真心でお客様に接し・・・」とか、一つひとつは誰も文句を言えない程真っ当で当たり前の、商売人としの心得が書かれていますよね。

しかしこんなものを壁に貼ったり朝礼で唱和するだけで、みんなが行動に移せてるなんて考える事がどれだけ甘い目論見なのかが、これで実感して頂けると思います。


先ほどのリンクを例にして続けると、例えばどこかの街でのタバコの歩き吸いを本当に止めさせたいのであれば、喫煙所以外のいたる所にあのポスターを掲出したり、折に触れて歩き吸いについて考える機会を設けるようなキャンペーンを展開するでしょう。

毛皮の購入を本気で止めさせたいのであれば、上のタバコと同じような方法を採るか、無理を承知で言えば毛皮売り場の入り口にあのポスターを貼ったりするかもしれません。


要は、正したい行動をしてしまう前後に、強制的にでもそれについて考える機会を作り、習慣になるまでその環境を保つ事が、特に初期の段階では必要なはずなんです。

そもそも無意識にしている事や、好きでしようとしている誰かの習慣や嗜好を変えようとするんですから、新しい価値観がその人の習慣になるまでは徹底的に寄り添う必要があるわけです。


仕事で言えば、現場での仕事中やその状況になった瞬間に「お客様に寄り添う」を思い出し、それに沿った行動が採れる環境を作るという事。

ミッションは日常の行動に表れないと何の意味も無いし、せっかく掲げた職場の理念やミッションを、実は誰も実践してない「絵に描いた綺麗事の餅」だと従業員自身が感じ始めたら、むしろミッションを掲げた事そのものが逆効果にだってなりかねないんです。

ミッション経営をしたいのなら、もっともっとそれについて全員が顔を突き合わせて「考える」機会が会社の制度として必要ですし、お客様に接してる直前直後に改めてそれを意識する仕組み作りが必要です。


理念を作って、飾って、暗記させる、ここまでは多分パンくんでも出来る(笑)

「仕組み」と呼べるのはここからです。


お客様や従業員、会社・お店、あなたがその全てを愛しているなら、あなたが掲げた理念やミッションで会社全体が考え・動く「仕組み」を作りましょう。


「ルール」を生きた状態に保つ為のルール、それが「仕組み」、言い換えれば「システム」です。

それが無い組織は、やがて執行部が発する言葉に重みを失って、言いっ放し、やりっ放し、やらせっ放しが横行するようになり、あらゆる決め事が短期間で形骸化していきます。

誰も実践していない理念をありがたがって大事にしているというだけで、経営者であるあなた自身が、ミッションの本音と建前という二枚舌の存在を認めている事になるんです。

あなたのお客様が、笑顔でリピートして下さる組織を本当に作りたいのであれば、そのイメージを文章化しているはずの理念やミッションの浸透に手を抜く事など許されていい訳が無いんです。

仕組みを作る為の大前提は、あなたやあなたの側近にあたる幹部クラスが身をもってミッションを実践している、身体で従業員に表現して見せているという事です。

誰が見ても「ミッションの体現者」であるあなたが、その「熱」を伝えようとして仕組みを考えるから稼動するんです。


仕組みというシステムは、決して仕組みそのものの良し悪しだけで稼動するのではありません。

特に導入初期においては、その仕組みをどんな想いで作ろうとしているかという、あなたの「熱」が伝わるからこそ稼動するのだという事を忘れないようにしましょう。

2013年12月25日水曜日

「くくり」という商品提案を考えてみよう

くくる。結ぶでも縛るでもなく、巻き付けるでも併せるでもなく、括る(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


ブログなんかでよく目にする「カテゴリ」という区分けがあります。

ブログ記事の内容をテーマ分けしてタグを付け、興味のあるテーマの記事を一括で表示したり出来ます。


例えば私、毎日食べてる料理の写真をグルメブログとして公開しているのですが、昨日はチキンカレーの記事をアップしました。

もう3年くらい、全ての食事をアップし続けていますので、一日だいたい三食、のべ3000食分の記事がストックされてるわけです。

一年に一回はチキンカレーを食べるので「チキンカレー」というカテゴリだと3件くらいあり、月に2回は鶏肉を食べるので「チキン」というカテゴリだと約80件くらい、カレーは好きで10日に一回食べますので「カレー」だと100件以上ヒットします。

チキンカレーは香辛料たっぷりで「スパイス」というカテゴリを加えてもいいですし、子供も大好きな料理なんでハンバーグやオムライスと同じ「子供のごちそう」というカテゴリを作ってもいいですね。


さて何を言いたいのかというと話は二つあり、一つは私がグルメブログを書いてるなんてというのは真っ赤なウソだという事(笑)、もう一つは「商品はその構成要素や背景でいろいろな側面がある」という事です。


例えばスーパーマーケットの陳列棚は冷凍食品、味噌醤油、乾麺など商品カテゴリで分けられていますが、これを産地や発祥地でくくり直す事で、新しい商品コーナーやフェアのアイディアが生まれるかもしれません。

エスニック雑貨屋にある様々な動物の木彫りオブジェ、羊とウマをペアにして「この先2年の干支の置物が家にある事で得られる日本人としての精神的な充足感」を提案して売る事が可能になるかもしれません。


あなたが仕分けた新しい「くくり」で、今までお客様が考えた事も無かった組み合わせの商品セットが成立する可能性があります。

新しいくくりに気付き、それを提案するだけで、新しい単価・新しい客層・新しいお客様に出会えるかもしれないんです。



あなたの商品を今までと違う視点で眺めてみて、新しい括り方が出来ないか考えてみましょう。

そこには、いわゆる「死に筋」が甦るチャンスが眠っているかもしれませんよ。



アメトーークに学ぶ企画術!採用されるヒット企画の作り方。 - NAVER まとめ

2013年12月22日日曜日

カッコウィーものを選びたガール事の無意味さ

カッコウィーもキャワウィーも無ウィミー(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


カッコいいモノ、憧れますよね。

どうせならカッコいいモノを所有したいと思いますし、何なら自分自身もカッコよく生きたい、出来れば周りからもカッコよく生きてると思われたい、なんて考えたりします。


「オシャレとは我慢である」という言葉がありますが、これは例えば機能性が低く着心地や使い勝手がよくないモノでも、スタイルやデザイン性を優先して使用するという、見た目のカッコよさを最優先したファッション哲学の中のひとつです。

これはこれで真理だと思いますし、私だって「骨盤にベルト当たってちょっと痛いがな」と思いながらも無理してピチピチのローライズを穿いたりします(笑)

しかし、大事な販促ツールを作る際にこの「カッコいい」を優先条件にする人が、ビーーーーックリするくらい多いという事実には正直驚きを感じています。

これは10年前、私が初めてお客様の販促ツールデザインオファーを受けて以来、ずーーーーっと感じ続けている驚きと違和感です。


カッコいい名刺がいいなぁ、ポスターもカッコよくね、もちろんチラシもカッコよくないと、ホームページはビュンビュン動くカッコいいのにしてよ、カッコいい看板やなあ、口を開けばカッコいい、カッコいい。


必要それ?(笑)


その「カッコよさ」とやらで、一円でも売上増えるんですか?


「どうせならカッコいい方がええがな」

そりゃそうでしょう、100枚配って10人から仕事が獲れる名刺が5種類あるのなら、その時はその中で一番カッコいいのを選べばいいでしょう。

けどそういう理由では選んでませんよね、こういう人は大抵「カッコいいモノを所有してる自分」でいたいから、カッコいいモノを選んでるんです。

しかも圧倒的にカッコいいまでは行かない、なんとなくカッコいい、ぼんやりカッコいい、どっちかというとカッコいい部類、みたいな何とも煮え切らんカッコよさに落ち着くという(笑)

「カッコいい名刺を持つ自分」になりたいだけなんじゃないの?「御社のホームページ、カッコいいですね」って言われたいだけなんじゃないの?って思ってしまいます。


販促ツールには全て「販売を促進する」という目的があります、当たり前です。


だったら「販売を促進する」という目的を達成する販促ツールが一番「カッコいい」んです、輝いてるんです。

陸上競技でヘアスタイルが乱れるからと100メートルを20秒で走るイケメンと、全力で10秒で走る普通の人、トラックではどっちがカッコいいですかって話です(笑)


みんなが「何となく」カッコいいと思ったモノを作る、そういう人達がいっぱいいる。

という事は、もうそれだけで「同類さん達」に埋もれてしまい、人目をひきつける事は出来ない状況なんです。


お客様の目を引いて、その流れで内容に興味を持たせて誘導する。

何となくシュッとした何となくカッコいい程度のモノには、もはや持ち主が考える程のお客様の目を引く力もありませんし、そうなると当然その流れで内容に興味を持っても貰えません。


「じゃあ笑ろてまうくらいカッコよかったらええん?」


それはあなたがその後に用意する「仕組み」次第です。


私は今までに何度も、変わった名刺など販促ツールのリンクをここでアップしていますが、それには理由があります。

世間でよく目にする「一般的な販促ツールデザイン」の中からあなたが使うモノを選ぶ必要なんて全く無い、という既成概念の打破の為。発想はもっと自由であっていいという事に気付いて頂きたいと思っているからです。

ただ単にカッコいいもの、クールなものやオモロいものを見て頂きたいのではなく、誰に言われた訳でもなく勝手に「これ以上はやっちゃダメ」だと思い込み、無難なものをヨシとしてしまいがちになる風潮から脱して頂きたいからです。


そのリンクには、それこそ「笑ろてまうくらい」カッコいいモノも沢山掲出されていますが、私はカッコいいモノをすすめているわけでは決してありません。

確かに「一般的で無難なモノ」しか目にした事のない多くのお客様の目を引く、あなたの存在に気付いて貰うアイキャッチとしては極めて有効だと思います。

しかし、注目させた後にちゃんとそこに書かれた内容に興味を持たせる「流れ」を用意していないと意味は無いんです。

お客様を導く「仕組み」も持たずに、ただ目立つだけの「ワル目立ち」ではもちろんダメ。かと言って、販促でお客様の目にとまらない事は害悪だと思っているから「アイキャッチの一案」として紹介しているわけです。


「死ぬ程カッコいい!!こんな名刺持ってる人ってどんな仕事してるん!?」

そこまで人を虜にするくらいの素敵さを求めるのなら話は別ですが、そこまでトンガった事をする程の勇気も無い人達が求めてしまいがちな「なんとなくカッコいいと思われてみたい」程度の希望が優先されて出来た販促ツールに価値は無いわけです。何ならゴミに近いわけです(笑)


並み居る競合他社の中からお客様の視線を集めて、そこに書かれた情報に沿ってお客様を導く事が販促ツールの目的。

ライバルとの違いを伝える事が目的のはずなのに、どういうわけか誰の目を気にしているのか何の体裁を取り繕うとしているのか、結局たいして違いも表れない程度の、何とも中途半端に「ちゃんとして見えるモノ」「シュッとして見えるモノ」を選ぼうとするんです。


知らんがな、勝手にシュッとしてたらええねん(笑)


仕組み!! まずは仕組みを作りましょう!!

仕組みを実現する為の様々な条件をデザインに落とし込み、それに影響しない範囲でなら好きなだけオシャレして下さい。

売る仕組みも持たないまま、集客に貢献もできない程度のカッコよさやかわいさを求めるなんて、商売の神様にとってはホンマ迷惑なだけです。



意外にも、仕組みコンシャス(仮称 笑)でデザインされたものはカッコいいものが多いんですよ。

たぶん機能美のひとつなんでしょうね。



【Webデザイン】惚れぼれするとにかくカッコイイ企業ホームページ - NAVER まとめ

2013年12月20日金曜日

最初も最後も商売は結局「ひと」

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


製品そのものや設備は「モノ」ですが、商売の仕組みを考えるのも、それを実践するのも「ひと」でしかありません。


「ひと」は商売の実務を担っています。


設備機械には長く稼動し続けてもらう為、油をさしたりメンテナンスしたりというケアを当たり前のように行いますが、これは人に対しても当然行う必要があります。

経営者と従業員には商売上の「お客様」が存在しますが、経営者にとっては従業員も「お客様」だという認識で、同様の扱いや心配りをする必要があるという事です。


以前も書きましたが、従業員を「只の使用人」と取るか「ビジョンに共感し、仕事に参画し続けてくれる、自分にとってのお客様」と取るかで、社員の帰属意識は天と地ほども違ってきます。


お客様も従業員も同じ「ひと人」


お客様がまた来たいと感じる売り場つくりと、従業員が明日も楽しく働きたいと感じる職場つくりの原理原則は全く同じです。

口先やきれい事で「従業員は我社の宝です」と言ってるだけで無く、目に見える形で、心に響く形で、その気持ちを還元して見せているチームは強い。

「全ての従業員は経営者の視点を持て」とか言いながら、権限も与えられず褒められもせず、その扱いは丁稚そのもの、こんな達成感の得られない職場でポジティブに働き続ける事が出来る人なんて、ほとんどいません。

従業員自身が惚れる事も出来ないような会社が行う接客サービスに、お客様惚れる程の魅力なんているわけが無い。

満たされていない人間が、他の誰かを満たし続けるなんて出来るわけが無いんです。


「ひと」というものをナメてる会社は、最終的に「ひと」にナメられる事になります。

それはリピーターが育たない、従業員が育たないという形で還ってきます。


返報性の法則というものが商売で使われる事は多いですが、これはお客様に対しても従業員に対しても同じ事。

お客様に何かをして頂きたいのであれば、まずはこちらからお客様に何かをして差し上げる必要があるし、従業員に何かをして貰いたいのであれば、まずはこちらから従業員に何かをしてあげる必要があるという事です。


末端の従業員一人の意識が変わったところで、組織に及ぼす効果や影響は残念ながら小さい、しかし会社のトップの意識が変われば全体が変わる、そのくらい組織の長たるあなたが「誰の為に何を考え何を大事にし、それをどう表現しているのか」という事は重要なんです。


社員重視の経営で愛されるスゴイ社長たち - NAVER まとめ

2013年12月18日水曜日

お客様に浮気されない、最もシンプルな方法

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


浮気をされない、私の知る限り世界で最もシンプルな方法があります。

知りたいッスか?(下衆笑)


それは、浮気する気にならないくらい相手をメロメロに惚れさせる事です。


言うのは簡単ですな(笑)シンプルとは書きましたが簡単だとは言ってませんからね(笑)


まぁ相手の好みがあっての話なんで、具体的にどう惚れさせるかというのは色々と策もあるだろうと思うんですが、少なくとも人格や性格・気質、ありのままの自分をちゃんと受け止めてくれる人とじゃないと、お互いに末永く付き合いたいとは思いませんよね。

どんなに特殊な好みや性癖の人同士でも、ベースとなる信頼関係が成立していないと長期にわたる良好な関係は難しいという事です。


下のリンクをご覧下さい。こんな話の流れですが、変なサイトではありません(笑)

『客を犯罪者扱いしてるみたい』 avexポータルサイトの違法ダウンロード警告表示に批判の声 - NAVER まとめ

2012年の10月、法律改正により違法ダウンロードが刑事罰の対象となりました。

それにあわせて音楽会社のホームページが一斉に警告表示を開始、その当時の警告表示をまとめたものです。


どうよコレ(笑)ナイわぁ。


念の為に言っておきますが、この警告が表示されるのは違法ダウンロードサイトじゃないんですよ、版権を持つ音楽会社のサイトですよ。

そのレーベルに所属するアーティストの音楽を、正規でダウンロードしようとする善良なファンが訪れるサイトですからね、それを泥棒呼ばわりですよ。

万引き抑止の為、お店の中に「万引きアカン!」的な張り紙をするのはまぁ100歩譲ってヨシとしても、これはアカンでしょうよ。


ファンとの関係、台無しですよね。

ファンのモチベーション、下がりますよね。

この後で、お客様に感謝!みたいな事言われても、誰か信じます?アホかって思いますよ。


しかし、これと似た状況って私達の身近にもあるんです。

お客様に宛てた、やたらと細かく厳しい注意書き、どんだけあるねんって思うくらいの例外規定の表記、店内のお客様を見守るのではなく「監視」している従業員の目。


ホンマにね、築いたものを壊すなんて一瞬ですよ。

商売人としてあなたが発信する何かに対して「ふぅ~ん、そうなんや」って、一瞬で冷めるお客様がいる可能性だってあるんです。


で、お客様を冷めさせない、私の知る限り世界で最もシンプルな方法があります(笑)

知りたいッスか?(デジャヴ、かつ下衆笑)


それは、あなたが先にお客様を信頼するという事です。


お客様を信じても無いくせに、さも信じてるような事を言ってるから、ほころびが見えた時に困るんです。

最初から信じていれば、そもそも起こらない問題ですよね。


バンバン万引きされてるのに笑ろとけ!って話じゃないですからね(笑)そういう事じゃないんです。

お客様に対して性善説で向き合ってるのか、性悪説で向き合ってるのかという、あなたの立ち位置、お客様にあなたが求める関係性の問題なんです。


「お前ら、万引きしようと思ってるんちゃうやろな?!」という立ち位置のお店が採る防犯対策と、「お客様はコミュニティの一員」という立ち位置のお店が採る防犯対策は違います。

監視カメラを置くか万引きGメンを配置するか管理タグを付けるかは知りませんが、「変な事すんなよ!」って思ってる店員さんの目と「楽しそうに商品を選ぶお客様の姿って素敵ですねぇ。あ、万が一何かあれば毅然と対処はしますけど」と思ってるお客様の目が違う事は想像に難くないですよね。

要は、あなたがお客様をどう思ってるかが、ふとした時に表れてしまうという事なんです。


ふとした時、気を緩めた時にボロを出さない方法は、最初からボロなんか持たない事です。

少なくともお客様との良好な信頼関係を望んでいるのであれば、「これを言ったらお客様はどう感じるかな」くらいは考えますよね。

あなたが信じなきゃならないお客様と疑わなきゃならないお客様、一体どっちが圧倒的に多いんですかって話なんです。



愛し合い、信頼し合ってると思ってた彼氏に突然

「お前、浮気はアカンねんぞ。浮気は犯罪やねんぞ、罰金やねんからなっ!!」

って言われたら、そら恋も冷めるってモンでっせ、avexはん(笑)

2013年12月15日日曜日

販促はプレゼンテーション

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


戦後すぐの闇市ならともかく、モノと情報に溢れかえってるこの世の中において、商品は「こんなん扱ってまっせ」と言うだけで売れてしまう程、簡単ではなくなっています。


様々な同類商品の中から、あえてその商品を選ぶ事でどれだけお客様の生活に素敵な未来が訪れるか、どれだけ楽しい気分になれるか、どれだけ悩みをズバッと解決してくれるか、それを気付いていただく事で購入を促すアクション、あなたが扱う商品を選んでもらう理由を提示する必要があるわけです。


つまり、お客様へのプレゼンテーションに成功したモノが売れていくという事です。


プレゼンと聞くと、営業職の人が新規顧客に向けてパワーポイントなんか使って小洒落たページをサクサクめくってる印象を持つ方もいらっしゃると思いますが、お客様に自分の商品を訴えかけて購入してもらう為の働きかけという趣旨を考えれば、販促活動全般がプレゼンにあたります。

あなたがかける声も、商品の横に立てるPOPも立派なプレゼン、お客様に訴えるメッセージなんですね。


記憶に残る、心に刺さる、感情を揺さぶられる。体験したくて堪らなくなる。

他の商品ではなく、あなたの商品を見たお客様をこういう気持ちにしたいなら、隣に並んだ他社製品と同じ切り口では、その効果が薄れてしまうという事は想像できます。


あなたのプレゼンを見聞きして、商品を購入してそれを確認する事でお客様の「買い物という名の冒険」が完結するのであれば、全二巻のうち、プレゼンが第一巻で商品が第二巻だと言えます。

まずは横に平積みされた類書ではなく、あなたの書いた冒険の書第一巻を手にとってもらう。

読んだお客様の中で「続きが読みたい、体験したい」と感じた方が第二巻、つまりあなたの商品を購入する、という事なんですね。


見つけましょう、「あなたの商品」を選んでもらえるプレゼンの視点や切り口を。


アメトーークに学ぶプレゼン術!記憶に残るプレゼンテーション。 - NAVER まとめ

2013年12月11日水曜日

「喜楽」の力

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


今回も、その道のプロとしての技術だけで食べる事が、実は損しまっせという話(笑)


餅は餅屋などと言いますが、仕事はそれぞれ専門の技術や商品をプロとして扱う事で収入を得ています。

大工は家を建てる技術、医者は医療技術、エステティシャンは美容技術、アナリストは分析技術、予備校講師は入試攻略技術、その技術がその人のウリだしそれを求めて人は集まりお金を払う。

プロとしてその技術に日々磨きをかけ続ける事は当然ですし、だからこそ、その技術がどこに出しても恥かしくない「商品」として成立しています。


ところが、技術を求めて来るお客様が必ずしも「技術のみ」を求めているのかと言えばそうとは言えません。

どうせなら良いモノ、優れた技術にお金を払いたいというのは、お客様としては当然の心理でしょう。

けど、ほとんどの商売人は世界で只一人しか持ち合わせていない、桁違いに圧倒的なイノベーション商品や技術を扱っているのでは無いハズです。


そんな中で、お客様があえてあなたの技術に、あなたの商品にお金を払おうとするのには、それ相応の理由があります。

それは従業員の笑顔の良さかもしれないし、単に家から一番近いからかもしれない。

あなたの商品説明が解り易いからかもしれないし、出してくれるお茶が美味しいからかもしれない。

趣味丸出しの内装に共感してるのかもしれないし、トイレが綺麗だからかもしれない。


商品が良い、技術が良い、そんなのはプロなんだから当たり前。

その「本業」以外に人を引き付けている部分こそが、今のあなたが同業他社とは違う「サービス」を提供しているという事になるんです。


下のリンクをご覧ください。

鉄道会社初の女性社長が繰り出す生き残り戦略がすごい!まとめ - NAVER まとめ


この鉄道会社、もし本業である輸送業務だけにこだわって経営を続けていたら、もうとっくに廃線となっていたと思います。

鉄道業なんだから駅周辺の人口が減ったらもう終わりだと普通は思いますよね、住民は引っ越せても線路は引越しも移動も出来ません。


ところがここからがスゴイ。

再建策の中で、輸送業務に直接関係するモノなんてほとんど無い(笑)

極めて幅広く、しかも貪欲に、様々なくくりで「自分たちのファンになる可能性がある人達」を集めた事が実を結んだと言えます。

鉄道業が運送業・輸送業だという狭い認識を、サービス業であり、アミューズメント業だという視野で捉えた結果です。

電車が移動に必要だから乗車しているお客様の数はおそらく変わっていません、乗りたいと感じたお客様が集まってきたんです。

これが「喜楽」の力だと言っていいと思います。


しかし、この鉄道会社が商品力だけでなく、それを軸にして提供できる様々な武器を「最初から」理解していれば、ひょっとしたら一度も経営危機に晒される事は無かったのかもしれません。

本来売りたい商品や技術も「武器」なら、それに付随して提供できる可能性があるモノも「武器」

大事なのは、自分が使える可能のある武器を、自分自身でちゃんと理解しているという事なんです。


あなたが使える武器の棚卸しをしてみましょう。

あなたのお客様になり得る人の新しい「くくり」を見つければ、新しい武器が見つかるかもしれません。

あなたの本業のスキルを軸に、あなたが誰に何を訴求するかという切り口を変えただけで、今まであなたの前には現れる事がなかった新しいお客様を呼ぶ事が出来る可能性がありますよ。


それにしても枕木に名前って(笑)

私がもしこの権利を買ったら、枕木見たさに線路ウロウロして電車にひかれる自信があります(笑)

2013年12月9日月曜日

商品を取り巻く環境を意識しよう

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


お客様の悩み、不安や不満を解決する事、商売においてはそれが商品選びや広告宣伝でのアプローチにおいて重視されています。


商品を軸に商売を考えた場合、お客様の不安や不満を解決するという視点は「商売の原点」とも言えるくらい重要なんですが、お客様とのコミュニティを作り、その関係を永続させるという長期のお付き合いを視野にいれた場合、商品力だけに頼るのには限界があります。

限界があるというより、お客様が「ふるいに掛かり過ぎる」と言ったほうがいいかもしれません。


「商品は素晴らしい」「悩みや不安・不満を解決してくれる」確かにこの為にお客様はお金を払って下さいます。

しかし例えば「愛想や雰囲気は悪いけど、扱ってるモノは良い」という印象をあなたが得ていた場合、あなたの目の前には愛想の悪さを我慢してでも商品を欲しいと思っている人が残っているだけで、愛想の悪さに耐えられない人は既に去ってしまっている可能性があります。

これってもったいない話ですよね。

商品品質が魅力的なのはもちろん大事なんですが、その商品を取り巻く環境にも魅力が備わっている方が、より多くのお客様を集める事は間違いありません。

なんとかカントカ「だけど」商品「は」良い、よりも、なんとかカントカ「の上に」商品「も」良い、の方が単純にお客様は嬉しいし快適なわけです。


お客様を引き付け、あなたが扱う商品を、より一層魅力的に感じさせる要素、それはお客様があなたと接触する際に感じる「喜楽」です。

喜怒哀楽という感情の中の「イイ感じ」のモノふたつ(笑)それが「喜楽」


喜楽、多少荒い言い方をすれば、それはあなたの「やさしさ」と「オモロさ」から作られます。

これは別に、半分がやさしさで出来ているというバファリンの宣伝ではなく、「ワッハッハ、こら傑作や」という笑いのハードルを商売に設けようという提案でもありません(笑)

「やさしさ」と「オモロさ」とは「思いやり」と「サービス精神」という事です。


商品が「物」であろうが「人的サービス」であろうが、商品を取り巻く購入環境全てを含めて商売を考えると、商売はひとつ残らず「サービス業」だと言えます。

お・も・て・な・・・言わんけどね、流行語大賞なんて(笑)けど「おもてなし」なんですよ、思いやりとサービス精神って。

お客様に何をして差し上げる事が出来るかという事なんです。


お客様の不安や不満を解決するという視点が「商売の原点」だとしたら、お客様にどんなサービスをして差し上げる事が出来るかという視点は「おもてなし発想の原点」だと思います。


お客様を面白がらせよう楽しませようワクワクさせよう、それよりもまず自分達が面白がってそれをお客様に伝えよう、取っ掛かりやスタート位置は、それぞれあっていいと思いますし、それは個性の範疇だと思います。

最終的にお客様がワクワクしている姿をイメージして、売り手がワクワクしながらあれこれ考える、言い方ややこしいですが(笑)このスタンスが商品とお客様を取り巻く環境を作る為に必要な、柔軟な発想の源になるんです。


出来そうもないような、一見突飛なアイディアが浮かんでしまっても、それが実現したと想像した時のあなたのワクワクが止まらないのなら、何とか実現する為にあれこれ策を練る事でしょう。

ボツネタ同士が合わさって、別の新しい何かが生まれる事もあるでしょう。

あなたがオモロいと感じる事はきっと他の誰かもオモロいと感じるでしょうし、何よりお客様がワクワクすると思える事を考える習慣を職場に作る事こそが、おもてなしの風土を職場に作る事につながるわけです。



世間や業界、時にはあなた自身の理屈や慣例に囚われ、大人ぶってバカバカしい事を考えないで済まそうとする日常が、元々は柔軟だったはずのあなたのクリエイティビティを腐らせてるのかもしれません。

立位体前屈マイナス20センチの私が言うのもなんですが(笑)頭も身体も、たいていの場合、柔らかい方が強い。

商品そのもののように目に見えるモノより、店の雰囲気や従業員がかもし出すムードや繰り出す会話、商品を取り巻く環境のように目に見えないモノの方が、お客様に与える印象は強いんです。


商品が良い、そんなの今の時代当たり前です。

それ以外の、目に見えないものを大事にしましょう。

お客様は五感をフル稼働させ、感性で買い物を行うんですから。



とにかくすごい!!カスタムPC画像集【改造】 - NAVER まとめ

2013年12月5日木曜日

サービスこそ「仕組み化」を

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


ここの所、マニュアル経営が陥りがちな問題について書いていますが、私はマニュアルの存在そのものを否定しているわけではありませんし、職場のルールや決め事が明文化される事を否定しているわけでもありません。

むしろ接客にこそ「仕組み化」の為のルールの構築や整理が必要だと感じています。


本屋のビジネス書コーナーに行くと、ディズニーランドやリッツカールトンの関連書籍が山のように売られていますよね。

ずいぶん前から売られ続けていますし、年々その種類は増えているような気がします。

それはそのままニーズの高さを証明している事にもなりますが、逆に考えると、もう長い間ディズニーランドやリッツカールトンのサービスが、目標に「され続けている」という事になります。


昔から、ディズニーランドやリッツカールトンのサービスは凄いスゴイと言われ続けていますが、何故いまだにそう言われ続けているんでしょう?


それは、多くの方が「結局まね出来ずに終わっている」からに他なりません。

ディズニーランドやリッツカールトンのサービスを、自社に導入したいと関連書を手にして導入を試みても、一時的な猿真似で終わってしまい、自社の文化として根付かないから、いまだにアイツらは「永遠のあこがれ」で居続けているわけです(笑)


「ディズニーランドでは細部にこだわったり全員が清掃作業にあたってるらしい、ではうちもそうしよう。」

「リッツカールトンにはクレドというモノがあるらしい、ではうちもそれを作ろう。」


こういう、上っ面だけをなぞる行為を猿真似と言います(笑)


賭けてもいいですが、と最近ここでよく書きますが(笑)ことサービスに関しては、形から入って成功する事は決してありません。

何故なら、考える順番が逆だからです。


ディズニーランドやリッツカールトンは、まず自分たちのお客様が、その場所でどういう気分や状態で過ごす事がベストかという「明確な」ビジョンがあり、それを達成する為に必要な事を細分化して「仕組み」にし、あとはそれをただ「愚直に実施」し続けているだけです。

ビジョンや想いがカタチになったモノの「ほんの一部」が全員清掃だったりクレドだったりするだけの事で、本当に見習わなきゃならないのは、自分の商売のビジョンや想いをカタチに「し続ける為の仕組み」なんです。


何を売って何を提供する商売であっても、漠然と「お客様が笑顔で過ごし、また来て頂く」というイメージは出来るでしょうが、駄菓子屋のお客様と高級ホテルのお客様が求めるモノは違いますし、その商売の客単価以上のコストが掛かるサービスの提供も出来ませんよね。

自分のお客様が、あなたに何を求め、何をどういう形で提供したらその人は喜んで「また来よう」と思ってくれるのか、起点となるのはあくまでもココ。

あなたのしている商売の中の「起点」を常に意識して仕事が出来る環境を作る事、それがその仕事でのサービスの「仕組み」となるわけです。


従業員という「他人」を巻き込み、ひとつのチームとしてお客様をもてなすのだから難しいのは当たり前。

だからこそ、あなたのお客様の「最高のもてなされ方」を、常に追求「し続ける為の仕組み」が組織内には必要なんです。


どういう言葉をいつ投げ掛けられたらあなたのお客様は嬉しいと感じるのか、どういう心配りがあなたのお客様に一番伝わるのか、どんな気持ちで扉を出る時にあなたのお客様は「また来よう」と決心してくれるのか。

その答えはあなたの職場の中にしか落ちていません。


あなたの商売に必要な「理想の仕組み」をまず考え、それを実現する為に必要な方法やヒントを内外に求め続ける。

この順番が正しい、逆はあり得ないんです。


ディズニーがやってるから良い方法、リッツがやってるから間違いない、こういう動機であなたの会社にコピペできるノウハウはほとんど存在しないと思ったほうがいい。

コピペしたいなら、まず先にあなたのビジョンを従業員全員と共有できる「風土」を作る必要があるんです。

耕してもいない自社の畑に、あのご陽気な黒ネズミを放ったところで、そいつはきっと、ただでさえ育ちの悪い作物を食い荒らす害獣にしかなりませんよ(笑)



すごすぎる『ディズニーランド』のスタッフ伝説 - NAVER まとめ

2013年12月3日火曜日

ダジャレやパロディーのコストパフォーマンス

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


個人的な話で恐縮なんですが、私は学生時代に「ダジャレは口にしない」と決めて、もう30年くらい暮らしています。

メルマガやフェイスブックの記事のタイトルに言葉遊びとして入れる事はありますが、日常会話の中で口にする事はほとんどありません。

その分たまに、言うつもりも無いのに言葉の流れでちょっとダジャレっぽくなってしまった時などは、必要以上に「いや、今のダジャレちゃうから!ホンマにちゃうからっ!!」と必死なくらい否定したりして恥ずかしさを逆に加速させてしまう事もあります(笑)


ダジャレ。こんなどうでもいい事を、わざわざ言わないと決めたのには幾つか理由があります。


いわゆる普通のダジャレは、誰でも比較的簡単に言えるけど、失笑程度以上のウケが期待出来ないという、言葉通り「洒落」の「駄作」だという事がまずひとつ。

ダジャレを好んで使う人に限って、ダジャレを言い放った後で「どう?今の」的なドヤ顔をするのが個人的に耐えられない事(笑)がひとつ。

要するに、言葉遊びとしてはアリだと思うし、よく出来たダジャレには「上手い!」と感心もするけれど、決して激しく感情が揺さぶられたり横隔膜が痙攣する程「オモロいーーっ!!」とはならない事が経験上わかっているので、じゃあ最初から言わない、と「禁じ手」にしたわけです。


さて、これだけ冒頭からダジャレの事をディスって、ここまでで数人は敵を作ったわけですが(笑)これを宣伝広告で使うとなると事情が違ってきます。


商品名やキャッチコピーの中で、このダジャレ的な言葉遊びを目にする事はよくあります。

言葉遊びだけでなく、何かを元ネタにしたパロディーを使うケースも目にします。


日用品や、どっちかと言うとB級指向のモノ程、こういったダジャレ傾向が強いように思いますが、これは実に理にかなった手法なんです。


ダジャレもパロディーも、どちらも「元ネタ」が必要です。

オリジナルネタありきのダジャレ、オリジナルネタありきのパロディーなのですが、どちらも広く認知された元ネタの力を借りて簡単にイメージしてもらう事が出来るというメリットがあるんです。


例えば映画。

産みの苦しみで製作され、膨大なコストで宣伝されて大ヒットしたとします。

それをちょっとイジって、パロディーのコントをテレビのバラエティ番組で放映する。

よく見る光景ですよね。


面白いコントをオリジナルで作ろうと思えば、相当なセンスや労力が必要です。

ところがパロディーは、既に誰かが苦労して産み出して、宣伝の限りを尽くし世間に認知させたオリジナルを、ちょっと触って茶化すだけ。

とんでもなく楽ですよ、多分これを読んでるほとんどの人にも作る事が出来ます。


一方で観る側の人間は、勝手にオリジナルネタを頭に描いてパロディーとの対比を楽しみます。

頭の中でオリジナルとリンクされるので、とても記憶に残りやすい。

パロディーのコントは3分やるだけですが、受け手はバックグラウンドとしてオリジナルの映画2時間をちゃんと頭の中に呼び戻した上で観てしまいます。


他人が英知を集めて作って広めた「100」の力を利用して、それに「1」の労力を足しただけで「30」くらいの効果を得る、これがパロディーです。


オリジナリティにこだわり、いばらの道を登り、「100」という創作活動の頂点を目指す事はもちろん素晴らしい。

ダジャレやパロディーも、他力本願でメインストリームに乗る事など出来ないけど、かける労力と効果のコストパフォーマンスは素晴らしい。

どちらが優れているとかではないんです。

私達商売人は、状況で使い分ければいいと思います。

商品のネーミングやキャッチコピーで、言葉遊びや語呂合わせを用いたモノが耳に残りやすいのは、頭の中で勝手に「オリジナルネタ」との関連付けが行われるからなんです。

利用しない手はありませんよね。



とはいえ、ダジャレもパロディーも、結局オリジナルをどうイジるかはセンスなんですけどね(笑)

商売人は言葉を大切に選ぶ習慣をつけましょう。



リンクの悪戯結社、オモロイとは思いますが、そういう観点から言えば
「お前らずいぶんラクしてるやん」という感じ。


Twitterに突如出現した悪戯結社【反広告社】が謎すぎる!!! - NAVER まとめ

2013年12月1日日曜日

満足しているお客様を見て頂こう

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


メジャーなモノ、マイナーなモノを問わず、マニアックなユーザーがいる商品には、たいていネット上にファンサイトがありますよね。


マニアがその商品についてアツく語り合う、マニア以外の人から見れば微笑ましさ半分キツさ半分というサイトです(笑)

メーカーが自ら用意するサイトもありますし、ファンが自ら立ち上げるサイトもあります。


そこに参加する方々は非常に楽しそうに見えます。

実際に楽しいんでしょうし、同じ趣味や感性の人達と盛り上がるのは、この上なく気持ちいいんだろうと思います。


元々は「ややファン」くらいだった人が偶然目にしたファンサイトの雰囲気に触れ、そこで商品についての更に深い知識とユーザーのアツい思い入れを知り感化される事で、その仲間に加わりたいという人が現れます。

ファンサイトを見るまでのその商品は「ただの選択肢の一つ」だったのに、ファンサイトに後押しされる事で、自分からディープファンになろうとするわけです。


このような効果を生み出すファンサイト、売り手にとっては通販番組ではお馴染みの「使用したお客様の感想」の、極めてポジティブで強力なヤツを手に入れたに等しい状態です。

お客様が「好きだ!」と、自ら名乗りをあげて商品についてアツく語りに集まるわけですから破壊力は抜群です。


こういった状況を、あなたがこだわりを持って扱っている商品で用意する事が出来ないかを一度考えてみましょう。

お客様のポジティブな声は、他のお客様への呼び水になります。

ライトユーザーをヘビーユーザーに変える力を持っています。

「好き」を自覚していなかったユーザーに「あ、私コレ好きやったわ」という自覚を与えます。

物販でもサービス提供型の商品でも大丈夫、ユーザーの声やユーザーの存在そのものを、他のお客様に知らせる方法はありませんか?

サイトでもお店の壁でもニュースレターでも落書き帳でも形式は何でもいいです、ラブホの落書き帳でさえ実は立派なファンコミュニティーツールなんです(笑)



下に用意したリンクの馬のマスク、あのamazonが事実上のファンサイトになってます。

馬ズラかぶった人間が好き放題やってるという楽しそうなコミュニティー、ここに入りたいが為に購入のクリックをする人もいるでしょう。

好循環、とはこういう事です。



他のお客様の前で、お客様があなたの商品について何かを語ってくれる場所はないかを探してみましょう。

ただ、いろんな事をさせられ過ぎて、ここの馬はもはやウマではなくガチャピンみたいになってます(笑)


Amazonで売っている「馬のマスク」の写真が大変なことになっている dailynewsagency.com

2013年11月29日金曜日

業種を問わず共通する、商売人の大事な「仕事」

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


例えば雑貨店で求人募集をする場合に表記する業務内容は「店内雑貨の販売」、不動産屋で求人募集する場合の業務内容は「住宅営業販売」あたりでしょうか。

多くの人は求人票や面接で担当者に言われた通り、その業務を「職業」だと認識して就業します。

もちろんそれが職業ですし仕事なんですが、実際に求められる商売の全体像から見れば、求人表記の内容は「仕事」というより、必要最低限の「作業」に他なりません。

では、商売人の「仕事」とは何でしょう。


「お客様に喜んで頂く事」


もしこの項目が最初から業務内容として挙げられていたらどうでしょう。

お客様を喜ばせる事が最初から仕事として規定されているという状態、求人の段階で明言しているのを私はまだ目にした事はありませんが、意識付けという点ではとても大事なアクションになるのではないかと思っています。


「お客様の喜ぶ顔が見たい」ってな言葉をたまに耳にしますが、生まれついてのエンターティナーでも無い限り、人生一発目の仕事初日からステッキをスカーフに変えたりシルクハットからハトを出したりする人はいません(笑)

仕事を覚え心に余裕が生まれ、自然に笑顔で接客出来るようになり、お客様に「ありがとう」って笑顔で返された時から、ちょっとずつお客様が笑顔でいる事の気持ちよさに気付いていく人が大半です。

業種を問わず商売はお客様との良好な関係を築く事が求められるわけですから、本来であれば仕事を覚える前に、仕事を通じてお客様に喜んで頂く事について理解しておいたほうが圧倒的にいいわけです。


自分が何かをした事で、他人が喜ぶのは楽しい。

自分が仕事をした事で、お客様に感謝されるのは嬉しい。


これは言葉でなら何とでも言えます、必要なのはそれを一日でも早く実感できる「経験」です。

あなたが伝える商売のミッション、その想いや理屈や知識をどれだけ早く経験に変えるかで、サービスの質は大きく違ってきます。


自発的に気付き、自分から学ぶ事が重要だという教えは世の中にたくさんあります。

間違っているとは私も思っていません。

しかし少なくとも「接客業」というくくりの中で言えば、「じゃあ、新人が成長して自分で気付くまでの間は、お客様に我慢させててもいいのかよっ!?」って話です。

いいわけがありませんよね。

新人だろうとベテランだろうと、お客様にとっては応対したその人が「お店の顔」なんです。


「お客様に喜んで頂く事が仕事」だという意識付けは一日でも早いほうがいい、生まれたてのヒヨコが最初に見たモノをお母さんだと思い込むように、意識付けされたという自覚すら無いくらい早いほうがいい。

何なら「いらっしゃいませ」の言い方よりも先に教えるべきだと私は思ってます。


緊張してひきつった笑顔、うろ覚えの仕事、新人ですからある程度は仕方ありません。

しかし、お客様が「かまへんよ、新人やししょうがないわな」と、あたたかい目で見てくれるかどうかを、名札の上に貼った「研修中」というシールに任せっきりにするのはリスキー過ぎます。

「私によくしてくれようと一生懸命だけど、残念ながらまだヘタ(笑)」そう思うから、気持ちだけは伝わるから、お客様は新人の未熟さを許して下さるんです。

新人には避けられない、未熟さゆえに与えるお客様への不快感を軽減してくれるんです。

「大きな声で、笑顔で、いらっしゃいませ!と言いましょう」、これは只のスキル、接客の為の技術のひとつに過ぎません。

何の為に、誰にどうなって欲しいからそれをするのかを先に教えておかないと、緊張してたり喉の調子が悪い時には「ただ無愛想なだけの人」です。


商売人はお客様に育てられる、この感覚は間違いありません。

しかし、放っておいたらお客様に揉まれて勝手に一人前になる、もしそう考えている経営者がいるのなら、その従業員が一人前になるまでの機会損失について一度じっくり考えてみるべきだと思います。


「お客様が怒らない」と「お客様が喜ぶ」の間には、考えられないくらいの距離があります。

接客業での「一人前」という状態は、お客様からクレームが来ない「業務や作業が問題なく出来る状態」なんかではなく、帰り際に笑顔でありがとうって言って貰えるような「お客様がまた来てくれる状態」の事なんです。

新人には、小手先の技術より先に商売人の「本当の仕事」を教えましょう。

「いらっしゃいませ、と言え」と教えられたから「いらっしゃいませ」と言う従業員、見るからにアホっぽいですが(笑)その責任は従業員にではなく、最初にそう教えた事業主にあるんです。

先にもっといい事教えてあげてください(笑)いやマジで。



おいしさ以上にスタバが“愛される”理由 - NAVER まとめ

2013年11月26日火曜日

宣伝の生命線

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


どこかで聞いた話なので定かではありませんが、新人のコピーライターさんは、一つの商品やテーマで何百個ものキャッチコピーを搾り出す練習をするらしいです。

自分でそれをやると考えただけでゾッとしますが(笑)いかに多くの視点を持ち、それを的確な言葉で伝えるかというスキルは、私達商売人にとっても必要なものです。


キャッチコピーを作る際、ターゲットとなるお客様を想定したり、そのお客様にどういう行動をとってもらいたいかを考えるのはもちろんですが、結果的に理詰めで考え抜いて「いきんで」生み出されるフレーズもあれば、勢いでパッとひらめくフレーズもあります。

いろんなタイプ、いろんなパターンがあっていいと思いますが、部屋にこもってウンウン唸りながら理詰めでキャッチコピーを生み出す最右翼がコピーライターだとしたら、その対極に位置するのは、一日中しゃべり続けて一人でも多くのお客様を店内に引き入れる事が仕事の「呼び込み」になるのかもしれません。

お客様が店の前を通過する僅かな時間の中で、投げ掛けた言葉の広告効果がリアルタイムで判るという点で、これ程シビアかつライブ感あふれる環境は無いのではないかと思います。

このリンクを見てください。


すさまじい『キャバ呼び込み』のコミュ力 - NAVER まとめ


秒単位で感じ、秒単位で考え、秒単位で発する、数稽古を繰り返した「つかみ」の極意はすさまじい(笑)いやマジで。


で、ここから何が分かるのか。

キャバクラの呼び込みが凄いのは分かりましたよね、ダジャレが過ぎるけど(笑)

確認して頂きたいのは「宣伝を極限までそぎ落としたら最後に何が残るのか」という事です。


例えば、もしあなたがお店の宣伝チラシを作るとなったら、紙面に盛り込む情報って盛りだくさんですよね。

ヘッドコピー、ボディコピー、商品説明、参考写真やイラスト・図説、使用者の声、価格、住所や地図、電話番号やURL、最低でもこのくらいは入ってます。

速読とかフラッシュ暗算できる人以外は、隅々まで目を通したらそこそこ時間が掛かります。


一方、リンクでのキャバクラの呼び込みはシンプル。

「キャバれん坊将軍のおなーりー!」だけです(笑)


このキャバクラの一言、チラシのどの部分にあたるかというと「ヘッドコピー」です。

店内に入ると松平健が馬に乗って現れるわけではありませんので(笑)決して「本文」には該当しませんよね、本文を読ませる為に用意したキャッチコピー、まさに「つかみ」の部分に該当します。


要するに、宣伝を極限までそぎ落としたら、最後に残るのは「つかみ」だという事です。


どれだけお金をかけてチラシに多くの商品情報を盛り込んだとしても、それを読む気にさせる「つかみ」が成功しないと、それ以降の情報は読まれない、無いに等しいわけです。

お客様の視線を商品に向けさせる「つかみ」と、向けた視線の先にある商品、極端に言えば最低限このふたつさえあれば宣伝は成立するという事です。

もちろん、このふたつさえあれば他は要りませんよって話ではありません(笑)

どんなに壮大で緻密な宣伝プランを考えたとしても、一番力を入れて考える必要のある重要な部分は導入部、「つかみ」だという事を言いたいわけです。


暇でテレビのチャンネルを次々変えて、面白そうな番組をやってないかと探す時があると思います。

ひとつのチャンネルにわずか数秒、そこで興味をひく何かが無ければ次のチャンネルに行ってしまいますよね。

その後、そこでスルーした番組があなたにとってどれだけ面白い内容になったとしても、あなたはそれをもう知る事は出来ません。

本当はあなたにとって必要な番組だったのに、それはあなたに伝わらなかった。

最初に見た数秒で、あなたにそれを提示出来なかったからです。


これは、あなたが打ち出すチラシやホームページでも同じ事が言えます。

お客様が目にする導入部に引っ掛かりが無いと、それ以降にどれだけ有益な情報を用意していても、見てもらえる可能性は低い。

「つかみ」が無いと、次は無いという事です。



あなたの商品の宣伝は、商品の事を詳しく知りたくなるような魅力的な「つかみ」が、最初にお客様の目の中に飛び込んでくるようになっているでしょうか。

ぜひこの機会に見直してみてください。


適切かつ強力な「つかみ」を用意する事で、あなたは業界のキャバれん坊・・・いや暴れん坊将軍になれるかもしれません(笑)

2013年11月24日日曜日

お客様の先入観を壊してあげよう

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


テレビのバラエティーでよく見る「比較モノ」の番組企画、どちらが高い楽器で演奏された曲か聴き分けたり、目隠ししてアワビとエリンギを食べどちらがアワビか当てたり、5000円と50万円のワインを味だけで判断したり、ってのがありますよね。

そういった番組を観ると、例えばソムリエのようにその道を極めたスペシャリストは別格として、一般人のこうした感覚が、いかにいい加減であるかがよく判ります。


私なんて50万円のワインどころか、5000円のだってめったに飲む機会がありませんので(笑)そもそも「良いモノを知らない」という事もあるのですが、こうした場合に判断が鈍る原因の一つは「その他の情報に左右され過ぎる」という事です。

味そのもの、音そのもの以外の情報に左右される、左右されるどころかむしろ「その他情報」の方が、味や音の評価を牽引してしまっているから。


具体的には「・・・にしては、・・・」「・・・の割には、・・・」という会話が出るシチュエーションです。


「中国産にしては、よく出来てるよね」

「素人にしては、解ってるやん」

「日本人の割には、発音ええがな」


「にしては」「の割には」という「くくり」の設定が先行し、それに内容を照らし合わせて評価しているわけです。

本来評価すべきモノ、そのものだけを純粋に評価しているのでは無く、「くくり」という先入観をベースに評価されます。


こうした評価方法は、私達が普段行う買い物でも用いられます。


「値段の割りに」

「国産にしては」

「冷凍の割りに」


商品によっては、この「くくり」という先入観の恩恵を受けて印象がアップしているモノから、逆にガッカリされているモノまで存在しますが、ここでご覧頂きたいのがこちらのリンクです。


遂に判明した「値段のないラーメン屋」のまさかの正体 - NAVER まとめ


今回のリンクは「くくり」という先入観を完全に逆手に取り、最高の演出へと変える事に成功しています。

これはブラインドテストという昔からある手法ですが、ちょっとワロてまうくらい見せ方が見事です(笑)


もしあなたの扱う商品が、「にしては」「の割には」という世間の「くくり」の中で比較的高い評価を受けているのなら、このような方法でデータを取る事は、お客様の背中を押す材料となるかもしれません。

リンクのように大掛かりなものである必要は全くありません。

例えば、あなたが八百屋さんでフルーツトマトをウリにしたいのなら、桃太郎などの一般的なトマトとの比較を、お客様を巻き込んで味見をしてもらうだけでも違ってきます。

お客様だって、実は自分の先入観を払拭してもらいたがっています。

あなたのおかげで新しいトマトの世界を知る事が出来るなら、お客様にとってのあなたは「トマトの専門家」にさえなり得ます。

今後あなたがオススメする商品にも、説得力や信頼感をもって耳を傾けてくれるようになります。

「このあたしにフルーツトマトの美味しさを教えてくれた、新しい世界に導いてくれたトマトの専門家」が言う事ですもん、気にならないわけがない(笑)

ちっちゃな事ですが、こういう積み重ねが「あなたがすすめるのなら買うわ」につながるわけですね。

小さな信頼ですが、そういうのを大事に育てましょう。



専門家のあなたにとっては当たり前の事、だけど素人のお客様は知らない事、というものがたくさんあるはずです。

そういうのを教えて差し上げるだけで商品の売れ方は変わりますし、お客様から見たあなたの立ち位置も変わってきます。

その商品を売っている、それだけであなたは専門家なんです、自信を持って情報を発信していきましょう。

2013年11月22日金曜日

ときめかない朝礼は断捨離しよう

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


マニュアルで組織を運営するのではなくミッションや理念で運営しましょう、と前々回ここに書きましたが、これを遂行するには経営者であるあなた自身の強い意志や掲げたミッションへの想い、そしてミッションを伝え続ける為の仕組みと時間を確保する必要があります。

カッチョイイ企業理念や理想を掲げておきながら、実際にお客様と直接接する従業員の職務管理を、理念ではなくマニュアルを用いて行ってしまう理由のひとつは、仕事を一度マニュアルにしてしまえば、いろんな意味で「人の管理」が楽だからという効率追求の為でもあります。


一方で、組織のミッションをアルバイトを含む全従業員に伝えるという作業は、一度朝礼で話せば充分伝わるかと言えばそんな事は全くありません。

特に導入時期には、ミッション遂行が当たり前の空気になるまで「場」作りを徹底する必要がある為、折に付け従業員がミッションについて考える機会を設ける必要があります。

定期的にそうした時間を確保できる職場なら問題はありませんが、それが物理的に難しい環境だという事業所もあるでしょう。

その場合はどうするか。

どこかにねじ込んででも確保しなくてはなりません(笑)


あらためて時間を確保するのはもちろん、今まで業務連絡が主だった朝礼の内容を変更したり、シフト制で一同に会する機会が少ない場合ならノートなどで意見を交換するなど、考えればいくつかの方法はリストアップ可能だと思います。

ポイントとなるのは、それを通じて自分がしている仕事の目的、すなわち「自分の仕事を通じて接したお客様がまた来て下さるか」を確認し、実際の自分の仕事ぶりと照らし合わせ、行動を修正していくチャンスとして活用出来ているか、という一点だけです。


企業の朝礼でよく見掛ける、偉い人のいかにもエラそうな話や(笑)大声で棒読みする企業理念の唱和なんてほとんど意味を成しません。

必要なのは「我々はお客様の為に・・・」なんて耳障りのいい言葉の念仏を唱える事ではなく、自分の仕事に照らし合わせて「考える機会」なんです。


そう考えれば「実は無駄な社内の慣例」って、意外に多いのではないでしょうか。

もちろん、やり始めはもっと崇高な理念を抱いていたかもしれません。

しかし、その意味や効果を確認する事なく、こういった慣例を継続する事は百害あって一利なしです。


タチの悪い事に、そういうものは一見事業所の運営に必要なモノに見えてしまいます。

仕事中に「あそこのカツ丼、メッチャ旨いで」と話す事は誰が聞いても無駄話ですが(笑)朝礼での念仏は無駄話には聞こえません。

しかしその念仏が単に仕事の体裁をとってるだけで、誰もその話を聞きながら自分の仕事を振り返ったり、その日の仕事に反映させようとして聞いていないのだとしたら、実はカツ丼話より数段タチの悪い無駄話だという事です(笑)


企業人なら企業理念を唱和するべきとか、毎日唱和する事で意識付け出来るはずとか、そういった「べき論」「はず論」を唱えている経営者さんは、これを読んだ次の日にでも朝礼中の従業員の死んだ目をちゃんと見た方がいい。

賭けてもいいですが、会社の理念を唱和するだけで社員に理念が浸透するなんて事は絶対にありません。

そこでわかるのは、従業員に理念を覚える暗記力がある事と、声が出せるという事実だけです(笑)

会社の理念を知ってる事と、それを意志と身体を使って実践する事は全くリンクしないんです。


効果や変化が感じられない慣例を続ける事は害悪以外の何物でもありません。

もしあなたが望む理想のお客様との関係性を、従業員一丸となって達成したいと心から願っているのであれば、ミッション教育にかける時間がないとか言ってる前に、そういった「仕事の顔をした無駄話」をまず駆逐しましょう。

つまんなそうに朝礼に参加してる人がどれだけ多いか、アイボンでもして目の曇りを取ってから観察すればわかる事です(笑)


何そのテンション!?最近の朝礼が活気ありすぎ - NAVER まとめ


2013年11月19日火曜日

気持ち良くさせてくれる人に魅かれ、そうじゃない人は引かれる

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


私んトコみたいなに泥臭いのは論外ですが(笑)ふとたどり着いたフェイスブックページが下のリンクみたいな感じだとハッ!とします。


Facebook「タイムライン」の素晴らしいCover Photoまとめ - NAVER まとめ


「ドキッ」とするし「凄い」と思うし「どうなってるん?」とワクワクするし「やられた!」とちょっと悔しい気分にもなります。


いい意味で期待や想像、先入観を裏切られた気持ち良さ、「快」がそこにあります。

そして「快」を与えてくれたモノの事を、私達は無視できなくなります。


意外にオモロイ、意外に爽やか、意外にアツい、意外に誠実、意外に優しい、意外に強い、この「意外に」というのは全てこちらが勝手に思い込んでいたものが勝手に裏切られた結果でしか無いんですが(笑)そこから生まれるギャップというモノには強い魔力が潜んでいます。

職業柄、という言葉がありますが、あなたはその職業に「従事している人っぽく」あろうとするあまり、必要以上に自分の個性を殺してしまってはいませんか?

素の口癖が「地獄に堕ちろクソ野郎」だという人は、何としてもその個性を封印する必要があると思いますが(笑)あなたや世間が先入観で構築した「その職業に従事している人」っぽく振舞う必要が本当にあるのか、という点には一考の余地があります。


友達と喋ってるあなたはもっと自由で面白いのに、仕事だからというだけの理由で、それを封印する必要は全くありません。

彼氏や彼女といるあなたはもっと世話焼きなのに、仕事だからというだけの理由で、それを封印する必要は全くありません。

家族といるあなたはもっとスキだらけなのに、仕事だからというだけの理由で、それを封印する必要は全くありません。


あなたの「あなたらしさ」は、あなたのファンを作る要素になります。

あなたらしさこそが、お客様にとっては、あなたの「顔」であり「個」を識別する要素になります。

その職業に従事する「プロフェッショナルらしさ」と「あなたらしさ」、このブレンド比率こそが、あなたが選ばれる理由に繋がります。

結果が「あなたらしさ」の圧勝だっていいんです。


いい大人になった今でも、誰かのギャップにドキッとする事、あるでしょ?(笑)

プロフェッショナルとして行う商売のイメージとあなたらしさのギャップ、これは間違いなくお客様にとっては魅力です。

無意識に封印してしまってるあなた個人のパーソナリティはどんどん出して行きましょう!

2013年11月17日日曜日

サービスマニュアルとの向き合い方

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


複数の人に一定の基準で作業をしてもらう為に用意される「マニュアル」というモノ。

どんなちっぽけな家電にも取り扱い説明書というマニュアルはついてますし、複数の従業員を配置する接客商売などの「人を取り扱う仕事」にもマニュアルは存在します。


「『人を取り扱う』って、どんだけ相手に失礼な言い方やねん!」


上の文章を見て、少しでもそう感じた方はご自分の感性の正常さを褒めてあげてください(笑)

この「人を取り扱う」という言葉は、接客マニュアルを「使う」会社と、接客マニュアルに「使われている」会社の違いを端的に言い表しているのではないかと私は思っています。



そもそも接客マニュアルが何故あるのかというと、だいたい以下の理由になります。


・書かれた手順通りにやれば、誰でもその作業が同じように出来るようになる

・教え漏れが無く、教える人のトレーニングスキルに左右されにくい

・教える人がベッタリ付かなくても自習が可能


確かに「人の動き方」をマニュアル化すれば、このようなメリットはあります。

ところが、接客マニュアルを採用する会社の多くは、マニュアル運用開始の時点から、ある大きな過ちを犯します。


それは、接客マニュアルを「バイブル化」してしまうという事です。

お店の決まり事として明文化した接客マニュアルが理解実践できているかどうかを、仕事の評価基準の「全て」だと錯覚してしまうんです。

例えば、働き出して三ヶ月の人にも三年の人にも、「マニュアルを守っているか」という基準を、同じウェイトで判断しようとする。

かといって、マニュアル以上のフレキシブルなサービスを提供しても、そのアクションを「具体的に」評価する基準は用意されていない。


本来は守るべき最低限の「基本手順」だけを書いているはずの接客マニュアルが、いつの間にか「そこに書かれた内容が全て」にすり替わってるんです。


接客マニュアルってのは、結局のところは「チェックリスト」と同じです。

よく目にするところではショッピングセンターやスーパーのトイレになんか貼ってある、時間割りされた清掃表みたいなヤツ、アレと同じ程度のものなんです。

鏡は綺麗か、便器は汚れてないか、ロールペーパーは切れていないか、こういった最低限の項目に「レ点」を入れて手順通りに清掃していく事が「仕事の全て」だと認識してしまうと、いったいどういう事になるのか。


それ以外の事をしなくなります。

チェックリストに載ってないから配管のつまり具合は見ない、匂いの変化を気にしない、小便器でお客様がおしっこをしてても挨拶もしない、それどころかその横に立って平気でウォッシャー液を補充しようとする。


これがマニュアルに「使われている」会社で働く従業員の姿です。


接客で起こり得る全てを書き出してマニュアルにするのは不可能です、書ききれるわけがありません。

ブリタニカの百科事典くらいの厚みにしていいのなら可能ですが(笑)誰も読みませんよね。

ですので、接客マニュアルには「最低限の作業手順やルール、ガイドラインの紹介」以上の意味を持たせてはいけませんし、実際その程度の事しか盛り込まれてはいないはずです。

それが出来れば満点なのではなく、それすら出来ないのなら働くべきでは無いという認識になる程度の事しか書いていないはずなんです。

ところが、いざ接客マニュアルを使い出すと、いつのまにか一人歩きして「それが全て」だという認識に変わっていってしまう傾向が非常に強い。

接客にはイレギュラーが存在する事を大前提に、骨格となる最低限の手順だけが明文化されているという事を新人には最初に充分伝えておく必要がありますし、教える側も接客マニュアルの「位置付け」を充分に理解し、それ以上の価値をマニュアルに求めないように周知徹底する必要があります。


「接客」という業務は何の為に行うのか?

理由は全部、まるっと一つ残らず、「お客様に、また来て頂く為」のはずです。

次回も買って頂く必要が無いのなら、大抵のタブーは無くなりますよね。

鼻をほじりながら接客したって、最終的にお金さえ払ってもらう所までこぎつければ仕事は成立するって事になる(笑)


バイブル化しないといけないのは、最低限の事しか書いていない接客マニュアルでは無く、そのマニュアルが出来たバックボーン、何を目的に私達が仕事をしているのかという事です。

目標、ビジョン、ミッション、理念、言い方は何だっていいのですが(笑)新人に教えるべきは正にその部分で、接客を介してそれらを実現する為に、私達商売人には何が出来るかを考えながら仕事をする「習慣」を作る事なんです。



マニュアルで組織を機能させるのではなく、ビジョンやミッションで機能させましょう。


マニュアルにマニュアル以上の意味を持たせると、組織はそれに自らが縛られ、じきに硬直化します。

元々が不完全なマニュアルの遵守に重きを置くと、それに使われる人間の動きや発想は硬く貧困になります。

ビジョンやミッションの遵守に重きを置くと、動きも発想もフレキシブルになります。

あなたの職場にある接客マニュアルが、従業員が五感を働かせて仕事をする事を制限するような位置付けになっていないか、ぜひ一度確認してみてください。



ちなみにこのリンク、本文にあんまり関係無さそうですが(笑)席を譲りましょうというマニュアルが世の中にはあると思ってる人と、席を譲らなきゃと自分で判断する人の違い、的な・・・
え?無理ある?・・・ですよねぇ(笑)


ジワジワくる『電車の席ゆずり』のやりとり - NAVER まとめ

2013年11月12日火曜日

イケてる商売人

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


あなたは顔が整っていてスタイル抜群、しかも人当たりと笑顔がとろけそうに素敵な「イケメン」ですか?

あなたが扱ってる商品は、超高性能でグッドデザイン、しかも低価格で永久保証のついた「イケメン」でしょうか?


顔や商品の作りが多少「アレ」でも(笑)センスある所作やウィットに富んだ発言は、あなたの努力で磨く事も光らせる事も出来ます。

顔が悪いだの製品が悪いだのと、親や製品開発者の悪口を言う暇があったら、磨いたセンスを武器にして、そのセンスを含めた価値を評価してくれる人を探しましょう。


だいたいね、私達凡人や平凡な商品が、何の努力もせずスッピンでイケメンやイケメン商品と闘おうなんて考える事自体がチャンチャラおかしいわけですよ(笑)


努力するイケメン、センスあるイケメンだって世の中にはウヨウヨいるんです。

お客様には彼等ではなくあなたを選んで欲しいと思うなら、まずは自分の手元にある「あなただけの武器」をちゃんと棚卸しして整備して、あなたの身体の一部になるまで徹底的に使い方をマスターしなきゃね、と思います。

「顔の部」とか「スタイルの部」とかオーソドックスなカテゴリにエントリーする必要はありません。

勝手に「笑いの部」とか「大盛りの部」とか「愛想の部」とか作って、いろんなカテゴリを組み合わせた総合点であなたが選ばれればいいんです。


いろんな産地のコーヒー豆、ブレンドの比率だけで喫茶店の「顔」が決まるようなもんです、とっぴな事をしなくても、自分とちゃんと向き合えば「あなたらしさ」はきっと見つかります。

「あなたらしさ」が無いと、「あなたを選ぶ理由」も無いという事です。

それではお客様は手に取らないし、取るとしても判断基準は唯一他と比較出来る「価格」だけになります。

安くしないと選ばれなくなってしまいますよ。


イヤでしょ?(笑)



さて、あなたの強み、イケてるところは何でしょう。



到底歯が立ちそうもないイケメンすぎる話 - NAVER まとめ

2013年11月10日日曜日

Siriに尻とkiriをテーブルに並べて出してもいいかな、と聞いてみたい

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


私はiPhoneユーザーではありませんが、Siriオモロイですね。

電話に話しかけたら受け答えしてくれるアレです。

SF好きの私は「あ、こういう時代が来たんやな」と素直にワクワクしてきます。


リリース当初にも話題になりましたが、Siriはその音声認識の精度にまだまだ改良の余地を感じます、というか結構ヒドいです(笑)

妻がiPhoneユーザーですので何度かトライさせてもらいましたが、切羽詰って何かを調べたいと思って使うと、多分私はイラっとするか、「俺ってそんなに滑舌悪いんかいな!?」と、落ち込んだりすると思います。


ところが、リンクのような質問には極めて粋な答えを返してくれます。


日本語Siriさんとのすごい会話まとめ - NAVER まとめ


ユーモアあふれるSiriの受け答え・おもしろ回答&萌え会話集【英語版の日本語訳】 - NAVER まとめ


「こんだけウィットに富んだ会話の「返し」パターンをプログラムする時間あるんやったら、もっと検索精度上げてくれよ!!」と非難したくなるくらい見事です(笑)

こういう「返し」をわざわざプログラムしているのは、もちろん最初からまともに答える事が出来ない質問が来るという事態を想定しての事だとは思います。

しかし、その場合の返答パターンをウィットに富んだものに出来るのは、ちょっと悔しいけど(笑)アメリカの文化がそうさせているんだろうなと思わずにいられません、


もしSiriが音声検索の性能だけをひたすらに追及して作られていたとしたら、恐らくあいまいな質問には「わかりません」という一律の回答だけをプログラムしたと思います。

どちらも検索の正解率はほぼ同じ、では「Siri」と「わかりませんプログラム」、どっちが話題になるかと言えば、もちろん「Siri」ですよね。



この事実は、私達商売人に大切な事を示唆しています。

「Siri」と「わかりませんプログラム」の違い、これは「製品本来の性能・機能以外の部分を何で埋めているのか」の違いです。

面白さ、胸のすくような粋さ、余裕やゆとり、心をくすぐる「何か」が製品をやさしく包み込んでいるからこそ、その製品は性能以上の魅力を発しています。

これがお客様に対しての「サービス精神」と呼べるもの、大きなくくりでの「おもてなしの心」なのかもしれません。


あなたのファンは、決して商品やサービスそのものの力でしか獲得できないわけではありません。

商品を取り巻く環境や空気を含めて、お客様はあなたと取引する価値を相対的に評価するという事を忘れないようにしましょう。



質の良い「オモロさ」には、たいてい心の余裕を感じさせる「たるみ」があります。

それが売り手や商品の個性になり得るんですから、取り入れない手はありませんよね。

2013年11月6日水曜日

商品とお客様をつなぐもの

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


商品とお客様の間にあるもの、お店とお客様の精神的な距離を縮めるもの、それはお店が発信するメッセージに他なりません。

POPのキャッチコピーしかり、あなたがお客様に投げかける言葉しかり、立ち居振る舞いというボディランゲージしかり。


ゲーセンで見つけたシュールな風景 - NAVER まとめ


どこにでもある商品、世界であなたしか取り扱っているわけでも無い商品やサービスを「あえて」あなたから買う理由は、商品とお客様の間で交わされるメッセージの中にあります。

お客様はそのメッセージに触れる事で、初めてあなたの「売り手としての顔」を見る事になります。


お客様があなたの「売り手としての顔」を判別出来るようになるから、次からは迷わずその「顔」を目指してやって来る。

売ってるモノが同じなら「顔」が判る人から買いたいと誰もが思うし、一度「顔」が判る人から買う事の快適さを知ったら、元の買い方に戻りたいとは思わなくなります。



売り手としての「顔」が見える情報を発信しているか振り返ってみましょう。

その「顔」は案外、あなたが重要だと思っていない、一見どうでもいい雑談に近いものの中に潜んでいるのかもしれません。

いっぱい喋る事でアカの他人が親友に変わっていくのなら、今のあなたはまだまだ無口過ぎるのかもしれません(笑)

2013年11月3日日曜日

商売は「流れ」と「仕組み」

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


以前、ただ「目立つだけ」「変わってるだけ」「個性的なだけ」の集客方法では、結局お客様に押される烙印は「ただのイロモノ」で、これでリピートは望めない、というような話をしました。

お客様が商品の前に現れ、購入し、リピートする、これは一つの「よどみない自然な流れ」でなければなりません。

あなたの商品の前に連れてくる人は、あなたの商品が自分に必要だと感じる可能性がある人じゃないと、その後に続く「流れ」に乗る事は決してありません。

あなたが作る「流れ」の先頭に、まるで突然変異のようなイロモノ集客方法でお客様をいざなったとしても、その方々はそもそもあなたの「見込み客」ですら無い可能性が高いのですから、売れないのは当たり前の事なんです。

・あなたの商品の存在を知る

・あなたの商品が自分に必要だと気付く

・あなたから購入する

・再びあなたから購入する

それぞれの段階にいるお客様に次のステップにすすんで頂く為には、決して場当たり的では無い自然な方法で、階段を上がって頂く為の「仕組み」を作る必要があります。


「仕組み」と書くと、何とも機械的でマニュアルチックに聞こえるかもしれませんが、これは何も商品の製造や販売プロモーションのメカニズムだけの話ではなく、従業員が行う人的サービスの内容についても必要な事です。


例えば「うちの商品、品質は素晴らしいから使ってもらえれば絶対ファンになってくれる」とか「真心こめてお客様に接してさえいれば、その情熱や真心はきっと伝わる」という売り手がいらっしゃいます。

商品やサービスに自信があるからこそのコメントでしょうし、それこそが商売人にとってのウリである事もうなづけます。

しかし、少なくとも私は全くと言っていい程、そういうコメントを信じていません。

品質やサービスさえ良ければ何とかなるという発想は、只の勘違いだと思っています。


もちろん、そういったものにリピートを生む効果が無いというわけではありません。

商品の素晴らしさに惚れて愛用を始める人は世の中に山ほどいますし、親身に応対してくれる従業員さんに惚れてリピーターとなるお客様だっていっぱいいます。

むしろ、そうあるべきだと思います。


しかし、では「純粋に」商品の良さだけで、真心サービスだけでお客様が増え続けている会社はあるでしょうか?

あるのだとしたら、随分もったいない売り方をしていると思います。


例えば極めて品質の高い商品をシンプルにネット通販で売ったとして、そのお客様のリピート理由が100%品質に関するモノかというと、決してそうでは無いはずです。

価格や納期、販売員を直接介さないネット通販なのに販売までのメール対応の早さや頻度、文面から伝わるニュアンス、果ては返品やクレーム対応の良さなど、様々な要素が加味された結果のリピートです。

いくら商品の素晴らしさだサービスの質の高さだと力んでも、それがお客様をとどめる理由の100%にはならないんです。

商品が素敵でも、それ以外の要因で二度と買わないと心に誓うお客様もいれば、その逆もありえます。

そもそも商品の存在をどこかで知らなければ、あなたの前にお客様が姿を見せる事など無いわけです。

店内や製造工場にこもって「うちの商品、サイコー!!」と声が枯れるまで叫んだところで、それを耳に出来る人は身内だけだという事です。

要するに、商品やサービスの質の高さ「だけ」に集中してリピーター獲得を考えるというのは、実はとても効率が悪い事なんです。


お客様は、持ち前の超能力で突然あなたの前に姿を現し、商品を手に取ってスッと消えていくわけではありません(笑)

・あなたの商品の存在を知る

・あなたの商品が自分に必要だと気付く

・あなたから購入する

・再びあなたから購入する

すべてこの「流れ」に乗ってやってきます。

あなたがこだわる商品やサービスをお客様が確認するのは、その「流れ」の中ではひとつの「点」に過ぎません。

お客様は、商品やサービスに触れるずっと前の段階から既にあなたに関わっているし、商品やサービスに触れた後もあなたに関わっているという事です。

商品がいいのは当たり前、親しみや楽しさあふれる心のこもった応対をするのも当たり前、お客様がそれ以外にもあなたを選ぶ理由は、流れの中の「点」の前後にもたくさんあるし、あなたを選ばなくなる理由も同様に「点」の前後にいっぱいあるわけです。



商品品質は、あくまでもリピーター獲得の「一因」でしかありません。

集客からリピートまでの一連の「流れ」の中で、お客様がどれだけスムーズに次のステップに移って下さるかでリピート率は決まります。

お客様が小さな階段をストレス無く上る為の仕組みを用意する事があなたの仕事です。

その階段ごとに、あなたが用意出来る小さな仕組みは無いかを考えてみましょう。

職人的目線で商品やサービスの質にこだわる事はもちろん必要ですが、少なくとも商売の流れだけは、全体が見渡せる場所から確認する習慣をつけましょう。



なぜ潰れない? 客が入っていない「あのお店が儲かる」仕組み - NAVER まとめ

2013年11月1日金曜日

パクッとしちゃうぞっ!

そう言われても「ぜひお願いします」とエロ心満点で言えないのが、下のリンクのような問題。


中国のパクリ商品がどれくらいあるか調べてみた - NAVER まとめ


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


スゴイでしょ(笑)

スゴイんですが、日本だって以前は似たような感じだったと記憶しています。


小さい頃に行った夜店の綿菓子袋に、なんとも垢抜けないヘタウマなミッキーマウスが描かれていて、その横には小さく「チュー吉」と書かれているのを私は見た事があります。

うまい棒のキャラだってグレーっちゃあグレーです(笑)

私は以前MR-2というトヨタの車に乗っていましたが、自分でその車の事を「200万円のフェラーリ」と呼んでいました。それくらい解りやすくテイストがパクられています。


知的財産権が世界的に確立されようとしている現在では、少なくともリンクのような丸パクリはもう確実にアウトな流れです。

しかし「パクる」という行為自体は、成長の通過儀礼だと思っています。


守・破・離、という言葉がありますが、何かを吸収する「守」の段階では絶対に必要な事です。

商売においても、他人の成功事例で役立ちそうな所は厚顔無恥にパクったらいいし、失敗事例は反面教師としてパクればいいんです。


ただ、商売において丸パクりが正しいのかと言えば、それはちょっと違います。


職人さんが「ワシの技を盗め」みたいな事をお弟子さんに言ったりしますよね。

これはいいんです、単純に出来ない事が出来るようになる為に「型」を自分の中に作る為ですし、目に見える形を作る為のスキルを得る為ですから、できる事なら丸パクりするべきでしょう。

教え方として正しいとは私には思えませんが(笑)単純に最低限の技術は丸パク大いに結構だと思います。


ところが、売り方を真似るとなると、問題は見た目の技術だけに留まりません。

市場規模や業種だけでなく、客層、単価、その他いろんな条件が違ってきますので、見えるものだけを真似るのはとっても危険。


例えば近所に流行ってる居酒屋があるとします。

いつも夕方には店員さんが店の前で割引券を配っているのを見て「これでお客様を増やしてるのか、じゃあうちもやろう」と、パクリセンサーが反応したとしましょう(笑)

ところがその居酒屋が賑わう理由はそこでは無い可能性があります。

割引券の使用条件が、一度食べたら絶対リピートしたくなるくらい激ウマの自信作を注文したら割引発生という内容で、キャッシュバックが目的ではなく味を広める事が狙いなのかもしれません。

入店したお客様を会員にしてメンバー限定のコミュニティにいざなう事で、単純にお店のファンを作るのが目的だったとしたら、割引券の部分だけを真似てもリピートには決してつながらないでしょう。

要するに、仕組みや目的を理解せずに上っ面の活動を模倣しても失敗するという事です。

見た目をパクるのでは無く「そこにどんな仕組みがあり、それはどう消化すれば自分の商売に応用が可能なのか」というエッセンスの抽出の仕方がキモになるわけです。


あなたの商売のヒントになる事例や取り組みは、世の中にきっと腐る程あります。

集客のヒント、満足度向上のヒント、いろんな所に転がっています。

しかし、あなたには、あなた自身が持つ「お客様を集める仕組み」「お客様がリピートしたくなる仕組み」を既に稼動させているはずです。

隣の庭の青い芝生が素敵だからといって、誰かが作った仕組みをそのまま自分の庭に持ってきても、根が張らないどころか先に植えていたあなたの植栽を枯らしてしまう可能性だっていあるという事です。



他人の成功事例をパクるのは慎重に。

そういう点でも、「中国、アウトォ!!」(笑)

2013年10月29日火曜日

聖域なき改革

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


やったらアカンと、まことしやかに言われている事が商業界にはあります。


あなたが商売をしている業界内で、まるで「やったらアカン」と禁止事項のように言われている事のいくつかは、よく聞いてみると「やらない方がいい」という程度のものだし、その理由は「業界でやってる人がいないから」というあいまいなものだったりします。

「やらなきゃダメ」って、さもそれが常識で当たり前かのように言われている事も同様、理由を聞いてみると結局「業界ではみんなやってるから」だったりします。

同業他社を出し抜こうと必死であるはずなのに、実際に差別化や独自化を狙う部分は限定的で、自分勝手に「業界の通例からははみ出さない」事をよしとする聖域を設けてしまっているという現実があります。


もしあなたが、その聖域に踏み込んで他とは違った何かをすると、何割かの同業者がそれを非難し、何割かの見込み客だった人が顔をしかめるかもしれません。

しかし、少ないながらも一定比率であなたの大英断を支持する人がいるのなら、その人達はあなたのお客様どころか信者になり得る。


その人達は、あなたに対して「好意」や「好き」を超える「惚れる」というレベルで支持してくれるかもしれないし、そんなアウェーな環境であなたを認めてくれたお客様達を、あなたが大事にしたいと思わない訳が無い。


業界全体やあなた自身の中で、勝手に聖域を作ってしまい、その存在を疑う事すらしていないものがあるかもしれません。

存在するの事が当たり前だと思っている事、無いのが当たり前だと思っている事、これは全てあなたが勝手に決めた「聖域」だと思っていい。

そういった細々した事すべてを一度棚卸ししてみて、本当に必要なのか、どんな意味があるのか、代わりじゃダメなのか、そういった事を考えてみましょう。


例えば、お客様がお店に来た時に言う「いらっしゃいませ」

必要ですか?


必要でしょうね(笑)

けど、そうやってあらためて考えた事って無いと思います。これが「聖域」です。

歓迎の意味を込めてお客様にあいさつするわけですから、無言ではちょっと…ってさすがに思いますよね。

では代わりにその気持ちを伝える言葉はありませんか?


例えば、お客様が戻ってくるという意味を込めて「いらっしゃいませ」を「お帰りなさいませ」、「またお越しくださいませ」を「行ってらっしゃいませ」というフレーズにしているお店がありますよね。

そのお店は、誰もメスを入れなかった聖域に踏み込んだといえます。

家族的な雰囲気を演出するのがそもそもの目的だったとしても、「お客様が来たらいらっしゃいませと言う」という「当たり前」に疑問を持つ事ができたから「お帰りなさいませ」が生まれたはずです。



賞味期限を勝手に延ばしちゃダメだし産地を偽ったらダメ(笑)本当に踏み込んじゃダメな聖域は、お客様を騙したり迷惑掛けるところだけです。

それ以外のほとんどは、実は何やったっていいのかもしれません。


「いらっしゃいませ」の後に「こんにちは」は必要?

「お客様」は「お客さん」ではダメ?

傘立ては本当に店外に置いてるほうがいい?

研修期間アリ、なんてぼやけた表現で求人来る?

DMは四角くないとアカンの?


そういう立ち位置で、あなたの商売を一度棚卸ししてみましょう。

目の前にある「当たり前」に疑問を感じれば感じるだけ、あなたの商売の可能性は広がっていくはずです。


ちなみに下のリンクのようなプロフィール、いつかエッセンスをパクると心に決めてます。

私はこういうプロフィールを平気で出すヤツでいたいと思いますし、それを眉間にしわを寄せる事なく笑顔で受け取る人とだけ仕事をしたいと思っています(笑)


ものすごく自由な“海外の履歴書”デザイン - NAVER まとめ

2013年10月26日土曜日

惚れた腫れたのコト

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


人間相手の商売をしている以上、個人として誰かと仲良くなる事も、あなたの商売を通じてお客様との関係を深めていく事も、その仕組みは全く同じだと私は思っています。

一致も一致、完全なる一致です。「似てるなぁ」なんて程度じゃありません(笑)

友人としてでも、彼や彼女としてでも、良好に永いお付き合いをするというスタンスで考えれば、いい加減に扱っていいわけが無いし、自分勝手でいいわけがありません。


人付き合いをする上では、嫌われるよりは好かれる方が、確かに何かとやりやすい。

だからって、誰にでも好かれなきゃならないのかと言えば、そんな事は絶対にありません。


あなたが扱う商品で地球上の全ての人を幸せにするのは、多分無理です(笑)

あなたが扱う商品ジャンルに興味を持つ全ての人を幸せにするのも、残念ですが無理です。

しかし、あなたが扱う商品ジャンルに興味を持つ全ての人の中から「是非あなたから買いたい」という人を幸せにする事は出来ます。というか、あなたにしか出来ません。


私達商売人の仕事は、お客様に対して八方美人でいる事でも、媚びへつらう事でもありません。

あなたから買いたいというお客様を探して、その望みを永遠に叶え続ける事です。


あなたの商品やあなたの売り方に好意や興味を持ってもらえるのは嬉しい事。

それにお金を払ってくれるのも有難い話。

そんな、あなたの商売に価値を感じてくれる人が、あなたは好きでしょ?(笑)


あなたを好きになってくれる人だけを大事にすればいいんです、嫌々誰かを好きなふりなんてする必要はありません。

値段の事しか言ってこない人や、明らかに不利な取引を持ちかける人は、あなたにとっての「大事な人」ではないはずです。

生活の為に、そういう「付き合いたくない人」を相手にする局面はあるかもしれませんが、そういう時こそ、あなたに価値を感じてくれる人を探す手を絶対に休めてはいけません。

嫌々八方美人でいるその状況を「よし」としてしまったら、きっとこの先あなたは「お客様を大事にしよう」という意識そのものが持てなくなってしまいます。

商売を「我慢に我慢を重ねて日銭を得る手段」だと捉えてしまいます。



たとえ何を売っていようとも、商売はあなたとあなたの商品を軸にしたコミュニティです。

そしてそのコミュニティの質は、あなたとお客様との関係性で決まります。

売り手と買い手が、金額が高い安いだけの関係よりお互いに興味があるもの同士、更に言えば好意があるもの同士、もっと言えば惚れ合ってるもの同士だからこそ、そのコミュニティは双方にとって価値があるし、あなたは全力でお客様に寄り添う気持ちになれるはずです。

一生続けるつもりの商売なら、惚れたり惚れられたりする方が、やってて楽しいですよね。

だったら、楽しい方でいきましょう(笑)



惚れてまうやろー!!仕事で上司に救われたひとこと - NAVER まとめ

2013年10月23日水曜日

目立ちたガールと「俺がオレが」詐欺

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


私はこのブログでよく下のリンクのような「他とは違うちょっと変わった」販促ツールを紹介していますし、いろんな場所で「同業他社に埋もれてしまわないように工夫する」事の重要性について書いています。


「ほな目立ったらええんかいな!?」

と、お考えになる方もいらっしゃるかと思いますが、それについて一言で言えば「イエスでもあり、ノーでもある」という甚だ煮え切らんお答えをするしかありません(笑)


商売は、まずお客様となる人に、「あなたの存在」に気付いて頂かなければ何も始まりません。

「ちょっと奥さん、アンタに必要なモンって、ひょっとしたらこれちゃいまっか!?」

「そーやんかいさぁ!スゴイなぁ、何でわかるん?ほな、頂くわ」

かなりザックリした会話で例えるとこういう事(笑)


同業他社が扱う類似商品の中から、「コレ欲しい!」とお客様に言ってもらう為に宣伝は行います。

そういう点で見れば「目立てばいいのか?」はもう完全に「イエス」です。


奥ゆかしい私達日本人には、この「目立つ」という言葉や行動を下品なものだと認識している向きがありますが、こと集客に関しては、そういった精神的なリミッターは足かせ以外の何ものでもありません。

あなたの存在をお客様に伝える事が出来ない商売なんて成り立つわけが無いんですから、法律とあなたの中の倫理観に触れなければ、どんな手を使ってでも先ずは目立つ、要するにあなたを必要とするお客様の前に姿を現さないと始まらないわけです。


例えばスーツ着たサラリーマンが、学校のグラウンドに3000人ひしめき合ってると考えてください。

気持ち悪いですよね(笑)けど我慢して想像してみましょう。

その中のひとりはあなたです。

校舎の屋上からグラウンドを眺めている人に、あなたの存在を気付かせる為には、大きく手を振ったり、大声を出したり、スーツの色を変えたり、異常にヒールの高い靴を履いたり、帽子を被ったり、髪の毛をチョンマゲにするなどの手段に訴える必要があります。

要するにあなたは「他の2999人に紛れてしまわない何か」をしなくちゃいけないわけです。


ウォーリーを探すような慎重さで、最初から微妙な違いを選り分けてあなたにたどり着くなんて事は期待できません。

何故なら、あえてあなたを選ぶ理由が、その人には全く無いからです。

他の人との違いが判らないんですから、選ぶ理由が無いのは当然です。



では変わった名刺を用意すればいいのか、同業他社のライバル達がしていない事、他の人に紛れてしまわない何かをして目立てば売れるようになるのか、という話になりますが、それは残念ながら全力で「ノー」です。


目立った、お客様の目に留まったというのは、売れるかもしれない「アピールチャンスを得た」という事に過ぎません。

これは、ドカンと売れた芸人さんが一発屋で終わるか終わらないかで例えるとわかり易いかもしれません。

一発屋と呼ばれて消える芸人さんと、消えない芸人さんの違い、それは「売れている間に別の魅力を提示出来ているかどうか」という事に尽きます。

流行語大賞にノミネートされるくらい爆発的に売れてメディアにひっぱりだこ、来る日も来る日も同じネタを求められ疲弊し、そして飽きられていく。

これが私達がテレビで目にする一発屋さんですが、同じようなスタートでメディアに露出した芸人さんでも長くテレビに出続ける人がいます。


その人達は今でも当時のギャグをやっているのか?

やってるわけありません。

彼らは人の目が集まっている間に「次の自分」に気付いてもらっています。

「あいつ、意外にトークもいけるやん」
「コーナー仕切らせたら案外上手いんちゃうか?」

次につながる魅力的なオファーをちゃんと提示しているから「次がある」わけです。



目立つ事は大事、知って貰わなければ話は始まらない。

しかし、目立つという事は、同時にお客様の期待も上げてしまう事になります。


私達商売人は、何の為に目立たなくてはならないのか?

それは、このチャンスを取っ掛かりに、お客様と一生のお付き合いをする為でなくてはなりません。



「目立つだけ」「変わってるだけ」「個性的なだけ」の集客方法では、結局お客様に押される烙印は、ただの「イロモノ」です。

「個性的」と「イロモノ」は全く違うものです。


目立ちたいだけで中身が伴わない「イロモノ」と、ずっと付き合いたいとは誰も思いません。

お客様の目をひいた後に、その流れでちゃんと商品やサービスの魅力を提示できない集客方法は、それが派手であればある程、ただの「悪ふざけ」に映ってしまうのです。



これって渡せるの?!世界の【デザイン名刺】が個性的でスゴい! - NAVER まとめ

2013年10月20日日曜日

ヴィレッジ・ヴァンガードを支える「人材」の部分

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


今や何屋か分からないくらいの絶妙な商品構成と、その商品POPでつとに有名な本屋さん、ヴィレッジ・ヴァンガード。

私はあの店の雰囲気が好きで、立ち寄った商業施設にヴィレヴァンがあれば必ず入るようにしています。


一見カオスな商品ジャンルの組み合わせや、ジャンルそれぞれのコアな商品ラインナップ、ひとつひとつの商品はニッチなのに幅広いファン支えられているところ、私達商売人があの店から学べる事はたくさんあります。

ニッチなのにニッチじゃない、ヴィレッジ・ヴァンガードが他の雑貨屋と一線を画し、多くのお客様に支持されている大きな理由のひとつは、チェーン店となった今でも安定したクオリティを保ち続けている商品POPです。


以前、私の家の近くにあるヴィレッジ・ヴァンガードで「小便小僧のプッシュボトル」が売ってました。

プッシュボトルのヘッドに小便小僧がついていて、小僧さんの頭を押すとおちんちんから詰めた液体が出るという商品。

付いていたPOPには


「カルピス禁止」


ド下ネタやないかいっ!!(笑)


事業所としてこういうテイストを発信するだけでなく、それを受信するお客様に「アリ」と言わせてしまうヴィレッジ・ヴァンガードの「企業風土の凄さ」というのはもちろんあるんですが、私が心底凄いと思うのは、このPOPクオリティーをチェーン展開出来ているという事です。

一見好き放題書いてるように見えますが、店によってPOPのクオリティーにばらつきが大きいと感じた事、少なくとも私はありません。

POPは本社で担当者が全部考えてるのかと思うくらい安定しているように思えます。


ヴィレッジ・ヴァンガードという店に惚れ、ここで働きたいという人達が集っているわけですから、ウィットに富んだPOPセンスの平均点が高いというのは想像出来ます。

そう考えると、お店が提供するサービスや発信する情報が一貫している事で、その店に適した人材が集まるようになるという好循環が存在するという推測が成り立ちます。

あなたと働きたいと手を挙げる人を集めるヒントがそこにあります。


会社としてどんなルールを用意すれば、全ての店のPOPを安定したクオリティに保てるのかと考えた場合、きっと「こうしなさい」「ああしなさい」の縛りつけルールでは無く、読み手が受け取る感情をゴールにして、そこに至るプロセスを個性に任せているのではないかという勝手な憶測も成り立ちます。

そう考えると、従業員教育において必要なモノは、トップダウンのお仕着せ教育ではなく、いかにビジョンに沿って各自が自由に切磋琢磨できる環境を用意してあげる事が出来るか、という事なのかもしれません。

あなたが商売を行う上でのミッションやビジョンを適切に伝える為のヒントがそこにあります。



たった一枚の商品POPからでも、目を凝らすといろんなモノが見えてきますよね。

って、ヴィレヴァンの人に聞いたんじゃないんで正解知らんのですけど(笑)


下にリンクを用意しましたので、是非ご自分の目で確認してみて下さい。



ヴィレッジヴァンガードのカオスなPOP鑑賞会会場はこちら - NAVER まとめ

2013年10月18日金曜日

詐欺師と商売人の違い

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


詐欺師と商売人、片方は犯罪者、もう片方は私達の事です。


人をだまして金品をせしめる行為を詐欺と呼びますが、実はこれに近い意識で商売を行う人が私達の身近にも存在します。

近所にある、いかにも胡散臭いリサイクルショップで働く目つきの悪い店長とかではなく(笑)もっと普通に商売をして暮らしています。

もちろん法律に触れるような事はしていません。

しかし、私に言わせれば「結果的に法律には触れていない」というだけの事で、お客様に対する向き合い方という点でいえば、詐欺師のそれと大きな違いはありません。


詐欺師と商売人の違い、それは

「あなたの商品を求めて現れたその人を、一生のお客様として売り続ける事を心から望んで接しているか」

という一言に集約されます。


売ってる商品が毎日買う食料品か、一生に一度しか買わない墓石かの違いは全く関係ありません。

あなたの前に現れたお客様に「また来よう」「今度は誰か連れて来よう」と思わせる事に心血を注ぎ、リピーターになる事を心の底から望んで振舞っているかどうかだけの違いです。


詐欺師は売り逃げる事を考えています、またはバレるまでは売り続ける事が出来ると考えています。

長期にわたって売る事を考えていませんので、必要になるのは常に「新しい漁場」です。


法律的に「黒」で「アウト」の、犯罪者の詐欺師はもちろん論外ですが、詐欺師のような意識でお客様に臨む商売人は当たり前のように皆さんの街にも、ひょっとしたら皆さんのまわりにもいるかもしれません。

「製品のココんトコ、お客様に突っ込まれたらイヤだな」

「さっきの商品お渡し忘れ、クレームの電話かかってこなくて良かったねぇ」

こう考えながら商売をしてる人は、私に言わせれば法律に触れない範囲で詐欺をしているのと同じです。


売り手側が気付いている落ち度を「バレなきゃいいな」「クレームとして上がってこなかったんでラッキー」で終わらせようとするスタンスは詐欺師のそれと変わりません。

運良くお客様が気付かないか、気付いてもわかりやすくクレームや問い合わせという形で申し出ない事を願っているだけで、それに気付いて二度とあなたから商品を買い求める事をしなくなるという負の可能性に対応する気持ちは、そこには存在しません。


商売人が、次回も来て頂く為に全力で目の前のお客様に出来る事を全てする、これ程お客様にとって安全・安心、快適な買い物環境はありません。

そこにあるのは常に満足感です。

お客様には騙される心配も裏切られる小さな不安もありません、あなたから商品を購入する事そのものが嬉しく幸せなイベントなんです。



我々商売人がリピーターを望むという事は、突き詰めて言い換えると
「お客様と一緒に生きていく覚悟がある」という事なんだと思います。

明日以降も笑顔でお付き合いを続ける為に、一人ひとりのお客様に対して悔いの無い応対を心がけましょう。



人間関係・コミュニケーションを円滑にするための有名人の名言 - NAVER まとめ

2013年10月16日水曜日

「インパクトマーケティング」のこと その3

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


最近このブログで、名刺やら看板やらのまとめリンクを貼りながらマーケティング与太話をしているせいか「インパクトマーケティングというのは、単に集客ツールの効率を上げる事なんか?」と思われているかもしれないという強迫観念で眠れません(笑)

集客はあくまでも窓口に過ぎませんので、、今日はそのあたりの話をしたいと思います。


以前のブログ「インパクトマーケティングのこと その1」で書きましたが、商売の王道・骨太な商売を追及する為に、お客様の発掘からリピーター育成までの流れの中での「各ステップ」ごとの「アクションのずれ」を仕組みとして補正しましょう、というのが「インパクトマーケティング」の目的になります。

限られたコストの中で出来る最大人数に「この商品、私の為のモノかも」と気付いてもらい、

限られたコストの中で出来る最大人数に「買っちった、てへ」とアクションしてもらい、

限られたコストの中で出来る最大人数に「また来てしもたわ」と 言って頂き、友達なんかも連れて来て下さる。


これがループして初めて「限られたコストを最大限生かして商売をしている状態」になるわけです。


ここまでのブログでページを割いて紹介している名刺やら看板は、お客様を商品の前に連れてくるまでの仕事しか出来ません。

ですので、購入からリピートまではそれぞれ別の仕組みを用意する事が必要になるのですが、ここからグッとウェイトを占めてくるのは仕組みというツールそのものだけではなく、それを使って実際にお客様の応対をする「人」の立ち居振る舞いになってきます。


従業員教育、と言ってしまえばそれまでですが、売り続ける為の仕組みは、実際にそれを使う人の動きを含めてトータルで考えないと意味がありません。

例えば接客マニュアルというものがありますよね。

接客の一定基準や、最低限のルールやガイドラインを明文化してますので、そういったツールを使う事は、安定した接客スキルの確保という点では仕組みの一部と言えるかもしれません。

しかし、ではパートさん用に接客マニュアルを作れば接客は安泰なのかといえば、それは全く的外れな話になります。


そんな枝葉や小手先のルールを作るよりずっと前に、事業主であるあなたが作らなくてはならない「土台」があります。

それは、あなたを筆頭に、社員、アルバイト、出来れば取引業者までも含めて、あなたがその商売をする意味やお客様と目指す関係性について同意・賛同してもらうという事です。

あなたと同じビジョンや夢、商売やお客様への想い、目的意識や問題意識を共有するところから始めないと、サービスの仕組みは稼動し「続ける」事が難しいのです。


「あなたの商売に関わる全ての人、上から下まで、ベテランから新人までが同じ方向を向いて同じ夢を見る」


何とも甘っちょろい、乳臭い響きだと感じる方もいるかもしれません(笑)

しかし、売り手が言葉通り「チーム一丸」となる事が、お客様やそこで働く従業員に「特別な空間や時間」を提供し続ける為には何よりも重要なんです。

全ての判断基準を、共有したビジョンや、ビジョンを落とし込んだ理想的なお客様との関わり方に求める事で、極めて有機的にチームは機能するようになります。


ブレないチームは強い。

だからこそ集客からリピーター育成までの様々なプロセスを継続して実施する為には、あなたのビジョンや理念の実現に立ち返ってそれぞれの行動の理由を見出せる「ブレないチーム」の構築が必要なんですね。


何をするにしても、小手先では続かないって事です(笑)




『斬新すぎる佐川急便』と『使命感ぱねぇクロネコヤマト』の配達【比較】 - NAVER まとめ

2013年10月14日月曜日

ベシャリの設計図

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「アンタそれ、どういうつもりで言ってるん!? 信じられへんわっ!!」
「いやいや聞いてキイテ、そういう意味で言うたんちゃうねんって!」


こういうシーン、街でたまに目撃しますよね。

見かけるだけでなく、私自身が当事者だった事も何度かあります(笑)


言葉で正しく伝えたつもりなのに、なぜか「誤解」、誤って解釈されて伝わる。

目の前に相手がいて、相手の表情や身振り手振り、声の強弱を見聞きしながら会話をしても、こういった誤解は頻繁に起こります。


伝えたい事があなたの望んだ通りには伝わらない、というこの状況。

商品についての情報をお客様に伝える、という段階で起こったら困りますよね。



私は2006年にメルマガを書き始めました。

手紙と国語の宿題以外で、初めて「人に読んでもらう為だけの文章」を書き始めたのですが、創刊当初は発行後しばらく経った自分のメルマガを読み返しては、そのあまりの「想いの伝わらなさ」にビックリガッカリし、発行したのを後悔した事が何度もあります。


今でも決して文章が達者なわけではありませんので、作文の技術について私が語れる事は何ひとつありません。

しかしたった一つ、メルマガ発行当初に受けたガッカリ感を教訓に、以降ずっとそれだけを意識して文章を書くようにしているというポイントはあります。

皆さんの商売に役立つかどうかは判りませんが、お客様や大事な人に想いを伝える必要がある時にはきっと役立つと信じ、無理やりここでシェアする事に決めましたので、もうあきらめてこの先を読んで下さい(笑)



私が注意している点はこの一点、

「私の話を聞いたり文章を読んだ人が、発信元の私と同じ気持ちになるように、その表現を『調整して』発信する」

という事です。


人間は言いたい事があって発言したり、伝えたい事があるから文章に起こしたりするわけですが、言いたい事をそのまま言葉に乗せて、それを聞いた人全てが発信者の考えていた通りに受け取ってくれているわけではありません。

そんな事が出来るのなら、そもそも「誤解」なんて言葉はこの世には存在しないわけです。


例えば同じ小説のワンシーンを何人かに読ませても、頭の中に浮かぶ情景はひとそれぞれ、その人の経験や知識、主観などで受け取り方なんてそれこそ千差万別ですよね。

小説が原作の映画が上映された時、原作を知らずに映画を観た人の評価より、原作を先に読んでいる人の評価が低くなるのはそういう理由からです。

小説を先に読んでいる人は、それぞれの頭の中に独自の解釈があるから、イチ読者である映画監督が視覚化した映画に違和感を覚えるわけです。


そもそも、言いたい事をそのまま伝えただけで、そのまま相手に同じように伝わってると考える方がどうかしてるんです。

自分が言いたい事や伝えたい想いを、頭に浮かんだ言葉でストレートに表現する事が「相手に伝える事」だと考えてしまいまちですが、実はそうではありません。

あなたが感じた事を感じた通りに発信する事が目的ではないんです、それを聞いたり読んだりした人が最終的に「あなたが発信した時と同じ想い」になってくれる事が、あなたが情報を発信する目的のはずです。


もしあなたが、彼や彼女とケンカして眠れないくらいムカついている事を友達に電話で伝えたいと思った時、本当に伝えたいのは彼・彼女に言われた事やされた事「そのもの」では無く、それで自分がどれだけムカついているかという「感情」のはずです。

「ヒドい奴やなぁ」「殴ったれそんなん!」って同意してもらいたいはずです。

ところが彼や彼女に「バカと言われた」という事実を伝えたからといって、友達があなたと同じような気持ちになってくれるのかというとそれは疑問です。

友達の感覚によっては逆に「それくらいの事で怒りなや」となだめられてしまう事だってありうるわけです。

そう言われるとちょっとムカつくでしょ(笑)

それって人生相談の答えを求めてるのならアリですが、気持ちの伝達を求めてるのならナシです(笑)友達にグチった時の言葉選びを失敗しているという事です。



もうひとつ変な例えをすると、私達は実際には緑色の信号色を「青」と言ってます。

しかし信号を見た事がない子供に塗り絵を教える時には、信号機の左側の丸の中を「緑色」だと言わない伝わりません。

私達の頭の中にある「青信号」と同じイメージを、その子供の頭の中に再現させる為には、使い慣れた「青信号」という言葉ではなく「緑色の信号」と言い換えなければなりません。


変な言い方ですよね、ミドリ信号て!?(笑)

けど、その言い方に「変換」「翻訳」する事で、やっと相手に同じイメージが伝わるという事実が大事。

「青信号」「アオシンゴウ!!」と、あなたが思った事・見た事・感じた事をどんなに力説したって、決して伝わる事が無い状況があるし、その鍵は相手が握っているという事なんです。


あなたが発信する言葉を聞いたお客様が、あなたが望む感情を持ってくれるにはどういう表現を選べばいいかを考え、話し方を組み立てる習慣をつけましょう。

その為には、きっと足さないといけない言葉がいっぱいあるし、事実には違いないけど、そのまま伝えてしまうと逆に伝達効果を落とすフレーズもあるはずです。


あなたの頭の中に浮かんだ言葉をそのまま発しても、きっとあなたの気持ちが100%で伝わる事はありません。

「あなたの商品を買いたい」とお客様が感じる為には、あなたが選んだその言葉や事実に何を足して何を引き、そしてそれをどういう順番で伝えればいいのか。セールスレターやチラシの文面、営業トークを確認してみましょう。



凄いスペックの新製品が出た。

その「スゴい」を、そのまま数字で伝えたから一体何やねん!?って話なんです(笑)

あなたがそれを「スゴい」と感じているなら、どうやったらお客様にも同じくらいの「スゴい」が伝わるのかを考えるのがあなたの仕事です。



ジャパネットたかた社長に学ぶ「引き込まれる」トーク術 - NAVER まとめ

2013年10月10日木曜日

ワンダーランド

テレビゲームをしない私は、以前ゲーマーの友人に「スーパーマリオって、結局オッサンがきのこ食って大きなるだけの話しやろ?」と言って本域で説教された事があります(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


映画が好きな人は、暗い部屋でゆっくりしたいから映画館に行くわけではありませんし、小説を読むのが好きな人は、なんとか眼精疲労ってヤツを体験してやろうと必死なわけではありません。

私はまだ一度も足を踏み入れた事がありませんので確信を持ってまでは言いませんが、ディズニーランドのお客様の8割以上がリピーターで構成されているのは、デカイ黒ねずみの生態に興味を持つ動物愛好家が日本中にいるから、というわけでは無いはずです。


映画や小説、ディズニーランド、人がそこにたびたび足を踏み入れる理由はただ一つ、そこには「日常とは違う快適な空間」が存在するからです。


これはディズニーランドやUSJ、スターウォーズやアンデルセン物語の中だけでなく、いわゆる「お気に入りの店」にも存在します。

扱う商品が他の店と変わらなくても、値段が特別魅力的じゃなくても、あなたを気持ちよくさせる何かがそこにあるから通うわけです。


それは店内の壁紙の色が心を和ませるからかもしれませんし、店員さんがあなたの目をちゃんと見て応対してくれるからかもしれません。

BGMの音量や選曲が絶妙なだけかもしれませんし、かすかにいい香りがする店長が居るからかもしれません。


なぜあなたはその喫茶店でしかコーヒーを飲まないのか、なぜ最寄りでも無い美容院に行くのか、なぜ他の安い店には行かずにその店に通い続けるのか、一度理由の棚卸しをしてみる事をオススメします。

出来れば紙とペンを用意して、思い付く事すべてを書き出してみてください。


消費者としての自分の感性を冷静に分析していくと、業種を超えてあなたの商売につながるヒントがきっとそこにあります。

あなたを手放さないそのお店には一体何があるのか、あなたが感じる「快適」の元は何なのか、それを確認する事で、今度はあなたのお客様に同じ気持ちになって頂く方法が見つかるかもしれません。



あなたが作る空間を、ワンダーランドと呼ぶ人が増えますように(笑)


電車内はもう一つの夢の国 電車内の奇跡 - NAVER まとめ

2013年10月9日水曜日

アットホームな商売人

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


アットホームな職場、アットホームなお店、よく耳にする褒め言葉ですが、その定義は人それぞれです。

共通するのは、ステレオタイプにイメージする「職場」や「お店」の雰囲気では無い、何か日常的で親近感がもてるムードです。

まるで誰かの家に来たかのような内装をさしてそう表現する場合もありますが、たいていの場合、仲がいい、わきあいあいという精神的な距離感に対しての評価となります。


家庭的な銀行、ちょっとイメージ出来ません(笑)

けど、本来ならあっていいんですよね。


もし何かのはずみで今から新しく銀行を作る事になったとしたら、ほとんどの人は無意識に現存する銀行に近いものを作ろうとすると思います。

業務そのものはもちろん、行員の雰囲気や立ち居振る舞い、お客様に与える印象を含めてすべて、自分自身や世間が考える「銀行のイメージ」に近付くように準備を進めていくでしょう。

世間のイメージする「銀行っぽい」って範囲から、そもそも外れようとは考えないだろうと思います。


例えとして銀行と言いましたが、他の業種でも同じです。

魚屋を始めるなら魚屋っぽく、コンサルを始めるならコンサルっぽく、教師になるなら教師っぽく。そこに特別なこだわりが無い場合、新規参入する人はまず世間が考える「ステレオタイプ」のイメージをゴールとして捉えます。

ほとんどの人が無意識にそれを選択する、という事は、最初に意識して別の在り方や立ち位置を選択する事は大きなチャンスですよね(笑)


提供する商品やサービスの質そのものは変わらなくても、お客様との距離感はあなたが決めていいんです。

待ってるお客様にお茶出したり、定期預金している付き合いの長いお客様を「○○ちゃん」って下の名前で呼ぶ銀行があったっていいと思うんですよマジで(笑)


アットホームなお店というのは、実家のオカンが作ったようなブリ大根を出す居酒屋の事をさすんじゃありません(笑)お客様との精神的な距離の問題です。

そしてその距離は、あなたとお客様が快適に過ごせるように、最初から自分で設計していいという事です。

お客様と近い関係になりたいのなら、最初からあなたが近くにいようと決めればいいんです。




喜怒哀楽という言葉がありますが、人は出来れば喜楽に包まれて過ごしたいと願っています。

それは、いろんな意味でお互いを笑って許せる関係性の中で生まれ育まれる環境、居場所の事だと私は思います。

こちらのミスや、ちょっと度が過ぎた遊び心ゆえの行動にも「しょうがないヤツやなぁ」と笑顔で言ってもらえる関係を、もしお客様との間に作れたら素晴らしいですよね。

「アットホームな」と言う、お客様から贈られる商売人への褒め言葉、突き詰めるとそういう関係の事なんだと思います。



仕込む姿を想像したら笑える♪お茶目すぎる母のイタズラ - NAVER まとめ

2013年10月6日日曜日

販促を行う、その前に

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


ポイントカード、次回来店時使用の割引券、期間限定のキャンペーンやクーポン券、来店頻度や使用頻度を上げる為に組まれたプログラムが商売、特にお店商売にはあります。

消費者としてもよく見かけるモノですが、もしこれから導入を考えている方には必ず「事前に」実施して頂きたい事があります。


それは「売上や利益のどの部分に効果が表れるかをまず想定してからプログラムを組み、導入前の数字を記録しておく」という事です。


「そんなん当たり前やん」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんが、

「もっとお客さん、何度も来て欲しいよなぁ」
「ほなポイントでも貯めてもらいまひょか!?」

という(笑)ナンとも簡単な流れでこのテの販促に参加する個人事業主さんは意外と多いと思います。


誰が見てもわかるくらい爆発的にお客様が増えるというなら、別に記録しておく必要は無いかもしれません、「まるで打ち出の小槌でんなぁ、アッハッハ」と高笑いでメデタシメデタシでもいいんですが、多くの場合は事前に大ヒットが確信出来るわけではありません。

しかも、ツールを作ったり宣伝したりと、そこそこのコストが必要です。


売上や客数と違い、来店頻度は数字として見えにくい存在です。

レジすら使わない小規模な現金商売でも、売上や客数は簡単にカウントする事が出来ますが、来店頻度の増減はそうはいきません。

顧客リストを管理する仕組みが無いと、記憶と感覚に頼らざるを得なくなります。



例えばもし、ポイントカードプログラムを導入前データを取らずに実施した場合、以下の様なフローになります(以下はスタンプカードのようなアナログな場合)


・導入する

・お客様にポイントカードを配布する事に意識が集中する(ここまではアクションとして正しい)

・何枚配布したかを、カードの在庫を元にトラッキングし出す(ちょっとズレてくる)

・カードはお客様の手元にあるので、誰がどのくらい来てるのかは判らない(だいぶズレてきてる)

・そもそも何割の客様が、配布したポイントカードを実際に使ってくれてるのかが判らない(そろそろヤバい)

・売上にポイントカードが貢献しているのかどうか、判断する材料が無い(だいぶヤバい)

・10ポイントでお渡しする景品の減り具合で、効果を確認し出す(本気でヤバい)

・ポイントカードの純粋な導入効果が判らないので、プロモーションのてこ入れをしようにもどこにすればいいのか判らない、かといって今更やめる事も出来ないので思わずわろてまう(もうどうしょうもない)


ホンマどうしょうもない流れになるわけです(笑)



POSレジと連動して顧客管理行うハイテクカードを使っている場合は、上記のようにはなりませんが、中小の事業では導入していないケースの方が多いと思います。

上の例、そもそもの問題は「なんとなくお客様が増えそうな気がする事を、バクチのように始めている」という事です。

ポイントカードプログラムのような、来店頻度アップを狙ったプロモーションに参加して下さったお客様の来店頻度が、導入前はどの程度だったのかが全くわからないという事が大きなリスクをはらんでいます。


客単価が高く、一日のお客様が数人の業種は元々顧客管理を行ってますよね。

ほとんどのお客様の顔と名前は一致するでしょうし顧客名簿もあるでしょう、前にいつ来店したかも現役時代の新庄選手バリに記憶にも記録にも残っていると思います(笑)


ところが客単価が低い物販の場合は、客数が多くなる為にその動向がに判りにくい、というか判る訳が無い。

判らないまま来店頻度アップを狙ったプログラムを導入してしまうと、売上が増えても減っても、客数が増えても減っても、それがプログラムの「おかげ」なのか、またはプログラムの「せい」なのか判断できないわけです。

バカ売れして利益が増えてるなら、何となく「プログラムのおかげかな」って思い込んでおしまいでもいいんですが、そうじゃない場合はもう原因追求も改善も出来ない状態になっています。

導入前の状況が判らないんだから当たり前ですよね。



効果を測定できない状況でプロモーションにお金をかけるのはやめましょう。

特に中小事業者にとっての販促コストは限られているはずです、コントロール出来ないものにお金を使うのは投資ではなくバクチです。

そのプロモーションを行うと売上構成要素のどこに表れるのか、それはどうやって確認できるのか、最低でもこれがわからない状態で行ってはダメです。

最低それだけでも把握していれば、思惑が外れた時に改善改良する方法を考える事が出来ます、最悪の場合中止する決断も被害が少ないうちに出来ます。



良くない状況になった時の備えを「保険」と言うのなら、導入前データを取る事は正にあなたにとっての「損害保険」となる事でしょう。

「自賠責」だけの加入で車を運転する資格があるのは、事故を起こしても損害賠償をキャッシュで払える人だけです。

少なくともそれは、私達中小規模の商売人がする事ではないんです。

2013年10月4日金曜日

土俵ぎわからの魔術師

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


何でも揃う大手スーパーの出店で客足が遠のく商店街、これに近い状況がamazonと街の本屋の間にも起こっています。

圧倒的な品揃え、早い、安い、一見すると無敵に見える新興大手と闘う事を強いられた弱小個人経営者。

撤退するのもひとつの選択、けど闘うのであれば、まずはよく観察する事。


無敵に見えるけど万能じゃない、大手だから出来ない事、手が行き届かない所が必ずあります。

例えばそれは品揃えを逆に特化する事だったり、施策が平均化しがちな大手がマネ出来ない思い切ったイベントだったり、かゆい所に手が届く密着サービスだったり、キツいと感じるギリギリまで(笑)従業員の個性が見える雰囲気つくりだったり。

まさにここからが、差別化と住み分けの正念場。


あなたの街の本屋さんが生き残る可能性を見出すヒントになりそうなリンクをふたつ用意しました。

よくよく見ると、別に土俵ぎわに追い込まれてから始める必要の無いものばかりです(笑)

業種を問わず私達商売人は、出来れば土俵の真ん中にいるうちに、こういう事をお客様と楽しんで出来る環境を作っておいた方がいいです。


負けるな街の本屋、けどお世話にもなってますAmazon(笑)





経営を持ち直した「本屋さん」はどんな対策をとってるの? - NAVER まとめ

リアル書店もまだまだ捨てたもんじゃないと思える話 - NAVER まとめ

2013年10月2日水曜日

「CS」と「ES」と、ドSとドM

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


CS(顧客満足度)、ES(従業員満足度)という言葉が使われるようになってずいぶん経ちます。


これを数値化する為にお客様や職場従業員にアンケートをする会社も多く、そのフォーマットも自社で用意したものから、それを専門に扱う会社に委託するものまで色々あります。

「我が社の従業員の満足度は90%超!」
CS,ESの高さを社外に謳って求人に利用する会社も珍しくありません。


商売をする中でぼんやりした何か、漠然としている「何か」をきちんと数値化して、それを上げる為に頑張るのはとても大事な取り組みだと思います。

「どう、オレに満足してる?」

こんなインチキホストみたいに夜のムード満点な質問をお客様や従業員に投げ掛けたとしましょう(笑)

イエスが60%という結果になったからといって、ではそれを80%にするにはどうすればいいかという答えは得られません。

ですので、いろんなカテゴリで具体的な質問をして、それを総合して満足度として評価の基準にしないと、会社やお店の強みも弱みも判断しにくいわけです。



ところがこの満足度というツール、使い方を間違うと本末転倒な弊害を生む事につながります。

組織としてCS・ESを測定する為にアンケートを導入してしまうと、今度は「アンケート結果の集計数値を上げる為」の仕事が始まります。

直接お客様や部下を見ていればいいものを、満足度の結果というフィルターを通してから見るようになるんでアクションがずれ出してくる。


アンケートの設問はそれ単体で見ればいかにも調査に必要な内容に見えますし、全ての設問にイエスが出れば満足度は100%になるんですが、その設問全てがあなたの仕事の現状にマッチしているかは甚だ疑問、お客様が考える重要度とマッチしているかは更に疑問です。

特に外部委託で専門業者の調査フォーマットを使っている場合は気をつけたほうがいい。

数ある質問事項の中で、お客様が大事だと感じるカテゴリの結果を取り組み最優先にする仕組みが無いと、単に満足度が低い所から改善しようとしてしまいます。


そもそもお客様が喜んであなたから商品を購入する上で大事だと感じているポイント、従業員が喜んで仕事をしてくれているポイントがどこなのか、それを先に調査するなりすり合わせるなりしておかないと意味が無い。というか基準が見当たらないわけです。

基準も無いまま一見「良さげ」な質問を山のようにお客様や従業員に投げ掛け、どのカテゴリにどのくらいの比重を置いたかもよくわからない「ブラックボックス」からコロンと出てくる、満足度というきれいな数字を上げる事に血道をあげるわけです。

「ブラックボックス」の中身を精査しないで、満足度調査の結果に対してのアクションを採り出すとどういう事になるかというと、例えばCSのポイントは上がったのに売り上げが下がっていたり、ESのポイントは上がっているのに離職率が上がったりしてくるという本末転倒な現象が散見されるようになるわけです。

道具としてCS・ESを使うのは良しとしても、その道具がどういうモノでどういう付き合い方をすればいいか、という事に関しては充分に精査する必要があるわけです。



本来、お客様や従業員が満足してるかどうかなんて、お客様と従業員を「ちゃんと」見て「ちゃんと」接していればかなりの程度は判るはずです。

売り上げや客数の増減、単価や来店頻度・紹介プログラムの把握なども、日頃の売上管理と顧客管理でおおむね現在の満足度の状況は判るわけです。


いい意味でお客様や従業員の「顔色を伺うしくみ」を持ってないと、無駄なデータを得る為に大金はたいた上に振り回される事になります。

くれぐれも道具に使われる事が無いよう、お気をつけください。



下のリンクはちょっとかわった社内制度、社内の空気作りにはいいかもです(笑)

こんなにあるのか…!ユニークすぎる社内制度 - NAVER まとめ

2013年9月30日月曜日

「インパクトマーケティング」のこと その2

「嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き・・・」

花占いをする時、花びらの枚数が偶数だとあらかじめ判っている場合は、必ず「嫌い」から始めるくらい徹底していい結果を出そうとしてました(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「インパクトマーケティング」という名前は私が勝手に付けた言葉ですが、「インパクト」という意味は何でもかんでも「ガツンとやったれ、衝撃与えたれ!」という事ではありません。

「本来お客様への訴求効果が高いハズの販促・接客方法なのに、同業他社も追従してる為に、その手法が飽和して効果が充分に発揮出来ていない現状を見直して改善する」

言い換えれば、「優れた方法の、失われた本来の訴求効果(インパクト)を取り戻す」という意味が込められています。

下品に一言でまとめると「その他大勢に見られるのを止めろ!」という事になりますし、もう少し上品に言えば「まるで競合他社が存在しないかのように売り手としてのあなたに気付いて貰い、興味を持って頂こう」というニュアンスになります。


独自化でも差別化でも、そんな小ざかしい言葉遊びはどっちでもいいんです。

集客から購入までの間で、お客様があなたに対して「心が動き出す瞬間」「興味を持つ瞬間」をどれだけ用意出来るかというだけの事なんです。


以前のブログでも、人間の感情を振り子に例えて話をしましたが、人間は感情の生き物です。

人を行動させるには、まずその人の心、感情を動かさなくてはなりません。

感情を刺激する為には、少なくともあなたはお客様にとって「見慣れたもの」であってはならないんです。

どんなに評判のマーケティングを商売に取り入れても、どんなに流行のシステムを取り入れても、どんなにディズニーランドの接客を真似ても、あなたの業界全体でその方法が流行っていたり、同じ商圏のライバルが同じ事をしているのなら、それがどんなにいいモノであってもお客様にはただの「見慣れたもの」に過ぎないのです。


「やってる事は正しいでしょ!?本にも書いてあったし有名コンサルが広めた実績ある方法やもん」「うちの業界では、こうやってお客様を集める手順が当たり前になってるで」

知らんがなっちゅう話です(笑)


同業他社の動向を含めて、お客様の目にどう映ってるかをもっと気にしましょう。

「最高の実績が出た手法」は、同業者みんなでやったらもう「最高の効果」は得られないんです。

その理由はただひとつ、あなたも他の業者もお客様には同じに見えるからです。

たくさんの売り手の中から「あえて」あなたを選ぶ理由がお客様には全く無いからです。


人目ばっかり気にするのは人としてどうかと思いますし、私もそういうヤツが大嫌いですが(笑)商売でお客様からの見え方を気にしないのは商売人としてどうかと思います。



下に、「ボケて」のまとめサイトのリンクを貼っておきます。

私が楽しみたいから貼るんじゃありません(笑)

なんて事ない写真を違った切り口で見せるこのシリーズ、写真があなたや同業他社の商品だとした場合、どうすればあなたの写真だけが特別なモノに見えるようになるかというヒントが隠されているかもしれません。

いやぁ、若干こじつけてる(笑)

けどまぁ、既成概念に囚われていると柔軟な発想がおろそかになるのは事実です。

あなたの目にはどう映るか、下のリンクで確認してみましょう(超こじつけ)


3秒で笑える人気サイト「ボケて」の秀逸作品【随時更新】 - NAVER まとめ

2013年9月27日金曜日

アンチ「あたりまえ体操」

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


世間一般や、あなたが携わる業界の中で「当たり前」と言われる事、例えば習慣・慣例・常識にどれだけ自分が囚われているかとい事実にまず気付く事、自分の商売を考える為の大いなる第一歩はそこからです。

簡単に書きましたが、これは本当に手強い(笑)

何故なら、当たり前に存在し過ぎて疑問に感じる事すら出来ない物事が、私達の生活や仕事のルールの中には山のように存在するからです。

時のそれは、科学の知識がない何百年も前の人に「あなたと私の間にある『空気』というモノに気付いてください」と言ってるようなもの、その存在すら疑問に感じなくなっているモノも数多くあります。


「見よう」と思って目をこらして、初めて見えてくるものがあります。

「聞こう」と思って耳をすませて、初めて聞こえてくるものがあります。


売り手として今までまるで「息をするように」行っていた作業、その一つひとつを「立ち止まって」「存在を疑って」検証していく事、地道ですがこれ以外に感覚を研ぎ澄ます方法はありません。


業界内で横並びに行われている風習や慣例、はたまた相場や常識と言われる事は本当に守る必要があるのか。

それ以前に、そこに風習や慣例、相場や常識が存在する事自体に気付いているのか。

何の疑問も感じず、それが当たり前の事だと認識してしまっていないか。

「これって要らんのちゃうか」「何でいつもこの順番でやってるんやろ」「ホンマに競合他社と同じ感じにせなアカンのか」「昔からいい方法やて言われてるけど、今でもそうなん?」曇った目では感じる事が出来なかった事が、いろいろ見えてくるようになります。

見えてくる事で、もっと自由にやっていい箇所がわかってきます。

それが、お客様が同業他社ではなく「あえて」あなたを選ぶ理由になります。



飲んで2秒で効く薬はありません。

今の今まで私達商売人が囚われていた常識や習慣です、スイッチをひねるように簡単には変わらないかもしれません。

ですので今この瞬間から、いつでも研ぎ澄まされた「当たり前センサー」をちゃんと機能させる為に、あなたをとりまく「習慣・慣例・常識」に疑問を持つ体質作りを始めましょう。



例えば今から紅茶のティーバックを販売しよう、自分の名刺を作ろう、そうなった時に実際にやるかどうかは別にして、こういう発想も選択肢として浮かぶような柔軟さがあれば素敵ですし、商売ってずいぶん楽しいですよね。

という自己確認の意味を含めて以下に2つのリンクをつけてみました。


世界のティーバッグデザインがすごい! - NAVER まとめ

特選40種類】夏にぴったりの清涼感溢れる名刺【爽やか】 - NAVER まとめ


2013年9月23日月曜日

求人で「質」も「量」も確保する方法 その3

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から効果的なアルバイトの求人方法について話し続けていますが(笑)この話は今回で終わります。


さて、求人チラシを何週か続けて見ていると判るのですが、毎週のように募集をしている会社が結構ありますよね。

人材派遣会社などは「人がいてナンボ」ですから、常に求人しているのもうなずけるとして、そうではない業種。


あなた自身が学生時代にアルバイトを探した経験があれば実感できると思いますが、毎週のように求人広告を出している職場って

「人が定着しない、キツイ仕事なんだな」

と思われています。


本当に仕事がキツくて人が残らないのか、元々広告反応が悪く面接に来る人が少ない為、求人を続けざるを得ないのか、その真相は判りませんが、どっちにしろ求人広告を出し続けると、どんどん反応が悪くなってきます。

勝手に労働環境が悪いと判断され、敬遠され出します。

その上「いつでも求人してるし、どうしても他で採用されなかったら考えてみるか」と、面接優先順位の低い「滑り止め」として認知され、最後は「人が足りないみたいだから俺でも採用されるやろ」と考える人間が面接に来るようになります。

求人広告を見る人は、ある一定の期間ずっと広告を追い続けていますので、このような印象を与えてしまったら最後です。


求人広告は「ドカン!と打ってサッと引く」のが理想です。

「電話したら、もう締め切りましたって言われた」くらいがちょうどいい。


求人がすぐ埋まるという印象を与えると、不思議な事に次回の求人では前回より反応がよくなります。

前回求人した時期の求職者がまだ求職中というわけではないのに、どういうわけか少しずつ求人が楽になってくるんです。



さてこのように、求人広告は出し方一つで様々な憶測を呼ぶモノですが、大人数の求人表記をする時も同様の「勘ぐり」が起こります。

こんなに多くの人間を募集するのにはきっと何か「ウラ」がある、という勘ぐりです。

「ウラ」というのはすなわち、人が定着しない労働環境や人間関係という事です。


この「勘ぐり」を回避するフレーズがあります。

それは「新規募集」というニュアンスや意味合いの一言です。


「新規」という言葉は、求人においては全てをポジティブに捉えさせる魔法の言葉です。

「業務拡大につき」なども同様の効果を生みます。

これらの言葉を付け加えるだけで、大量募集や数週間にわたる募集で与えるネガティブな「勘ぐり」をある程度回避する事が出来ます。

要するに、大量に数週にわたって募集する「理由付け」ができるわけです。


しかも、「新規募集」にはもう一つのメリットがあります。

実は、この言葉を付けるだけで求人反応が上がるんです。


新しい職場で働く事への不安というモノは誰でも多かれ少なかれあるものですが、その不安の内訳は、仕事そのものへのモノと職場の環境へのモノに二分されます。

既に存在する職場(環境)に、自分一人が乗り込んでいくわけです。

馴染めるだろうか、変なしがらみは無いだろうか、気になるんです。

人間関係の問題で前の仕事を辞めたという人も珍しくありません、そういう人にとっては特に気になる材料なんです。


ところが「新規募集」「業務拡大につき」「グランドオープンにつき」という言葉には、既に出来上がった人間関係のしがらみを感じさせない、ちょっとした魔法がかかっています(笑)

「グランドオープン」がこの中では顕著ですが、新しい何かに最初から参加出来るワクワクや、自分と同期となる同じ立場の同僚が出来る事への期待感、古株の嫌な人間関係が無いまっさらな状態の所に入れるという安堵感など、極めてポジティブなイメージで受け取ってもらえます。

人間なんて勝手なモノで、しがらみに囚われるのは嫌なのに、自分がそのしがらみ自体になる事には抵抗がないんです(笑)


もちろん表記にウソはいけませんが(笑)こういったフレーズが使える状況での求人でしたら是非お試し下さい。



給与や待遇に関する表記も重要な判断基準です。


まず、反応が悪くなる最右翼は、金額を全く表示せず「委細面談の上」の一言で済ませている求人広告です。


…誰が面接受けたいと思いますん(笑)

こんな求人じゃ、よっぽど職種に魅力があるか、よっぽど職に困った人じゃなきゃ面接に来ませんよ。


お金の事って、大事な事だけど面接で正面きって聞きにくいじゃないですか。

不安を抱えたまま面接に来るなんて、出来れば避けたいですよね。

面接で初めて金額を聞かされて不満に感じても、文句、言いにくいでしょ。

「えっ!?たったそれだけですか?」とか、なかなか面接官の前では言えません(笑)


金額を表記したがらない事業者はそれが狙いなんでしょう。

賃金に低さには後ろめたさがあって書きたくない、だから面接まで引っ張ってそこで言えば、とりあえず金額が低くても断れないだろう、という。

もうねぇ、求人そのものに悪意を感じる(笑)

こんな求人方法で採用されても人は続かないし、続いたとしても不満を抱えたままイヤイヤ働いているだけですよ。帰属意識なんてあったもんじゃないです。

きちんと金額を表記した上で「委細面談」だと、求職者も面接で聞きやすいし、何より明朗です。

労働者との信頼関係を結ぶには、まず労働条件を明確に提示する事が絶対条件なんです。


ただ、金額はスタート時点での時給だけを表示する必要もありません。

採用された時点でのスタート時給を明示するのは必須ですが、最高いくらまで支払えるという金額も併せて記載した方が反応はいいです。

もちろんその上限金額が嘘っぱちでは話になりませんが、他のアルバイトが現在貰っている最高金額を「実績」として掲載したり、仕事をここまでやってくれるようになったらこれだけ払いますという金額を

『時給 850円~1450円(現評価制度実績)』

のような表記をすれば、求職者自身のやる気にも結びつきますし、面接でもアルバイトの評価システムについて話をしやすくなります。


待遇に関する事を積極的に開示しようという姿勢が事業者側に見えると、求職者は安心感を覚えます。

求職者は、やはり自分から給料の話はしにくい心理状態にありますので、あなたからお金の話を明確に説明して貰えるだけで不安が解消されるんです。




さてさて、三回にわたって延々と、大事な事から表記上の小手先テクニックまで(笑)書き連ねてきましたが、実はここからが一番伝えたかった話です。


従業員とお客様も、経営者にとってはどちらもあなたのビジネスを実現させる為のパートナーです。

事業者であるあなたにとっての従業員は、同志や身内であると同時に、あなたにとってのお客様でもあります。

求人採用で応募者をだまして採ろうという意図が見える事業所は、得てしてお客様もだまして獲ろうとする傾向がありますし、逆に事業主と従業員が良好な信頼関係を築いている所は、同じく良好な信頼関係をお客様とも築き易い環境にいると言えます。


ここに書いた求人方法を実践して効果を生むには、一度あなたの職場環境を整備しなければならないかもしれません。

給与体系を作り直さなくてはならないかもしれませんし、そうなると明確なトレーニング体系や基準を作らなくてはならないかもしれません。

それ以前に、あなたの会社で働く事のメリットを探し出すところから始めなくてはならないのかもしれません。


メンドクサイですよね。

メンドクサイし、うやむやで済ます事が出来なくなるところも沢山出てくるでしょう。

しかし、あなたが本当に欲しい優秀な人材が集まり、育ち、長く勤務する事であなたの仕事のビジョンが達成するのであれば、そこに投資するだけの価値があるとは思いませんか?


いつも人材不足で悩んでいる会社は、人を集める事がゴールだと勘違いしがちです。

なぜ人が離れていくのかという問題に向き合わず、一人でも多く面接室に引き込む事だけに策を練ろうとします。

しかし、問題はそこじゃありませんよね。


人が集まる、というのは、ゴールどころか「やっと立ったスタート地点」です。

あなたの本当の仕事は、その先にあります。

採用したパートナーと一緒にお客様が喜ぶ事を考え実践していく事が、あなたが人を採用する目的だったはずです。

だったら集客からリピーター育成までをひとつの流れで見るのと同様、従業員だって求人からあなたの片腕となるまでをひとつの流れとして捉え、そうなる為の環境を用意する必要があるんじゃないでしょうか。


誇大広告を出せばお客様は集まりますが、そのウソはやがてバレるので、集まったお客様がリピーターになる事はありません。

求人も同じです。

耳障りのいい言葉を並べれば面接希望者は集まりますが、やはりウソやひずみはバレるので、集まった新人さんが会社の事を想いながら働いてくれる事はありません。

入り口までを立派に見せて人を集めても、数週間から数ヶ月の時限爆弾をセットしたのと同じ、短いスパンで必ずツケはまわってくるわけです。


求人そのものと採用後の従業員が育つ為の環境作り、どちらが先かと言えば、間違いなく環境作りが先です。

穴だらけのバケツに水を入れ続ける事は無意味、これってお客様を集める事にも従業員を集める事にも共通して言える事。


バケツの穴を塞いで人が育つ環境が出来たら、そこで育った人に「なんでこの会社で働こうって思ったん?」「なんでこの会社で働き続けてるん?」って質問してみて下さい。

その時出た答えが、間違いなく次の求人での「ウリ文句」になります。

この求人広告で何人面接希望者が来たとか、机上で言葉やデータをこねくりまわすのではなく(笑)職場の先輩という「お客様の声」を元に求人が出来る環境を目指しましょう。

2013年9月22日日曜日

旨いし上手い綾鷹と、上手くないアンケート

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「綾鷹」というペットボトルのお茶があります。

ここ数年テレビCMもやってますんでご存知だと思います、味もなかなかおいしいんです。


実は私、あのCMに感じる違和感がハンパ無いんです。

急須で入れた味に一番近い緑茶をブラインドテストするという一貫したシリーズ構成なんですが、これが極めて巧妙な錯覚を生む仕掛けになっています。

私がCMを目にする度に人生幸朗ヨロシク決まって心の中で突っ込むのは、「急須で入れた味に近いから何やねん」という事です(笑)


このCMは、和食の料理人や舞妓さんなど「緑茶」や「和」とゆかりのある仕事をされている方々を集めては「この中で急須で入れた緑茶にもっとも近いのはどれ?」というアンケートを行います。

当たり前ですが、結果は毎回綾鷹の圧勝!というCM構成です。

綾鷹のペットボトルにもホームページにもこの「急須で入れたような」というフレーズは書かれており、「急須で入れたようなお茶」を目指している事はわかります。


しかし、このCMを初めて観た時の印象を思い出して頂きたいんですが、多くの人はこのアンケート結果がCMの最後に出た時、「へぇ~、綾鷹が一番おいしいんだ」という印象になったと思います。

「急須で入れたお茶」イコール「おいしいお茶」、ではないですよね(笑)

おいしいお茶はどれ?なんて誰も質問していない、なのに最終的な視聴者の印象は「おいしいお茶」になるギミック。


綾鷹、確かにおいしいですよ。

おいしいですけど、もし「この中で一番おいしい緑茶はどれ?」というアンケートをしていたら結果は違うと思いますし、それではCMとして成立しません。


・アンケート対象者が「和」のオーソリティーだという印象を与え、

・急須で入れたお茶というキーワードからから「正統派・伝統的・懐かしい味・お茶の王道」というイメージを連想させ、

・そのアンケート結果が綾鷹の圧勝だったら、

「急須で入れたお茶」イコール「おいしい」イコール「綾鷹」と、私達が「勝手に」そう連想するわけです。


ホンマにズルいヤツらでっせ(笑)

けどメチャメチャ上手い、おいしいという意味で美味いも入れて、なかなかやるな綾鷹、という感じです。

ひしめくペットボトル緑茶のライバル達と競合する中で、綾鷹独自のポジションを獲ったわけです。

今日び、どこのお茶だってそこそこ旨いんですから、ここに活路を見つけた綾鷹はホントに上手いなぁと感心します。

ポジショニング最高、CM上の演出だと割り切ればですが、その見せ方も最高と言っていいかもしれません。



その一方で、これを演出だと割り切らせずお客様に向けて平気で発信する商売人が世の中にはいます。


お客様アンケートを実施している売り手は少なくありません。

目的は何かを改善する為だったり、その結果を実績としてお客様を呼び込む為だったりします。

アンケートからどんな情報を得て、結果をどう編集し、それをどう発信しようがその売り手次第だとは思いますが、データ収集に協力する人とその情報を受け取る人が疑念を抱く手法は採るべきではありません。

なぜなら、データを提供した人とその情報を受け取る人、この方々はどちらも私達商売人にとっては決して信頼を失ってはならない「お客様」だからです。


添付のリンクにもありますが、明らかにある方向にねじ曲げた結果を出す為だけに存在するアンケートが世の中にはたくさんあります。

お客様から絶大な支持がある事をアンケートで証明したいが為に、誰が書いてもポジティブな結果にしかならないような設問を用意したアンケート、従業員満足度が高い事をアピールしたいが為にネガティブな選択肢を外したアンケート。


売り手はただアンケート結果という数字が欲しいだけかもしれません、「アンケート書いた方には粗品だって渡してるやん」って言う方もいると思います。

けどお客様に趣旨をねじ曲げたアンケートを書かせるくらいなら、普通に集計した結果を改ざん捏造でもした方よっぽどマシ。しちゃダメですが(笑)


売り手であるあなたの振る舞いに「意気に感じて」参加してもらうからお客様へのアンケートは意味がある。

お客様アンケートに参加する事自体が、お客様にとっては立派なイベントになり得るんです。


お客様に何かを伺う、これって貴重なお客様とのコミュニケーションのチャンス、大事な接点です。

お客様をあなたのファンにするせっかくのチャンスを、こういう形で潰しちゃダメです。




迷走しすぎておかしくなったアンケートまとめ - NAVER まとめ

2013年9月20日金曜日

求人で「質」も「量」も確保する方法 その2

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から効果的なアルバイトの求人方法についてお話しています。


さて、少しでも求人効率を上げて面接希望者を確保したいが為に、多くの事業所がキャッチコピーとして用いる「魔法の言葉」があります。

多分誰もが一度は目にした事があるハズですし、ひょっとしたらこの言葉を実際に使って求人した事があるかもしれません。

しかしこのフレーズ、もしあなたが応募者の「質」を求めるのであれば、使用してはいけない言葉です。それは…


「誰にでも出来る簡単なお仕事です!」という類の表現。


この言葉通り、本当に誰にでも出来る単純・簡単な作業さえして貰えればいい、と思って求人しているのなら問題はありません。

「だったら私にも出来るかも」そう感じて応募する人も実際にいらっしゃいますので、ハードルが下がってエントリー数が増えるのも事実です、とにかく人数を確保したいのであれば効果的なフレーズだと思います。


しかしそうでは無いのなら、このフレーズを書くのはオススメしません。

何故なら、このフレーズひとつで本当に応募者の「質」が下がってしまうからです。


「誰にでも出来る簡単なお仕事です」という言葉に反応して面接を希望する人は、結果的にかなりの比率で「誰にでも出来る簡単な仕事だから応募した人」が集まります。

もちろん例外もありますよ、全ての対象者はそうだとは言いませんが、少なくとも私の経験上この傾向がある事は間違いありません。


「私にも出来るかも」と感じて応募する人がいると先程書きましたが、「誰にでも出来る簡単な仕事」というフレーズに反応する人は、自分の資質や適性に自信が無いというだけでなく、性格の傾向として受動的な人が多く、誰かに「やれ」と指示を受けた仕事はやるのですが、これは言い換えれば「言われた事しかやらない」という事です。

仕事に対する能動性や想像力の低い人が集まる傾向があります、1教えて10を知るというタイプは集まりません。

「簡単」「楽」などのキーワードも同じです、悪い意味で「楽したがり」が反応するフレーズだという事です。


仕事の内容上、本当に誰にでも出来る簡単な決められた作業だけして貰えればいいという求人であれば、確かに反応の良い効果的な魔法の求人フレーズですが、「どんな人材が来ても光り輝く逸材に変える」という魔法をホグワーツで学んだという人以外は封印した方がいいフレーズでもあるわけです(笑)

採用する相手にそこそこの能動性を仕事で求めているのであれば、彼らをそう変える為に費やすトレーニング時間は、相場よりもかなり長めに設定する必要があるでしょう。


求人には、甘い言葉の誘い水を載せるだけでなく、従業員を教育する過程で採用者が通る「試練」を表記し、仕事への覚悟をもって面接に臨ませた方が結果的に応募者の質は上がります。

「辛い事なんか書いたら求人なんか来るわけ無いやん」

そう考える人もいるでしょう。

確かに、楽しいです簡単です楽です、みたいなフレーズを並べる時程の反応はありません。

しかし、欲しい人材のイメージが明確なのであればそれに見合った人が来ないと、無駄な面接時間と無駄なトレーニング時間、それに伴う金銭的なロスが発生します。

その支払いはすべてあなたが持つ事になるんです。

「仕事を通じて成長を実感したい人だけ応募して下さい」「お客様の事を最優先に考える事が出来る人を希望」業種によって表現は様々ですが、あなたが必要とするイメージはこの時点で伝えておいた方が、結果的に早く理想の従業員にめぐり合います。


もちろん、試練だけを書いちゃダメですよ(笑)それで来るのはただのドMです。

その為に、あなたの会社で働く事の「メリット」の併記が必要なんです。

「試練」を「やりがい」に結び付けて表現する事で、ポジティブに仕事を捉える人間が集まろうとするわけです。

「ウチは楽じゃないですよ、その代わり、あなたをこれだけ成長させてあげるし、こんなメリットがあります」

こういう表現が、面接希望者を適切にふるい掛けするんです。

しかもあなたは「成長させてあげる」と謳ったわけです、受け入れる事業所だってトレーニングする覚悟が出来ますよね(笑)



さて、募集人数の表記についてですが、募集人数が多い程、面接希望の反応が良いのはご想像の通りです。

嘘の表記をする事なく、必要人数を最大で算出する方法を書いておきます。


前回、一名募集の際は、面接人数を表記すると書きましたが、どうせなら面接人数より採用人数を表記した方が、面接希望者の受けがいいというのは当然ですよね。

ここであなたの職場に合わせて考えて頂きたいのは、本当に欲しい人数と、その環境を実現する為に必要な人数とは違う、という事です。


例えば、あなたが理想とする職場には、充分にトレーニングされた、生産性の高い、優秀なアルバイトが5人必要だとします。

本当に必要な人数は、「最終的に」5人という事になりますね。

では実際問題として、今回の求人で5人採用したとして、5人が5人共、あなたの期待通りに成長してくれるでしょうか。

ンなわけありませんよね。


期待通りの人材が来ず、想定よりも生産性が低い人材を採用せざるを得なくなったり、何らかの事情により退職するハメになったり、「完全に期待通りの結果だなぁ」なんて、まぁ無いですよね。

もしあなたが「採用しても、本当ににモノになる奴は三人に一人くらいだな」と言うのであれば、あなたに必要な採用人数は5人では無く15人という事になります。

5人の優秀なアルバイトを確保するには、15人を採用してふるいに掛けないといけない、という事です。

もちろん同時に15人も採用する余裕はないでしょうし、そうしろと言っているわけではありません。

しかし、自信を持って必要な採用人数を15人と言えるのですから、求人での表記は「採用枠、15名」と書いても嘘ではありません。

「15名募集」と書いても、今回の求人では結果的にその中の数名が採用になったというだけの事です。

募集人数に対する考え方の根拠が、あなたのバックボーンとして存在していれば自信を持って求人・採用に臨めますよね。

面接でその人材プランについての話をする事だって可能です。



人集めの為の適当な話ではなく、面接から採用後まで、あなたの話や行動に一貫性がある事、嘘が見え隠れしていない事が、実は非常に大事です。

求人がゴールではありません、採用して成長してもらって、一緒に商売をする事がゴールなんです。

面接希望者は最初からあなたの言動をずっと見ています。

雇用者と被雇用者の信頼関係構築は、求人の段階から始まっているという事です。



この続きは次回に。

2013年9月16日月曜日

「インパクトマーケティング」のこと

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


今さらこんな事を言うのもナンですが、私は「インパクトマーケティング」という商売への取り組み方を提唱しています(笑)

コレに関してはホームページフェイスブックにも日々いろいろ書いていますが、今回はまだブログしかお読みじゃない方の為に、「インパクトマーケティング」が一体どういうものなのかという話に触れてみようと思います。



ダイレクト・レスポンス・マーケティング、パーミッション・マーケティング、ワン・トゥ・ワン・マーケティングなどなど、「なんとか・マーケティング」と名のついた販売手法は世の中に山ほどあります。


で、インパクトマーケティング(笑)

インパクトとマーケティング、二つの英単語の間に「・」すら入れない理由は、マーケティングの本場アメリカから来たものではなく、日本人の私が勝手に二つの単語をくっつけて命名したからです(笑)

ですので当然耳慣れない言葉だと思いますが、これは先に挙げた「なんとか・マーケティング」のような、ある意味「特別な販売戦略のうちの一つ」ではありません。

それどころか、もしあなたが上記のマーケティング方法のどれかを実践していたとしても、その方法とバッティングするどころか並行して実践して頂ける、むしろあなたが現在行っている売り方の「本来の効果」を実感して頂く為の「視点作り」のお役に立つ概念だと思って頂いて結構です。

あなたの存在や商品を、あなたが想定した見込み客に気付いてもらい、お客様として商品やサービス購入して頂き、リピーターやヘビーユーザーへと育てていく、特殊どころか王道も王道、商売の「ド王道」を追求していく事が「インパクトマーケティング」の最終目的です。

「ほな結局何が言いたいねん」という当然の疑問を持つと思いますが(笑)、一言でいうと

「商売人が仕掛けた集客施策やリピーター育成施策を、常に本来の一番効果の出る正しい状態にチューニングし続ける力を身に付ける為の意識付けを行う」という事です。


例えば、私が子供の頃に流行ったホラー映画で「決してこの先は観ないで下さい」というキャッチコピーを宣伝に使ったモノがありました。

映画の宣伝なのに「観ないでください」

当時としてはかなり斬新で衝撃的なキャッチコピー、その後から現在に至るまで、似たようなキャッチコピーの焼き直しがずっと使われ続けています。


さてチラシなんかもそうですが、キャッチコピーの目的は「興味を持たせて本題に引き込む」という事です。

キャッチコピーで興味を持った人が本文に目を通し、お客様に売り手が望む「次の行動」を促す、という流れを作る事が目的です。


今まで誰もやっていなかったホラー映画の宣伝に「決してこの先は観ないで下さい」、引き込まれますよね、「え?なんで観たらアカンの?そんなに怖いん??」

この映画は売れました、大ヒットしました。

ところがその宣伝方法が効果的だったせいで、その後の映画でも度々このニュアンスのキャッチコピーが使われ出しました、どのホラー映画の宣伝もここぞのキメ台詞は「この先は観ないで下さい」「結末は話さないで下さい」「観ないで下さい」「観ないで下さい」・・・


もうねぇ、そこまで言うなら観ませんよ(笑)


消費者として、キャッチコピーの受け手としてこの一連の流れを見ればわかる事ですよね。

「是非観て下さい」「見逃すな!!」という宣伝ばかりの中だからこそ目立った「決してこの先は観ないで下さい」というフレーズ。

どの映画の宣伝見ても「決してこの先は観ないで下さい」的なフレーズで締められたら、だんだん感覚が麻痺しますよ。

誰も言ってない環境で使ったから効果があっただけで、みんながこぞって使ってしまったら本来の効果、最初の頃のインパクトなんて出せるハズがないんです。


ところが売り手の感覚はそうじゃない、過去の成功事例を知ってるから、まるでそれが未だに新鮮で破壊力バツグンの一撃必殺キャッチコピーかのように思い込んで使い続ける。

とっくの昔に飽きられた一発ギャグをいまだに使い続ける芸人さんみたいなもんです(笑)


もちろん効果はゼロじゃないんです、最初の一撃が効果10だとしたら後発組でも2とか3くらいはあります。

しかし問題は、効果が10有ると思って使ってるのに実際は2~3しか無いというギャップです。

売れる気満々なのに思った程は効果が出ないというギャップが起こる理由に気付かない売り手に問題があるんです。


もう一度書きますが、キャッチコピーの目的は「興味を持たせて本題に引き込む」という事。

お客様になり得る人に興味を持ってもらい、本文に目を通し、売り手が望む「次の行動」を起こしてもらう事が目的だし「正しい状態」なわけです。

ところがその「正しい方法」は、時代の変化や消費者が商圏内で目にする「競合が発信する情報」で変化していきます。

映画業界で初めて「決してこの先は観ないで下さい」を使った時のインパクトと、50番目の「決してこの先は観ないで下さい」を使った宣伝のインパクトは同じでは無いわけです。


私達商売人が耳にするいわゆる成功事例、「売る為に効果的だと言われ・行われている事」の多くは、このように過去の強烈な成功事例が広まって一般化・慣例化しているだけの事が多いんです。

そして「成功事例」として伝わるがゆえに、商売人の多くはその恩恵を被れると信じて、その方法を「そのまま」使おうとします。

チラシはこういう構成にしたらいいよ、名刺はこうしたら目立つよ、DMはこうしたら捨てられないよ、成功事例と言われるものは数多くあります。


実際に効果が高い方法であればある程、その方法はすぐに一般化してその効果が薄れていきます。

何故なら、流行れば流行るだけ、消費者はそれを目にする機会が増えるからです。

それを見せられる消費者の目には、どんどん「刺激的な商売人の施策」が「日常の風景」になっていきます。

ところが成功事例を耳にして二次使用している人達、つまり多くの商売人は、既に薄まった効果しか得られない方法を、最初に噂で聞いた「効果絶大」だと錯覚して使い続けます。


要するにこの時点で、売り手と買い手の感覚がズレてしまってるわけです。


費用対効果も、その感覚がズレているが為に、本来狙えるはずのレベルよりずっと低く推移しているというのが現実です。

この「施策本来の目的」と「採ってるアクション」のズレを、お客様の発掘からリピーター育成までの流れの中で仕組みとして補正しましょう、というのがインパクトマーケティングの格子なんです。


残念ながら売り手の感覚は麻痺しやすい、しかも他人の成功事例を耳にしているせいで、その自覚症状がほとんど無い。

あなたが今行ってる商売での施策の多くは、本来ならもっと売れるし、もっと儲かるハズなんです。

効果が高いと言われる施策を鵜呑みにせず、それを目にする消費者にどう映るかを意識して調整するだけで、あなたの商品は本来の売れ方に近付いていくんです。


消費者は「他との違い」、つまり同業他社との違いでのみ「あなたの商売」を認識します。

見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で、広告宣伝も商品構成も従業員の教育も全てのステップで、並み居る競合他社との「ちょっとした差別化」を積み重ねる事で、その効果を引き上げる事が出来ます。

「消費者の目線」と「事業者の目線」の「致命的な感覚のズレ」に気付いて、それを「しくみ」として補正していくだけであなたの商売は本来の「売る機能」を取り戻していきます。


「一度来たお客様が、またあなたから買いに来るまでが商売」
「競合他社との違いを追求し続けるだけで、商売は王道に還る」


全ては「売り逃げる」のでは無く、「売り続ける」為のアクションなんです。

2013年9月15日日曜日

求人で「質」も「量」も確保する方法 その1

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


以前、ある請負会社の方と話をする機会があったのですが、その方はしきりに「求人広告を出しても、日に日に反応が悪くなる」とおっしゃっていました。

実際に広告を見せてもらったのですが、特別ひどい内容なのかと言えばそんな事は無く、むしろ「一般的」とさえ言えるくらいスタンダードな「よく見るタイプのモノ」です。

人材請負、派遣業などは、人の量と質こそが会社の商品そのものであり財産と言っても過言ではありません。


景気が悪い時はいわゆる「人あまり」の状態ですので、多少ヘタ打っても人は集まります。

しかし本格的に景気が上向きになると、特に飲食店などアルバイト比率の高い業種では危機的な人不足になる事が危惧されます。

そこで今回からの数回は、「アルバイトの求人」についてお話したいと思います。

覚悟して下さい、長いです(笑)



あなたの仕事にアルバイトは必要ですか?

また、事業規模の拡大で先々必要になる可能性はありますか?

仕事の性質や規模により、従業員を全く必要としないのでしたら、残念ながら今回のテーマは何のお役にも立てないかもしれません(笑)

しかし、今、または将来アルバイトの労働力が必要な仕事をしているのでしたら、優秀なアルバイトを「質」「量」共に確保する事が、将来あなたの仕事そのものや生産性を決定付ける事になるでしょう。


求人・採用にはどの事業所さんも真剣に取り組んでいるのだと思いますが、折り込まれる求人チラシなどを見るにつけ、「うまい求人」と「マズい求人」の差は歴然と表れています。

このブログで「他の広告に埋もれるな」と言っている集客の話が、そのまんま求人広告にも当てはまります。


社員はもちろんアルバイトも、あなたの商売そのものや、掲げた理念・ミッションを遂行してくれるパートナーという点に何ら違いはありません。

誰だって、優秀な人材を必要なだけ確保したいはずです。

せっかく採用したと思ったらすぐ辞められたり、恐ろしく期待はずれだったり、「自分の人を見る眼の無さ」にゲンナリした事もあるかもしれません。

そういう「無駄なお金と時間と心労」を少しでも減らす事に前向きに取り組んで頂ければと思います。



さて、求人が必要となってまず最初にしなければならないのは、「欲しい人材をイメージ」する事です。

従業員となった時に、どのような性格・性質・動きを見せる人を何人必要としているのか。

文章化できなくてもかまいません、イメージだけでもかまいませんので、あなたが理想とする人材が仕事を覚え、働くところを頭の中で明確に想像してください。

もしあなたがカフェを経営されているなら、ホールや厨房でアルバイト達がお客様に笑顔を振りまき、しかも自分自身も楽しそうにかつ効率的にチームワークで仕事をしているところをイメージするかもしれません。

それを出来るだけ具体的にイメージ、妄想に近いくらい膨らませてください(笑)


頭の中で理想とする従業員をありありとイメージしたら、次はボーダーラインを決めます。

さっき頭に描いた理想の、「どの部分がどこまでの崩れまでなら許せるか」という基準を持ってください。

「これ以下の状況になるなら雇わない方がマシ」という「人の質」のボーダーラインです。

こちらも具体的に妄想します。


なぜこんなメンド臭い事をするのかというと、面接・採用の段階であなたの判断基準がブレるのを最小限に食い止める為です。

面接に来る人というのは、当然の事ですが、採用されたいと思って来ます。

当たり前ですよね。

採用されたいと思っている人は、採用される為の発言や立ち居振る舞いを面接で行います。

もちろん意識的にそうする人もいますし、無意識にそうなる人もいます。

「面接でこういう事を言ったらアカンやろな」って話や性格は出さないように努めます、言い方は悪いですが「うまい事」を言ったり振舞ったりするわけです。


「うまい事」を言われると、時に面接官(つまりあなた)は、その情報に翻弄されます。

何人も面接していると「うまい事を言うパターン」も見えてきて、だんだんと見抜けるようにはなってきますが、あなたがイメージした理想の人材にどれだけ近いかという基準に当てはめて考える事で、より明確に面接に臨む事が出来るようになります。


あなたが採用しなければならない人は、いい人でも元気な人でも優しい人でも頭の良い人でもありません、「あなたがイメージした通りの仕事をしてくれる人」のはずです。

その仕事をする要件として、いい人だったり元気な人だったり優しい人だったり頭の良い人だったりする事はあるでしょうが、逆は無いんです。

見るからにいい人、元気な人、優しい人、頭の良い人は確かに魅力的ですし単純にそういった人は近くに置いておきたいと誰もが考えますが、あなたが求める仕事が出来るかどうかとイコールではないという事です。

「いやぁ、いい子なんよ」って採用して、その人が働きだしてから一番がっかりするのは他でもない、あなたです。

いい子だけどうちの仕事には合わない、働き出してそう気付いたからといってクビに出来ますか?元気ないい子を(笑)

心が痛みますよね、その為にも最初に求める人材を現場ベースでイメージする作業は大事なんです。



さて、あなたのビジョンが明確になったところで、今度はあなたの職場のメリット、「武器」を確認しましょう。


仕事を探す人間が、その職場に求めるモノはだいたい以下のどれかです。

・お金

・勤務時間帯や通勤環境

・その業種に就く事そのもの

・職場の人間関係

・やりがい


一方、あなたが上記の項目に対して従業員に提供できる事は既に明確なハズです。

この五つのなかで、求人において「売り」となる項目があるかを確認してみましょう。

同業他社より時給は高いとか、勤務時間が割りと自由に選べるとか、皆があこがれるおしゃれなお店だとか、いつも仕事が終わったらみんなで飲んでますとか、従業員への権限委譲を上手に行っているのでいろんな仕事をバイトにも任せるよ、などです。

もし、このように何かアピール出来る項目があるのなら、それがあなたの求人の「武器」です、大々的にアピールしましょう。


逆にもし、何も無い、全く該当しないのであれば、それはすぐにでも用意することが必要です。

広い意味で魅力がない職場に、魅力のある人材は根付きません。

つまんない商品をリピートするお客様がいないのと同じです。

掃き溜めに鶴、という言葉がありますが、多くの「鶴」はすぐ飛んでいってしまいます。

「ここは掃き溜めだな」と気付いた瞬間に鶴は辞めます、しかも優秀な鶴から辞めていきます。


職場に長所が見当たらない会社は、とりあえず最初に「やりがい」の部分を改善出来ないかを考えてみましょう。

優秀な人材がモチベーションを維持して長く勤務する環境には、仕事への「やりがい」が不可欠です。

指示された仕事を黙々とこなすだけ、誰にも評価されない、褒められない、認められない、この職場にやりがいを見つける事が出来ればある意味天才です(笑)

提案が受け入れられる風通しの良さ、努力や結果への適切な評価、仕事を認められ達成感が得られる事が何よりの「やりがい」です。

従業員の評価制度にまで踏み込む必要がありますが、優秀な人材を育て、長く働いてもらいたいと思っているなら、ここの投資は最優先で行う必要があります。



さて、提供できる職場のメリットも確認する事ができました。

ではいよいよ具体的な求人の表現方法に移っていきましょう。


何人必要ですか?

一人で充分、三人欲しい、十人は必要、業種や規模で様々ですよね。

具体的な人数表記の計算方法は後述しますが、一人をはじめとする少人数の募集をする方への注意点があります。

それは、一人しか必要ないからといって、「一名募集」とか書かないという事です。


面接に至るまでの求人活動というのは、商売での集客と全く同じです。

まずはあなたにとって必要な見込み客(面接希望者)を集めて、あなたが選ぶ、選んで採用した人をリピーター(長期雇用)になるよう繋げていく、という事です。

いい人材を確保するには、まずあなたが「選べる環境」を作る必要があります。

一人募集と書くと、「私はきっと合格できんわ」と勝手に決め付けて面接を諦める人が増えてしまいます。

たとえ一人しか必要なくても、面接に辿り着く人数は最大にもっていく必要があります。


残念ながら、面接という僅かな時間だけで確実に人間の素養を見抜ける人はいません。

「俺、人を見る眼はあるんよね」と自負する、自称「面接のプロ」でも確実ではないんです。


「では、一人だけ必要なのに十人募集とか嘘を書けってか?」

いえいえ、とんでもない(笑)嘘は絶対にダメです。


「一名募集」と書くより「十名募集」と書く方が、間口が広がって面接希望者が増えるという事は安易に想像できるかと思います。

「若干名募集」という言葉のハードルに逆に「燃える」面接希望者もいますし(笑)そういう人が自分の能力をよく判っている優秀な人かもしれませんが、極めて少数派である事は否めません。


実は、嘘なく間口を最大にする方法があります。

それは、「面接人数」を書くという方法です。


『先着25名まで面接!』

『50名までは面接させて頂きます』


試して頂くと判りますが、これは求職者には非常にインパクトのあるコピーです。

もちろん『25名採用!』と比べると効果は及びませんが(笑)これを書くと嘘になってしまいます。

採用が少数でも面接人数を大きく表記する事で、面接にチャレンジしてみようという気持ちが起きるんです。(ただし、書いた以上はちゃんと面接しないとダメです)


私は過去に実際に使って大きな効果を得ましたが、現在どの求人広告を見ても、この表記をしている事業所は見当たりません。

という事は…、そうです、「チャンス!」ですよね(笑)

誰もしていない環境下だからこそ効果が最大に発揮される。



続きは次回に。

2013年9月10日火曜日

今どんな気持ち?

「知りたい?」
って知りたナイわ!(笑)


毎朝フェイスブックを開くとウォールに「今どんな気持ち?」こう聞かれ、その度に心の中でそっと「ざわざわする、何かザワザワするわ…」ってつぶやくのが日課となっています。

パソコンの問い掛けに返事するようになったら人としてアウトやぞ、と自分に言い聞かせてます。声に出すようになる前に誰か助けて下さい(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「今、何してる?」
「今、何考えてる?」

あなたの商品を全く知らない「見込み客ですら無いアカの他人」の状態から、あなたの商品を購入した「お客様」の状態まで、その立場によってあなたが扱う商品に対する認識は変化していきます。

その商品の事を全く知らない

その商品が自分の生活にどう関係するのかが解らない

その商品を選ぶ事が自分にとってベストな判断なのかが解らない

その商品を購入した事が正しかったのか解らない


あなたの商品を知らない人には、まずそれがどういう商品なのか説明しなくてはなりませんし、必要かどうか解らない方にはその商品を購入する事で、お客様の生活がどれくらい好転するのかに気付いて頂かなくてはなりません。

お客様の「今の段階」を知り、必要な情報を与え、次の段階へと進んで頂く、この鍵を握るのはあなたの発信する情報がお客様の段階に対して「適切」かどうかにかかっています。


例えば納豆が嫌いだという自覚がある人に、納豆の美味しさを伝えても買おうという気にはなりません。

だって味や香りが嫌いなんですもん、あんな雑巾みたいな臭いのする食べ物なんて耐えられないって思ってます。

しかし、納豆を毎日食べると血液の中のなんとか値が大きく下がると教えてあげれば、それを気にしている納豆嫌いの中の何割かは、あなたの話を聞こうという気持ちになります。

さらにそこで臭いが気にならない調理法を教えてあげれば、試してみようという人が現れます。

同じ納豆、その中の何を切り口にアピールするかで振り向く人は違ってくるという事です。



あなたの広告宣伝を目にする人は、どの段階のお客様なのかを見直してみましょう。

宣伝は、あなたが言いたい事を言うんじゃなく、お客様が知りたい事を言わないと伝わらない。

お客様との視点や論点がズレたままでは、広告効果は決して上がる事がありません。



というわけで、ズレたら悲惨という例えとしてこのリンクを(笑)

【コーヒー】テレビ番組のネ申テロップ【吹いた】 - NAVER まとめ

2013年9月8日日曜日

一番手軽な商売の練習方法 その3

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から、これから商売や事業を始める方の為に「商売の練習」としてのネットオークション利用についてお話していますが、今回がその最終回となります。

直接商品に関わりがある「第一キーワード」だけでなく、一見何も関係が無さそうな「第二キーワード」を盛り込む理由を考える、という所までが前回のお話でした。

おさらいをすると、私が今回例として出した商品はレッド・ツェッペリンというバンドのベスト盤です。

その「第一キーワード」は、

・レッド・ツェッペリン(バンド名)

・リマスターズ(アルバムタイトル)

・ベスト盤CD

・ハードロック

・ジミー・ペイジ(ギタリスト)

・ロバート・プラント(ボーカリスト)

・ジョン・ポール・ジョーンズ(ベーシスト)

・ジョン・ボーナム(ドラマー)


対して「第二キーワード」は

・ローリング・ストーンズ

・ジェフ・ベック

・エリック・クラプトン

・ヤードバーズ

・ビートルズ

・エアロスミス

・ハート

・シェリル・クロウ

・北京オリンピック

でした。


では、続けましょう。


一見すると、何の関係も無さそうな「第一」と「第二」キーワード、ここまま本当にキーワードを羅列したんじゃ詐欺まがいになってしまいます。

実はこの第二キーワード、タイトルとしてだけでなく本文での説明で使用します。

そうする事で、第二段階・差別化に入るのです。


通常、検索を終えリストアップされた商品の選考に入るお客様は、そこでやっとタイトルや本文、その他情報を読み出します。

一度でもオークションで何かを買おうとした方は判ると思いますが、ここで比較検討されるのは、商品説明の中でも「スペック」に当る部分です。


CDの例ですと、

・収録曲数と曲名

・盤の状態

・入札締め切り

・現在の価格

・出品者の評価

・発送方法

・入金方法

などがそれに該当します。


多くの出品者もそれを判ってか、そういった「スペック」を書き連ねます。

しかしこうなると、あなたの商品が選ばれるかどうかは単純に上記の条件次第になります。


多くのオークション参加者は、欲しいモノを安く手に入れる為に参加しています。

中古とはいえ既製品なのですから、基本的に商品は大きな違いがありません。

同じスペックのモノを同じような表記で説明されていたら、商品金額と送料が1円でも安くて盤の痛みが少ない商品に流れてしまいます。


これは、実店舗でも同じですよね。

洗剤を買わなきゃと思っていた日の新聞にスーパーのチラシが三枚折り込まれていたら、見比べて少しでも安い所で買おうとします。

この競争に勝つ事を単純に考えると「価格競争」をせざるを得なくなります。

しかし、過剰な価格競争で得られるのは、わずかな利益と、ものゴッツい疲労感(笑)


それが嫌なら、私達商売人は他の方法でお客様を呼ばなくてはなりません。

同業他社とは違う、価格以外のところに価値を感じてもらうしか無いわけです。


実は今回のオークション実験で試して頂きたいのは、あなたの「商品への思い入れ」です。

落札候補者に「物語」を聞かせる事で差別化が可能だという事を実感して頂きたいんです。


先程の「第二キーワード」、ビートルズを筆頭にビッグネーム満載ですが(笑)実は全くのデタラメではありません。

出品する商品には直接関係はないのですが、例えば

・「ローリング・ストーンズ」
⇒ギタリストのジミー・ペイジは過去に、ローリング・ストーンズのアルバム「ダーティーワーク」にゲスト参加している

・「ジェフ・ベック、エリック・クラプトン」
⇒この二人はジミー・ペイジと共に「三大ギタリスト」と言われておりロック黎明期を牽引した重要な役割を担った

・「ヤードバーズ」
⇒ギタリストが過去に在籍したバンド名、上記のジェフ・ベックも実はこのバンドに在籍していた

・「ビートルズ」⇒レッド・ツェッペリンのオリジナルアルバムは、当時絶頂期だったビートルズのアルバムを一位から引きずり降ろした功績を持つ

このような「ストーリー」があります。


この「ストーリー」を商品説明に織り交ぜ、想い入れタップリに「アツく」語る事、いかにこのバンドや収録曲が素晴らしいかを語る事を行って下さい、ウィキペディア丸写しみたいなのはダメです。

これは、一見すると関係ないと感じる「第二キーワード」を「必要なモノ」に感じさせるだけでは無く、あなたの売り手としての立ち位置を差別化する上で非常に重要なアクションになります。


「コイツ詳しいなぁ、きっと大好きなんやろなぁ」こう思われて欲しいんです。


商品への、しかも既製品への思い入れを語る売り手って、実は比率としては非常に少ない。

実店舗でも少ないんです、オークションではなおさらです。

これをあえて書く事で、あなたはその商品を扱う上での信頼を得られます。

あなたはその商品に関しての「オーソリティー」という位置付けになるんです。

何故この「良いCD」を今回手放すのかという裏話などもいいと思います、商品の事をいっぱい語るのであれば、あなたの事も語ってみましょう。


また、単に検索対策としてだけ「第二キーワード」のビッグネームを入れていると、例えばビートルズファンが実際にあなたの商品説明ページに訪れた時、がっかりして帰っていくでしょう。

当然ですよね、本来ビートルズ関連のモノを探していたんですから。

「何やコレ、ビートルズなんて関係無いがな。詐欺かよっ!?」と思われても当然です。

しかし、本文で関連付けをする事で興味を持つ人が現れます。

説明されなきゃレッド・ツェッペリンなんて聴く事も無かったのに、「俺のビートルズをチャートから落としたバンドやてっ!?」と知ると興味が出てくる人がいます。

自分の興味の範囲内だと気付かされるわけです。

ひょっとしたらあなたのお客様になる可能性があるかもと判断出来る「遠い親戚」みたいな人を想定し(笑)その人達が反応する情報を発信する。

なんせ「遠い親戚」なんで数はしれてますが(笑)レッド・ツェッペリンCDという商品そのものの情報だけを掲出していれば出会う事は無かったお客様です。

そのお客様は間違いなく「あなたのチカラ」で集めた人達です。



さてこのように、商品にまつわるドラマをあなたの切り口でアツく語ったり、時にはあなた自身の事を語る事で何が変わるのか。

同じ商品を違う売り方をして比較して頂いた時に、見て頂きたいのは「ウォッチリスト」という人数です。

ウォッチリストというのは、あなたの商品ページを見た人の中で、この商品の動向が気になった人が登録するリストの事です、入札候補として考えているって事です。

ただ商品関連の情報を羅列した商品とは、この数が大きく違うと思います。

同じ商品を並べても、それを通じてあなたが何をどう語り掛けるかで、それを買いたいと考える人間には違いが生まれる。誰から何を買いたいかはお客様の判断ですが、その判断基準は売り手であるあなたから提示出来るという事が実感できるはずです。


同じ商品が二つあれば、こうした比較実験がオークションで簡単に出来ます。

オークション動向には様々な要因がありますから、一度の結果が全てだと判断するのは危険ですが(笑)何度か試すと一定の傾向は判断できます。

商売の練習として、あなた自身が考えた様々な仮説検証をここで試してみましょう。そこから得られた確証や自信を元に、本チャンに臨んで頂ければと思います。




尚、念の為ですが補足を二点。

一つ目、ここに私が書いた事は、あくまでも検証の為のもので、オークションで高く落札される為のセオリーではありません。その為のスキルやルールは別に存在しますので、今回の実験でオークションの楽しさに目覚めた方は、頑張って体得して下さい(笑)

二つ目、オークションが実店舗やネットショップと決定的に違うのは、オークションには最初から落札する気満々の人が自分から集まってくるという事、要するに商売で一番大変な集客がほとんど必要ないという事です。そういう人達を対象にした検証しか出来ませんのでご注意下さい。