2013年9月30日月曜日

「インパクトマーケティング」のこと その2

「嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き・・・」

花占いをする時、花びらの枚数が偶数だとあらかじめ判っている場合は、必ず「嫌い」から始めるくらい徹底していい結果を出そうとしてました(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「インパクトマーケティング」という名前は私が勝手に付けた言葉ですが、「インパクト」という意味は何でもかんでも「ガツンとやったれ、衝撃与えたれ!」という事ではありません。

「本来お客様への訴求効果が高いハズの販促・接客方法なのに、同業他社も追従してる為に、その手法が飽和して効果が充分に発揮出来ていない現状を見直して改善する」

言い換えれば、「優れた方法の、失われた本来の訴求効果(インパクト)を取り戻す」という意味が込められています。

下品に一言でまとめると「その他大勢に見られるのを止めろ!」という事になりますし、もう少し上品に言えば「まるで競合他社が存在しないかのように売り手としてのあなたに気付いて貰い、興味を持って頂こう」というニュアンスになります。


独自化でも差別化でも、そんな小ざかしい言葉遊びはどっちでもいいんです。

集客から購入までの間で、お客様があなたに対して「心が動き出す瞬間」「興味を持つ瞬間」をどれだけ用意出来るかというだけの事なんです。


以前のブログでも、人間の感情を振り子に例えて話をしましたが、人間は感情の生き物です。

人を行動させるには、まずその人の心、感情を動かさなくてはなりません。

感情を刺激する為には、少なくともあなたはお客様にとって「見慣れたもの」であってはならないんです。

どんなに評判のマーケティングを商売に取り入れても、どんなに流行のシステムを取り入れても、どんなにディズニーランドの接客を真似ても、あなたの業界全体でその方法が流行っていたり、同じ商圏のライバルが同じ事をしているのなら、それがどんなにいいモノであってもお客様にはただの「見慣れたもの」に過ぎないのです。


「やってる事は正しいでしょ!?本にも書いてあったし有名コンサルが広めた実績ある方法やもん」「うちの業界では、こうやってお客様を集める手順が当たり前になってるで」

知らんがなっちゅう話です(笑)


同業他社の動向を含めて、お客様の目にどう映ってるかをもっと気にしましょう。

「最高の実績が出た手法」は、同業者みんなでやったらもう「最高の効果」は得られないんです。

その理由はただひとつ、あなたも他の業者もお客様には同じに見えるからです。

たくさんの売り手の中から「あえて」あなたを選ぶ理由がお客様には全く無いからです。


人目ばっかり気にするのは人としてどうかと思いますし、私もそういうヤツが大嫌いですが(笑)商売でお客様からの見え方を気にしないのは商売人としてどうかと思います。



下に、「ボケて」のまとめサイトのリンクを貼っておきます。

私が楽しみたいから貼るんじゃありません(笑)

なんて事ない写真を違った切り口で見せるこのシリーズ、写真があなたや同業他社の商品だとした場合、どうすればあなたの写真だけが特別なモノに見えるようになるかというヒントが隠されているかもしれません。

いやぁ、若干こじつけてる(笑)

けどまぁ、既成概念に囚われていると柔軟な発想がおろそかになるのは事実です。

あなたの目にはどう映るか、下のリンクで確認してみましょう(超こじつけ)


3秒で笑える人気サイト「ボケて」の秀逸作品【随時更新】 - NAVER まとめ

2013年9月27日金曜日

アンチ「あたりまえ体操」

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


世間一般や、あなたが携わる業界の中で「当たり前」と言われる事、例えば習慣・慣例・常識にどれだけ自分が囚われているかとい事実にまず気付く事、自分の商売を考える為の大いなる第一歩はそこからです。

簡単に書きましたが、これは本当に手強い(笑)

何故なら、当たり前に存在し過ぎて疑問に感じる事すら出来ない物事が、私達の生活や仕事のルールの中には山のように存在するからです。

時のそれは、科学の知識がない何百年も前の人に「あなたと私の間にある『空気』というモノに気付いてください」と言ってるようなもの、その存在すら疑問に感じなくなっているモノも数多くあります。


「見よう」と思って目をこらして、初めて見えてくるものがあります。

「聞こう」と思って耳をすませて、初めて聞こえてくるものがあります。


売り手として今までまるで「息をするように」行っていた作業、その一つひとつを「立ち止まって」「存在を疑って」検証していく事、地道ですがこれ以外に感覚を研ぎ澄ます方法はありません。


業界内で横並びに行われている風習や慣例、はたまた相場や常識と言われる事は本当に守る必要があるのか。

それ以前に、そこに風習や慣例、相場や常識が存在する事自体に気付いているのか。

何の疑問も感じず、それが当たり前の事だと認識してしまっていないか。

「これって要らんのちゃうか」「何でいつもこの順番でやってるんやろ」「ホンマに競合他社と同じ感じにせなアカンのか」「昔からいい方法やて言われてるけど、今でもそうなん?」曇った目では感じる事が出来なかった事が、いろいろ見えてくるようになります。

見えてくる事で、もっと自由にやっていい箇所がわかってきます。

それが、お客様が同業他社ではなく「あえて」あなたを選ぶ理由になります。



飲んで2秒で効く薬はありません。

今の今まで私達商売人が囚われていた常識や習慣です、スイッチをひねるように簡単には変わらないかもしれません。

ですので今この瞬間から、いつでも研ぎ澄まされた「当たり前センサー」をちゃんと機能させる為に、あなたをとりまく「習慣・慣例・常識」に疑問を持つ体質作りを始めましょう。



例えば今から紅茶のティーバックを販売しよう、自分の名刺を作ろう、そうなった時に実際にやるかどうかは別にして、こういう発想も選択肢として浮かぶような柔軟さがあれば素敵ですし、商売ってずいぶん楽しいですよね。

という自己確認の意味を含めて以下に2つのリンクをつけてみました。


世界のティーバッグデザインがすごい! - NAVER まとめ

特選40種類】夏にぴったりの清涼感溢れる名刺【爽やか】 - NAVER まとめ


2013年9月23日月曜日

求人で「質」も「量」も確保する方法 その3

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から効果的なアルバイトの求人方法について話し続けていますが(笑)この話は今回で終わります。


さて、求人チラシを何週か続けて見ていると判るのですが、毎週のように募集をしている会社が結構ありますよね。

人材派遣会社などは「人がいてナンボ」ですから、常に求人しているのもうなずけるとして、そうではない業種。


あなた自身が学生時代にアルバイトを探した経験があれば実感できると思いますが、毎週のように求人広告を出している職場って

「人が定着しない、キツイ仕事なんだな」

と思われています。


本当に仕事がキツくて人が残らないのか、元々広告反応が悪く面接に来る人が少ない為、求人を続けざるを得ないのか、その真相は判りませんが、どっちにしろ求人広告を出し続けると、どんどん反応が悪くなってきます。

勝手に労働環境が悪いと判断され、敬遠され出します。

その上「いつでも求人してるし、どうしても他で採用されなかったら考えてみるか」と、面接優先順位の低い「滑り止め」として認知され、最後は「人が足りないみたいだから俺でも採用されるやろ」と考える人間が面接に来るようになります。

求人広告を見る人は、ある一定の期間ずっと広告を追い続けていますので、このような印象を与えてしまったら最後です。


求人広告は「ドカン!と打ってサッと引く」のが理想です。

「電話したら、もう締め切りましたって言われた」くらいがちょうどいい。


求人がすぐ埋まるという印象を与えると、不思議な事に次回の求人では前回より反応がよくなります。

前回求人した時期の求職者がまだ求職中というわけではないのに、どういうわけか少しずつ求人が楽になってくるんです。



さてこのように、求人広告は出し方一つで様々な憶測を呼ぶモノですが、大人数の求人表記をする時も同様の「勘ぐり」が起こります。

こんなに多くの人間を募集するのにはきっと何か「ウラ」がある、という勘ぐりです。

「ウラ」というのはすなわち、人が定着しない労働環境や人間関係という事です。


この「勘ぐり」を回避するフレーズがあります。

それは「新規募集」というニュアンスや意味合いの一言です。


「新規」という言葉は、求人においては全てをポジティブに捉えさせる魔法の言葉です。

「業務拡大につき」なども同様の効果を生みます。

これらの言葉を付け加えるだけで、大量募集や数週間にわたる募集で与えるネガティブな「勘ぐり」をある程度回避する事が出来ます。

要するに、大量に数週にわたって募集する「理由付け」ができるわけです。


しかも、「新規募集」にはもう一つのメリットがあります。

実は、この言葉を付けるだけで求人反応が上がるんです。


新しい職場で働く事への不安というモノは誰でも多かれ少なかれあるものですが、その不安の内訳は、仕事そのものへのモノと職場の環境へのモノに二分されます。

既に存在する職場(環境)に、自分一人が乗り込んでいくわけです。

馴染めるだろうか、変なしがらみは無いだろうか、気になるんです。

人間関係の問題で前の仕事を辞めたという人も珍しくありません、そういう人にとっては特に気になる材料なんです。


ところが「新規募集」「業務拡大につき」「グランドオープンにつき」という言葉には、既に出来上がった人間関係のしがらみを感じさせない、ちょっとした魔法がかかっています(笑)

「グランドオープン」がこの中では顕著ですが、新しい何かに最初から参加出来るワクワクや、自分と同期となる同じ立場の同僚が出来る事への期待感、古株の嫌な人間関係が無いまっさらな状態の所に入れるという安堵感など、極めてポジティブなイメージで受け取ってもらえます。

人間なんて勝手なモノで、しがらみに囚われるのは嫌なのに、自分がそのしがらみ自体になる事には抵抗がないんです(笑)


もちろん表記にウソはいけませんが(笑)こういったフレーズが使える状況での求人でしたら是非お試し下さい。



給与や待遇に関する表記も重要な判断基準です。


まず、反応が悪くなる最右翼は、金額を全く表示せず「委細面談の上」の一言で済ませている求人広告です。


…誰が面接受けたいと思いますん(笑)

こんな求人じゃ、よっぽど職種に魅力があるか、よっぽど職に困った人じゃなきゃ面接に来ませんよ。


お金の事って、大事な事だけど面接で正面きって聞きにくいじゃないですか。

不安を抱えたまま面接に来るなんて、出来れば避けたいですよね。

面接で初めて金額を聞かされて不満に感じても、文句、言いにくいでしょ。

「えっ!?たったそれだけですか?」とか、なかなか面接官の前では言えません(笑)


金額を表記したがらない事業者はそれが狙いなんでしょう。

賃金に低さには後ろめたさがあって書きたくない、だから面接まで引っ張ってそこで言えば、とりあえず金額が低くても断れないだろう、という。

もうねぇ、求人そのものに悪意を感じる(笑)

こんな求人方法で採用されても人は続かないし、続いたとしても不満を抱えたままイヤイヤ働いているだけですよ。帰属意識なんてあったもんじゃないです。

きちんと金額を表記した上で「委細面談」だと、求職者も面接で聞きやすいし、何より明朗です。

労働者との信頼関係を結ぶには、まず労働条件を明確に提示する事が絶対条件なんです。


ただ、金額はスタート時点での時給だけを表示する必要もありません。

採用された時点でのスタート時給を明示するのは必須ですが、最高いくらまで支払えるという金額も併せて記載した方が反応はいいです。

もちろんその上限金額が嘘っぱちでは話になりませんが、他のアルバイトが現在貰っている最高金額を「実績」として掲載したり、仕事をここまでやってくれるようになったらこれだけ払いますという金額を

『時給 850円~1450円(現評価制度実績)』

のような表記をすれば、求職者自身のやる気にも結びつきますし、面接でもアルバイトの評価システムについて話をしやすくなります。


待遇に関する事を積極的に開示しようという姿勢が事業者側に見えると、求職者は安心感を覚えます。

求職者は、やはり自分から給料の話はしにくい心理状態にありますので、あなたからお金の話を明確に説明して貰えるだけで不安が解消されるんです。




さてさて、三回にわたって延々と、大事な事から表記上の小手先テクニックまで(笑)書き連ねてきましたが、実はここからが一番伝えたかった話です。


従業員とお客様も、経営者にとってはどちらもあなたのビジネスを実現させる為のパートナーです。

事業者であるあなたにとっての従業員は、同志や身内であると同時に、あなたにとってのお客様でもあります。

求人採用で応募者をだまして採ろうという意図が見える事業所は、得てしてお客様もだまして獲ろうとする傾向がありますし、逆に事業主と従業員が良好な信頼関係を築いている所は、同じく良好な信頼関係をお客様とも築き易い環境にいると言えます。


ここに書いた求人方法を実践して効果を生むには、一度あなたの職場環境を整備しなければならないかもしれません。

給与体系を作り直さなくてはならないかもしれませんし、そうなると明確なトレーニング体系や基準を作らなくてはならないかもしれません。

それ以前に、あなたの会社で働く事のメリットを探し出すところから始めなくてはならないのかもしれません。


メンドクサイですよね。

メンドクサイし、うやむやで済ます事が出来なくなるところも沢山出てくるでしょう。

しかし、あなたが本当に欲しい優秀な人材が集まり、育ち、長く勤務する事であなたの仕事のビジョンが達成するのであれば、そこに投資するだけの価値があるとは思いませんか?


いつも人材不足で悩んでいる会社は、人を集める事がゴールだと勘違いしがちです。

なぜ人が離れていくのかという問題に向き合わず、一人でも多く面接室に引き込む事だけに策を練ろうとします。

しかし、問題はそこじゃありませんよね。


人が集まる、というのは、ゴールどころか「やっと立ったスタート地点」です。

あなたの本当の仕事は、その先にあります。

採用したパートナーと一緒にお客様が喜ぶ事を考え実践していく事が、あなたが人を採用する目的だったはずです。

だったら集客からリピーター育成までをひとつの流れで見るのと同様、従業員だって求人からあなたの片腕となるまでをひとつの流れとして捉え、そうなる為の環境を用意する必要があるんじゃないでしょうか。


誇大広告を出せばお客様は集まりますが、そのウソはやがてバレるので、集まったお客様がリピーターになる事はありません。

求人も同じです。

耳障りのいい言葉を並べれば面接希望者は集まりますが、やはりウソやひずみはバレるので、集まった新人さんが会社の事を想いながら働いてくれる事はありません。

入り口までを立派に見せて人を集めても、数週間から数ヶ月の時限爆弾をセットしたのと同じ、短いスパンで必ずツケはまわってくるわけです。


求人そのものと採用後の従業員が育つ為の環境作り、どちらが先かと言えば、間違いなく環境作りが先です。

穴だらけのバケツに水を入れ続ける事は無意味、これってお客様を集める事にも従業員を集める事にも共通して言える事。


バケツの穴を塞いで人が育つ環境が出来たら、そこで育った人に「なんでこの会社で働こうって思ったん?」「なんでこの会社で働き続けてるん?」って質問してみて下さい。

その時出た答えが、間違いなく次の求人での「ウリ文句」になります。

この求人広告で何人面接希望者が来たとか、机上で言葉やデータをこねくりまわすのではなく(笑)職場の先輩という「お客様の声」を元に求人が出来る環境を目指しましょう。

2013年9月22日日曜日

旨いし上手い綾鷹と、上手くないアンケート

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「綾鷹」というペットボトルのお茶があります。

ここ数年テレビCMもやってますんでご存知だと思います、味もなかなかおいしいんです。


実は私、あのCMに感じる違和感がハンパ無いんです。

急須で入れた味に一番近い緑茶をブラインドテストするという一貫したシリーズ構成なんですが、これが極めて巧妙な錯覚を生む仕掛けになっています。

私がCMを目にする度に人生幸朗ヨロシク決まって心の中で突っ込むのは、「急須で入れた味に近いから何やねん」という事です(笑)


このCMは、和食の料理人や舞妓さんなど「緑茶」や「和」とゆかりのある仕事をされている方々を集めては「この中で急須で入れた緑茶にもっとも近いのはどれ?」というアンケートを行います。

当たり前ですが、結果は毎回綾鷹の圧勝!というCM構成です。

綾鷹のペットボトルにもホームページにもこの「急須で入れたような」というフレーズは書かれており、「急須で入れたようなお茶」を目指している事はわかります。


しかし、このCMを初めて観た時の印象を思い出して頂きたいんですが、多くの人はこのアンケート結果がCMの最後に出た時、「へぇ~、綾鷹が一番おいしいんだ」という印象になったと思います。

「急須で入れたお茶」イコール「おいしいお茶」、ではないですよね(笑)

おいしいお茶はどれ?なんて誰も質問していない、なのに最終的な視聴者の印象は「おいしいお茶」になるギミック。


綾鷹、確かにおいしいですよ。

おいしいですけど、もし「この中で一番おいしい緑茶はどれ?」というアンケートをしていたら結果は違うと思いますし、それではCMとして成立しません。


・アンケート対象者が「和」のオーソリティーだという印象を与え、

・急須で入れたお茶というキーワードからから「正統派・伝統的・懐かしい味・お茶の王道」というイメージを連想させ、

・そのアンケート結果が綾鷹の圧勝だったら、

「急須で入れたお茶」イコール「おいしい」イコール「綾鷹」と、私達が「勝手に」そう連想するわけです。


ホンマにズルいヤツらでっせ(笑)

けどメチャメチャ上手い、おいしいという意味で美味いも入れて、なかなかやるな綾鷹、という感じです。

ひしめくペットボトル緑茶のライバル達と競合する中で、綾鷹独自のポジションを獲ったわけです。

今日び、どこのお茶だってそこそこ旨いんですから、ここに活路を見つけた綾鷹はホントに上手いなぁと感心します。

ポジショニング最高、CM上の演出だと割り切ればですが、その見せ方も最高と言っていいかもしれません。



その一方で、これを演出だと割り切らせずお客様に向けて平気で発信する商売人が世の中にはいます。


お客様アンケートを実施している売り手は少なくありません。

目的は何かを改善する為だったり、その結果を実績としてお客様を呼び込む為だったりします。

アンケートからどんな情報を得て、結果をどう編集し、それをどう発信しようがその売り手次第だとは思いますが、データ収集に協力する人とその情報を受け取る人が疑念を抱く手法は採るべきではありません。

なぜなら、データを提供した人とその情報を受け取る人、この方々はどちらも私達商売人にとっては決して信頼を失ってはならない「お客様」だからです。


添付のリンクにもありますが、明らかにある方向にねじ曲げた結果を出す為だけに存在するアンケートが世の中にはたくさんあります。

お客様から絶大な支持がある事をアンケートで証明したいが為に、誰が書いてもポジティブな結果にしかならないような設問を用意したアンケート、従業員満足度が高い事をアピールしたいが為にネガティブな選択肢を外したアンケート。


売り手はただアンケート結果という数字が欲しいだけかもしれません、「アンケート書いた方には粗品だって渡してるやん」って言う方もいると思います。

けどお客様に趣旨をねじ曲げたアンケートを書かせるくらいなら、普通に集計した結果を改ざん捏造でもした方よっぽどマシ。しちゃダメですが(笑)


売り手であるあなたの振る舞いに「意気に感じて」参加してもらうからお客様へのアンケートは意味がある。

お客様アンケートに参加する事自体が、お客様にとっては立派なイベントになり得るんです。


お客様に何かを伺う、これって貴重なお客様とのコミュニケーションのチャンス、大事な接点です。

お客様をあなたのファンにするせっかくのチャンスを、こういう形で潰しちゃダメです。




迷走しすぎておかしくなったアンケートまとめ - NAVER まとめ

2013年9月20日金曜日

求人で「質」も「量」も確保する方法 その2

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から効果的なアルバイトの求人方法についてお話しています。


さて、少しでも求人効率を上げて面接希望者を確保したいが為に、多くの事業所がキャッチコピーとして用いる「魔法の言葉」があります。

多分誰もが一度は目にした事があるハズですし、ひょっとしたらこの言葉を実際に使って求人した事があるかもしれません。

しかしこのフレーズ、もしあなたが応募者の「質」を求めるのであれば、使用してはいけない言葉です。それは…


「誰にでも出来る簡単なお仕事です!」という類の表現。


この言葉通り、本当に誰にでも出来る単純・簡単な作業さえして貰えればいい、と思って求人しているのなら問題はありません。

「だったら私にも出来るかも」そう感じて応募する人も実際にいらっしゃいますので、ハードルが下がってエントリー数が増えるのも事実です、とにかく人数を確保したいのであれば効果的なフレーズだと思います。


しかしそうでは無いのなら、このフレーズを書くのはオススメしません。

何故なら、このフレーズひとつで本当に応募者の「質」が下がってしまうからです。


「誰にでも出来る簡単なお仕事です」という言葉に反応して面接を希望する人は、結果的にかなりの比率で「誰にでも出来る簡単な仕事だから応募した人」が集まります。

もちろん例外もありますよ、全ての対象者はそうだとは言いませんが、少なくとも私の経験上この傾向がある事は間違いありません。


「私にも出来るかも」と感じて応募する人がいると先程書きましたが、「誰にでも出来る簡単な仕事」というフレーズに反応する人は、自分の資質や適性に自信が無いというだけでなく、性格の傾向として受動的な人が多く、誰かに「やれ」と指示を受けた仕事はやるのですが、これは言い換えれば「言われた事しかやらない」という事です。

仕事に対する能動性や想像力の低い人が集まる傾向があります、1教えて10を知るというタイプは集まりません。

「簡単」「楽」などのキーワードも同じです、悪い意味で「楽したがり」が反応するフレーズだという事です。


仕事の内容上、本当に誰にでも出来る簡単な決められた作業だけして貰えればいいという求人であれば、確かに反応の良い効果的な魔法の求人フレーズですが、「どんな人材が来ても光り輝く逸材に変える」という魔法をホグワーツで学んだという人以外は封印した方がいいフレーズでもあるわけです(笑)

採用する相手にそこそこの能動性を仕事で求めているのであれば、彼らをそう変える為に費やすトレーニング時間は、相場よりもかなり長めに設定する必要があるでしょう。


求人には、甘い言葉の誘い水を載せるだけでなく、従業員を教育する過程で採用者が通る「試練」を表記し、仕事への覚悟をもって面接に臨ませた方が結果的に応募者の質は上がります。

「辛い事なんか書いたら求人なんか来るわけ無いやん」

そう考える人もいるでしょう。

確かに、楽しいです簡単です楽です、みたいなフレーズを並べる時程の反応はありません。

しかし、欲しい人材のイメージが明確なのであればそれに見合った人が来ないと、無駄な面接時間と無駄なトレーニング時間、それに伴う金銭的なロスが発生します。

その支払いはすべてあなたが持つ事になるんです。

「仕事を通じて成長を実感したい人だけ応募して下さい」「お客様の事を最優先に考える事が出来る人を希望」業種によって表現は様々ですが、あなたが必要とするイメージはこの時点で伝えておいた方が、結果的に早く理想の従業員にめぐり合います。


もちろん、試練だけを書いちゃダメですよ(笑)それで来るのはただのドMです。

その為に、あなたの会社で働く事の「メリット」の併記が必要なんです。

「試練」を「やりがい」に結び付けて表現する事で、ポジティブに仕事を捉える人間が集まろうとするわけです。

「ウチは楽じゃないですよ、その代わり、あなたをこれだけ成長させてあげるし、こんなメリットがあります」

こういう表現が、面接希望者を適切にふるい掛けするんです。

しかもあなたは「成長させてあげる」と謳ったわけです、受け入れる事業所だってトレーニングする覚悟が出来ますよね(笑)



さて、募集人数の表記についてですが、募集人数が多い程、面接希望の反応が良いのはご想像の通りです。

嘘の表記をする事なく、必要人数を最大で算出する方法を書いておきます。


前回、一名募集の際は、面接人数を表記すると書きましたが、どうせなら面接人数より採用人数を表記した方が、面接希望者の受けがいいというのは当然ですよね。

ここであなたの職場に合わせて考えて頂きたいのは、本当に欲しい人数と、その環境を実現する為に必要な人数とは違う、という事です。


例えば、あなたが理想とする職場には、充分にトレーニングされた、生産性の高い、優秀なアルバイトが5人必要だとします。

本当に必要な人数は、「最終的に」5人という事になりますね。

では実際問題として、今回の求人で5人採用したとして、5人が5人共、あなたの期待通りに成長してくれるでしょうか。

ンなわけありませんよね。


期待通りの人材が来ず、想定よりも生産性が低い人材を採用せざるを得なくなったり、何らかの事情により退職するハメになったり、「完全に期待通りの結果だなぁ」なんて、まぁ無いですよね。

もしあなたが「採用しても、本当ににモノになる奴は三人に一人くらいだな」と言うのであれば、あなたに必要な採用人数は5人では無く15人という事になります。

5人の優秀なアルバイトを確保するには、15人を採用してふるいに掛けないといけない、という事です。

もちろん同時に15人も採用する余裕はないでしょうし、そうしろと言っているわけではありません。

しかし、自信を持って必要な採用人数を15人と言えるのですから、求人での表記は「採用枠、15名」と書いても嘘ではありません。

「15名募集」と書いても、今回の求人では結果的にその中の数名が採用になったというだけの事です。

募集人数に対する考え方の根拠が、あなたのバックボーンとして存在していれば自信を持って求人・採用に臨めますよね。

面接でその人材プランについての話をする事だって可能です。



人集めの為の適当な話ではなく、面接から採用後まで、あなたの話や行動に一貫性がある事、嘘が見え隠れしていない事が、実は非常に大事です。

求人がゴールではありません、採用して成長してもらって、一緒に商売をする事がゴールなんです。

面接希望者は最初からあなたの言動をずっと見ています。

雇用者と被雇用者の信頼関係構築は、求人の段階から始まっているという事です。



この続きは次回に。

2013年9月16日月曜日

「インパクトマーケティング」のこと

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


今さらこんな事を言うのもナンですが、私は「インパクトマーケティング」という商売への取り組み方を提唱しています(笑)

コレに関してはホームページフェイスブックにも日々いろいろ書いていますが、今回はまだブログしかお読みじゃない方の為に、「インパクトマーケティング」が一体どういうものなのかという話に触れてみようと思います。



ダイレクト・レスポンス・マーケティング、パーミッション・マーケティング、ワン・トゥ・ワン・マーケティングなどなど、「なんとか・マーケティング」と名のついた販売手法は世の中に山ほどあります。


で、インパクトマーケティング(笑)

インパクトとマーケティング、二つの英単語の間に「・」すら入れない理由は、マーケティングの本場アメリカから来たものではなく、日本人の私が勝手に二つの単語をくっつけて命名したからです(笑)

ですので当然耳慣れない言葉だと思いますが、これは先に挙げた「なんとか・マーケティング」のような、ある意味「特別な販売戦略のうちの一つ」ではありません。

それどころか、もしあなたが上記のマーケティング方法のどれかを実践していたとしても、その方法とバッティングするどころか並行して実践して頂ける、むしろあなたが現在行っている売り方の「本来の効果」を実感して頂く為の「視点作り」のお役に立つ概念だと思って頂いて結構です。

あなたの存在や商品を、あなたが想定した見込み客に気付いてもらい、お客様として商品やサービス購入して頂き、リピーターやヘビーユーザーへと育てていく、特殊どころか王道も王道、商売の「ド王道」を追求していく事が「インパクトマーケティング」の最終目的です。

「ほな結局何が言いたいねん」という当然の疑問を持つと思いますが(笑)、一言でいうと

「商売人が仕掛けた集客施策やリピーター育成施策を、常に本来の一番効果の出る正しい状態にチューニングし続ける力を身に付ける為の意識付けを行う」という事です。


例えば、私が子供の頃に流行ったホラー映画で「決してこの先は観ないで下さい」というキャッチコピーを宣伝に使ったモノがありました。

映画の宣伝なのに「観ないでください」

当時としてはかなり斬新で衝撃的なキャッチコピー、その後から現在に至るまで、似たようなキャッチコピーの焼き直しがずっと使われ続けています。


さてチラシなんかもそうですが、キャッチコピーの目的は「興味を持たせて本題に引き込む」という事です。

キャッチコピーで興味を持った人が本文に目を通し、お客様に売り手が望む「次の行動」を促す、という流れを作る事が目的です。


今まで誰もやっていなかったホラー映画の宣伝に「決してこの先は観ないで下さい」、引き込まれますよね、「え?なんで観たらアカンの?そんなに怖いん??」

この映画は売れました、大ヒットしました。

ところがその宣伝方法が効果的だったせいで、その後の映画でも度々このニュアンスのキャッチコピーが使われ出しました、どのホラー映画の宣伝もここぞのキメ台詞は「この先は観ないで下さい」「結末は話さないで下さい」「観ないで下さい」「観ないで下さい」・・・


もうねぇ、そこまで言うなら観ませんよ(笑)


消費者として、キャッチコピーの受け手としてこの一連の流れを見ればわかる事ですよね。

「是非観て下さい」「見逃すな!!」という宣伝ばかりの中だからこそ目立った「決してこの先は観ないで下さい」というフレーズ。

どの映画の宣伝見ても「決してこの先は観ないで下さい」的なフレーズで締められたら、だんだん感覚が麻痺しますよ。

誰も言ってない環境で使ったから効果があっただけで、みんながこぞって使ってしまったら本来の効果、最初の頃のインパクトなんて出せるハズがないんです。


ところが売り手の感覚はそうじゃない、過去の成功事例を知ってるから、まるでそれが未だに新鮮で破壊力バツグンの一撃必殺キャッチコピーかのように思い込んで使い続ける。

とっくの昔に飽きられた一発ギャグをいまだに使い続ける芸人さんみたいなもんです(笑)


もちろん効果はゼロじゃないんです、最初の一撃が効果10だとしたら後発組でも2とか3くらいはあります。

しかし問題は、効果が10有ると思って使ってるのに実際は2~3しか無いというギャップです。

売れる気満々なのに思った程は効果が出ないというギャップが起こる理由に気付かない売り手に問題があるんです。


もう一度書きますが、キャッチコピーの目的は「興味を持たせて本題に引き込む」という事。

お客様になり得る人に興味を持ってもらい、本文に目を通し、売り手が望む「次の行動」を起こしてもらう事が目的だし「正しい状態」なわけです。

ところがその「正しい方法」は、時代の変化や消費者が商圏内で目にする「競合が発信する情報」で変化していきます。

映画業界で初めて「決してこの先は観ないで下さい」を使った時のインパクトと、50番目の「決してこの先は観ないで下さい」を使った宣伝のインパクトは同じでは無いわけです。


私達商売人が耳にするいわゆる成功事例、「売る為に効果的だと言われ・行われている事」の多くは、このように過去の強烈な成功事例が広まって一般化・慣例化しているだけの事が多いんです。

そして「成功事例」として伝わるがゆえに、商売人の多くはその恩恵を被れると信じて、その方法を「そのまま」使おうとします。

チラシはこういう構成にしたらいいよ、名刺はこうしたら目立つよ、DMはこうしたら捨てられないよ、成功事例と言われるものは数多くあります。


実際に効果が高い方法であればある程、その方法はすぐに一般化してその効果が薄れていきます。

何故なら、流行れば流行るだけ、消費者はそれを目にする機会が増えるからです。

それを見せられる消費者の目には、どんどん「刺激的な商売人の施策」が「日常の風景」になっていきます。

ところが成功事例を耳にして二次使用している人達、つまり多くの商売人は、既に薄まった効果しか得られない方法を、最初に噂で聞いた「効果絶大」だと錯覚して使い続けます。


要するにこの時点で、売り手と買い手の感覚がズレてしまってるわけです。


費用対効果も、その感覚がズレているが為に、本来狙えるはずのレベルよりずっと低く推移しているというのが現実です。

この「施策本来の目的」と「採ってるアクション」のズレを、お客様の発掘からリピーター育成までの流れの中で仕組みとして補正しましょう、というのがインパクトマーケティングの格子なんです。


残念ながら売り手の感覚は麻痺しやすい、しかも他人の成功事例を耳にしているせいで、その自覚症状がほとんど無い。

あなたが今行ってる商売での施策の多くは、本来ならもっと売れるし、もっと儲かるハズなんです。

効果が高いと言われる施策を鵜呑みにせず、それを目にする消費者にどう映るかを意識して調整するだけで、あなたの商品は本来の売れ方に近付いていくんです。


消費者は「他との違い」、つまり同業他社との違いでのみ「あなたの商売」を認識します。

見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で、広告宣伝も商品構成も従業員の教育も全てのステップで、並み居る競合他社との「ちょっとした差別化」を積み重ねる事で、その効果を引き上げる事が出来ます。

「消費者の目線」と「事業者の目線」の「致命的な感覚のズレ」に気付いて、それを「しくみ」として補正していくだけであなたの商売は本来の「売る機能」を取り戻していきます。


「一度来たお客様が、またあなたから買いに来るまでが商売」
「競合他社との違いを追求し続けるだけで、商売は王道に還る」


全ては「売り逃げる」のでは無く、「売り続ける」為のアクションなんです。

2013年9月15日日曜日

求人で「質」も「量」も確保する方法 その1

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


以前、ある請負会社の方と話をする機会があったのですが、その方はしきりに「求人広告を出しても、日に日に反応が悪くなる」とおっしゃっていました。

実際に広告を見せてもらったのですが、特別ひどい内容なのかと言えばそんな事は無く、むしろ「一般的」とさえ言えるくらいスタンダードな「よく見るタイプのモノ」です。

人材請負、派遣業などは、人の量と質こそが会社の商品そのものであり財産と言っても過言ではありません。


景気が悪い時はいわゆる「人あまり」の状態ですので、多少ヘタ打っても人は集まります。

しかし本格的に景気が上向きになると、特に飲食店などアルバイト比率の高い業種では危機的な人不足になる事が危惧されます。

そこで今回からの数回は、「アルバイトの求人」についてお話したいと思います。

覚悟して下さい、長いです(笑)



あなたの仕事にアルバイトは必要ですか?

また、事業規模の拡大で先々必要になる可能性はありますか?

仕事の性質や規模により、従業員を全く必要としないのでしたら、残念ながら今回のテーマは何のお役にも立てないかもしれません(笑)

しかし、今、または将来アルバイトの労働力が必要な仕事をしているのでしたら、優秀なアルバイトを「質」「量」共に確保する事が、将来あなたの仕事そのものや生産性を決定付ける事になるでしょう。


求人・採用にはどの事業所さんも真剣に取り組んでいるのだと思いますが、折り込まれる求人チラシなどを見るにつけ、「うまい求人」と「マズい求人」の差は歴然と表れています。

このブログで「他の広告に埋もれるな」と言っている集客の話が、そのまんま求人広告にも当てはまります。


社員はもちろんアルバイトも、あなたの商売そのものや、掲げた理念・ミッションを遂行してくれるパートナーという点に何ら違いはありません。

誰だって、優秀な人材を必要なだけ確保したいはずです。

せっかく採用したと思ったらすぐ辞められたり、恐ろしく期待はずれだったり、「自分の人を見る眼の無さ」にゲンナリした事もあるかもしれません。

そういう「無駄なお金と時間と心労」を少しでも減らす事に前向きに取り組んで頂ければと思います。



さて、求人が必要となってまず最初にしなければならないのは、「欲しい人材をイメージ」する事です。

従業員となった時に、どのような性格・性質・動きを見せる人を何人必要としているのか。

文章化できなくてもかまいません、イメージだけでもかまいませんので、あなたが理想とする人材が仕事を覚え、働くところを頭の中で明確に想像してください。

もしあなたがカフェを経営されているなら、ホールや厨房でアルバイト達がお客様に笑顔を振りまき、しかも自分自身も楽しそうにかつ効率的にチームワークで仕事をしているところをイメージするかもしれません。

それを出来るだけ具体的にイメージ、妄想に近いくらい膨らませてください(笑)


頭の中で理想とする従業員をありありとイメージしたら、次はボーダーラインを決めます。

さっき頭に描いた理想の、「どの部分がどこまでの崩れまでなら許せるか」という基準を持ってください。

「これ以下の状況になるなら雇わない方がマシ」という「人の質」のボーダーラインです。

こちらも具体的に妄想します。


なぜこんなメンド臭い事をするのかというと、面接・採用の段階であなたの判断基準がブレるのを最小限に食い止める為です。

面接に来る人というのは、当然の事ですが、採用されたいと思って来ます。

当たり前ですよね。

採用されたいと思っている人は、採用される為の発言や立ち居振る舞いを面接で行います。

もちろん意識的にそうする人もいますし、無意識にそうなる人もいます。

「面接でこういう事を言ったらアカンやろな」って話や性格は出さないように努めます、言い方は悪いですが「うまい事」を言ったり振舞ったりするわけです。


「うまい事」を言われると、時に面接官(つまりあなた)は、その情報に翻弄されます。

何人も面接していると「うまい事を言うパターン」も見えてきて、だんだんと見抜けるようにはなってきますが、あなたがイメージした理想の人材にどれだけ近いかという基準に当てはめて考える事で、より明確に面接に臨む事が出来るようになります。


あなたが採用しなければならない人は、いい人でも元気な人でも優しい人でも頭の良い人でもありません、「あなたがイメージした通りの仕事をしてくれる人」のはずです。

その仕事をする要件として、いい人だったり元気な人だったり優しい人だったり頭の良い人だったりする事はあるでしょうが、逆は無いんです。

見るからにいい人、元気な人、優しい人、頭の良い人は確かに魅力的ですし単純にそういった人は近くに置いておきたいと誰もが考えますが、あなたが求める仕事が出来るかどうかとイコールではないという事です。

「いやぁ、いい子なんよ」って採用して、その人が働きだしてから一番がっかりするのは他でもない、あなたです。

いい子だけどうちの仕事には合わない、働き出してそう気付いたからといってクビに出来ますか?元気ないい子を(笑)

心が痛みますよね、その為にも最初に求める人材を現場ベースでイメージする作業は大事なんです。



さて、あなたのビジョンが明確になったところで、今度はあなたの職場のメリット、「武器」を確認しましょう。


仕事を探す人間が、その職場に求めるモノはだいたい以下のどれかです。

・お金

・勤務時間帯や通勤環境

・その業種に就く事そのもの

・職場の人間関係

・やりがい


一方、あなたが上記の項目に対して従業員に提供できる事は既に明確なハズです。

この五つのなかで、求人において「売り」となる項目があるかを確認してみましょう。

同業他社より時給は高いとか、勤務時間が割りと自由に選べるとか、皆があこがれるおしゃれなお店だとか、いつも仕事が終わったらみんなで飲んでますとか、従業員への権限委譲を上手に行っているのでいろんな仕事をバイトにも任せるよ、などです。

もし、このように何かアピール出来る項目があるのなら、それがあなたの求人の「武器」です、大々的にアピールしましょう。


逆にもし、何も無い、全く該当しないのであれば、それはすぐにでも用意することが必要です。

広い意味で魅力がない職場に、魅力のある人材は根付きません。

つまんない商品をリピートするお客様がいないのと同じです。

掃き溜めに鶴、という言葉がありますが、多くの「鶴」はすぐ飛んでいってしまいます。

「ここは掃き溜めだな」と気付いた瞬間に鶴は辞めます、しかも優秀な鶴から辞めていきます。


職場に長所が見当たらない会社は、とりあえず最初に「やりがい」の部分を改善出来ないかを考えてみましょう。

優秀な人材がモチベーションを維持して長く勤務する環境には、仕事への「やりがい」が不可欠です。

指示された仕事を黙々とこなすだけ、誰にも評価されない、褒められない、認められない、この職場にやりがいを見つける事が出来ればある意味天才です(笑)

提案が受け入れられる風通しの良さ、努力や結果への適切な評価、仕事を認められ達成感が得られる事が何よりの「やりがい」です。

従業員の評価制度にまで踏み込む必要がありますが、優秀な人材を育て、長く働いてもらいたいと思っているなら、ここの投資は最優先で行う必要があります。



さて、提供できる職場のメリットも確認する事ができました。

ではいよいよ具体的な求人の表現方法に移っていきましょう。


何人必要ですか?

一人で充分、三人欲しい、十人は必要、業種や規模で様々ですよね。

具体的な人数表記の計算方法は後述しますが、一人をはじめとする少人数の募集をする方への注意点があります。

それは、一人しか必要ないからといって、「一名募集」とか書かないという事です。


面接に至るまでの求人活動というのは、商売での集客と全く同じです。

まずはあなたにとって必要な見込み客(面接希望者)を集めて、あなたが選ぶ、選んで採用した人をリピーター(長期雇用)になるよう繋げていく、という事です。

いい人材を確保するには、まずあなたが「選べる環境」を作る必要があります。

一人募集と書くと、「私はきっと合格できんわ」と勝手に決め付けて面接を諦める人が増えてしまいます。

たとえ一人しか必要なくても、面接に辿り着く人数は最大にもっていく必要があります。


残念ながら、面接という僅かな時間だけで確実に人間の素養を見抜ける人はいません。

「俺、人を見る眼はあるんよね」と自負する、自称「面接のプロ」でも確実ではないんです。


「では、一人だけ必要なのに十人募集とか嘘を書けってか?」

いえいえ、とんでもない(笑)嘘は絶対にダメです。


「一名募集」と書くより「十名募集」と書く方が、間口が広がって面接希望者が増えるという事は安易に想像できるかと思います。

「若干名募集」という言葉のハードルに逆に「燃える」面接希望者もいますし(笑)そういう人が自分の能力をよく判っている優秀な人かもしれませんが、極めて少数派である事は否めません。


実は、嘘なく間口を最大にする方法があります。

それは、「面接人数」を書くという方法です。


『先着25名まで面接!』

『50名までは面接させて頂きます』


試して頂くと判りますが、これは求職者には非常にインパクトのあるコピーです。

もちろん『25名採用!』と比べると効果は及びませんが(笑)これを書くと嘘になってしまいます。

採用が少数でも面接人数を大きく表記する事で、面接にチャレンジしてみようという気持ちが起きるんです。(ただし、書いた以上はちゃんと面接しないとダメです)


私は過去に実際に使って大きな効果を得ましたが、現在どの求人広告を見ても、この表記をしている事業所は見当たりません。

という事は…、そうです、「チャンス!」ですよね(笑)

誰もしていない環境下だからこそ効果が最大に発揮される。



続きは次回に。

2013年9月10日火曜日

今どんな気持ち?

「知りたい?」
って知りたナイわ!(笑)


毎朝フェイスブックを開くとウォールに「今どんな気持ち?」こう聞かれ、その度に心の中でそっと「ざわざわする、何かザワザワするわ…」ってつぶやくのが日課となっています。

パソコンの問い掛けに返事するようになったら人としてアウトやぞ、と自分に言い聞かせてます。声に出すようになる前に誰か助けて下さい(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「今、何してる?」
「今、何考えてる?」

あなたの商品を全く知らない「見込み客ですら無いアカの他人」の状態から、あなたの商品を購入した「お客様」の状態まで、その立場によってあなたが扱う商品に対する認識は変化していきます。

その商品の事を全く知らない

その商品が自分の生活にどう関係するのかが解らない

その商品を選ぶ事が自分にとってベストな判断なのかが解らない

その商品を購入した事が正しかったのか解らない


あなたの商品を知らない人には、まずそれがどういう商品なのか説明しなくてはなりませんし、必要かどうか解らない方にはその商品を購入する事で、お客様の生活がどれくらい好転するのかに気付いて頂かなくてはなりません。

お客様の「今の段階」を知り、必要な情報を与え、次の段階へと進んで頂く、この鍵を握るのはあなたの発信する情報がお客様の段階に対して「適切」かどうかにかかっています。


例えば納豆が嫌いだという自覚がある人に、納豆の美味しさを伝えても買おうという気にはなりません。

だって味や香りが嫌いなんですもん、あんな雑巾みたいな臭いのする食べ物なんて耐えられないって思ってます。

しかし、納豆を毎日食べると血液の中のなんとか値が大きく下がると教えてあげれば、それを気にしている納豆嫌いの中の何割かは、あなたの話を聞こうという気持ちになります。

さらにそこで臭いが気にならない調理法を教えてあげれば、試してみようという人が現れます。

同じ納豆、その中の何を切り口にアピールするかで振り向く人は違ってくるという事です。



あなたの広告宣伝を目にする人は、どの段階のお客様なのかを見直してみましょう。

宣伝は、あなたが言いたい事を言うんじゃなく、お客様が知りたい事を言わないと伝わらない。

お客様との視点や論点がズレたままでは、広告効果は決して上がる事がありません。



というわけで、ズレたら悲惨という例えとしてこのリンクを(笑)

【コーヒー】テレビ番組のネ申テロップ【吹いた】 - NAVER まとめ

2013年9月8日日曜日

一番手軽な商売の練習方法 その3

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から、これから商売や事業を始める方の為に「商売の練習」としてのネットオークション利用についてお話していますが、今回がその最終回となります。

直接商品に関わりがある「第一キーワード」だけでなく、一見何も関係が無さそうな「第二キーワード」を盛り込む理由を考える、という所までが前回のお話でした。

おさらいをすると、私が今回例として出した商品はレッド・ツェッペリンというバンドのベスト盤です。

その「第一キーワード」は、

・レッド・ツェッペリン(バンド名)

・リマスターズ(アルバムタイトル)

・ベスト盤CD

・ハードロック

・ジミー・ペイジ(ギタリスト)

・ロバート・プラント(ボーカリスト)

・ジョン・ポール・ジョーンズ(ベーシスト)

・ジョン・ボーナム(ドラマー)


対して「第二キーワード」は

・ローリング・ストーンズ

・ジェフ・ベック

・エリック・クラプトン

・ヤードバーズ

・ビートルズ

・エアロスミス

・ハート

・シェリル・クロウ

・北京オリンピック

でした。


では、続けましょう。


一見すると、何の関係も無さそうな「第一」と「第二」キーワード、ここまま本当にキーワードを羅列したんじゃ詐欺まがいになってしまいます。

実はこの第二キーワード、タイトルとしてだけでなく本文での説明で使用します。

そうする事で、第二段階・差別化に入るのです。


通常、検索を終えリストアップされた商品の選考に入るお客様は、そこでやっとタイトルや本文、その他情報を読み出します。

一度でもオークションで何かを買おうとした方は判ると思いますが、ここで比較検討されるのは、商品説明の中でも「スペック」に当る部分です。


CDの例ですと、

・収録曲数と曲名

・盤の状態

・入札締め切り

・現在の価格

・出品者の評価

・発送方法

・入金方法

などがそれに該当します。


多くの出品者もそれを判ってか、そういった「スペック」を書き連ねます。

しかしこうなると、あなたの商品が選ばれるかどうかは単純に上記の条件次第になります。


多くのオークション参加者は、欲しいモノを安く手に入れる為に参加しています。

中古とはいえ既製品なのですから、基本的に商品は大きな違いがありません。

同じスペックのモノを同じような表記で説明されていたら、商品金額と送料が1円でも安くて盤の痛みが少ない商品に流れてしまいます。


これは、実店舗でも同じですよね。

洗剤を買わなきゃと思っていた日の新聞にスーパーのチラシが三枚折り込まれていたら、見比べて少しでも安い所で買おうとします。

この競争に勝つ事を単純に考えると「価格競争」をせざるを得なくなります。

しかし、過剰な価格競争で得られるのは、わずかな利益と、ものゴッツい疲労感(笑)


それが嫌なら、私達商売人は他の方法でお客様を呼ばなくてはなりません。

同業他社とは違う、価格以外のところに価値を感じてもらうしか無いわけです。


実は今回のオークション実験で試して頂きたいのは、あなたの「商品への思い入れ」です。

落札候補者に「物語」を聞かせる事で差別化が可能だという事を実感して頂きたいんです。


先程の「第二キーワード」、ビートルズを筆頭にビッグネーム満載ですが(笑)実は全くのデタラメではありません。

出品する商品には直接関係はないのですが、例えば

・「ローリング・ストーンズ」
⇒ギタリストのジミー・ペイジは過去に、ローリング・ストーンズのアルバム「ダーティーワーク」にゲスト参加している

・「ジェフ・ベック、エリック・クラプトン」
⇒この二人はジミー・ペイジと共に「三大ギタリスト」と言われておりロック黎明期を牽引した重要な役割を担った

・「ヤードバーズ」
⇒ギタリストが過去に在籍したバンド名、上記のジェフ・ベックも実はこのバンドに在籍していた

・「ビートルズ」⇒レッド・ツェッペリンのオリジナルアルバムは、当時絶頂期だったビートルズのアルバムを一位から引きずり降ろした功績を持つ

このような「ストーリー」があります。


この「ストーリー」を商品説明に織り交ぜ、想い入れタップリに「アツく」語る事、いかにこのバンドや収録曲が素晴らしいかを語る事を行って下さい、ウィキペディア丸写しみたいなのはダメです。

これは、一見すると関係ないと感じる「第二キーワード」を「必要なモノ」に感じさせるだけでは無く、あなたの売り手としての立ち位置を差別化する上で非常に重要なアクションになります。


「コイツ詳しいなぁ、きっと大好きなんやろなぁ」こう思われて欲しいんです。


商品への、しかも既製品への思い入れを語る売り手って、実は比率としては非常に少ない。

実店舗でも少ないんです、オークションではなおさらです。

これをあえて書く事で、あなたはその商品を扱う上での信頼を得られます。

あなたはその商品に関しての「オーソリティー」という位置付けになるんです。

何故この「良いCD」を今回手放すのかという裏話などもいいと思います、商品の事をいっぱい語るのであれば、あなたの事も語ってみましょう。


また、単に検索対策としてだけ「第二キーワード」のビッグネームを入れていると、例えばビートルズファンが実際にあなたの商品説明ページに訪れた時、がっかりして帰っていくでしょう。

当然ですよね、本来ビートルズ関連のモノを探していたんですから。

「何やコレ、ビートルズなんて関係無いがな。詐欺かよっ!?」と思われても当然です。

しかし、本文で関連付けをする事で興味を持つ人が現れます。

説明されなきゃレッド・ツェッペリンなんて聴く事も無かったのに、「俺のビートルズをチャートから落としたバンドやてっ!?」と知ると興味が出てくる人がいます。

自分の興味の範囲内だと気付かされるわけです。

ひょっとしたらあなたのお客様になる可能性があるかもと判断出来る「遠い親戚」みたいな人を想定し(笑)その人達が反応する情報を発信する。

なんせ「遠い親戚」なんで数はしれてますが(笑)レッド・ツェッペリンCDという商品そのものの情報だけを掲出していれば出会う事は無かったお客様です。

そのお客様は間違いなく「あなたのチカラ」で集めた人達です。



さてこのように、商品にまつわるドラマをあなたの切り口でアツく語ったり、時にはあなた自身の事を語る事で何が変わるのか。

同じ商品を違う売り方をして比較して頂いた時に、見て頂きたいのは「ウォッチリスト」という人数です。

ウォッチリストというのは、あなたの商品ページを見た人の中で、この商品の動向が気になった人が登録するリストの事です、入札候補として考えているって事です。

ただ商品関連の情報を羅列した商品とは、この数が大きく違うと思います。

同じ商品を並べても、それを通じてあなたが何をどう語り掛けるかで、それを買いたいと考える人間には違いが生まれる。誰から何を買いたいかはお客様の判断ですが、その判断基準は売り手であるあなたから提示出来るという事が実感できるはずです。


同じ商品が二つあれば、こうした比較実験がオークションで簡単に出来ます。

オークション動向には様々な要因がありますから、一度の結果が全てだと判断するのは危険ですが(笑)何度か試すと一定の傾向は判断できます。

商売の練習として、あなた自身が考えた様々な仮説検証をここで試してみましょう。そこから得られた確証や自信を元に、本チャンに臨んで頂ければと思います。




尚、念の為ですが補足を二点。

一つ目、ここに私が書いた事は、あくまでも検証の為のもので、オークションで高く落札される為のセオリーではありません。その為のスキルやルールは別に存在しますので、今回の実験でオークションの楽しさに目覚めた方は、頑張って体得して下さい(笑)

二つ目、オークションが実店舗やネットショップと決定的に違うのは、オークションには最初から落札する気満々の人が自分から集まってくるという事、要するに商売で一番大変な集客がほとんど必要ないという事です。そういう人達を対象にした検証しか出来ませんのでご注意下さい。

2013年9月7日土曜日

「天丼」のチカラ

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


芸人さんの業界で使われている専門用語に「天丼」というのがあります。


同じギャグやボケを2回以上繰り返し、記憶を呼び起こすことでことで笑いを増幅させる手法で、テレビの中でもよく見かける光景となっています。

この「記憶を増幅」というのがポイントで、単体ではそれほどオモロいって程じゃなかったり違和感を感じる事でも、何度か同じモノを見せられると前回の見聞きが下地となり、だんだん面白い事に感じられてくる、という仕組みです。


接触回数が上がると違和感が減り良い意味で馴染んでくる、商売においてもお客様との人間関係を構築する為に必要なスキルではありますが、それを今日下記のリンクで実感して頂きたいと思います。

というか、むしろこのリンクを見せたいが為に今回の投稿をしたと言っても過言ではありません(笑)


至高の名キャッチコピー集(メンズスパイダー・ホストナックル編) - NAVER まとめ


書いているひとつひとつのフレーズは違和感満点のクソですが、こうやって連続で読むと、読み手の中にそれを受け入れる下地が出来上がり、段々とオモロさが増幅してきます。

ちょっとずつ周波が合って音叉が共鳴していく感じ、これが「記憶による増幅の力」だと実感出来ると思います。


「俺というエルニーニョが異常気象を誘発する」
「YES WE CANをアイツに教えたのは俺だ」


ねぇ、何言ってんの?(笑)


ケンドーコバヤシさん風に言えば「正気ですか!?」ですよ。

2013年9月6日金曜日

一番手軽な商売の練習方法 その2

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


前回から、これから商売や事業をを始める方の為に「商売の練習」としてのネットオークション利用についてお話しています。


「横並びに近い限られた条件の中で、モノの力だけではなく、文章や構成の力で売る」という練習が、ネットオークションでは可能です。

ネットオークション独自の様々な情報制限の中で、お客様がモノを買うまでの流れを考え、数ある商品の中からあなたの出品したモノに反応させるまでを検証する事が、簡単に出来てしまいます。

この先、本チャンの事業を始める前に是非一度、ゲーム感覚で集客をシミュレートしてください。(ちなみに、ここでの「オークション」というのはヤフオクを指します)


では、はじめましょう。

前回のメルマガでお伝えした「出品するモノ」は用意しましたか?

同じような商品を2つ用意、と前の号で書きましたが、その理由はこれを使ってまず簡単な比較をして頂きたいからです。


そのうちの一つは、あなたの思うように出品してみましょう。

落札される、されないという結果と共に、その金額、閲覧者・ウォッチリスト登録者数を確認してください。

そしてもう一つは、これから書く方法で試してみてください。



私が今回この説明に使用する為に用意した商品はCDです。

私は昔の洋楽が好きなので、家には結構な枚数のCDがあります。

不要なモノではないのですが、今回はその中からレッド・ツェッペリンというバンドのベスト盤を出品する事にします。

なぜか同じCDを何枚も持っている私は(笑)この中の2枚を出品する事にしますので、今回はこのCDを例にお話を続けていきます。


さて何を売るかはともかくとしてまず最初に考えなくてはならないのが、あなたの商品を買う可能性がある「見込み客」とはどういう人達なのか、また見込み客(落札希望者)はどのような経路であなたの商品の前に現れるのか、という事です。


これは実店舗でも同様ですね。

・どんな人があなたの商品を欲しがるのか

・その人はどこに住んでいて、その人に向けてどんなアプローチをするのか

・どの通りを通行している人をあなたの店に誘導するのか

・現在の人の流れを知り、その流れを利用できるか、出来ないなら販促活動で新しい流れを作る事ができるのか

などを判断する必要があります。


まず、あなた自身が見込み客(落札希望者)になり切って考えてください。

あなたの商品を購入する可能性がある人が、一体どんな人なのかを「力いっぱい」想像しなければなりません。


私の商品の場合で言うと、

・とにかくレッド・ツェッペリンが大好き

・何かのきっかけでレッド・ツェッペリンの事を知り、興味を持っている

・60~70年代のロックや風俗が好き

・好きなアーティストがアマチュア時代に影響を受けたバンドと雑誌に書いていた

・昔、リアルタイムLPを聴いていたが、改めて久々に聴いてみようと思った

・バンド再結成のニュースを聞いて初めて存在を知った

・どうやらあなたが最近気になる異性が好きなバンドらしい

・親父がカラオケで歌ってた

などなど、多少粗い分析ですが(笑)こんな感じ。


その人は何かをオークションで探そうとした時、どういう手順を踏むでしょうか。

殆どの方は、検索キーワードを入力して対象を絞り込んで探すと思います。

そして、ある程度満足がいくまで絞ってから、候補となる商品の比較検討を始めるわけです。

要するに、「キーワードがヒットしないと、あなたの出品画面に辿り着く事すら無い」わけです。


実店舗で打つチラシでいえば、まずヘッドコピーなど最初に目に飛び込む情報でお客様が気になる要素を与えておかなければ、決してボディーコピー(本文)を読んでもらえないという事です。

「私が発信するチラシを隅からスミまで読んでもらえれば、きっとこの商品の素晴らしさが判ってもらえる」という考えは、全く通用しないという事がわかりますか。

まずはお客様があなたの宣伝に気付かなければ、あなたの商売は何も始まらないんです。


というわけで、お客様があなたの商品を落札しようとするには、以下の二段階のアプローチが必要になります。

1、とにかく先ずはお客様の検索にヒットさせ、お客様を商品の前につれてくる

2、同じ商品を出品しているライバルからあなたを確実に選んでもらう



では、第一段階から説明していきましょう。

唯一、実店舗と今回の実験オークションの違う所はここです。

それは「検索は機械が行う」という事です。

検索の時点で、お客様の心を掴む文章を考える必要は無いんです。

ですので、オークションの場合は、「とりあえずあなたの商品に関心がある人はどんな検索ワードを入れているのか」という事を想像する事に尽力します。


では、私の商品の「そのまんま」のキーワード、第一キーワードは何かというと、

・レッド・ツェッペリン(バンド名)

・リマスターズ(アルバムタイトル)

・ベスト盤CD

・ハードロック

・ジミー・ペイジ(ギタリスト)

・ロバート・プラント(ボーカリスト)

・ジョン・ポール・ジョーンズ(ベーシスト)

・ジョン・ボーナム(ドラマー)

などになります。


これは正にレッド・ツェッペリンというバンドの何かを探してオークションに足を踏み入れた人が検索する項目です。


しかし、これだけでは誰もが考える範囲でしかありません、同じお客様の奪い合いになります。

これに加える「第二キーワード」を考えます。

このCDを興味の対象として考えてくれる「かもしれない」人に対しての物です。

・ローリング・ストーンズ

・ジェフ・ベック

・エリック・クラプトン

・ヤードバーズ

・ビートルズ

・エアロスミス

・ハート

・シェリル・クロウ

・北京オリンピック


「詐欺じゃねぇか!」と感じましたか?(笑)

そうですよね、ここまま本当にキーワードを羅列したんじゃ詐欺まがいです。

よくあるスパムメールのタイトルみたいです、開けてみたら全然内容が違ってがっかりした、みたいな。


もちろん、スパムを参考にしろと言うのではありません。

そんな事したら、商売で一番大切な「信頼」は得られませんよね。


では、この「第二キーワード」をどう使うのでしょう。



続きは次回で。

2013年9月3日火曜日

名刺交換はビジネスマナーの一環では無い

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


名刺交換という行動がありますよね。

「ワタクシ、こういう者です」

「頂戴致します」

とか何とかお互いが言い合っちゃうヤツです(笑)


商売に携わるほとんどの人が持っていて、初対面の相手との挨拶時に配る名刺。

会社に入れば頼みもしないのに勝手に支給され、交換するのはビジネスマナーの一環だと認識されている方も多いかも知れませんが、名刺は間違いなく「販促ツール」です。


営業の仕事をされている方の中でさえ、名刺交換を「初対面の通過儀礼」くらいにしか考えていない人がいます。

「名刺交換の儀」みたいに書くと宮内庁の行事みたいですが(笑)この感覚で名刺交換を行う事は、重大な機会損失をし続けているに等しいと言えます。


世の中には色々な販促ツール、営業ツールがありますが、確実に相手に手渡し出来、しかも本人の目の前で読んで貰える事がルールにまでなっている販促ツールは名刺以外にありません。

勝手に折り込まれるチラシ、駅前で手渡しされるハンドビル、印刷された販促ツールはいろいろありますが、目を通してもらえる率の高さは名刺が突出しています。

受け取った名刺に目を通す、そこから会話が始まる、それすら「ビジネスルール」になっています。


こんなスゴいビジネスチャンスなのに、多くの人はそのチャンスを活用出来ていません。

何故そう言えるのか。


それは、あなたが持っている名刺ホルダーを開けばわかります。

なんとも言えない、引っ掛かりの無い、型通りの内容。

この一枚一枚を受け取って、そこから何か会話を引き出そうと多くのビジネスマンは考えるんです。

もうねぇ、苦痛(笑)

苦痛以外の何物でもない。


多くの人の名刺はそんな感じ、メッセージ性も無い「ただの身分証」、いわゆる「よく見る名刺」です。

チラシやDMはあんなに凝ったモノを求めたがる人達でさえ、何故か名刺は保守的な普通のデザインを好みます。


という事は、

「名刺交換のタイミングは、チャンス」ですよね(笑)


名刺はチラシと同じセオリーで作りましょう。

あなたがサラリーマンだったとしても、会社が支給した身分証みたいな名刺なんかを有り難がって使ってないで、自分だけのツールを作りましょう。

一人でやるのが怖ければ何人か有志を募って作ればいいじゃないですか。

会社名義がマズイなら個人名で強烈な名刺を作って両方一緒に渡せばいいじゃないですか。


受け取る相手も喜びますよ、なんせ彼らは会話の取っ掛かりに困ってるんです(笑)

ストレートに彼らが気になる事を、質問したくなる事を名刺に入れてあげればいいんです。



何書いたらいいか分からないというんであれば、とりあえず下記リンクのように形から入ってもいいでしょう。

「うわっ!何ですのこの名刺!」
「へぇ~~~、変わってるねぇ、オモロいなぁ君」

大の大人が二人揃って社交辞令満点の気持ち悪い会話をするくらいなら、そっちの方が数段マシです(笑)


こんなの見たことない!斬新すぎるアイデア名刺【厳選】 - NAVER まとめ






2013年9月2日月曜日

一番手軽な商売の練習方法 その1

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


このブログを読んで下さっているのは、今現在、何かしらの商売に携わっている方が多いんだろうと思いますが、サラリーマンとして仕事に役立つ情報を得ようとしている方、もしくは先々は自分で商売を、と考えて日々情報収集に勤しむ方もいらっしゃるのではと思います。

そこで今回はちょっと趣向を変えて、これから商売を始めようとお考えの方にお話させて頂きたいと思います。

本チャンの商売を始める前に、手軽に商売勘を作る事ができる練習方法です。


それは何かと言いますと、「ネットオークション」



ネットオークションの出現で、誰でも・誰かに・何かを・気軽に・売る事が可能になりました。

しかも、リスクは無いに等しい。

仕入れをしてまで売ろうとするなら別ですが、家の不用品を出せば、売れなくても不用品が不用品として残るだけです。


しかも、ネットオークションはとても安全に広告反応の検証が出来ます。

本チャンの商売を始めてから検証を行ったら、失敗した時のダメージは大きいですよね。

そりゃもう生活掛かってるんですから当然です。


しかし、例えばヤフオクなら、同じ商品を二個出品しても、文章や写真次第で反応が全く違ってくる事が簡単に実感できます。

しかも最長7日間という短いスパンで。

まだ商売を経験していない人にとって、この「実感できる」というのは非常に重要です。

こんなにお手軽なトレーニングツールって、他にありません。


というわけで、今回から数回にわたっては「商売の練習」としてのヤフオク参加について書いてみようと思います。

もちろん、もう既にご商売をしている方も是非参加してみてください、「検証がタダ」というのはホントに魅力です。



まず今回の「目標」ですが、検証とはいえ商売ですから「儲ける」というスタンスを忘れてはいけません。

しかし、あくまでも検証や実験、経験が目的ですので、「この方法が本当にダメなのかを確認する」というスタンスもアリです、そのあたりは気楽に考えて参加してください。


感覚として身に付けて頂きたいのは「限られた条件の中で、モノの力ではなく、文章や見せ方で売る」という事です。

あなたが会社やお店で何かを売るのとは違い、ネットオークションには様々な制限があります。

タイトルや商品紹介文の文字数であったり、写真の枚数制限であったり。

参加者は皆、同じ条件で出品しますが、その条件の中でどれだけあなたの商品に目を向けさせる事が出来るか、が求められるのです。


本チャンの商売では、「何を売るか」というのは非常に重要です。

ヤフオクでも同様、何を出品するかは気にしたいところですが、今回の検証では、商品そのものの魅力に頼らず、売り方・見せ方にこだわってください。

ロレックスのオークション開始価格を1円にすれば、チンパンジーのパンくんがやっても入札はされます(笑)

入札に煽られて、結果的に相場以上の落札金額になるかもしれませんが、それはあくまでもオークションのセオリーであって、実店舗でその方法を反映させる事は難しいんです。



次回までに、家にある不用品の中から売るモノを決めておいてください。

出来れば、同じようなモノが複数あった方がいいです。売り方の検証をするには、その方が比較が容易だからです。

ヤフオクをした事がない人は次回までに登録しておいてください、ゲームでもするつもりで、気軽に参加してみましょう。

不用品がお金に換わったら、呑みに行くくらいの気軽さで(笑)




では、続きは次回