2013年10月29日火曜日

聖域なき改革

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


やったらアカンと、まことしやかに言われている事が商業界にはあります。


あなたが商売をしている業界内で、まるで「やったらアカン」と禁止事項のように言われている事のいくつかは、よく聞いてみると「やらない方がいい」という程度のものだし、その理由は「業界でやってる人がいないから」というあいまいなものだったりします。

「やらなきゃダメ」って、さもそれが常識で当たり前かのように言われている事も同様、理由を聞いてみると結局「業界ではみんなやってるから」だったりします。

同業他社を出し抜こうと必死であるはずなのに、実際に差別化や独自化を狙う部分は限定的で、自分勝手に「業界の通例からははみ出さない」事をよしとする聖域を設けてしまっているという現実があります。


もしあなたが、その聖域に踏み込んで他とは違った何かをすると、何割かの同業者がそれを非難し、何割かの見込み客だった人が顔をしかめるかもしれません。

しかし、少ないながらも一定比率であなたの大英断を支持する人がいるのなら、その人達はあなたのお客様どころか信者になり得る。


その人達は、あなたに対して「好意」や「好き」を超える「惚れる」というレベルで支持してくれるかもしれないし、そんなアウェーな環境であなたを認めてくれたお客様達を、あなたが大事にしたいと思わない訳が無い。


業界全体やあなた自身の中で、勝手に聖域を作ってしまい、その存在を疑う事すらしていないものがあるかもしれません。

存在するの事が当たり前だと思っている事、無いのが当たり前だと思っている事、これは全てあなたが勝手に決めた「聖域」だと思っていい。

そういった細々した事すべてを一度棚卸ししてみて、本当に必要なのか、どんな意味があるのか、代わりじゃダメなのか、そういった事を考えてみましょう。


例えば、お客様がお店に来た時に言う「いらっしゃいませ」

必要ですか?


必要でしょうね(笑)

けど、そうやってあらためて考えた事って無いと思います。これが「聖域」です。

歓迎の意味を込めてお客様にあいさつするわけですから、無言ではちょっと…ってさすがに思いますよね。

では代わりにその気持ちを伝える言葉はありませんか?


例えば、お客様が戻ってくるという意味を込めて「いらっしゃいませ」を「お帰りなさいませ」、「またお越しくださいませ」を「行ってらっしゃいませ」というフレーズにしているお店がありますよね。

そのお店は、誰もメスを入れなかった聖域に踏み込んだといえます。

家族的な雰囲気を演出するのがそもそもの目的だったとしても、「お客様が来たらいらっしゃいませと言う」という「当たり前」に疑問を持つ事ができたから「お帰りなさいませ」が生まれたはずです。



賞味期限を勝手に延ばしちゃダメだし産地を偽ったらダメ(笑)本当に踏み込んじゃダメな聖域は、お客様を騙したり迷惑掛けるところだけです。

それ以外のほとんどは、実は何やったっていいのかもしれません。


「いらっしゃいませ」の後に「こんにちは」は必要?

「お客様」は「お客さん」ではダメ?

傘立ては本当に店外に置いてるほうがいい?

研修期間アリ、なんてぼやけた表現で求人来る?

DMは四角くないとアカンの?


そういう立ち位置で、あなたの商売を一度棚卸ししてみましょう。

目の前にある「当たり前」に疑問を感じれば感じるだけ、あなたの商売の可能性は広がっていくはずです。


ちなみに下のリンクのようなプロフィール、いつかエッセンスをパクると心に決めてます。

私はこういうプロフィールを平気で出すヤツでいたいと思いますし、それを眉間にしわを寄せる事なく笑顔で受け取る人とだけ仕事をしたいと思っています(笑)


ものすごく自由な“海外の履歴書”デザイン - NAVER まとめ

2013年10月26日土曜日

惚れた腫れたのコト

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


人間相手の商売をしている以上、個人として誰かと仲良くなる事も、あなたの商売を通じてお客様との関係を深めていく事も、その仕組みは全く同じだと私は思っています。

一致も一致、完全なる一致です。「似てるなぁ」なんて程度じゃありません(笑)

友人としてでも、彼や彼女としてでも、良好に永いお付き合いをするというスタンスで考えれば、いい加減に扱っていいわけが無いし、自分勝手でいいわけがありません。


人付き合いをする上では、嫌われるよりは好かれる方が、確かに何かとやりやすい。

だからって、誰にでも好かれなきゃならないのかと言えば、そんな事は絶対にありません。


あなたが扱う商品で地球上の全ての人を幸せにするのは、多分無理です(笑)

あなたが扱う商品ジャンルに興味を持つ全ての人を幸せにするのも、残念ですが無理です。

しかし、あなたが扱う商品ジャンルに興味を持つ全ての人の中から「是非あなたから買いたい」という人を幸せにする事は出来ます。というか、あなたにしか出来ません。


私達商売人の仕事は、お客様に対して八方美人でいる事でも、媚びへつらう事でもありません。

あなたから買いたいというお客様を探して、その望みを永遠に叶え続ける事です。


あなたの商品やあなたの売り方に好意や興味を持ってもらえるのは嬉しい事。

それにお金を払ってくれるのも有難い話。

そんな、あなたの商売に価値を感じてくれる人が、あなたは好きでしょ?(笑)


あなたを好きになってくれる人だけを大事にすればいいんです、嫌々誰かを好きなふりなんてする必要はありません。

値段の事しか言ってこない人や、明らかに不利な取引を持ちかける人は、あなたにとっての「大事な人」ではないはずです。

生活の為に、そういう「付き合いたくない人」を相手にする局面はあるかもしれませんが、そういう時こそ、あなたに価値を感じてくれる人を探す手を絶対に休めてはいけません。

嫌々八方美人でいるその状況を「よし」としてしまったら、きっとこの先あなたは「お客様を大事にしよう」という意識そのものが持てなくなってしまいます。

商売を「我慢に我慢を重ねて日銭を得る手段」だと捉えてしまいます。



たとえ何を売っていようとも、商売はあなたとあなたの商品を軸にしたコミュニティです。

そしてそのコミュニティの質は、あなたとお客様との関係性で決まります。

売り手と買い手が、金額が高い安いだけの関係よりお互いに興味があるもの同士、更に言えば好意があるもの同士、もっと言えば惚れ合ってるもの同士だからこそ、そのコミュニティは双方にとって価値があるし、あなたは全力でお客様に寄り添う気持ちになれるはずです。

一生続けるつもりの商売なら、惚れたり惚れられたりする方が、やってて楽しいですよね。

だったら、楽しい方でいきましょう(笑)



惚れてまうやろー!!仕事で上司に救われたひとこと - NAVER まとめ

2013年10月23日水曜日

目立ちたガールと「俺がオレが」詐欺

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


私はこのブログでよく下のリンクのような「他とは違うちょっと変わった」販促ツールを紹介していますし、いろんな場所で「同業他社に埋もれてしまわないように工夫する」事の重要性について書いています。


「ほな目立ったらええんかいな!?」

と、お考えになる方もいらっしゃるかと思いますが、それについて一言で言えば「イエスでもあり、ノーでもある」という甚だ煮え切らんお答えをするしかありません(笑)


商売は、まずお客様となる人に、「あなたの存在」に気付いて頂かなければ何も始まりません。

「ちょっと奥さん、アンタに必要なモンって、ひょっとしたらこれちゃいまっか!?」

「そーやんかいさぁ!スゴイなぁ、何でわかるん?ほな、頂くわ」

かなりザックリした会話で例えるとこういう事(笑)


同業他社が扱う類似商品の中から、「コレ欲しい!」とお客様に言ってもらう為に宣伝は行います。

そういう点で見れば「目立てばいいのか?」はもう完全に「イエス」です。


奥ゆかしい私達日本人には、この「目立つ」という言葉や行動を下品なものだと認識している向きがありますが、こと集客に関しては、そういった精神的なリミッターは足かせ以外の何ものでもありません。

あなたの存在をお客様に伝える事が出来ない商売なんて成り立つわけが無いんですから、法律とあなたの中の倫理観に触れなければ、どんな手を使ってでも先ずは目立つ、要するにあなたを必要とするお客様の前に姿を現さないと始まらないわけです。


例えばスーツ着たサラリーマンが、学校のグラウンドに3000人ひしめき合ってると考えてください。

気持ち悪いですよね(笑)けど我慢して想像してみましょう。

その中のひとりはあなたです。

校舎の屋上からグラウンドを眺めている人に、あなたの存在を気付かせる為には、大きく手を振ったり、大声を出したり、スーツの色を変えたり、異常にヒールの高い靴を履いたり、帽子を被ったり、髪の毛をチョンマゲにするなどの手段に訴える必要があります。

要するにあなたは「他の2999人に紛れてしまわない何か」をしなくちゃいけないわけです。


ウォーリーを探すような慎重さで、最初から微妙な違いを選り分けてあなたにたどり着くなんて事は期待できません。

何故なら、あえてあなたを選ぶ理由が、その人には全く無いからです。

他の人との違いが判らないんですから、選ぶ理由が無いのは当然です。



では変わった名刺を用意すればいいのか、同業他社のライバル達がしていない事、他の人に紛れてしまわない何かをして目立てば売れるようになるのか、という話になりますが、それは残念ながら全力で「ノー」です。


目立った、お客様の目に留まったというのは、売れるかもしれない「アピールチャンスを得た」という事に過ぎません。

これは、ドカンと売れた芸人さんが一発屋で終わるか終わらないかで例えるとわかり易いかもしれません。

一発屋と呼ばれて消える芸人さんと、消えない芸人さんの違い、それは「売れている間に別の魅力を提示出来ているかどうか」という事に尽きます。

流行語大賞にノミネートされるくらい爆発的に売れてメディアにひっぱりだこ、来る日も来る日も同じネタを求められ疲弊し、そして飽きられていく。

これが私達がテレビで目にする一発屋さんですが、同じようなスタートでメディアに露出した芸人さんでも長くテレビに出続ける人がいます。


その人達は今でも当時のギャグをやっているのか?

やってるわけありません。

彼らは人の目が集まっている間に「次の自分」に気付いてもらっています。

「あいつ、意外にトークもいけるやん」
「コーナー仕切らせたら案外上手いんちゃうか?」

次につながる魅力的なオファーをちゃんと提示しているから「次がある」わけです。



目立つ事は大事、知って貰わなければ話は始まらない。

しかし、目立つという事は、同時にお客様の期待も上げてしまう事になります。


私達商売人は、何の為に目立たなくてはならないのか?

それは、このチャンスを取っ掛かりに、お客様と一生のお付き合いをする為でなくてはなりません。



「目立つだけ」「変わってるだけ」「個性的なだけ」の集客方法では、結局お客様に押される烙印は、ただの「イロモノ」です。

「個性的」と「イロモノ」は全く違うものです。


目立ちたいだけで中身が伴わない「イロモノ」と、ずっと付き合いたいとは誰も思いません。

お客様の目をひいた後に、その流れでちゃんと商品やサービスの魅力を提示できない集客方法は、それが派手であればある程、ただの「悪ふざけ」に映ってしまうのです。



これって渡せるの?!世界の【デザイン名刺】が個性的でスゴい! - NAVER まとめ

2013年10月20日日曜日

ヴィレッジ・ヴァンガードを支える「人材」の部分

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


今や何屋か分からないくらいの絶妙な商品構成と、その商品POPでつとに有名な本屋さん、ヴィレッジ・ヴァンガード。

私はあの店の雰囲気が好きで、立ち寄った商業施設にヴィレヴァンがあれば必ず入るようにしています。


一見カオスな商品ジャンルの組み合わせや、ジャンルそれぞれのコアな商品ラインナップ、ひとつひとつの商品はニッチなのに幅広いファン支えられているところ、私達商売人があの店から学べる事はたくさんあります。

ニッチなのにニッチじゃない、ヴィレッジ・ヴァンガードが他の雑貨屋と一線を画し、多くのお客様に支持されている大きな理由のひとつは、チェーン店となった今でも安定したクオリティを保ち続けている商品POPです。


以前、私の家の近くにあるヴィレッジ・ヴァンガードで「小便小僧のプッシュボトル」が売ってました。

プッシュボトルのヘッドに小便小僧がついていて、小僧さんの頭を押すとおちんちんから詰めた液体が出るという商品。

付いていたPOPには


「カルピス禁止」


ド下ネタやないかいっ!!(笑)


事業所としてこういうテイストを発信するだけでなく、それを受信するお客様に「アリ」と言わせてしまうヴィレッジ・ヴァンガードの「企業風土の凄さ」というのはもちろんあるんですが、私が心底凄いと思うのは、このPOPクオリティーをチェーン展開出来ているという事です。

一見好き放題書いてるように見えますが、店によってPOPのクオリティーにばらつきが大きいと感じた事、少なくとも私はありません。

POPは本社で担当者が全部考えてるのかと思うくらい安定しているように思えます。


ヴィレッジ・ヴァンガードという店に惚れ、ここで働きたいという人達が集っているわけですから、ウィットに富んだPOPセンスの平均点が高いというのは想像出来ます。

そう考えると、お店が提供するサービスや発信する情報が一貫している事で、その店に適した人材が集まるようになるという好循環が存在するという推測が成り立ちます。

あなたと働きたいと手を挙げる人を集めるヒントがそこにあります。


会社としてどんなルールを用意すれば、全ての店のPOPを安定したクオリティに保てるのかと考えた場合、きっと「こうしなさい」「ああしなさい」の縛りつけルールでは無く、読み手が受け取る感情をゴールにして、そこに至るプロセスを個性に任せているのではないかという勝手な憶測も成り立ちます。

そう考えると、従業員教育において必要なモノは、トップダウンのお仕着せ教育ではなく、いかにビジョンに沿って各自が自由に切磋琢磨できる環境を用意してあげる事が出来るか、という事なのかもしれません。

あなたが商売を行う上でのミッションやビジョンを適切に伝える為のヒントがそこにあります。



たった一枚の商品POPからでも、目を凝らすといろんなモノが見えてきますよね。

って、ヴィレヴァンの人に聞いたんじゃないんで正解知らんのですけど(笑)


下にリンクを用意しましたので、是非ご自分の目で確認してみて下さい。



ヴィレッジヴァンガードのカオスなPOP鑑賞会会場はこちら - NAVER まとめ

2013年10月18日金曜日

詐欺師と商売人の違い

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


詐欺師と商売人、片方は犯罪者、もう片方は私達の事です。


人をだまして金品をせしめる行為を詐欺と呼びますが、実はこれに近い意識で商売を行う人が私達の身近にも存在します。

近所にある、いかにも胡散臭いリサイクルショップで働く目つきの悪い店長とかではなく(笑)もっと普通に商売をして暮らしています。

もちろん法律に触れるような事はしていません。

しかし、私に言わせれば「結果的に法律には触れていない」というだけの事で、お客様に対する向き合い方という点でいえば、詐欺師のそれと大きな違いはありません。


詐欺師と商売人の違い、それは

「あなたの商品を求めて現れたその人を、一生のお客様として売り続ける事を心から望んで接しているか」

という一言に集約されます。


売ってる商品が毎日買う食料品か、一生に一度しか買わない墓石かの違いは全く関係ありません。

あなたの前に現れたお客様に「また来よう」「今度は誰か連れて来よう」と思わせる事に心血を注ぎ、リピーターになる事を心の底から望んで振舞っているかどうかだけの違いです。


詐欺師は売り逃げる事を考えています、またはバレるまでは売り続ける事が出来ると考えています。

長期にわたって売る事を考えていませんので、必要になるのは常に「新しい漁場」です。


法律的に「黒」で「アウト」の、犯罪者の詐欺師はもちろん論外ですが、詐欺師のような意識でお客様に臨む商売人は当たり前のように皆さんの街にも、ひょっとしたら皆さんのまわりにもいるかもしれません。

「製品のココんトコ、お客様に突っ込まれたらイヤだな」

「さっきの商品お渡し忘れ、クレームの電話かかってこなくて良かったねぇ」

こう考えながら商売をしてる人は、私に言わせれば法律に触れない範囲で詐欺をしているのと同じです。


売り手側が気付いている落ち度を「バレなきゃいいな」「クレームとして上がってこなかったんでラッキー」で終わらせようとするスタンスは詐欺師のそれと変わりません。

運良くお客様が気付かないか、気付いてもわかりやすくクレームや問い合わせという形で申し出ない事を願っているだけで、それに気付いて二度とあなたから商品を買い求める事をしなくなるという負の可能性に対応する気持ちは、そこには存在しません。


商売人が、次回も来て頂く為に全力で目の前のお客様に出来る事を全てする、これ程お客様にとって安全・安心、快適な買い物環境はありません。

そこにあるのは常に満足感です。

お客様には騙される心配も裏切られる小さな不安もありません、あなたから商品を購入する事そのものが嬉しく幸せなイベントなんです。



我々商売人がリピーターを望むという事は、突き詰めて言い換えると
「お客様と一緒に生きていく覚悟がある」という事なんだと思います。

明日以降も笑顔でお付き合いを続ける為に、一人ひとりのお客様に対して悔いの無い応対を心がけましょう。



人間関係・コミュニケーションを円滑にするための有名人の名言 - NAVER まとめ

2013年10月16日水曜日

「インパクトマーケティング」のこと その3

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


最近このブログで、名刺やら看板やらのまとめリンクを貼りながらマーケティング与太話をしているせいか「インパクトマーケティングというのは、単に集客ツールの効率を上げる事なんか?」と思われているかもしれないという強迫観念で眠れません(笑)

集客はあくまでも窓口に過ぎませんので、、今日はそのあたりの話をしたいと思います。


以前のブログ「インパクトマーケティングのこと その1」で書きましたが、商売の王道・骨太な商売を追及する為に、お客様の発掘からリピーター育成までの流れの中での「各ステップ」ごとの「アクションのずれ」を仕組みとして補正しましょう、というのが「インパクトマーケティング」の目的になります。

限られたコストの中で出来る最大人数に「この商品、私の為のモノかも」と気付いてもらい、

限られたコストの中で出来る最大人数に「買っちった、てへ」とアクションしてもらい、

限られたコストの中で出来る最大人数に「また来てしもたわ」と 言って頂き、友達なんかも連れて来て下さる。


これがループして初めて「限られたコストを最大限生かして商売をしている状態」になるわけです。


ここまでのブログでページを割いて紹介している名刺やら看板は、お客様を商品の前に連れてくるまでの仕事しか出来ません。

ですので、購入からリピートまではそれぞれ別の仕組みを用意する事が必要になるのですが、ここからグッとウェイトを占めてくるのは仕組みというツールそのものだけではなく、それを使って実際にお客様の応対をする「人」の立ち居振る舞いになってきます。


従業員教育、と言ってしまえばそれまでですが、売り続ける為の仕組みは、実際にそれを使う人の動きを含めてトータルで考えないと意味がありません。

例えば接客マニュアルというものがありますよね。

接客の一定基準や、最低限のルールやガイドラインを明文化してますので、そういったツールを使う事は、安定した接客スキルの確保という点では仕組みの一部と言えるかもしれません。

しかし、ではパートさん用に接客マニュアルを作れば接客は安泰なのかといえば、それは全く的外れな話になります。


そんな枝葉や小手先のルールを作るよりずっと前に、事業主であるあなたが作らなくてはならない「土台」があります。

それは、あなたを筆頭に、社員、アルバイト、出来れば取引業者までも含めて、あなたがその商売をする意味やお客様と目指す関係性について同意・賛同してもらうという事です。

あなたと同じビジョンや夢、商売やお客様への想い、目的意識や問題意識を共有するところから始めないと、サービスの仕組みは稼動し「続ける」事が難しいのです。


「あなたの商売に関わる全ての人、上から下まで、ベテランから新人までが同じ方向を向いて同じ夢を見る」


何とも甘っちょろい、乳臭い響きだと感じる方もいるかもしれません(笑)

しかし、売り手が言葉通り「チーム一丸」となる事が、お客様やそこで働く従業員に「特別な空間や時間」を提供し続ける為には何よりも重要なんです。

全ての判断基準を、共有したビジョンや、ビジョンを落とし込んだ理想的なお客様との関わり方に求める事で、極めて有機的にチームは機能するようになります。


ブレないチームは強い。

だからこそ集客からリピーター育成までの様々なプロセスを継続して実施する為には、あなたのビジョンや理念の実現に立ち返ってそれぞれの行動の理由を見出せる「ブレないチーム」の構築が必要なんですね。


何をするにしても、小手先では続かないって事です(笑)




『斬新すぎる佐川急便』と『使命感ぱねぇクロネコヤマト』の配達【比較】 - NAVER まとめ

2013年10月14日月曜日

ベシャリの設計図

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


「アンタそれ、どういうつもりで言ってるん!? 信じられへんわっ!!」
「いやいや聞いてキイテ、そういう意味で言うたんちゃうねんって!」


こういうシーン、街でたまに目撃しますよね。

見かけるだけでなく、私自身が当事者だった事も何度かあります(笑)


言葉で正しく伝えたつもりなのに、なぜか「誤解」、誤って解釈されて伝わる。

目の前に相手がいて、相手の表情や身振り手振り、声の強弱を見聞きしながら会話をしても、こういった誤解は頻繁に起こります。


伝えたい事があなたの望んだ通りには伝わらない、というこの状況。

商品についての情報をお客様に伝える、という段階で起こったら困りますよね。



私は2006年にメルマガを書き始めました。

手紙と国語の宿題以外で、初めて「人に読んでもらう為だけの文章」を書き始めたのですが、創刊当初は発行後しばらく経った自分のメルマガを読み返しては、そのあまりの「想いの伝わらなさ」にビックリガッカリし、発行したのを後悔した事が何度もあります。


今でも決して文章が達者なわけではありませんので、作文の技術について私が語れる事は何ひとつありません。

しかしたった一つ、メルマガ発行当初に受けたガッカリ感を教訓に、以降ずっとそれだけを意識して文章を書くようにしているというポイントはあります。

皆さんの商売に役立つかどうかは判りませんが、お客様や大事な人に想いを伝える必要がある時にはきっと役立つと信じ、無理やりここでシェアする事に決めましたので、もうあきらめてこの先を読んで下さい(笑)



私が注意している点はこの一点、

「私の話を聞いたり文章を読んだ人が、発信元の私と同じ気持ちになるように、その表現を『調整して』発信する」

という事です。


人間は言いたい事があって発言したり、伝えたい事があるから文章に起こしたりするわけですが、言いたい事をそのまま言葉に乗せて、それを聞いた人全てが発信者の考えていた通りに受け取ってくれているわけではありません。

そんな事が出来るのなら、そもそも「誤解」なんて言葉はこの世には存在しないわけです。


例えば同じ小説のワンシーンを何人かに読ませても、頭の中に浮かぶ情景はひとそれぞれ、その人の経験や知識、主観などで受け取り方なんてそれこそ千差万別ですよね。

小説が原作の映画が上映された時、原作を知らずに映画を観た人の評価より、原作を先に読んでいる人の評価が低くなるのはそういう理由からです。

小説を先に読んでいる人は、それぞれの頭の中に独自の解釈があるから、イチ読者である映画監督が視覚化した映画に違和感を覚えるわけです。


そもそも、言いたい事をそのまま伝えただけで、そのまま相手に同じように伝わってると考える方がどうかしてるんです。

自分が言いたい事や伝えたい想いを、頭に浮かんだ言葉でストレートに表現する事が「相手に伝える事」だと考えてしまいまちですが、実はそうではありません。

あなたが感じた事を感じた通りに発信する事が目的ではないんです、それを聞いたり読んだりした人が最終的に「あなたが発信した時と同じ想い」になってくれる事が、あなたが情報を発信する目的のはずです。


もしあなたが、彼や彼女とケンカして眠れないくらいムカついている事を友達に電話で伝えたいと思った時、本当に伝えたいのは彼・彼女に言われた事やされた事「そのもの」では無く、それで自分がどれだけムカついているかという「感情」のはずです。

「ヒドい奴やなぁ」「殴ったれそんなん!」って同意してもらいたいはずです。

ところが彼や彼女に「バカと言われた」という事実を伝えたからといって、友達があなたと同じような気持ちになってくれるのかというとそれは疑問です。

友達の感覚によっては逆に「それくらいの事で怒りなや」となだめられてしまう事だってありうるわけです。

そう言われるとちょっとムカつくでしょ(笑)

それって人生相談の答えを求めてるのならアリですが、気持ちの伝達を求めてるのならナシです(笑)友達にグチった時の言葉選びを失敗しているという事です。



もうひとつ変な例えをすると、私達は実際には緑色の信号色を「青」と言ってます。

しかし信号を見た事がない子供に塗り絵を教える時には、信号機の左側の丸の中を「緑色」だと言わない伝わりません。

私達の頭の中にある「青信号」と同じイメージを、その子供の頭の中に再現させる為には、使い慣れた「青信号」という言葉ではなく「緑色の信号」と言い換えなければなりません。


変な言い方ですよね、ミドリ信号て!?(笑)

けど、その言い方に「変換」「翻訳」する事で、やっと相手に同じイメージが伝わるという事実が大事。

「青信号」「アオシンゴウ!!」と、あなたが思った事・見た事・感じた事をどんなに力説したって、決して伝わる事が無い状況があるし、その鍵は相手が握っているという事なんです。


あなたが発信する言葉を聞いたお客様が、あなたが望む感情を持ってくれるにはどういう表現を選べばいいかを考え、話し方を組み立てる習慣をつけましょう。

その為には、きっと足さないといけない言葉がいっぱいあるし、事実には違いないけど、そのまま伝えてしまうと逆に伝達効果を落とすフレーズもあるはずです。


あなたの頭の中に浮かんだ言葉をそのまま発しても、きっとあなたの気持ちが100%で伝わる事はありません。

「あなたの商品を買いたい」とお客様が感じる為には、あなたが選んだその言葉や事実に何を足して何を引き、そしてそれをどういう順番で伝えればいいのか。セールスレターやチラシの文面、営業トークを確認してみましょう。



凄いスペックの新製品が出た。

その「スゴい」を、そのまま数字で伝えたから一体何やねん!?って話なんです(笑)

あなたがそれを「スゴい」と感じているなら、どうやったらお客様にも同じくらいの「スゴい」が伝わるのかを考えるのがあなたの仕事です。



ジャパネットたかた社長に学ぶ「引き込まれる」トーク術 - NAVER まとめ

2013年10月10日木曜日

ワンダーランド

テレビゲームをしない私は、以前ゲーマーの友人に「スーパーマリオって、結局オッサンがきのこ食って大きなるだけの話しやろ?」と言って本域で説教された事があります(笑)


どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


映画が好きな人は、暗い部屋でゆっくりしたいから映画館に行くわけではありませんし、小説を読むのが好きな人は、なんとか眼精疲労ってヤツを体験してやろうと必死なわけではありません。

私はまだ一度も足を踏み入れた事がありませんので確信を持ってまでは言いませんが、ディズニーランドのお客様の8割以上がリピーターで構成されているのは、デカイ黒ねずみの生態に興味を持つ動物愛好家が日本中にいるから、というわけでは無いはずです。


映画や小説、ディズニーランド、人がそこにたびたび足を踏み入れる理由はただ一つ、そこには「日常とは違う快適な空間」が存在するからです。


これはディズニーランドやUSJ、スターウォーズやアンデルセン物語の中だけでなく、いわゆる「お気に入りの店」にも存在します。

扱う商品が他の店と変わらなくても、値段が特別魅力的じゃなくても、あなたを気持ちよくさせる何かがそこにあるから通うわけです。


それは店内の壁紙の色が心を和ませるからかもしれませんし、店員さんがあなたの目をちゃんと見て応対してくれるからかもしれません。

BGMの音量や選曲が絶妙なだけかもしれませんし、かすかにいい香りがする店長が居るからかもしれません。


なぜあなたはその喫茶店でしかコーヒーを飲まないのか、なぜ最寄りでも無い美容院に行くのか、なぜ他の安い店には行かずにその店に通い続けるのか、一度理由の棚卸しをしてみる事をオススメします。

出来れば紙とペンを用意して、思い付く事すべてを書き出してみてください。


消費者としての自分の感性を冷静に分析していくと、業種を超えてあなたの商売につながるヒントがきっとそこにあります。

あなたを手放さないそのお店には一体何があるのか、あなたが感じる「快適」の元は何なのか、それを確認する事で、今度はあなたのお客様に同じ気持ちになって頂く方法が見つかるかもしれません。



あなたが作る空間を、ワンダーランドと呼ぶ人が増えますように(笑)


電車内はもう一つの夢の国 電車内の奇跡 - NAVER まとめ

2013年10月9日水曜日

アットホームな商売人

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


アットホームな職場、アットホームなお店、よく耳にする褒め言葉ですが、その定義は人それぞれです。

共通するのは、ステレオタイプにイメージする「職場」や「お店」の雰囲気では無い、何か日常的で親近感がもてるムードです。

まるで誰かの家に来たかのような内装をさしてそう表現する場合もありますが、たいていの場合、仲がいい、わきあいあいという精神的な距離感に対しての評価となります。


家庭的な銀行、ちょっとイメージ出来ません(笑)

けど、本来ならあっていいんですよね。


もし何かのはずみで今から新しく銀行を作る事になったとしたら、ほとんどの人は無意識に現存する銀行に近いものを作ろうとすると思います。

業務そのものはもちろん、行員の雰囲気や立ち居振る舞い、お客様に与える印象を含めてすべて、自分自身や世間が考える「銀行のイメージ」に近付くように準備を進めていくでしょう。

世間のイメージする「銀行っぽい」って範囲から、そもそも外れようとは考えないだろうと思います。


例えとして銀行と言いましたが、他の業種でも同じです。

魚屋を始めるなら魚屋っぽく、コンサルを始めるならコンサルっぽく、教師になるなら教師っぽく。そこに特別なこだわりが無い場合、新規参入する人はまず世間が考える「ステレオタイプ」のイメージをゴールとして捉えます。

ほとんどの人が無意識にそれを選択する、という事は、最初に意識して別の在り方や立ち位置を選択する事は大きなチャンスですよね(笑)


提供する商品やサービスの質そのものは変わらなくても、お客様との距離感はあなたが決めていいんです。

待ってるお客様にお茶出したり、定期預金している付き合いの長いお客様を「○○ちゃん」って下の名前で呼ぶ銀行があったっていいと思うんですよマジで(笑)


アットホームなお店というのは、実家のオカンが作ったようなブリ大根を出す居酒屋の事をさすんじゃありません(笑)お客様との精神的な距離の問題です。

そしてその距離は、あなたとお客様が快適に過ごせるように、最初から自分で設計していいという事です。

お客様と近い関係になりたいのなら、最初からあなたが近くにいようと決めればいいんです。




喜怒哀楽という言葉がありますが、人は出来れば喜楽に包まれて過ごしたいと願っています。

それは、いろんな意味でお互いを笑って許せる関係性の中で生まれ育まれる環境、居場所の事だと私は思います。

こちらのミスや、ちょっと度が過ぎた遊び心ゆえの行動にも「しょうがないヤツやなぁ」と笑顔で言ってもらえる関係を、もしお客様との間に作れたら素晴らしいですよね。

「アットホームな」と言う、お客様から贈られる商売人への褒め言葉、突き詰めるとそういう関係の事なんだと思います。



仕込む姿を想像したら笑える♪お茶目すぎる母のイタズラ - NAVER まとめ

2013年10月6日日曜日

販促を行う、その前に

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


ポイントカード、次回来店時使用の割引券、期間限定のキャンペーンやクーポン券、来店頻度や使用頻度を上げる為に組まれたプログラムが商売、特にお店商売にはあります。

消費者としてもよく見かけるモノですが、もしこれから導入を考えている方には必ず「事前に」実施して頂きたい事があります。


それは「売上や利益のどの部分に効果が表れるかをまず想定してからプログラムを組み、導入前の数字を記録しておく」という事です。


「そんなん当たり前やん」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんが、

「もっとお客さん、何度も来て欲しいよなぁ」
「ほなポイントでも貯めてもらいまひょか!?」

という(笑)ナンとも簡単な流れでこのテの販促に参加する個人事業主さんは意外と多いと思います。


誰が見てもわかるくらい爆発的にお客様が増えるというなら、別に記録しておく必要は無いかもしれません、「まるで打ち出の小槌でんなぁ、アッハッハ」と高笑いでメデタシメデタシでもいいんですが、多くの場合は事前に大ヒットが確信出来るわけではありません。

しかも、ツールを作ったり宣伝したりと、そこそこのコストが必要です。


売上や客数と違い、来店頻度は数字として見えにくい存在です。

レジすら使わない小規模な現金商売でも、売上や客数は簡単にカウントする事が出来ますが、来店頻度の増減はそうはいきません。

顧客リストを管理する仕組みが無いと、記憶と感覚に頼らざるを得なくなります。



例えばもし、ポイントカードプログラムを導入前データを取らずに実施した場合、以下の様なフローになります(以下はスタンプカードのようなアナログな場合)


・導入する

・お客様にポイントカードを配布する事に意識が集中する(ここまではアクションとして正しい)

・何枚配布したかを、カードの在庫を元にトラッキングし出す(ちょっとズレてくる)

・カードはお客様の手元にあるので、誰がどのくらい来てるのかは判らない(だいぶズレてきてる)

・そもそも何割の客様が、配布したポイントカードを実際に使ってくれてるのかが判らない(そろそろヤバい)

・売上にポイントカードが貢献しているのかどうか、判断する材料が無い(だいぶヤバい)

・10ポイントでお渡しする景品の減り具合で、効果を確認し出す(本気でヤバい)

・ポイントカードの純粋な導入効果が判らないので、プロモーションのてこ入れをしようにもどこにすればいいのか判らない、かといって今更やめる事も出来ないので思わずわろてまう(もうどうしょうもない)


ホンマどうしょうもない流れになるわけです(笑)



POSレジと連動して顧客管理行うハイテクカードを使っている場合は、上記のようにはなりませんが、中小の事業では導入していないケースの方が多いと思います。

上の例、そもそもの問題は「なんとなくお客様が増えそうな気がする事を、バクチのように始めている」という事です。

ポイントカードプログラムのような、来店頻度アップを狙ったプロモーションに参加して下さったお客様の来店頻度が、導入前はどの程度だったのかが全くわからないという事が大きなリスクをはらんでいます。


客単価が高く、一日のお客様が数人の業種は元々顧客管理を行ってますよね。

ほとんどのお客様の顔と名前は一致するでしょうし顧客名簿もあるでしょう、前にいつ来店したかも現役時代の新庄選手バリに記憶にも記録にも残っていると思います(笑)


ところが客単価が低い物販の場合は、客数が多くなる為にその動向がに判りにくい、というか判る訳が無い。

判らないまま来店頻度アップを狙ったプログラムを導入してしまうと、売上が増えても減っても、客数が増えても減っても、それがプログラムの「おかげ」なのか、またはプログラムの「せい」なのか判断できないわけです。

バカ売れして利益が増えてるなら、何となく「プログラムのおかげかな」って思い込んでおしまいでもいいんですが、そうじゃない場合はもう原因追求も改善も出来ない状態になっています。

導入前の状況が判らないんだから当たり前ですよね。



効果を測定できない状況でプロモーションにお金をかけるのはやめましょう。

特に中小事業者にとっての販促コストは限られているはずです、コントロール出来ないものにお金を使うのは投資ではなくバクチです。

そのプロモーションを行うと売上構成要素のどこに表れるのか、それはどうやって確認できるのか、最低でもこれがわからない状態で行ってはダメです。

最低それだけでも把握していれば、思惑が外れた時に改善改良する方法を考える事が出来ます、最悪の場合中止する決断も被害が少ないうちに出来ます。



良くない状況になった時の備えを「保険」と言うのなら、導入前データを取る事は正にあなたにとっての「損害保険」となる事でしょう。

「自賠責」だけの加入で車を運転する資格があるのは、事故を起こしても損害賠償をキャッシュで払える人だけです。

少なくともそれは、私達中小規模の商売人がする事ではないんです。

2013年10月4日金曜日

土俵ぎわからの魔術師

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


何でも揃う大手スーパーの出店で客足が遠のく商店街、これに近い状況がamazonと街の本屋の間にも起こっています。

圧倒的な品揃え、早い、安い、一見すると無敵に見える新興大手と闘う事を強いられた弱小個人経営者。

撤退するのもひとつの選択、けど闘うのであれば、まずはよく観察する事。


無敵に見えるけど万能じゃない、大手だから出来ない事、手が行き届かない所が必ずあります。

例えばそれは品揃えを逆に特化する事だったり、施策が平均化しがちな大手がマネ出来ない思い切ったイベントだったり、かゆい所に手が届く密着サービスだったり、キツいと感じるギリギリまで(笑)従業員の個性が見える雰囲気つくりだったり。

まさにここからが、差別化と住み分けの正念場。


あなたの街の本屋さんが生き残る可能性を見出すヒントになりそうなリンクをふたつ用意しました。

よくよく見ると、別に土俵ぎわに追い込まれてから始める必要の無いものばかりです(笑)

業種を問わず私達商売人は、出来れば土俵の真ん中にいるうちに、こういう事をお客様と楽しんで出来る環境を作っておいた方がいいです。


負けるな街の本屋、けどお世話にもなってますAmazon(笑)





経営を持ち直した「本屋さん」はどんな対策をとってるの? - NAVER まとめ

リアル書店もまだまだ捨てたもんじゃないと思える話 - NAVER まとめ

2013年10月2日水曜日

「CS」と「ES」と、ドSとドM

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


CS(顧客満足度)、ES(従業員満足度)という言葉が使われるようになってずいぶん経ちます。


これを数値化する為にお客様や職場従業員にアンケートをする会社も多く、そのフォーマットも自社で用意したものから、それを専門に扱う会社に委託するものまで色々あります。

「我が社の従業員の満足度は90%超!」
CS,ESの高さを社外に謳って求人に利用する会社も珍しくありません。


商売をする中でぼんやりした何か、漠然としている「何か」をきちんと数値化して、それを上げる為に頑張るのはとても大事な取り組みだと思います。

「どう、オレに満足してる?」

こんなインチキホストみたいに夜のムード満点な質問をお客様や従業員に投げ掛けたとしましょう(笑)

イエスが60%という結果になったからといって、ではそれを80%にするにはどうすればいいかという答えは得られません。

ですので、いろんなカテゴリで具体的な質問をして、それを総合して満足度として評価の基準にしないと、会社やお店の強みも弱みも判断しにくいわけです。



ところがこの満足度というツール、使い方を間違うと本末転倒な弊害を生む事につながります。

組織としてCS・ESを測定する為にアンケートを導入してしまうと、今度は「アンケート結果の集計数値を上げる為」の仕事が始まります。

直接お客様や部下を見ていればいいものを、満足度の結果というフィルターを通してから見るようになるんでアクションがずれ出してくる。


アンケートの設問はそれ単体で見ればいかにも調査に必要な内容に見えますし、全ての設問にイエスが出れば満足度は100%になるんですが、その設問全てがあなたの仕事の現状にマッチしているかは甚だ疑問、お客様が考える重要度とマッチしているかは更に疑問です。

特に外部委託で専門業者の調査フォーマットを使っている場合は気をつけたほうがいい。

数ある質問事項の中で、お客様が大事だと感じるカテゴリの結果を取り組み最優先にする仕組みが無いと、単に満足度が低い所から改善しようとしてしまいます。


そもそもお客様が喜んであなたから商品を購入する上で大事だと感じているポイント、従業員が喜んで仕事をしてくれているポイントがどこなのか、それを先に調査するなりすり合わせるなりしておかないと意味が無い。というか基準が見当たらないわけです。

基準も無いまま一見「良さげ」な質問を山のようにお客様や従業員に投げ掛け、どのカテゴリにどのくらいの比重を置いたかもよくわからない「ブラックボックス」からコロンと出てくる、満足度というきれいな数字を上げる事に血道をあげるわけです。

「ブラックボックス」の中身を精査しないで、満足度調査の結果に対してのアクションを採り出すとどういう事になるかというと、例えばCSのポイントは上がったのに売り上げが下がっていたり、ESのポイントは上がっているのに離職率が上がったりしてくるという本末転倒な現象が散見されるようになるわけです。

道具としてCS・ESを使うのは良しとしても、その道具がどういうモノでどういう付き合い方をすればいいか、という事に関しては充分に精査する必要があるわけです。



本来、お客様や従業員が満足してるかどうかなんて、お客様と従業員を「ちゃんと」見て「ちゃんと」接していればかなりの程度は判るはずです。

売り上げや客数の増減、単価や来店頻度・紹介プログラムの把握なども、日頃の売上管理と顧客管理でおおむね現在の満足度の状況は判るわけです。


いい意味でお客様や従業員の「顔色を伺うしくみ」を持ってないと、無駄なデータを得る為に大金はたいた上に振り回される事になります。

くれぐれも道具に使われる事が無いよう、お気をつけください。



下のリンクはちょっとかわった社内制度、社内の空気作りにはいいかもです(笑)

こんなにあるのか…!ユニークすぎる社内制度 - NAVER まとめ