どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
これまで、お客様を引きつける事がいかに重要かという話を、主にチラシを例にお話してきました。
一般的に、いかにも「広告」的なイメージがあり、販促の代表選手みたいなアイテムがチラシなので、それを例としてお話させて頂く事が多くなるのですが、もちろん販促ツールというものはチラシ以外にもたくさんあります。
DM、パンフレット、セールスレターやホームページなど、基本的に盛り込める情報量が多い販促ツールは、売り手にとっても重要なアイテムだという認識が高く、より良いものに改善しようという意識も高いようです。
しかしその一方で、名刺、看板などのアイテムは、盛り込める情報量に限界があるからか、はたまた既に限界を感じているからか、それとも販促物という自覚すら無いからか(笑)とにかくあまり重要視されていないように見受けられます。
重要視されてないというより、思い込みや慣例、先入観から手を加える余地が無いと錯覚されているのかも知れません。
今回と次回は、頭の中の既成概念を取っ払う為に、そのあたりの「誤解」についてお話したいと思います。
今日はまず「名刺」について。
名刺は販促物というより、初対面での挨拶に必要な「セレモニーアイテム」という位置付けになっている人が多いのではないでしょうか。
名刺を渡す目的を「挨拶」と取るか、「商売のスタート」と取るかであなたの仕事、あなたの印象に対する相手の認知度は天地ほども違います。
ファーストインプレッション、第一印象というのは当たり前の事ですが、一度きりです(笑)
名刺を渡すというこのチャンスを最大に生かせば、あなたを強く印象付ける事はもっと簡単に出来ます。
・「初めまして、私、こういう者です」と名刺を渡す。
・相手は名刺を受け取って目を通す。
当たり前の光景です。
当たり前ですが、ここでよく考えて下さい。
名刺は100人に直接渡せば、必ず100人がその場で目を通してくれます。
目を通して見せる事がビジネスマナーでもあるので、少なくとも相手はそうしてくれます。
100%見てくれる。
そんな販促ツール、他にありますか?
チラシを駅前で手渡ししても、この高確率は有り得ません。
ましてや、折り込んだりポスティングして、直接手渡しするのをやめたら大半はゴミ箱に直行ですよ。
確かに貰った名刺に目を通す、という作業は儀礼的な側面もあります。
ビジネスマナーとして、貰った名刺にはその場で目を通さないと相手に失礼とされているからです。
しかし、ここでお客の心を揺さぶる事が出来ればどうでしょう?
対面で渡すので、お客があなたの名刺になんらかの興味を持てば、必ず名刺に書かれた内容に関する会話になります。
その場で内容についての質問を受ける事もあります。
挨拶したその瞬間から仕事に展開する可能性もあるのです。
名刺は広告です!
「そんなのわかってるよ」あなたはそう思うかも知れません。
しかし、本当の意味で名刺を広告だと認識して実践している人はまだ非常に少ないです。
なぜそう断言できるのか、それはあなたが過去に貰った名刺を見ればわかります。
どれだけ画一的で似かよったレイアウトの名刺が多いか、並べてみればわかります。
どれだけ仕事の「詳細」すら説明していない名刺が多いか、数えてみればわかります。
今までにどのくらいの枚数を頂戴し、そのうちの何枚の内容を忘れずにいられたのか、思い出せばわかる事です。
多くの人の名刺は、「それ単体で広告として成り立つ営業ツール」として作られているのではなく、「初対面での挨拶の時に必要な、自己紹介補助ツール」程度の目的で作られています。
いわゆる「そつなく恥ずかしくない名刺らしい名刺」「何となくカッコいいと思われたい名刺」にしようとして作る人が多いという事です。
そして、無難でそつの無い名刺は、少し時間が経てば貰った記憶すら無くなってしまいます。
という事は、今がチャンスですよね(笑)
多くの人がまだ実践出来てない今だからこそ、そこにメスを入れるだけであなたの「名刺という名の広告」は最大の「つかみ」を生む可能性があるのです。
今一度、自分の名刺をじっくりと見返してください。
そして、構成要素の何が足りず、何が邪魔なのかをよく考えてみましょう。
もしあなたが貰ったら、書かれた内容に関する質問をせずにはいられない名刺、ドキッとして長く記憶に残るであろう名刺を想像してみましょう。
たまたま誰かがあなたの名刺を拾って、それを読むだけであなたの仕事を理解し、連絡を取ってみようと思うであろう名刺を想像してみましょう。
そこには一体何が書かれているのか、何が省かれているのか。
名刺はあなたを売り込む為の「広告」なんです。
折り込みチラシやDMを作るつもりで内容を精査しましょう。
2013年5月29日水曜日
2013年5月25日土曜日
「つかみ」はオッケー
どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
前回、何よりもお客様があなたに対して無関心でいるという状況こそが最悪なんだという話をしました。
お客様の感情に訴えかける、あなたの作った販促物を見た瞬間から平常心でいられなくなるような、インパクトがありキャッチーな「つかみ」で、強烈にあなたの存在をアピールすることが必要ですが、最初に印象を強く残して欲しいと願う理由にはもう一つあります。
それは「人間は、自分が直面している問題以外の情報に全く興味を持てない」という事です。
例えばあなたが、仕事でも趣味でもたまたま昨日見たテレビで耳にした言葉でもいいのですが、何か気になったキーワードに出会ったとしましょう。
その言葉に興味を持って情報のアンテナを心に張ってみると、雑誌や新聞など、今まで気付かなかっただけで、意外と身近なところにその言葉に関する情報が落ちているんだなぁ、と感じるはずです。
もう少し具体的な例にしましょう。
あなたには今、気になる異性がいます。
そしてあなたの好きな異性は、どうやらソウルミュージックが好きらしいという事を知ります。
「ソウルってどんな音楽なん?」
今まで洋楽どころか音楽自体にあまり興味が無かったあなたですが、気になるあの人が好きな音楽という事で俄然興味が出てきます。
あなたは自分でCD売り場に足を運んだり、インターネットでソウルに関する情報を集め始めます。
ぼんやりとBSの番組表などに目を通していると、偶然にもソウルの特番に出くわしたり、以前流れていたCMの音楽がソウルでは有名なスタンダードナンバーだという事が判ったりもします。
さてこの例の場合、CD売り場に行ったり、インターネットで情報を集めるという行為は、あなたが自発的に足を運んだり検索を行ったりしています。
要するにあなた自身が能動的に情報を収集したわけです。
それに対して、BSでソウルの番組をやるという情報や、CMでソウルナンバーが流れていたというのは、別にあなたの努力でも何でもありません。
あなたがソウルに興味を持った事を知ったNHK-BSスタッフの「粋な計らい」で番組が編成されたわけではもちろんありません(笑)
あなたがソウルに興味を持つ前からNHK-BSでは時々ソウルの特集番組をしていますし、ソウルナンバーを使ったCMも数多くあります。
単にそれまであなたがソウルミュージックに興味を持っていなかったので、目の前を流れる情報に気付かなかっただけなのです。
ソウルミュージックというキーワードに関心を持って生活を始めたので、今まで素通りしていたソウル関連情報に心がヒットしたり、過去のCM曲を思い出し、それがソウルの名曲だという事に気付いたのです。
このように、人間は必要になったり関心を持ってから、初めてその情報を抽出するアンテナとフィルターを五感に装着するんです。
だから、その商品への興味を持っていない人の前で声高に魅力を語っても、関心を示してもらえる可能性は低いという事です。
フェラーリを買いたいと思ってる人に耕運機の営業をしても売れません。
しかし、もしその人がいつか仕事をリタイヤして畑でもしたいと思っていたら、二年後はフェラーリより耕運機を欲しくなっているかもしれません。
ただその時に、二年前に渡された耕運機会社の名刺がごく普通のモノだったら、恐らく名刺を貰った記憶すら残ってないでしょう。
もし二年後の、相手が畑仕事に興味を持つというタイミングを奇跡的に知って、もう一度営業を掛ければ話は別ですが、そんな事は起こり得ませんし、もしそんな事が出来る才能があるんなら「お願いだからもっと有益な事に使ってくれ」と私なら思います(笑)
特殊能力の無い私達商売人がこの場合に出来るのは、頭の片隅でもいいので、二年前に渡した名刺の事を覚えてもらえるようにする事、それ以外にありません。
渡した名刺が相手に「強烈な」インパクトを与えていたとしたら、「そういえば昔、なんか変な名刺を貰ってたよなぁ・・」という可能性が充分にあります。
そうなんです、たとえ一回限り、初対面だったとしても、そこで相手に充分な強さの印象を与えていると、あなたの事やあなたの商品が、強く、長く、相手の記憶に残り、結果として広告効果が長くなるんです。
相手がその商品を欲しいと感じるタイミングで偶然に営業をかけるという神業や、今は欲しくないと思っているハズの相手に無理矢理欲しいと錯覚させるような洗脳紛いの営業スタイルを採らなくても、お客があなたの商品を欲しくなったときに勝手に思い出してくれる可能性がグンと高まります。
情報過多の時代と言われて久しいですが、その言葉通り、情報は日頃から無数に我々の周りを飛び交っています。
しかし、不思議とそれを実感する機会は多くありません。
何かの問題に直面し、何かのアクションを採る必要に迫られた時に、偶然必要な情報が自分耳に入ってくるという感覚、実は錯覚なのです。
普段から情報は無数に飛び交っていますが、その情報が必要になってアンテナを伸ばしてから初めて情報の存在を意識するというだけです。
奇跡でも無けりゃ引き寄せの法則でも無く「錯覚」、平たく言えば「気のせい」です(笑)
あなたが発信する情報に反応してもらうには、その情報を今まさに必要としている人に対してジャストタイミングで提示するか、「確かそういう情報があったな」と思い出してもらう、この2種類しかないんです。
お客様があなたの商品を必要だと感じていても、詳しく聞いてみるとその時点では購入を決断するほど心が成熟していない、見込み客止まりだったとします。
あなたの商品に関心や潜在的なニーズはあるけど、今すぐに必要だと判断されなかった場合、あなたに必要なスキルは以下の二点になります。
・今後あなたの提供する商品が必要となった時に、あなたを思い出してもらえる事
・その時の為に、あなたの情報を記憶させる事、または保存させる事
他の人とは違うという「あなた」を強く印象付け、その記憶を長期保存してもらう。
商売人にとって「相手の心に残る」というのは、それほどまでに大事な要素なんですね。
前回、何よりもお客様があなたに対して無関心でいるという状況こそが最悪なんだという話をしました。
お客様の感情に訴えかける、あなたの作った販促物を見た瞬間から平常心でいられなくなるような、インパクトがありキャッチーな「つかみ」で、強烈にあなたの存在をアピールすることが必要ですが、最初に印象を強く残して欲しいと願う理由にはもう一つあります。
それは「人間は、自分が直面している問題以外の情報に全く興味を持てない」という事です。
例えばあなたが、仕事でも趣味でもたまたま昨日見たテレビで耳にした言葉でもいいのですが、何か気になったキーワードに出会ったとしましょう。
その言葉に興味を持って情報のアンテナを心に張ってみると、雑誌や新聞など、今まで気付かなかっただけで、意外と身近なところにその言葉に関する情報が落ちているんだなぁ、と感じるはずです。
もう少し具体的な例にしましょう。
あなたには今、気になる異性がいます。
そしてあなたの好きな異性は、どうやらソウルミュージックが好きらしいという事を知ります。
「ソウルってどんな音楽なん?」
今まで洋楽どころか音楽自体にあまり興味が無かったあなたですが、気になるあの人が好きな音楽という事で俄然興味が出てきます。
あなたは自分でCD売り場に足を運んだり、インターネットでソウルに関する情報を集め始めます。
ぼんやりとBSの番組表などに目を通していると、偶然にもソウルの特番に出くわしたり、以前流れていたCMの音楽がソウルでは有名なスタンダードナンバーだという事が判ったりもします。
さてこの例の場合、CD売り場に行ったり、インターネットで情報を集めるという行為は、あなたが自発的に足を運んだり検索を行ったりしています。
要するにあなた自身が能動的に情報を収集したわけです。
それに対して、BSでソウルの番組をやるという情報や、CMでソウルナンバーが流れていたというのは、別にあなたの努力でも何でもありません。
あなたがソウルに興味を持った事を知ったNHK-BSスタッフの「粋な計らい」で番組が編成されたわけではもちろんありません(笑)
あなたがソウルに興味を持つ前からNHK-BSでは時々ソウルの特集番組をしていますし、ソウルナンバーを使ったCMも数多くあります。
単にそれまであなたがソウルミュージックに興味を持っていなかったので、目の前を流れる情報に気付かなかっただけなのです。
ソウルミュージックというキーワードに関心を持って生活を始めたので、今まで素通りしていたソウル関連情報に心がヒットしたり、過去のCM曲を思い出し、それがソウルの名曲だという事に気付いたのです。
このように、人間は必要になったり関心を持ってから、初めてその情報を抽出するアンテナとフィルターを五感に装着するんです。
だから、その商品への興味を持っていない人の前で声高に魅力を語っても、関心を示してもらえる可能性は低いという事です。
フェラーリを買いたいと思ってる人に耕運機の営業をしても売れません。
しかし、もしその人がいつか仕事をリタイヤして畑でもしたいと思っていたら、二年後はフェラーリより耕運機を欲しくなっているかもしれません。
ただその時に、二年前に渡された耕運機会社の名刺がごく普通のモノだったら、恐らく名刺を貰った記憶すら残ってないでしょう。
もし二年後の、相手が畑仕事に興味を持つというタイミングを奇跡的に知って、もう一度営業を掛ければ話は別ですが、そんな事は起こり得ませんし、もしそんな事が出来る才能があるんなら「お願いだからもっと有益な事に使ってくれ」と私なら思います(笑)
特殊能力の無い私達商売人がこの場合に出来るのは、頭の片隅でもいいので、二年前に渡した名刺の事を覚えてもらえるようにする事、それ以外にありません。
渡した名刺が相手に「強烈な」インパクトを与えていたとしたら、「そういえば昔、なんか変な名刺を貰ってたよなぁ・・」という可能性が充分にあります。
そうなんです、たとえ一回限り、初対面だったとしても、そこで相手に充分な強さの印象を与えていると、あなたの事やあなたの商品が、強く、長く、相手の記憶に残り、結果として広告効果が長くなるんです。
相手がその商品を欲しいと感じるタイミングで偶然に営業をかけるという神業や、今は欲しくないと思っているハズの相手に無理矢理欲しいと錯覚させるような洗脳紛いの営業スタイルを採らなくても、お客があなたの商品を欲しくなったときに勝手に思い出してくれる可能性がグンと高まります。
情報過多の時代と言われて久しいですが、その言葉通り、情報は日頃から無数に我々の周りを飛び交っています。
しかし、不思議とそれを実感する機会は多くありません。
何かの問題に直面し、何かのアクションを採る必要に迫られた時に、偶然必要な情報が自分耳に入ってくるという感覚、実は錯覚なのです。
普段から情報は無数に飛び交っていますが、その情報が必要になってアンテナを伸ばしてから初めて情報の存在を意識するというだけです。
奇跡でも無けりゃ引き寄せの法則でも無く「錯覚」、平たく言えば「気のせい」です(笑)
あなたが発信する情報に反応してもらうには、その情報を今まさに必要としている人に対してジャストタイミングで提示するか、「確かそういう情報があったな」と思い出してもらう、この2種類しかないんです。
お客様があなたの商品を必要だと感じていても、詳しく聞いてみるとその時点では購入を決断するほど心が成熟していない、見込み客止まりだったとします。
あなたの商品に関心や潜在的なニーズはあるけど、今すぐに必要だと判断されなかった場合、あなたに必要なスキルは以下の二点になります。
・今後あなたの提供する商品が必要となった時に、あなたを思い出してもらえる事
・その時の為に、あなたの情報を記憶させる事、または保存させる事
他の人とは違うという「あなた」を強く印象付け、その記憶を長期保存してもらう。
商売人にとって「相手の心に残る」というのは、それほどまでに大事な要素なんですね。
2013年5月23日木曜日
お客様の「振り子」を知る
どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
営業の現場や、マーケティングの話をする時などに、よく出てくる言葉があります。
「商品を売ろうとするな、自分を売れ!」みたいなヤツです。
お客様にゴリゴリと自己アピールしろって事ではありません(笑)
お客様にパーソナリティを自己開示して、最終的に自分の事を好きになってもらえ、信頼してもらえという意味合いです。
一般消費者として自分自身の過去を振り返って頂くとわかりますが、人は嫌いな人からモノを買いたいとは思いません。
死ぬ程欲しい商品が、死ぬ程嫌いなオッサンが経営しているお店にしか無いというのなら買うかもしれませんが(笑)あえてそのオッサンから買いたい理由なんて無いはずです。
これは嫌いな人との接触を避けたいからという理由だけではなく、購入する事で相手に「いい思い」をさせたく無いという気持ちも働きます。
人間は、どうせなら自分が好きな、自分がよく知っている、自分が好意を持つ相手からモノを買おうと思うわけです。
ただ単に好意がある・好感が持てるというだけではなく、それに「信頼」が伴なうようになると、値段もさほど気にならなくなってきます。
「信頼している人」というフィルターを通して提示された物は、「信者」にとっては全て「いいモノ」です。
いつもバツグンに旨い肴を出してくれる「信頼できる居酒屋」の大将が、「今日入ったサンマは最高に旨いで」と言えば、きっとあなたは注文するでしょう。
まさかそこで「ほな念の為に味見させてや」なんて言いませんよね(笑)
いつも体調の相談に乗って貰ってる「信頼できるドラッグストア」の薬剤師さんが、「すっごい栄養ドリンクが入荷したんよ」と言えば、きっとあなたは購入するでしょう。
信頼するその人が勧めてくれるものは、「信頼するその人が勧めてくれる」から「いいモノ」と感じるんです。
さて、あなたが仕事をする相手であるお客様から信頼まで得られれば、あなたの仕事も安泰です。
安泰なのですが、普通はいきなり信頼などされません。
信頼を得るまでには、まず相手に好意を持って貰わなくてはなりません。
そして、好かれるに至る前に必ず通る過程があるのです。
それは「あなたに興味をもってもらう」という事です。
興味 ⇒ 好意 ⇒ 信頼
この感情の流れで、人は人との人間関係を築いていきます。
「あなたを売る」という事は、もちろん最終的にあなたから商品を買うという事を指します。
しかしその為には、先ず「あなたという存在」に興味を持ってもらわなくては何も始まらないんです。
ところが「興味を持つ」というのは、必ずしも「好き」に繋がるわけではありません。
結果的に、残念ですが「好きじゃない」という判断になる事だってあります。
しかし、そんな事はこの時点で大きな問題ではありません。
まずは「他とは違うモノ」をお客に提示して、相手の関心を自分に向ける必要があるわけです。
・変なモノ
・可愛いモノ
・赤いモノ
・高いモノ
何でもいいんです、相手が「ン?」と感じる事、これこそがあなたに対して「心が動き出す瞬間」なんです。
人間の感情を振り子に例えてみましょう。
振り子が右側に最大に振れた状態を「好き」という感情だとします。
もう一方、左側には「嫌い」という対極の感情があります。
「好き」と「嫌い」のちょうど間に位置するもの、それは何でしょう?
「普通?」いえいえ違います。
それは
「どっちでもいい」
「何とも思わない」
という感情です。
感情と書きましたが、こんなものは感情でも何でもないんです。
無感情、興味がない状態です。
チラシやテレビCMをぼんやりながめていても、全く記憶に残っていないって事がよくあると思いますが、この「販促物が全くお客の心に響かない」という状態は正にこれです。
無感情、興味が無いという状態では、人の心も身体も全く動きません。
これはある意味、「嫌い」よりも悪い状態です、最悪なんです。
人間は感情の生き物です。
人を行動させるには、先ず相手の感情を動かさなくてはなりません。
いわゆる「喜怒哀楽」というもの。
喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、これはそれぞれが「好き」に変化するきっかけとなります。
その度合い、平常心との落差が大きければ大きいほど、心の揺れが大きくなり、相手の心が掴みやすくなります。
「微笑む」より「爆笑」、「イラッとくる」より「激怒」という方が、より印象強く心に刻まれるという事実は誰にでも想像できると思います。
怒りのような負の感情が好きに結びつくのか、商売に転化できるのかと疑問に思うかもしれませんが、もちろん可能です。
例えば、お客さんが現在騙されているという事実を教えてあげる事ができます。
自分のライバルや業界自体が当たり前のようにしている事だけど、お客様がほとんど知らないであろう事実を教えた上で、業界での慣例からの決別宣言をするという方法。
他社の製品は安く見えるけど、実は購入後の保守費が高い
⇒ 当社は購入時価格に保守費まで含まれています
実はこの業界では紹介マージンをあらかじめ価格に10%上乗せしている
⇒ 当社では一切頂きません
などなど、ライバルや業界への怒りを煽り、同時に自分を「正義の味方」にしてしまう事は出来ます。
もちろん正義の味方になる以上、そこで掲げた公約は死守しなくてはなりませんが、お客にとってこの事実が衝撃的であれば、あなたはいきなり興味も好意もすっ飛ばして信頼や敬意を獲得する可能性もあります。
あなたの集客活動、販促活動が、お客様の振り子を動かしているのかを常に確認しながらアクションしましょう。
振り子が揺れない活動なんて、やっていないのと同じですよ。
営業の現場や、マーケティングの話をする時などに、よく出てくる言葉があります。
「商品を売ろうとするな、自分を売れ!」みたいなヤツです。
お客様にゴリゴリと自己アピールしろって事ではありません(笑)
お客様にパーソナリティを自己開示して、最終的に自分の事を好きになってもらえ、信頼してもらえという意味合いです。
一般消費者として自分自身の過去を振り返って頂くとわかりますが、人は嫌いな人からモノを買いたいとは思いません。
死ぬ程欲しい商品が、死ぬ程嫌いなオッサンが経営しているお店にしか無いというのなら買うかもしれませんが(笑)あえてそのオッサンから買いたい理由なんて無いはずです。
これは嫌いな人との接触を避けたいからという理由だけではなく、購入する事で相手に「いい思い」をさせたく無いという気持ちも働きます。
人間は、どうせなら自分が好きな、自分がよく知っている、自分が好意を持つ相手からモノを買おうと思うわけです。
ただ単に好意がある・好感が持てるというだけではなく、それに「信頼」が伴なうようになると、値段もさほど気にならなくなってきます。
「信頼している人」というフィルターを通して提示された物は、「信者」にとっては全て「いいモノ」です。
いつもバツグンに旨い肴を出してくれる「信頼できる居酒屋」の大将が、「今日入ったサンマは最高に旨いで」と言えば、きっとあなたは注文するでしょう。
まさかそこで「ほな念の為に味見させてや」なんて言いませんよね(笑)
いつも体調の相談に乗って貰ってる「信頼できるドラッグストア」の薬剤師さんが、「すっごい栄養ドリンクが入荷したんよ」と言えば、きっとあなたは購入するでしょう。
信頼するその人が勧めてくれるものは、「信頼するその人が勧めてくれる」から「いいモノ」と感じるんです。
さて、あなたが仕事をする相手であるお客様から信頼まで得られれば、あなたの仕事も安泰です。
安泰なのですが、普通はいきなり信頼などされません。
信頼を得るまでには、まず相手に好意を持って貰わなくてはなりません。
そして、好かれるに至る前に必ず通る過程があるのです。
それは「あなたに興味をもってもらう」という事です。
興味 ⇒ 好意 ⇒ 信頼
この感情の流れで、人は人との人間関係を築いていきます。
「あなたを売る」という事は、もちろん最終的にあなたから商品を買うという事を指します。
しかしその為には、先ず「あなたという存在」に興味を持ってもらわなくては何も始まらないんです。
ところが「興味を持つ」というのは、必ずしも「好き」に繋がるわけではありません。
結果的に、残念ですが「好きじゃない」という判断になる事だってあります。
しかし、そんな事はこの時点で大きな問題ではありません。
まずは「他とは違うモノ」をお客に提示して、相手の関心を自分に向ける必要があるわけです。
・変なモノ
・可愛いモノ
・赤いモノ
・高いモノ
何でもいいんです、相手が「ン?」と感じる事、これこそがあなたに対して「心が動き出す瞬間」なんです。
人間の感情を振り子に例えてみましょう。
振り子が右側に最大に振れた状態を「好き」という感情だとします。
もう一方、左側には「嫌い」という対極の感情があります。
「好き」と「嫌い」のちょうど間に位置するもの、それは何でしょう?
「普通?」いえいえ違います。
それは
「どっちでもいい」
「何とも思わない」
という感情です。
感情と書きましたが、こんなものは感情でも何でもないんです。
無感情、興味がない状態です。
チラシやテレビCMをぼんやりながめていても、全く記憶に残っていないって事がよくあると思いますが、この「販促物が全くお客の心に響かない」という状態は正にこれです。
無感情、興味が無いという状態では、人の心も身体も全く動きません。
これはある意味、「嫌い」よりも悪い状態です、最悪なんです。
人間は感情の生き物です。
人を行動させるには、先ず相手の感情を動かさなくてはなりません。
いわゆる「喜怒哀楽」というもの。
喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、これはそれぞれが「好き」に変化するきっかけとなります。
その度合い、平常心との落差が大きければ大きいほど、心の揺れが大きくなり、相手の心が掴みやすくなります。
「微笑む」より「爆笑」、「イラッとくる」より「激怒」という方が、より印象強く心に刻まれるという事実は誰にでも想像できると思います。
怒りのような負の感情が好きに結びつくのか、商売に転化できるのかと疑問に思うかもしれませんが、もちろん可能です。
例えば、お客さんが現在騙されているという事実を教えてあげる事ができます。
自分のライバルや業界自体が当たり前のようにしている事だけど、お客様がほとんど知らないであろう事実を教えた上で、業界での慣例からの決別宣言をするという方法。
他社の製品は安く見えるけど、実は購入後の保守費が高い
⇒ 当社は購入時価格に保守費まで含まれています
実はこの業界では紹介マージンをあらかじめ価格に10%上乗せしている
⇒ 当社では一切頂きません
などなど、ライバルや業界への怒りを煽り、同時に自分を「正義の味方」にしてしまう事は出来ます。
もちろん正義の味方になる以上、そこで掲げた公約は死守しなくてはなりませんが、お客にとってこの事実が衝撃的であれば、あなたはいきなり興味も好意もすっ飛ばして信頼や敬意を獲得する可能性もあります。
あなたの集客活動、販促活動が、お客様の振り子を動かしているのかを常に確認しながらアクションしましょう。
振り子が揺れない活動なんて、やっていないのと同じですよ。
2013年5月18日土曜日
ダメ、絶対! 覚醒剤と安売り
どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
お客の心を揺さぶり動かす販促アプローチで、ライバルとの「違い」を認識してもらう事が顧客反応率を最大に引き上げるという話をしていますが、お客様に与える「インパクト」にも様々な種類があります。
回を追って具体的な話をしていきたいと思っていますが、その前に今回は、「お客にとってインパクトはあるけど、絶対にしてはいけない戦略」の話をしたいと思います。
その戦略とは「価格戦略」、今回ここで言う価格戦略とは基幹商品の一時的な薄利多売の低価格戦略、「値下げ」の事です。
チラシでもCMでも、低価格戦略は当たり前のように目にします。
お客様を呼び込む方法の中で一番簡単に思いつく方法、または一番安易に手を出してしまいがちな方法(笑)は、間違いなくダントツで「値段を下げる」というプロモーションです。
あなたの商品がなかなか売れない時、とりあえず手っ取り早くお客様が欲しい時、「値段が安けりゃお客様が振り向くかも」と考えてしまいがちですよね。
チラシにデカデカと「激安!○○円!!」と書けば確かにお客様は振り向きます、その文面がお客様に与えるインパクトもおそらく最高でしょう。
大企業が様々なメディアを駆使して当たり前のようにやってる戦略なので、余計にその手法に疑問を感じ難いのかもしれません。
「やっちゃダメです」
その戦略に舵を採ったら最後、途中であわてて中止してもしばらくの間は後遺症が残るくらい、あなたにはツラい蟻地獄に陥る事になってしまいます。
実は私、大学を出てからの13年間をマクドナルドの社員として過ごしていました。
当時のマクドナルドは、外食業界では一番派手な低価格戦略を採った企業です。
今回はその経験を踏まえ、低価格戦略を行う企業を内側から見てみましょう(笑)
皆さんは、現在繰り広げられている牛丼屋の値下げ競争などを思い浮かべながらお読み頂ければと思います。
先程も書きましたが、低価格戦略というのは一番簡単で、しかしお客様には強いインパクトを与える戦略です。
その販売戦略を採用する時に企業の「偉いさん」が、その戦略を正当化する為に必ず口にする理由があります。
「価格をさげても、その分お客が増えれば問題無い」というのがそれです。
「いつもお客様が買う商品に、プラスワンでその安売り商品を買って貰えばいいんだ」というのもあります。
確かに当たってはいます、理屈の上では。
しかし、実際にふたを開けてみると、決してそうはなりません。
価格を下げるという事は、原価率が上るという事です。
今まで50円の材料で作ったハンバーガーを200円で売っていたとして、それを100円で売れば原価率は「2倍」です。
実際は他の商品も売れるのでトータルでは2倍にはなりませんが、その「激安商品」を集中して売るわけですから、全体の原価率は大きくアップします。
原価率が上るという事はブレイク・イーブン・セールス(損益分岐点)が上る、という事になります。
今までと同じ売り上げだったら当然利益が半減してしまうわけですから、割引前の利益を超えようと思ったら、売りまくらなくてはいけません。
最初は簡単なんです、お客様はうなる程押し寄せます。
しかし、安売りを終えると潮が引くようにお客様はその場を去ります。
安売り前に戻るのではありません、客数は「安売り前よりも減る」のです。
実はこれ、不思議な現象でも何でも無いのですが、低価格戦略を採りたがる人は何故かこの事態を事前に想像する事ができないのです。
プロモーションとしての安売りが終わったら、プロモーション前の売り上げに戻るだけだと思っています。
とんでもありません。
何故なら、一度商品が安くなった事を体感したお客は「本来の価格が高いもの」だと認識し始めるからです。
安売り期間を終えて売上が落ちた企業はあせります。
「もう一度お客を呼び戻さないと!」と、次に採った対策が
「安売り」です(笑)
しかし、今度は前回ほどは売れません。
何故でしょう。
このブログをお読みになったあなたはもうお分かりだと思います。
そう、お客はその価格を提示される事に「慣れてくる」のです、この戦略で唯一有ったインパクト、刺激材料の効果が早くも薄れてきてしまいます。
あせった販売者はお客様を呼び戻す為、よりインパクトのあるプロモーションを考えました。
「もっと安くする」
もうねぇ、泣いてまうわ。油断して聞いてたら枕を涙でぬらしてしまうトコやわ(笑)
規模の大きい会社は特にですが、会社の業績は利益よりも売上で対外アピールをする悪習があるので、対外的には売上を伸ばしているかに見える事が多いのですが、利益はボロボロ、大変な減益です。
手間が掛かるが儲からない、どんどん営業効率が落ちていく、単価が下がった分製造量を増やすので現場の従業員は疲弊し、モチベーションも下がるわけです。
商売で一番大事なのは「利益」」です、「売上」ではありません。
売上10億で利益1億の会社よりも、売上5億で利益2億の会社の方が、会社の仕組みとしては「良い」のです。
そして、実はこれが何より重要でやっかいな事なんですが、安売りを続けるとお客様の「質」が変わってきます。
少なくともお客様をあなたの仕事の財産だと考えているのであれば、安売りに釣られて来るお客様を「一生のお客様」だとは考えない事です。
何故なら値段だけをメリットにお客様を呼び寄せる事で、あなたのまわりに集まるお客様は、値段だけがあなたとの繋がりになってしまうからです。
安売りを始めると、あなたが扱う商品の質や、「あなたという販売媒体」の質を気に入って購入して下さっていたお客が目に見えて減少します。
しかも、安さ目当てで集まったお客様は、あなたが提示する価格より1円でも安いライバルが現れたら、何のためらいも無くあなたから離れていきます。
金の切れ目が縁の切れ目。
安売りを歓迎するお客様の「永遠のリピート」が欲しいなら、あなたはこの先永遠に「価格を下げ続ける」必要があるという事です。
あなたが集めなければならないのは、あなたが提示するディスカウントプライスにだけ反応するお客様ではありません、最安値なんかじゃ全然なくても「あんたが勧めるモンやったら買うよ」と言ってくれるお客様のはずです。
安易な安売りで手っ取り早くキャッシュを手にするのと引き換えに、今まであなたの前にいたお客様の寿命を縮めるくらいなら、あなたやあなたの仕事を信頼してくれるお客様を探し、たとえ即効性が無くてもお客様と一生涯の信頼関係を築きましょう。
その薬、打つと即効で元気になるけど切れたら前よりグッタリしてくる、「ヤバイ」と思ってもう一度打つと元気になるけど前ほどは効かず持続もしない、身体がむしばまれていくのを感じるけど他に元気になる方法が浮かばないので、とりあえずその日グッタリして見えないようにする為だけに薬を打ち続ける。
この薬が、あぶく銭欲しさに手を出す「無計画な安売り」の正体。
お客の心を揺さぶり動かす販促アプローチで、ライバルとの「違い」を認識してもらう事が顧客反応率を最大に引き上げるという話をしていますが、お客様に与える「インパクト」にも様々な種類があります。
回を追って具体的な話をしていきたいと思っていますが、その前に今回は、「お客にとってインパクトはあるけど、絶対にしてはいけない戦略」の話をしたいと思います。
その戦略とは「価格戦略」、今回ここで言う価格戦略とは基幹商品の一時的な薄利多売の低価格戦略、「値下げ」の事です。
チラシでもCMでも、低価格戦略は当たり前のように目にします。
お客様を呼び込む方法の中で一番簡単に思いつく方法、または一番安易に手を出してしまいがちな方法(笑)は、間違いなくダントツで「値段を下げる」というプロモーションです。
あなたの商品がなかなか売れない時、とりあえず手っ取り早くお客様が欲しい時、「値段が安けりゃお客様が振り向くかも」と考えてしまいがちですよね。
チラシにデカデカと「激安!○○円!!」と書けば確かにお客様は振り向きます、その文面がお客様に与えるインパクトもおそらく最高でしょう。
大企業が様々なメディアを駆使して当たり前のようにやってる戦略なので、余計にその手法に疑問を感じ難いのかもしれません。
「やっちゃダメです」
その戦略に舵を採ったら最後、途中であわてて中止してもしばらくの間は後遺症が残るくらい、あなたにはツラい蟻地獄に陥る事になってしまいます。
実は私、大学を出てからの13年間をマクドナルドの社員として過ごしていました。
当時のマクドナルドは、外食業界では一番派手な低価格戦略を採った企業です。
今回はその経験を踏まえ、低価格戦略を行う企業を内側から見てみましょう(笑)
皆さんは、現在繰り広げられている牛丼屋の値下げ競争などを思い浮かべながらお読み頂ければと思います。
先程も書きましたが、低価格戦略というのは一番簡単で、しかしお客様には強いインパクトを与える戦略です。
その販売戦略を採用する時に企業の「偉いさん」が、その戦略を正当化する為に必ず口にする理由があります。
「価格をさげても、その分お客が増えれば問題無い」というのがそれです。
「いつもお客様が買う商品に、プラスワンでその安売り商品を買って貰えばいいんだ」というのもあります。
確かに当たってはいます、理屈の上では。
しかし、実際にふたを開けてみると、決してそうはなりません。
価格を下げるという事は、原価率が上るという事です。
今まで50円の材料で作ったハンバーガーを200円で売っていたとして、それを100円で売れば原価率は「2倍」です。
実際は他の商品も売れるのでトータルでは2倍にはなりませんが、その「激安商品」を集中して売るわけですから、全体の原価率は大きくアップします。
原価率が上るという事はブレイク・イーブン・セールス(損益分岐点)が上る、という事になります。
今までと同じ売り上げだったら当然利益が半減してしまうわけですから、割引前の利益を超えようと思ったら、売りまくらなくてはいけません。
最初は簡単なんです、お客様はうなる程押し寄せます。
しかし、安売りを終えると潮が引くようにお客様はその場を去ります。
安売り前に戻るのではありません、客数は「安売り前よりも減る」のです。
実はこれ、不思議な現象でも何でも無いのですが、低価格戦略を採りたがる人は何故かこの事態を事前に想像する事ができないのです。
プロモーションとしての安売りが終わったら、プロモーション前の売り上げに戻るだけだと思っています。
とんでもありません。
何故なら、一度商品が安くなった事を体感したお客は「本来の価格が高いもの」だと認識し始めるからです。
安売り期間を終えて売上が落ちた企業はあせります。
「もう一度お客を呼び戻さないと!」と、次に採った対策が
「安売り」です(笑)
しかし、今度は前回ほどは売れません。
何故でしょう。
このブログをお読みになったあなたはもうお分かりだと思います。
そう、お客はその価格を提示される事に「慣れてくる」のです、この戦略で唯一有ったインパクト、刺激材料の効果が早くも薄れてきてしまいます。
あせった販売者はお客様を呼び戻す為、よりインパクトのあるプロモーションを考えました。
「もっと安くする」
もうねぇ、泣いてまうわ。油断して聞いてたら枕を涙でぬらしてしまうトコやわ(笑)
規模の大きい会社は特にですが、会社の業績は利益よりも売上で対外アピールをする悪習があるので、対外的には売上を伸ばしているかに見える事が多いのですが、利益はボロボロ、大変な減益です。
手間が掛かるが儲からない、どんどん営業効率が落ちていく、単価が下がった分製造量を増やすので現場の従業員は疲弊し、モチベーションも下がるわけです。
商売で一番大事なのは「利益」」です、「売上」ではありません。
売上10億で利益1億の会社よりも、売上5億で利益2億の会社の方が、会社の仕組みとしては「良い」のです。
そして、実はこれが何より重要でやっかいな事なんですが、安売りを続けるとお客様の「質」が変わってきます。
少なくともお客様をあなたの仕事の財産だと考えているのであれば、安売りに釣られて来るお客様を「一生のお客様」だとは考えない事です。
何故なら値段だけをメリットにお客様を呼び寄せる事で、あなたのまわりに集まるお客様は、値段だけがあなたとの繋がりになってしまうからです。
安売りを始めると、あなたが扱う商品の質や、「あなたという販売媒体」の質を気に入って購入して下さっていたお客が目に見えて減少します。
しかも、安さ目当てで集まったお客様は、あなたが提示する価格より1円でも安いライバルが現れたら、何のためらいも無くあなたから離れていきます。
金の切れ目が縁の切れ目。
安売りを歓迎するお客様の「永遠のリピート」が欲しいなら、あなたはこの先永遠に「価格を下げ続ける」必要があるという事です。
あなたが集めなければならないのは、あなたが提示するディスカウントプライスにだけ反応するお客様ではありません、最安値なんかじゃ全然なくても「あんたが勧めるモンやったら買うよ」と言ってくれるお客様のはずです。
安易な安売りで手っ取り早くキャッシュを手にするのと引き換えに、今まであなたの前にいたお客様の寿命を縮めるくらいなら、あなたやあなたの仕事を信頼してくれるお客様を探し、たとえ即効性が無くてもお客様と一生涯の信頼関係を築きましょう。
その薬、打つと即効で元気になるけど切れたら前よりグッタリしてくる、「ヤバイ」と思ってもう一度打つと元気になるけど前ほどは効かず持続もしない、身体がむしばまれていくのを感じるけど他に元気になる方法が浮かばないので、とりあえずその日グッタリして見えないようにする為だけに薬を打ち続ける。
この薬が、あぶく銭欲しさに手を出す「無計画な安売り」の正体。
2013年5月15日水曜日
感性の刃を研ぐ
どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
前回までのブログで、「どんなに効果があると言われる販売戦略に則って販促活動をしても、ライバルが同じ戦略を採っていたら、その販促物を目にするお客にとっては違いが判別できず、狙った通りの効果を生み出さない」という話をしてきました。
今回は、「客観的に自分の作った販促物(POP)を見る」という話をしたいと思います。
実は販促ツールに限らず、自分が作ったモノを客観的に見るというのは簡単なようでけっこう難しいです。
何故なら、自分が作った「主観的なモノ」を客観的に見る為には、自分の中の意識や価値観を、その都度切り替える必要があるからです。
あなたは今おいくつでしょうか?
私は今年47歳になりました。
何を突然…と思ったかもしれませんが、昔の写真や映像を思い出して欲しいのです。
例えば私でしたら成人したあたりの1980年代、当時の町並みや人々の映像を時々テレビなどで観る機会があります。
たまに見るとビックリします、何ならちょっと笑ろてまいます(笑)
やたらと太い女性の眉の形、意味不明なジャケットの肩パット、明らかに今と違う化粧やファッション、ヘアスタイルがそこにあります。
懐かしいですよ、私には。
懐かしいですが、「なんか変な格好してンなぁ」って感じます。
当時はもちろん、その風俗を変だなんて思っていません。
なぜなら、その時代・その空気にドップリと浸かっていたからです。
自分もまわりも全部同じテイスト、しかもそれは突然変異ではなく、日々暮らす中で少しずつブームとして移り変わっていったものです。
今、当時の映像を見て「変な格好」だと思えるのは、自分自身が2013年というステージに立っているからに他なりません。
当時の文化や風俗の中に身を置いていたら、そんな事は決して思わないでしょう。
自分が置かれた環境が変わる事で、以前自分が当たり前だと思っていた事を自然に「違う」と思えるようになったのです。
このように、自分の作った販促物を客観的に見る一番簡単な方法、それは「時間をおく」という事です。
もしあなたが、絵を描く、文章を書く、工芸品を作るなど、「何かを作る」事を趣味か仕事にしているなら、この話はすぐに納得して頂けるかも知れません。
「何かを作る」人は、自分が作った作品が完成した直後は「最高傑作が出来た」と感じていても、時間が経ってその作品を見返すと、それがアラだらけに見える事がありますよね。
またまた私事で恐縮ですが、先ほど例に挙げた1980年代の大学当時、私はイラストレーターになりたいと思っていましたので絵を描いていました。
徹夜してグァ~っと絵を描き上げた直後は「絵、上手くなったねオレ」と調子に乗って筆を置くんですが、しばらく経ってその絵を見直す時のどんよりした気分ったら無かったです。
もうねぇ、松田優作と言う事一緒、「なんじゃこりゃ~~!?」ですよ(笑)
こんなのをちょっと前の自分は「上手いね」とか自画自賛してたんかいっ!?って落ち込むわけです。
このように時間というのは、あなたをクールダウンしてくれる最も確実な方法なのです。
しかし、これは趣味の話ではありません。
ビジネスです。
チラシを作る度に何ヶ月も熟成させてるヒマなんか無いですよね(笑)
何とかして、お客の目に新鮮に映る販促物を創造しなくてはなりません。
意図的に自分の中の意識や価値観を切り替える必要があるんです。
自分が作った、少なくとも関与したモノが客観的に見れなくなる理由は、概ね以下の通りです。
・製作者としての思い入れ
・作成段階からそれを目にしている圧倒的時間と、それが原因となる五感の麻痺
・前回のブログに書いた、「効果がある」などの外部情報による妄信や思い込み
要するにほとんどの場合、自分が深く関与しているというだけで、言葉通り「客観的」では無く「主観的」な立場に立ってしまっているわけです。
そして誠に残念なお知らせですが、これを克服する方法は時間使って感覚を「クールダウン」する以外に無いのです。
残念です・・・合掌。 チーーン!
と言ってしまうと話が終わってしまいますので(笑)時間が惜しい商売人であるあなたは、販促ツールに対して別のアプローチを行う必要があります。
自分の感覚を研ぐ、ちょっとした訓練です。
一日五分、簡単に出来ますので日課にして下さい。
何をするのかと言うと、「他人の販促物で違いを感じ取る訓練」です。
新聞に折り込まれるチラシやテレビCMにネットバナー、あなたが関与する媒体なら何でもいいのですが、とりあえずここではチラシで説明します。
普通、消費者としてチラシをめくる時は、ある程度自分が探している情報の守備範囲がありますよね。
スーパーや家電量販店など、自分が必ず目を通そうとするジャンルがあります。
家が欲しくない人は不動産関係のチラシはスルーするハズです。
まず、このチラシの読み方を変えてください。
頭を白紙にして折り込まれた全てのチラシを一枚ずつめくっていき、少しでも目に留まった、気になったものを横に抜き出してください。
その時、気になった理由は考えないでください。
「ンッ!?」と少しでも何かを感じたら抜き出します。
その作業が終わったら、抜き出したチラシを今度はゆっくり眺めます。
そして、ここで初めて「何故このチラシに惹かれたのか」をじっくり考えます。
色使いなのか、キャッチコピーなのか、価格なのか、レイアウトなのか、写真なのか、紙質なのか、色々と理由があると思いますが、ここで大事なのは、「ちゃんと言葉にする」という事です。
口に出さなくても構いません、「ヘッドコピーの文字の色が真っ赤で気になった」「左上の写真の子供の撮影アングルが珍しくて気になった」少なくとも頭の中でちゃんと言語化しましょう。
分析が終わったら、あなたのチラシを見ます。
すると、今日分析した内容と比較して自分のチラシはどう目に映るか、どこが違うのかという「差異」が頭に浮かんでくると思います。
これも言語化する。
これを毎日繰り返してください。
ずっと繰り返してこの作業を行うと、自分がチラシを新たに作成する時に、自然と訓練していた時に浮かんでいたチェックポイントが意識できるようになります。
販促物はお客目線でどう映るかが重要です。
重要どころか、取っ掛かりとしてはそれが全てだと言っていいくらいです。
しかし、あなた自身が完全な消費者として世の中の販促物を見てしまうと、いつまで経っても自分の目は鍛えられません。
なぜなら、いつもの自分・消費者としての目線だけでチラシを見続けてしまうと、そのチラシに目が行った理由が自覚できないままだからです。
お客様には、そのチラシに「ハッ」とした理由なんて関係ありません。
何に「ハッ」としたかなんては、こうやって意識しないと普通は自覚できないのです。
「何故私はこのチラシが気になったのか」というフィードバックを繰り返す事で、あなたが作るチラシの中にお客の心を動かす要素を具体的に表現できるようになるんですね。
前回のブログで挙げた例のように、理論立てて追求する事でわかる同業他社との差異もあります。
今回のように、消費者としての感性を言語化する訓練を自分に課す事でわかる同業他社との差異もあります。
どっちにしろ商売人である私達は、日頃から世間や業界での常識を疑い、消費者として日頃ぼんやり眺めているモノの仕組みを解明しようとする意識付けの習慣化が必要です。
こうして磨かれていく「感性の刃」は、いつかあなたが商売を辞める時まで休まず研ぎ続けなくてはならないモノなんです。
2013年5月11日土曜日
先発組と後発組
どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
今回は前回の内容の続きとして「先発組」と「後発組」の違いがいかに大きいか、という話です。
あなたは「まだ家は建てるな!」というキャッチコピーの住宅販売チラシを見た事があるでしょうか?
おそらくそのままズバリか、それに近いフレーズの折込チラシを目にした事があると思います。
このキャッチコピーを世に広めたのは平 秀信さん、神田昌典さんに師事し、住宅販売会社社長として業界に革命的な販売方法を広める一方で、様々なジャンルの商売に参入されていらっしゃった方です。
さて、平さんの会社はローコスト住宅を販売していました。
売り方としては、まずチラシを打ちます。
この広告が今回のポイントとなるのですが、チラシのキャッチコピーに「まだ家は建てるな!」などという刺激的なフレーズが使用されます。
「そろそろ家を…」と考えている人は、そのコピーに目が釘付けになります。
そりゃそうですよね、家を売ってる工務店が家を買うなと言ってるんですから相当なギャップを感じるはずです。
「何でやねんっ!?」ってなモンですよ。
そのチラシ、キャッチコピーの横には「失敗しない家作りの方法」などが書かれた小冊子を無料でプレゼントすると書かれています。
一生のうちに家なんてそう何棟も建てるわけじゃありません、誰もが購入には慎重になるでしょうし、「家」を建てる事に関する情報もほとんど知りません。
見込み客は、まさに自分が今必要な情報だとばかりに小冊子を請求します。
チラシにはその他にも購入したお客様のコメントや、現場の棟梁や社長の顔写真、安い値段で家を建てる事が出来る理由が載っており、明らかに大手住宅販売会社の広告とは一線を画する構成となっています。
購入に至るまでのステップはこの後も続きますが、今回ここでは割愛します。
興味のある方は是非一度、平さんの著書をお読み頂ければと思います。
この販売手法の「広告効果」はというと、もちろん大爆発です。
大手住宅会社が高額商品で使ってしまいがちな「イメージ広告」や、価格や性能を極度に強調した「売る気満々広告」で販売している中、「家はまだ建てるな」という刺激的なキャッチコピーや、現場の顔や熱意が感じられる広告は、初めて家を建てる人には見事なまでのインパクトを与えます。
さて、私の話はここからなんです。
このローコスト住宅の販売ノウハウは、マニュアルとしてパッケージされ全国の同業者に高額で売り渡されました。
内容の一部は一般書籍としても販売され、ロングセラーとなっています。
こんなにも目新しく、しかも突出した実績が出ている販売方法ですから、今まで売上が振るわず苦しんでいた中小住宅販売会社は飛びついた事でしょう。
当然ですよね、彼らにとってはまさに救世主の登場です。
私は今、滋賀県に住んでいますが、平さんが著書で紹介している手法をマンマ使っている会社がいくつもあります。
キャッチコピーの言葉尻こそ若干違えど内容は同じ、チラシに社長自身の顔や棟梁が登場する「顔の見えるチラシ、モノを売らず人を売る」構成も同じです。
ひどい会社になると、平さんのところの棟梁が言った言葉をそのまんま自分の会社の棟梁が言った言葉としてチラシに掲載している所もあります。
「え?棟梁、滋賀の工務店に転職したん?」って感じです(笑)
私は、私の自宅を商圏とするエリアにいくつの工務店があり、その内のいくつの工務店がこの手法を使っているのかは知りません。
しかし、その地域で最初にノウハウを手に入れた工務店が「まだ家は買うな!」というキャッチコピーでチラシを折り込むのと、十番目にノウハウを知った工務店が同じ様に「まだ家は買うな!」と広告するのでは、その訴求効果に大きな違いがあるだろうという事は、前回のブログをお読みになった方には想像に難くないでしょう。
週末の新聞に折り込まれている工務店のチラシ、そのほとんどに同じ意味合いのフレーズや構成が並んでいる。
わざわざ高額のノウハウを購入する意味ないですよね。チラシを見た人はどの工務店を選べばいいのか完全に基準を見失ってしまいます。
「まだ家は買うな!」というキャッチコピーは、他社がイメージ広告や性能重視のカタログ広告を打っているという「まっさらな環境」で使用したからこそ、その広告効果が最大に発揮されたんです。
「このマーケティング方法は効果あるでぇ~」という噂を聞きつけて、それを猿真似して地域で十番目に使用したとしても、きっと「聞いていた程の集客効果も、お客様からの問い合わせも無いよなぁ」となるでしょう。
同じ商圏内の同業他社が、そろいも揃って「まだ家は建てるな!」では、結局お客の目には、同じような事を言ってる「その他大勢」な工務店が一つ増えたように映るだけなんです、何なら一つ増えた事にすら気付いてもらえてないかもしれません(笑)
理論的にも革新的、その上驚異的な実績が出ている優れたマーケティング手法でさえ、それを投入する「環境」で大きく効果が変化するのです。
その事に気付かず、マーケティング本だけを読んで「こりゃええわ!」と鵜呑みにしてその方法を実践しても、最終的にあなたはきっと貴重な広告費をドブに捨てる事になります。
ドブに捨てないまでも、期待していた効果も得られず、鈍い費用対効果をやがて「当たり前の事」として認識してしまい、売れてんだか売れてないんだかよく判らないまま経営状態が着実に悪化していく事でしょう。
無料レポートを請求してもらい、見込み客を獲得してから住宅を販売するまでのフローが同じなのなら、少なくとも「地域後発組」となる工務店は、キャッチコピーをもう少し頭を使って「ヒネる」べきです。
「ツカミ」が新鮮・刺激的で、なおかつレポート請求に繋がるインパクトのあるフレーズを「まだ家は建てるな!」の代わりに考えるべきなんです。
そこに留意するだけで、まるで「地域一番目の工務店」かのような高い広告反応を得られたかもしれません。
その販売手法を開発した人が体感したのと同じくらいの、お客様の反響を実感できたかもしれないんです
それにはまず大前提として、あなたの商売が消費者の目線からのどう見えているかに関心を示さなくてはなりません。
耳で仕入れた情報、昔から効果があるとされている方法を疑い、それが消費者にとってはどういう立ち位置になるのかを知る事で、あなた独自の「見え方」を模索する事が出来るようになるんです。
ダイレクト・レスポンス、ランチェスター、ワン・トゥ・ワン、効果があると認知されているマーケティング手法は数々ありますが、多くの同業他社も同じ事をやってるのであれば、その効果はゼロではないにせよ非常に低いままのはずです。
もったいない、それではあまりにも勿体無い。
今からだって出来るはずです、どうせ同じ時間と費用を使うのであれば、一番効果が出る状態にチューニングしていきましょうよ。
あなたの商売は市場の中にいるお客様の目にどう映っているのか、今すぐ確認してみましょう。
2013年5月8日水曜日
あなたの商品が今より売れると断言できる理由
どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。
いやぁ、えらいこってす、記念すべきブログ記事ドキドキの一発目ですよ。
「そんな事より、お前誰やねん」
という初めましての方は、先にこのブログの趣旨や私自身の事を書いた自己紹介用の記事をお読みいただくとして、ここではまるでもう100回目の手馴れた投稿かのようにドキドキを隠しつつ、粛々と本題をすすめていきたいと思います(笑)
あなたは何故このヘンピな場所で展開されているマイナーなブログにたどり着いたのでしょう?
「売る」という言葉に反応されたのですか?
それとも「マーケティング」という検索でヒットしたからでしょうか?
「売る」という作業は、公務員以外全ての人が生業としている作業です。
事業主からサラリーマン、SOHOから企業まで、必ず「何かを売って」暮らしています。
製造に携わっている人だっておんなじです、作るモノは必ず誰かに「売る」という前提で作られています。
お客様のニーズとかウォンツとやらを反映して(笑)100%売る事を意識して製造されていますよね。
「売る」為に世間で行われている活動も多岐にわたります、いわゆる販促活動・営業活動っちゅうヤツです。
みんな売る為に必死です。
あたりまえですよね、生活かかってます。
チラシやCM、看板にバナー広告、スタンプカードに口コミまで、使える限りの 予算を投入し、考え抜いたつもりのキャッチコピーで煽ります。
さて、問題はここからです。
あなたが扱う商品は「最大限に」売れてますか?
「売れてへんかなぁ…」という方は、そのまま先を読み進めてください。
「売れてるがな!」という方は、売れていると思う根拠を考えながら読み進めてください。
あなたが「売れてる」「売れてない」と判断する理由は何なんでしょうか?
そこには必ず比較対照となる判断基準があるハズです。
例えば、チラシを新聞に折り込んで何かを宣伝します。
数日後、どのくらいの広告反応があって、更にその内のどのくらいが購入に結びついたかという結果が出ますよね。
「今回は売れたよなぁ」
こういう感想になるのは、「○○より売れた」という比較する元となる理由があるハズです。
・前回広告を折り込んだ時よりは売れた
・この業界での広告反応率の相場を考えると今回は売れた
・広告費を使っても結局黒字になってるから、結果的には売れた
さも客観的に現実を見つめ、分析しているかのように聞こえます。
しかし、ちょっと考えてみてください。
その「比較対照」は本当に「妥当」な指標なのでしょうか?
本当は、チラシを同じ枚数印刷し、同じ金額で折り込んでも、もっと反応を上げる方法があるんじゃないですか?
業界の相場や過去の実績を本当に「基準」になんかしていいんでしょうか?
と、こう書くと
「実績っちゅうのは、俺らが生活を賭けて死に物狂いで検証したデータなんや」
「うちは有名な広告代理店にお任せしてんねん」
「最新のマーケティング本で常に勉強してるんやで」
なんて声が聞こえてきそうです。
では、ちょっと質問をかえてみましょう。
「最大限に広告効果が発揮された」ってのはどんな状態なんでしょう。
何やかんや言っても、儲かってるんだったらいいんです。
けど「コストは1円も無駄に出来ないよ」ってのが中小事業者の真っ当な金銭感覚だとしたら、広告効果の差ってのは死活問題です。
同じお金と手間をかけるのなら、広告効果は極限まで引き上げたいと誰でも思いますよね。
単純にお客様の反応が2倍になったら、あなたの商売はどれだけ楽になるでしょう。
私はあなたが何を売っている人なのか知りませんし、あなたが商品の宣伝にいくら使っているのかも知りません。
しかし、あなたが普段行っている広告活動・販売活動が、あなたに今出来る最大の効果を生んでいるとは思っていません。
あなたは胸を張って、こう言えますか?
「今の販促予算では、今より一人だって多くのお客を呼び込む事は出来ない。何故なら、出来る事を全て実践している今こそが最高の売り上げなんやから」と。
多分言えないと思います。
もちろんやれる事はやってらっしゃるでしょうが、結果が満足できるモノや想定したモノでは無いというギャップに気付いているからこそ、もっと売上をあげる手段を模索しているんですよね?
では何故、私はお会いした事もない人の今の状態が「最高の売り上げ」ではないと言えるのでしょうか?
レイアウト、キャッチコピー、これで売れないわけが無いというくらい練りに練った広告を作った!
「この方法で何億稼いだ」って言ってるコンサルタントが書いた本を読んで、最新のマーケティング手法を取り入れた!
練りに練った販売戦略のハズなのに、なぜその効果が最大だと言えないのでしょうか?
それは、「あなたの業界でベストだと認識されている方法は、お客様にとっては既にベストではなくなってしまっている」からです。
販売者個々が、どんなに正しいとされているマーケティングを仕掛けても、結果的に同業者が似たり寄ったりの戦略を採っていれば、それを見せられる商圏内のお客様にとっては「どこの業者もおんなじ」にしか見えないんです。
何かを売るために仕掛ける販促物には必ず「定石」または「ブーム」があります。
昔から業界の習慣や慣例として存在するものもあれば、最新のマーケティング理論に則ったものまで様々です。
たとえば
・大衆的な食べ物屋の看板に使う色は、赤と黄色が食欲をそそるので好ましい。
・カラーチラシは豪華で、白黒チラシは貧相に見られる。
・大きく、赤い字で書くと目立つ。
などは「定石」の典型かもしれません。
上記の三例はすべて正しいです。
ええ正しいですとも、疑う余地すらありません(笑)正しいので皆さんそうされてます。
けど…
同業他社も同じ事をしています、それをしたからといって皆さんが頭の中で考えるほど目立つような事はありません。
ほとんどの飲食店は赤と黄色を基調にした暖色の看板だし、ほとんどのチラシはカラーだし、ほとんどのスーパーの特売の値段も恐ろしく赤いんです。
けど、目立たない。
頭の中で本来の望むべき効果が、実際の市場では全く発揮されていないのです。
もしあなたが、寒色(濃い青系などの、落ち着いた色)の看板が多い薄ら寒い飲食店街で、赤と黄色を基調にした暖色の看板でラーメン屋を出せば、味はともかく(笑)少なくとも看板効果としては最大限に発揮される事でしょう。
しかし、あなたの街の繁華街を見れば判りますが、実際は寒色を使った飲食店の看板は非常に少ないです。
なぜなら、どの店の経営者も飲食店は寒色の看板を出しても、食欲をそそらないから駄目と知っているからです。
「飲食店なら赤と黄色みたいな暖色系だよな」と思っているからです。
販売理論や戦略がどんなに優れていて、その結果素晴らしい集客アイテムが完成したとしても、それがその業界での「当たり前」だったり、ライバルもみんな同じ事をしてれば、要はお客様の目に映る光景が同業他社と変わらなかったら、お客様にとってのあなたは「その他大勢」でしかありません。
この「売り手」と「買い手」の感覚のズレが、大きなロスを生んでいるます。
世界で初めて実証された最新・強力なマーケティング方法が発見されたとしても、それが広まり本になって、みんなが模倣を始めた時点で、その本に書かれているような効果は期待出来ない環境になるわけです。
世にある販売戦略にケチをつけているのではありません。
しかし、自分の戦略がどういう環境のなかでお客の目に留まっているのかをチェックし、常に目新しく映るようにマイナーチェンジを施していかなくては狙った効果は得られないんです。
インパクトマーケティングというのは、世にある「なんとかマーケティング」と命名される「特殊なマーケティング方法のうちのひとつ」ではありません。
商売されてらっしゃる皆さんがそれぞれ実践している集客方法・顧客獲得方法が、常に最大の効果を生み出し続ける事が出来るよう、消費者の目線からの「商売の見え方」を元にチューニングする事がこのマーケティング手法の肝となります。
人は「他との違い」のみで新しいモノ、つまり「あなたの商売」を認識します。
見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で、広告宣伝も商品構成も従業員の教育も全てのステップで、並み居る競合他社との「ちょっとした差別化」を積み重ねる事でその効果を引き上げる事が出来ます。
「消費者の目線」と「事業者の目線」の「致命的な感覚のズレ」に気付いて、それを「しくみ」として補正していくだけであなたの商売は本来の「売る機能」を取り戻していきます。
「一度来たお客様が、またあなたから買いに来るまでが商売」
「競合他社との違いを追求し続けると、やがてあなたの商売は王道に還る」
全ては「売り逃げる」のでは無く、「売り続ける」為のアクションなのです。
2013年5月3日金曜日
【自己紹介】初めての方はお読みください
滋賀県を拠点に、マーケティングや経営のコンサルティングを通じて「商売人」が「圧倒的な」元気を得る為の活動をしています、商売力養成コンサルタントの福谷恭治です。
◆私に出来る事
私は集客からリピーター育成までの流れを「お客様からの見え方」を基点にチューンナップさせ、商売力養成を通じて費用対効果を最大に引き上げる事で、商売人のお手伝いをさせて頂いてます。
具体的には、コストや商圏人口に限りがある中小企業や個人事業・商店が、いかに集客効率を上げリピーターに育てるかという「しくみ作り」のアドバイスです。
商売をしている皆さんがそれぞれ実践している集客方法・顧客獲得方法が、常に最大の効果を生み出し続ける事が出来るよう、消費者の目線からの「商売の見え方」を元にチューニングする事が、限られた原資(ヒト・モノ・カネ)を生かす事につながります。
人は「他との違い」によってのみ新しいモノ、つまり「あなたの商売」を認識します。
見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で、広告宣伝や商品構成、従業員のモチベーション教育から全体を司るミッション経営まで、全てのステップで並み居る競合他社との「ちょっとした差別化」を積み重ねる事で、その効果を引き上げる事が出来ます。
「消費者の目線」と「事業者の目線」の「致命的な感覚のズレ」に気付いて、それを「しくみ」として補正していくだけであなたの商売は本来の「売る機能」を取り戻していきます。
「一度来たお客様が、またあなたから買いに来るまでが商売」
「競合他社との違いを追求し続けると、やがてあなたの商売は王道に還る」
全ては「売り逃げる」のでは無く、「売り続ける」為のアクションなのです。
◆福谷恭治のプロフィール
福谷 恭治
インパクトマーケッター
1966年生まれ。大阪府出身、滋賀県在住。龍谷大学法学部卒業。
大学時代に40種類のアルバイトを経験し、様々な業種をのぞき見る。
「儲け」のからくりに興味津々、けどバイトし過ぎて半年留年(笑)←笑い事ちゃう
卒業後、日本マクドナルド株式会社に勤務(1989年~2003年)
在籍中、新規・リピート集客を大阪と和歌山の様々な立地条件の店舗で実践・検証を繰り返す。
その経験を通して、インパクトマーケティングのきっかけとなる「世間で言われる『売る為の定石』が定石としての効果を発揮していない事」に気付いてしまう(笑)
二度の店舗グランドオープン担当に抜擢され、「人・物・金」が持つポテンシャルと、その取り回しがどれだけ店舗運営に大きな影響を及ぼすかを実感。
当時ほとんど同社では実施されていなかったポイントカードプログラムを導入し、店舗売り上げ対前年比伸び率のエリアナンバーワンを獲得。
店舗のアルバイト比率が90%以上という同社でリクルート担当として訴求力のある効果的な求人広告を打ち出し、常に必要十分な人数と質を獲得し続ける。
退社後、国内最大シェアの印鑑・軽印刷フランチャイズに加盟(2003年~2005年)
顧客である中小企業経営者・個人商店主に販促印刷物を作成・提供する中で、前職での経験を元に販促に関するアドバイスを行い、インパクトマーケティングが業種を問わず通用する事をお客様の事業を通じて検証。
お客様には喜んで頂け、効果を実感した多くの方が私の店のリピーターになって下さったが、アドバイスでお金は貰っていなかったので事実上のボランティアコンサルタント(笑)←だから笑い事ちゃうって
プライベート名刺、ステップアップ名刺を提案し、他の名刺注文依頼者に対して約2倍のリピート注文率を獲得。
2006年からは、インパクトマーケティング塾を主宰し、集客からリピーター育成までの具体的な仕組み作りや改善策の提示や、その仕組みを機能・発展させる為の「ミッション経営による組織化」提唱を通じ、主に中小・個人事業者の費用対効果向上を支援している。
またグラフィックデザイナーとしての顔も持つ為、集客に必要な販促物のビジュアライズや具体的指導には高い評価がある。
座右の銘
面白くって、為になる。
◆コンサルティング・執筆・セミナー・講演のご依頼について
コンサルティング、商業関係誌への執筆、商工会等でのセミナー・講演をご希望の個人・団体様は、インパクトマーケティング塾のホームページで詳細をご確認の上、問い合わせフォームから直接ご連絡下さい。
★その他、インパクトマーケティング関連情報について
◆【インパクトマーケティング塾のホームページ】
インパクトマーケティング関連情報のプラットフォームサイト。
唯一残念なのは、めったに更新されないという事。
しかし一番残念なのは、順位が全く変わらないマラソン中継に飽き、ほんの少しの間チャンネルを変えた時に限って順位が入れ替わってたりする目撃運の無いあなたかもしれません(笑)要するに、見逃すなっ!!
◆【福谷恭治のフェイスブックページ】
週に数回、「面白くって為になる」を合言葉に最新情報を更新中です。
話の脱線必至(笑)いま世界で一番「友達」に絡まれているマーケッターがここにいるっ!!
◆【福谷恭治のツイッター】
はっきり言いましょう、まだ仕組みが全く分かっていません(笑)
RTってなんなん!?そしてそれはどこをクリックしたらええん!?
ある日突然使いこなせるようになるので、今のうちにツイートしてても損は無いっ!!
◆【メールマガジン】
メルマガで最新情報もお伝えしています。
2006年に週刊で始めましたが今じゃすっかり「季刊」です(笑)
まぐまぐとメルマ!から発行していますが、内容は同じです。
メルマ!からの発行を先に始めたのでこちらの方が発行部数は多いのですが、軸足をまぐまぐに切り替えようと思っています。
特別なこだわりが無い場合はまぐまぐさんから登録して頂ければ嬉しいです。
・まぐまぐ版
・メルマ!版
まぐまぐとメルマ!から発行していますが、内容は同じです(笑)
◆私に出来る事
私は集客からリピーター育成までの流れを「お客様からの見え方」を基点にチューンナップさせ、商売力養成を通じて費用対効果を最大に引き上げる事で、商売人のお手伝いをさせて頂いてます。
具体的には、コストや商圏人口に限りがある中小企業や個人事業・商店が、いかに集客効率を上げリピーターに育てるかという「しくみ作り」のアドバイスです。
商売をしている皆さんがそれぞれ実践している集客方法・顧客獲得方法が、常に最大の効果を生み出し続ける事が出来るよう、消費者の目線からの「商売の見え方」を元にチューニングする事が、限られた原資(ヒト・モノ・カネ)を生かす事につながります。
人は「他との違い」によってのみ新しいモノ、つまり「あなたの商売」を認識します。
見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で、広告宣伝や商品構成、従業員のモチベーション教育から全体を司るミッション経営まで、全てのステップで並み居る競合他社との「ちょっとした差別化」を積み重ねる事で、その効果を引き上げる事が出来ます。
「消費者の目線」と「事業者の目線」の「致命的な感覚のズレ」に気付いて、それを「しくみ」として補正していくだけであなたの商売は本来の「売る機能」を取り戻していきます。
「一度来たお客様が、またあなたから買いに来るまでが商売」
「競合他社との違いを追求し続けると、やがてあなたの商売は王道に還る」
全ては「売り逃げる」のでは無く、「売り続ける」為のアクションなのです。
◆福谷恭治のプロフィール
福谷 恭治
インパクトマーケッター
1966年生まれ。大阪府出身、滋賀県在住。龍谷大学法学部卒業。
大学時代に40種類のアルバイトを経験し、様々な業種をのぞき見る。
「儲け」のからくりに興味津々、けどバイトし過ぎて半年留年(笑)←笑い事ちゃう
卒業後、日本マクドナルド株式会社に勤務(1989年~2003年)
在籍中、新規・リピート集客を大阪と和歌山の様々な立地条件の店舗で実践・検証を繰り返す。
その経験を通して、インパクトマーケティングのきっかけとなる「世間で言われる『売る為の定石』が定石としての効果を発揮していない事」に気付いてしまう(笑)
二度の店舗グランドオープン担当に抜擢され、「人・物・金」が持つポテンシャルと、その取り回しがどれだけ店舗運営に大きな影響を及ぼすかを実感。
当時ほとんど同社では実施されていなかったポイントカードプログラムを導入し、店舗売り上げ対前年比伸び率のエリアナンバーワンを獲得。
店舗のアルバイト比率が90%以上という同社でリクルート担当として訴求力のある効果的な求人広告を打ち出し、常に必要十分な人数と質を獲得し続ける。
退社後、国内最大シェアの印鑑・軽印刷フランチャイズに加盟(2003年~2005年)
顧客である中小企業経営者・個人商店主に販促印刷物を作成・提供する中で、前職での経験を元に販促に関するアドバイスを行い、インパクトマーケティングが業種を問わず通用する事をお客様の事業を通じて検証。
お客様には喜んで頂け、効果を実感した多くの方が私の店のリピーターになって下さったが、アドバイスでお金は貰っていなかったので事実上のボランティアコンサルタント(笑)←だから笑い事ちゃうって
プライベート名刺、ステップアップ名刺を提案し、他の名刺注文依頼者に対して約2倍のリピート注文率を獲得。
2006年からは、インパクトマーケティング塾を主宰し、集客からリピーター育成までの具体的な仕組み作りや改善策の提示や、その仕組みを機能・発展させる為の「ミッション経営による組織化」提唱を通じ、主に中小・個人事業者の費用対効果向上を支援している。
またグラフィックデザイナーとしての顔も持つ為、集客に必要な販促物のビジュアライズや具体的指導には高い評価がある。
座右の銘
面白くって、為になる。
◆コンサルティング・執筆・セミナー・講演のご依頼について
コンサルティング、商業関係誌への執筆、商工会等でのセミナー・講演をご希望の個人・団体様は、インパクトマーケティング塾のホームページで詳細をご確認の上、問い合わせフォームから直接ご連絡下さい。
★その他、インパクトマーケティング関連情報について
◆【インパクトマーケティング塾のホームページ】
インパクトマーケティング関連情報のプラットフォームサイト。
唯一残念なのは、めったに更新されないという事。
しかし一番残念なのは、順位が全く変わらないマラソン中継に飽き、ほんの少しの間チャンネルを変えた時に限って順位が入れ替わってたりする目撃運の無いあなたかもしれません(笑)要するに、見逃すなっ!!
◆【福谷恭治のフェイスブックページ】
週に数回、「面白くって為になる」を合言葉に最新情報を更新中です。
話の脱線必至(笑)いま世界で一番「友達」に絡まれているマーケッターがここにいるっ!!
◆【福谷恭治のツイッター】
はっきり言いましょう、まだ仕組みが全く分かっていません(笑)
RTってなんなん!?そしてそれはどこをクリックしたらええん!?
ある日突然使いこなせるようになるので、今のうちにツイートしてても損は無いっ!!
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2006年に週刊で始めましたが今じゃすっかり「季刊」です(笑)
まぐまぐとメルマ!から発行していますが、内容は同じです。
メルマ!からの発行を先に始めたのでこちらの方が発行部数は多いのですが、軸足をまぐまぐに切り替えようと思っています。
特別なこだわりが無い場合はまぐまぐさんから登録して頂ければ嬉しいです。
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