2014年3月31日月曜日

夢を見るお客様と現実を見るお客様

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


「レシートにアタリと出たらお会計は無料!」

何年か前にこういうプロモーションが話題になりました。


一見すると、お店が太っ腹にモノ凄い大盤振る舞いをしているように見えますが、実はそんな事はありません。

例えば20人に1人に当たりを出すのだとしたら、それは100人に5人が当たる計算ですので実際は単純計算でお客様全員に5%割引をしたのと同じ事、100人に1人に当たりを出すのだとしたら、お客様全員換算ではたった1%の割引をしたのと変わらないという仕組みです。

どうです、ガッカリでしょ(笑)

「100人に1人、レシートのアタリでお会計無料」でも「全品1%割引」でも値引き金額は一緒、しかし見え方はずいぶんと違います。


「ほなそういう見せ方して売ったら、お客さんドカドカ集まるやん」

と考えてしまいがちですが、そういうわけでもありません。

確かに同じ値引き額でお客様の射幸心を最大限に刺激するこの集客方法、お客様からの見え方という点では非常に強力ですよね。

しかし、このように「からくり」がバレてしまうと、一定数のお客様は離れていく可能性が高くなります。


例えば宝くじ、なんとかジャンボ宝くじという賞金規模の大きなヤツがあります。

「夢を見たい」「お金が欲しい」「運試し」「負けても宝くじ号の一部になるかもしれないんで寄付のつもりで」好き勝手な理由をつけて(笑)夢見る大人は宝くじの購入に走ります。


その一方で「宝くじは買わない」と、まるでRCサクセションの歌のような意思表示をする人もいます。

「250万分の1なんて自分に当たるわけが無い」「博打はしない」「当たるかどうか分からないものにお金を使うくらいなら堅実に商品を買う」「今までずっと買ってきたが当たったためしが無い」極めて低い当選確率に身銭を切るつもりは無いわけです。

ジャンボ宝くじが売り出される度に周りの誰かが必ず口にする「一等を10万円くらいにして、その分たくさんの人に当たるようにすればいいのに」という言葉なども、お金は欲しいけど当たる気がしないという理由で参加しない人達の代表意見と言えます。


夢を見ながら用意されたお祭りに乗っかる人が一定数いる一方で、その夢から遠ざかろうとする人も一定数いる、という事です。


ある条件をクリアすれば何かの権利を得られるという「権利イベント」は、多くの個人商店や商業施設、商店街などの共同体でよく行われます。

5000円分買ったら一回ガラガラを回せて特賞はテレビ!とか、1000円ごとにポイントが付いて20ポイントになれば商品券!とか、様々な特典を用意してイベントを行います。

こういったイベント事を主催する際に気を付けなければならないのは、その目的とお客様の「現状」をちゃんと把握しておく、という点です。


あらかじめプールされた予算で、言葉通りお客様への感謝と還元目的のお祭りとして位置付けているのか、お客様の他店への浮気防止を狙っているのか、期間中の来店回数を上げる事を目的にしているのか、権利獲得の為に客単価のアップを狙っているのか、このような目的が明確にあり、それが適切にイベント内容に反映されているかというのが一点。

来店頻度や客単価のアップを狙っているのであれば、現状と権利獲得条件の差が開き過ぎてなく、参加意欲をなくしてしまうお客様を限りなくゼロに近づける工夫が出来ている、というのが二点目です。

月に一回買うか買わないかという商品を扱っているのに一ヶ月に三回来いと言われても「行けるかよっ」って話ですし、いつもその店では700円のものしか買わないのに2000円買えと言われても正直困るわけです(笑)


「参加するで~!!」ってノリノリにならないまでも「あ、こりゃハードル高くて無理だわ!!」と、参加する事自体をあきらめない範囲でイベント内容を組まないと、盛り上がるはずのイベントが只の「来た者得」になってしまう恐れがあります。

宝くじを買わない人が年末ジャンボのCMを観ても「もうこんな季節かぁ」くらいにしか思わないように、参加意欲を持つ気になれないお客様の目に映るお店のイベントも「誰かが何か騒いでる」程度にしか思えなくなっています。


どうせ同じ予算をかけてイベントを企画するのであれば、開催期間や設定金額、参加条件など、いろんな要素を絶妙にブレンドして、1人でも多くのお客様がノッて下さるプロモーションを企画しましょう。


街で見かけた「笑えるマネキン」 - NAVER まとめ





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2014年3月28日金曜日

お客様との信頼関係を築く順番

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


今日はまず添付の写真をご覧下さい。


最寄り駅近くの駐車場です。

見慣れたコインパーキングと比べると、ずいぶんツッコミ所の多い設備なのが判ります(笑)


・無人のコインパーキングなのに遮断機が無い

・出入り口の間口も超~アバウト

・アスファルト未舗装、もちろん下からせり上がる車止めなどの設備も無い

・駅から徒歩二分なのに妙に安い


まだまだ工事途中だと思っていたらいきなり「OPEN!」というノボリが立ち、辺りに誰もいない道路上で「マジで!?」って声を出してしまいました(笑)


このゆるくておおらかな感じ、私はここを通る度に田舎にある無人野菜売り場が頭に浮かびます。

心の貧しい私は、無人野菜売り場を目にすると必ず「これってみんなちゃんとお金入れてるんかなぁ」「シレッと持って帰る人いてるんやろなぁ」と考えてしまいます(笑)

しかしその一方で、もし私がこの野菜を欲しいと思った時に持ち逃げするかと考えたら、よっぽど飢え死にしそうなくらい飢えていない限りはしないだろうとも思います。

無防備なまでにこちらを信用しているという事への驚きととまどい、そしてちょっと心がほんわかする「あの感じ」になるんです。


現在、少し規模の大きなお店の入り口には万引き防止用のセンサーゲートが設置され、防犯カメラは様々な角度から死角なく店内を監視しています。

一昔前なら「え?ルパンから予告状でも届いたん!?」とでも思いそうな防犯設備が、当たり前のように設置されています(笑)

「お前ら客を最初から犯人扱いしとんかいっ!!」と、店員に食ってかかるインテリヤクザみたいなおっさんを見かける事も今じゃほとんど無くなりました、それ程までにこの光景が当たり前になったという事です。


私達商売人は、お客様に商品を買って頂き、リピーターになって頂く為に「私達売り手の事を信頼して貰わなければならない」と、常に感じています。

実際その通りですし、この人が勧める商品なら間違い無い、この人の技術なら問題無いと、お客様から評価を得る事でリピートが加速して商売は成り立ちます。


このように、お客様の信頼を勝ち取る為に日頃心血を注いでいる私達ですが、ここでふと感じるのは「では私達商売人は、一体どれだけお客様の事を信用しているんだろう」という事です。

「私を信用しろ!」と言ってる私達商売人が、信用して頂きたいはずのお客様に、平気で万引き防止ゲートをくぐらせているような事実がそこにはあるわけです。

お客様が結果的に私達の事を信用信頼して下さるその前段階で、実は「私はお店の人に信用されている」というメッセージを受け取っているお客様はずいぶん少ないんじゃないか、もっと言えばそういうメッセージを適切に表現している売り手って殆どいないんじゃないかと思うんです。


もちろんいいお客様ばかりではありません、理不尽な文句をつける人もいれば万引きする人も実際にはいますので、防犯タグや監視カメラを止めろ、犯罪を抑止するなという事ではありません。

しかし、まず売り手である私達が、先に心を開いたあたたかいメッセージを適切に発信する事で、その後のお客様との関係に、今までに無い新しい展開が生まれる事は充分に考えられるのではないかと思います。

防犯タグや監視カメラが当たり前、ともすればお客様が自分で自分の事を無害だと証明しないとお店に受け入れて貰えないような現状です。

だからこそ、お客様の肩の力がふっと抜けるような、あたたかく気持ちのいい売り手の姿勢を提示する事が、あなたの新しいファン作りやコミュニティー作りには必要なのかもしれませんし、ひょっとしたらそれはあなたが屈託の無い笑顔で「いらっしゃいませ」以外の言葉を投げ掛ける事ではじまるのかもしれません。



誰かに信用・信頼してもらいたいのなら、まずこちらが相手の事を信用・信頼して、その事を適切に相手に伝える。

経験上、これって人付き合いの「当たり前」ですよね、これこそ「不変の定理」と言ってもいいくらいの。

「ひと」と「ひと」の関係性を考えれば当たり前の事を、私達商売人は忘れたまま過ごしてしまってるんじゃないでしょうか。


お客様に信じてもらいたいなら、あなたが先にお客様を信じている事を伝えましょう。好かれたいのなら、先に好きだと伝えましょう。




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2014年3月25日火曜日

立てた仮説は必ず答え合わせをしよう

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


ココに、あなたの扱う商品があります。

あなたが見つけ、あなたが磨き、あなたが市場に送り出した商品です。

販売するにあたっては、競合他社の商品も研究し、その違いが明確に伝わるような広告宣伝で差別化をはかりました。


さて、結果として売れる・売れない、悲喜こもごもあるかと思いますが(笑)その結果を聞いて「思惑通り」「思惑が外れた」と勝手に判断してしまうのは早計です。


あなたの商品は、あなたの競合商品との「違い」が相手に伝わる事で認知されます。

その商品ジャンルに、あなたが扱う商品しか存在しないような「ニッチで革新的なモノ」を扱っている人なんてそうはいないはずです。

多かれ少なかれお客様が「選考対象」とする、ライバル商品が存在するはずです。

ですので、宣伝においても、お客様には競合商品との「違い」が、より明確に伝わる事を意識して組み立てていると思いますし、そこに注力するのは、商売をする上で極めて自然な成り行きです。


しかし、あなたが競合商品との「違い」だと思っている事が、お客様にとって「重要な違い」かどうかは、ふたを開けてみるまで分かりません。

売り手にとって「差別化」は大事なファクターですし、様々な視点から競合との「違い」を見つけ、そこをお客様に向けてアピールしますが、それがお客様にとって「購入を決定するくらい」重要な違いだとは限らないわけです。


例えば、私がお部屋の芳香剤を個人で製造販売するとします(笑)

早朝4時からのブログ更新時間をすべて調香にあて(笑)出来た芳香剤は近所のドラッグストアでテスト販売する約束も取り付けました。

今までには無い「お香の香り」という商品を開発しました。

原価が非常に安いので、売値もずいぶん安く出来そうです。

今までに無いお香の香り、しかも安い、この二つが競合他社製品との差別化ポイントだと判断し、POPも作成しました。


気合を入れてテスト販売開始、まぁ売れたかどうかは分かりませんが(笑)売れたら「狙い通りやな」、売れなかったら売れなかったで「お香ってトコがアカンのか!?」という判断を「勝手に」下してしまいがちです。

売れるにせよ売れないにせよ、最初に訴求ポイントを「香りの新しさ」と「価格」の2つだと決め打ちしていますので、お客様の判断基準はそこに集約されているように考えてしまいがちです。

しかし、それって本当にそうでしょうか?


・部屋を爽やかにしたい人には売れないでしょうが、オリエンタルな部屋作りを好む人には売れるかもしれません。

・日頃からお香を焚く人には売れるかもしれませんが、「仏壇が家にあるみたいな気がする」と思う人には売れないでしょう。

・安さに目が無い人には売れるかもしれませんが、安過ぎて不安を感じた人には売れないかもしれません。

・芳香剤としてはナシだけど癒しの商品ならアリと感じた人には売れるかもしれませんが、癒しの商品ならアリだけど芳香剤としてはナシと感じた人には売れないでしょう。

・ドラッグストアの店員さんがたまたま香りを気に入ってくれたらお客様に薦めたりして売れるかもしれませんが、「辛気臭い匂いやなぁ」と感じていたら売れないかもしれません。

・有名メーカー製なら安心感から売れるかもしれませんが、素人デザインのパッケージを胡散臭いと感じたら売れないかもしれません。


このように類推していくと、お客様の価値基準・判断基準なんていくらでもある事がわかります。

品質の良い悪い、性能の高い低い、商品を販売する時点で売り手はこのようなポイントで他社商品との差別化を図ろうとしがちですが、実際にその商品が選ばれる理由はもっと多岐にわたる事が多いという事です。


売り手の思惑を超える判断基準で商品が選ばれる、それは起こり得る事ですし、時に痛手を負う場合もあれば、時にありがたい場合もあります。

大事なのは「売れ方」という結果が出た時に、売れた・売れないの「本当の理由」をちゃんと吸い上げる事が出来ているのかという事です。

売れなかった事は事実なので仕方がない。

しかし、勝手にウリを決めて販売し、売れなかった理由までも勝手に決め付けてしまっていないでしょうか。

本当の売れた理由、本当の売れなかった理由、机上の空想妄想ではなくお客様の声を吸い上げる仕組みをどこかに作り、次の販売に生かさないと、いつまで経っても「スペック差」でしか他社商品との違いを謳えない販促をする事になります。



「仮説を立てて検証する」

モノを売るというのは、この繰り返しで精度を高めていきますが、検証で得られるデータが販売個数だけ、売れた理由も売れなかった理由もただの憶測、これは次に繋げようがありません。


検証は仮説の答え合わせです。

数学のドリルで時間をかけて長ったらしい方程式を解き、答え合わせをしようと解答欄を見たら「2」とだけ書いてあった。

正解してたらともかく、自分が解いた答えが「3」だったら困りますよね(笑)

知らなきゃならないのは、どうして「2」になるかという理由の部分で、それが理解できないままだとこの先何問解いても学力は決して上がらない、という事と同じなんです。



お客様に買った理由を尋ねてみましょう、買わなかった理由はもっと掘り下げて尋ねましょう。

あなたの商品の売上という数字を構成する「事実」を確認する仕組みを作りましょう。




ジワジワくる『定食屋さんでの出来事』 - NAVER まとめ




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2014年3月22日土曜日

【商売力養成ギブス】「モノ」を売るな! 「体験」を売れ!

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


商売力の養成に役立つ本を、完全な私見でシェアする不定期シリーズ。ド定番からキワモノまで(笑)ピンと来たら手に取ってみてください。


今回はコレ。


藤村正宏さん 著
【「モノ」を売るな! 「体験」を売れ!】


この本は、藤村さんが提唱する「エクスペリエンス・マーケティング」に基づく事例が数多く紹介されています。

「エクスペリエンス」

私はこの本を手にとる10年前まで、ジミヘンのアルバム以外にこの言葉を目にする事がありませんでしたが(笑)経験や体験という意味があります。

商品そのものの価値を訴求するのではなく、その商品を買う事でお客様が得られる経験や体験を訴求する、という考え方を「エクスペリエンス・マーケティング」と命名しています。


「モノ余りの時代」と言われて久しい現代では、製品のスペック差でお客様に選ばれる事が難しい状況ですよね。

同じカテゴリーで、性能の似かよった商品なんて山のように存在します。

お客様にとってこの状況、実は苦痛のタネだったりします。

商品の選択肢が多い上に個々の違いも大差ない、スパッと選べないわけです。

そんな中、商品スペックではなく、その商品を手に入れる事で得られる充実した生活や、幸せな気持ちをイメージさせてくれる宣伝があったらどうでしょう。

その車を買う事で得られる毎週末の子供との思い出作り、その美容液を買う事で得られるモテ期、そのお店で食事をする事で得られる彼女との甘い時間。

その瞬間、ただの「モノ」が「楽しい時間、充実した人生を得る為に必要なもの」に変わります。


車のCMに「モノより思い出」というキャッチコピーがありました。

私達商売人にとって「商品を売る」という事は、大袈裟にいえば「お客様の人生の一部を売る」という事でもあります。

モノだけ売ってるお店と、自分の人生の一部を売ってるお店、自分ならどっちで買いたいって考えれば売り方はおのずと変わってきますよね(笑)


写真の本は当時のもので、今は改定版が本屋さんに並んでいます。
お客様と一緒に幸せな商売人ライフを送りたい方はぜひお読みください。

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2014年3月20日木曜日

無料で出来る宣伝は、適当にやっていい宣伝という意味じゃない、という話

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


インターネット時代になり、今は無料で情報を発信できるメディアがたくさんあります。


メルマガ、ブログ、ツイッター、フェイスブックなどのSNS、ホームページだって無料で作ろうと思えば出来てしまいます。

無料ゆえ、気軽に参加出来るゆえに、企業やお店でも当たり前のようにブログを開設し、フェイスブックページを始め、ツイッターアカウントを取得する時代となりました。

ところが、あまりにも気軽に参入出来てしまうがゆえに、お客様へ向けての情報発信を継続する事がいかに大事か、もっと言えば、それをいい加減に扱う事がどれだけマイナスに作用するかを考えずに情報発信を中座し、そのまんま放置している事業所が多いのにビックリします。


例えばブログ、もう何年も前ですがブログが急激に浸透した時期がありました。

「社長ブログ」という言葉が生まれるくらい、多くの企業ホームページには社長さんの書くブログがリンクされ、ショップのホームページにはスタッフブログが併設されるのが当たり前になりました。

多くの社長は「今日は株式会社なんとかさんの誰々専務とお会いしました、感謝」みたいな、日記なの?みたいなどうでもいい話を書き、スタッフブログはそれこそスタッフ紹介に始まり期間限定のイベント情報なんかを書いたりしていました。


さて、そうやってブログを始めた人々が一年後、何を書いているのか。


何も書いていないんです。


投稿頻度がドンドン下がり、事実上の放置プレイが始まるブログだらけです、体感だけで言えば7割以上は放置なんじゃないかと感じています。


元々は、お客様への情報を発信する為に始めたはずです。

社長の日常や考え方を発信してファンを作る為、お店のスタッフの「顔」を知ってもらい、お客様に親近感を持って貰う為に始めたはずです。

ところが、いとも簡単に途中で止めてしまう。

止めるだけならまだしも、ブログを削除する事もなく放置している。


これは飲食店で例えれば、色あせてボロボロにちぎれたノボリを店の前に掲出し続けていたり、数ヶ月前のお客様が食べたあとの食器を下げずに放置し続け、そのまま隣のテーブルに新しいお客様を誘導してるのと同じです。


もうねぇ、見苦しいわけ(笑)


単純に印象悪いわけです、風化しないような濃~~い話でも書いてるならまだしも「クリスマスフェア、開催中!」ってブログの最終更新を6月に見せられたら「あ、書くの飽きちゃったのね…」って思いますよね。

情報発信者がとっくの昔に飽きてしまってるものを、わざわざ後から見せられる不快感が受信者にはあるわけです。


なぜこういう事が散見されるのでしょう。

考えられる理由の一つは、ブログに必要性を感じて始めたんじゃなく、ただ単に「なんとなく、やらなきゃダメな感じがする」だけで始めたから。

ブログ黎明期には特にこういう人が多かったように思います、「時代はブログやで!有名な社長はみんなやっとる!!」みたいな感じです。

やり始めたはいいが、そもそも必要を感じて始めたわけでは無いので、ぶっちゃけ何を書いていいのかわからない、大した事も書いてないので誰よりも先に書く事に飽きてしまって足が遠のく。


もう一つは、ブログをする目的や効果を設定したり、結果を測定する事を考えずにぼんやり始めたという事。

例えばチラシを打つと、幾らかけて何枚折り込んで何人の人が来て何円購入したかを全て確認する事が可能ですよね、商用のWEBショップでも同様です。

ところが放置プレイに入るブログのほとんどは、この類のものではありません。

「なんとなくファンを作りたい」「なんとなく会社の事や商品を知って貰いたい」ぼんやりした目的で始めて、それがどのような形で手応えや結果に表れるのか考えもせずに更新しているので、やってる方も必然性を感じる事も出来ず、やがて更新もストップしてしまう。

ブログやSNSにはチラシのような即効性はありませんから、目的を見失うと継続するモチベーションが維持できないわけです。


チラシを打った、反応無かった、もう一度打った、またダメだった、もう止めた。

これはこれでいいんです、止めたらもう誰の目に触れる事もありません。

しかしWEBは違います、放置されたクソみたいなブログは、あなたが自分の意志で削除しない限りオンラインで残り続けます。


もし何かのきっかけで、誰かがあなたの事に興味を持ってブログにたどり着いたとしましょう。

そのブログが明らかに放置されてると感じると、その人のあなたに対する印象は間違いなくマイナスになります。

ステイではありません、マイナスです、ブランディングのつもりが逆ブランディングになり得ます。


無料という参入障壁の低さゆえ、誰でも気軽に始めてしまいがちですが、「無料で気軽に参加出来る」イコール「適当に扱っていい」ではありません。

「やらないよりはマシ」ではないんです、中途半端にすればマイナス要因だって発生します。「やらない方がマシ」という状況になるわけです


ついでに言えば、多くのブログはシステム使用料こそ無料ですが、記事を練り更新を管理するには人の労働が発生します。

個人が空き時間をそれに費やすだけだったらまだ「無料」の範囲ですが、貴重な仕事時間の一部をそれに使うのであれば、もはや無料でも手軽でもありませんよね。

「無料やし、とりあえずうちでもブログ始めるか」という思い付きで部下に一任すれば、それはもう立派な有料の仕事です。

その部下が記事一本にどれだけ時間をかけているか、コメント対応にどれだけ時間をかけているか、この人件費に見合った事をブログでしているのかと考えれば「気軽に」なんて言ってられる訳がありません。


個人・法人を問わず、無料のブログで何らかの効果を得ている方は、目的を見失わず、本当にコンスタントに記事を更新し続けています。

取っ掛かりは「何となく」だったかもしれませんが(笑)ずっと「何となく」のままでは続かないくらいの根気も必要です。



「無料」だからと言って「適当」に扱っていいメディアなんて、世の中には一つだって存在しません。

少なくとも商売を目的にするのであれば、最低限のビジョンと、それを達成するまで続ける覚悟は必要です。


「お客様に見てもらえる」という事は、同時に「お客様に見られてしまう」事でもあるという認識をもって、情報発信を行いましょう。




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2014年3月17日月曜日

商売人に必要な、本当のコストパフォーマンス

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


「コスパ」という言葉がありますよね。

コストパフォーマンスの略ですが、あまりにも言葉が一般化してしまい、今じゃストレートパーマの親戚みたいな略語で呼ばれています。


投資した金額に対して、見合った内容や性能がどれだけあるかを判断する、感覚的な基準をコストパフォーマンスと言います。

10万円する有名メーカーのパソコンと同等の性能を持つ他社製品が5万円で販売されたら、それは「コストパフォーマンスが高い製品」という事になりますね。


販売している製品やサービス、要は商品そのものに対してお客様がつける評価の一つですので、これに関して私から言える事は「商品開発、頑張って下さい!」という事だけなんですが(笑)今日お話するのは商品のコストパフォーマンスではありません。


商売の流れや仕組みについてのコストパフォーマンスです。


集客、リピーターへの転化、人材育成、商売においてはこれら全てに相応のコストがかかります。

使えるコストは常に有限、特に中小や個人事業では、その額もたかがしれています。


「店長、大変です! チラシ3万枚折り込んだのに、お客様が5人しか来ませんでした。」

「よーし、じゃあ今度は90万枚折り込んで150人のお客様を呼ぼうじゃないか!」

こんな展開にはならんわけです(笑)


チラシを3万枚折り込んでお客様が5人しか来なかったら、今度は同じ枚数で50人呼ぶ事を考える必要がありますし、最終的にはチラシを打つ事なく集客できるような仕組みを構築する必要があります。

せっかく来店して下さったお客様の9割が二度と訪れないというのなら、とりあえずその9割を7割に下げる事を目指して策を講じる必要があります。

期待して採用した新人が平均して2年以内で退職してしまうのであれば、5年続く仕組みを構築する必要があるわけです。


・お客様が集まらない

・集まったお客様が根付かない

・従業員が集まらない

・集まった従業員が続かない


このような問題を、その都度お金をかけて補い続けている会社と、その部分にお金を全く使う必要の無い会社、どちらの「コスパ」が高いのかは一目瞭然ですよね。

集客、リピーター、人材、それぞれの現状を精査して地道に改善を繰り返す、この「コストパフォーマンス」の引き上げを追求する事が、結果的にはあなたが理想とする「一度来たお客様リピーターになり、お客様がお客様を連れてきて下さる」というビジョンを実現する事につながります。


広告宣伝をしてもお客様が集まらない、せっかく集まったお客様が根付かないのでまた広告宣伝をしなくちゃならない、広告宣伝をしても従業員が集まらない、集まった従業員にやっと仕事を覚えさせたのに辞めてしまい再び求人しなくちゃならない。

あなたがそれを「痛い」と感じているかどうかは別にして、せっかく大事なお金を使って集めたお客様や、必死に仕事を教えた従業員が居なくなるという状況を例えて言うなら「足から大量の血がダラダラと流れ続けているにもかかわらず、止血もせずに貧血防止の為にご飯を食べ続けている状態」に近いと思います。


まず、血を止めましょう(笑)

傷口を探し、治療し、ご飯から得た栄養が身体中をめぐるようにしましょう。



「私って、いくら食べても太らない体質なの」

この体質がもし「企業体質」だとしたら、そりゃもう相当ヤバイ体質だと思います(笑)



【入社注意】倒産する会社の社長に共通する性格『TOP10』 - NAVER まとめ



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2014年3月15日土曜日

【商売力養成ギブス】看板ひとつで売上が3倍になる魔法の誘客術

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


商売力の養成に役立つ本を、完全な私見でシェアする不定期シリーズ。ド定番からキワモノまで(笑)ピンと来たら手に取ってみてください。


今回はコレ。


高橋芳文さん 著
【看板ひとつで売上が3倍になる魔法の誘客術】


「誘客」

この本では「集客」ではなく「誘客」という言葉が使われています。

不特定多数の見込み客を自店に誘い込み、人の流れを作る事をこう指しています。


お店経営というのは、基本的に「待ち」の営業形態ですよね。

ハウルの動く城みたいな機動力があるのは車が店舗になってる移動販売くらい、多くのお店は店内に入って来るお客様をじっと待っているわけです。

お客様を増やす為にチラシを撒いたりSNSで認知を高めたり、私達商売人はいろいろと策を練るわけですが、これって結構な手間がかかるのも事実です。


実店舗の立地や商圏をしっかり把握し、二本向こうの大通りからお客様を誘い込む看板を設置する、店舗前の通りを素通りしている人の足を止めてお店に興味を持ってもらう。

長い目で見れば、この正攻法の方が費用対効果が高い場合も多々あります。

何より自店の商圏を知り、街を行き交う人の流れを知る事は、様々なセールスアクションを採る上でも必ず生きてくるはずです。


また、適切な情報を看板に表示してお客様をいざなうノウハウは、そのまま店内での案内POPや商品POPにも反映させる事が出来ます。

「看板なんて大袈裟なのはウチでは…」という方は、店内に置き換えてお読み頂いても得られるヒントは多いと思います。


この本は、実店舗が看板を設置するまでのプロセスや必要な調査、知識が一冊にビッシリ詰め込まれています。

本の性質上、どこの本屋にも必ず置いてあるというわけではありませんが、リアル店舗で商売をしている方は、ぜひお読み頂きたい一冊です。

写真の本はおそらくもう絶版となっていて、古本でしか手に入らないかもしれませんが、高橋さんは他にもいくつか類書を出していますので、興味のある方はそちらも探してみてください。


あ、ちなみに高橋さんの「高」は「はしごだか」です、念のため(笑)

2014年3月13日木曜日

値引きのバリエーション

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


今日は算数をしまぁ~~す(笑)


値下げをするタイミング、というのがありますよね。

半期に一度のバーゲンセールであったり、在庫を早く掃く必要があったり、売上が下降したり急にキャッシュが必要になった時の起爆剤としてだったり、様々な理由で「値下げしてでも売ってしまいたい」と考える局面があります。

売値を下げる事で割安感・お得感を演出し、お客様の購買意欲を刺激して購入につなげる。

値下げの目的をあえて小難しく言うとこういう事になりますが(笑)、それによって手に入れたい金額や、捌いてしまいたい商品数量で、値下げの金額幅も変わってくると思います。

もし明日が消費期限の商品を棚の奥から発見してしまったら、儲けよりもそれを捨てる損益を少しでも減らしたいという判断で仕入れ値まで価格を下げて売るかもしれませんし、放っておいてもいずれは完売するけど出来れば早めに売ってしまいたいなぁって程度の商品なら、それ程分かり易く値を下げる必要も無いという判断になるでしょう。


値引きというのは結局のところ、お客様に割安感やお得感という「刺激」が伝わりさえすればいいわけですから、当たり前のように「引く」事だけでなく、その「刺激」のバリエーションとして「足す」事も考えてみましょう。


例えば、5,000円で仕入れた商品を、10,000円で売っているAという商品があるとします。

これを何かの理由で値下げして販売する事になり、8,000円で販売する事となりました、一つ売って3,000円の粗利ならまぁ良しとするか、という事です。


「Aが通常10,000円のところを今だけ8,000円!」売り方としてはこうなります。

Aという商品を捌く為なら、本来の粗利益5,000円のところを2,000円下げて3,000円にしても構わない、売り手の感覚ではこういう事ですので、この条件を満たすのであれば別の訴求方法も考えられます。

値引きする予定の2,000円、例えばこれを値引くのではなく別の商品の仕入れ代として振り替えるという方法です。


2,000円で仕入れて4,000円で販売しているBという商品、Aと抱き合わせて販売するとどうなるでしょう。

「Aと買うと、もれなく4,000円のBが貰える」仕入れ値合計7,000円を10,000円で販売、粗利益は同じ3,000円ですが、お客様には4,000円割り引いたように見えますよね。

実際に割り引いてはいるのですが(笑)とにかく最低限の粗利額をキープしてAを売り切ってしまいたいのであれば、単純に単品を値引くよりも訴求効果はグッと上がります。


1,000円で仕入れて2,000円で販売しているCという商品だともっと絶妙になります。

「Aと買うと、もれなく2,000円のCが貰える」も「Aが通常10,000円のところを8,000円!」も、お客様にとってはどちらも2,000円分得した感覚になります。

ところがCを抱き合わせると仕入れ値合計6,000円、粗利益は4,000円となりますので単品のディスカウントよりも1,000円多くキャッシュを得る事が出来ます。


消費者心理としては、同じ金額なら抱き合わせて売値をキープするよりも、シンプルに売値を下げた方が買い手の反応はいいのですが、急いで商品を捌いてしまう必要が無い状況なのであれば、売り方のバリエーションとしては、なかなか悪くないですよね。

どうせ値引きしてコストの一部を被る必要があるのなら、お客様に「なかなか太っ腹やな」くらいは思われたいところです(笑)



通常、私達商売人はお客様のお得感を満たす為に値引きを行いますが、払う金額が少なくなる事でお得感を得る人だけではなく、多くもらえる事でお得感を得る人もいるという事を理解しておくと、売り方の幅が広がります。

何かを販売する時に「半額」という表示で売るのと「一つ買うともう一つ付いてくる」で売るのとでは、どちらが購入者の満足感が高いかという答えは必ずしも一つでは無いという事です。

定食屋で「白ごはんが半額」と言われて喜ぶ人もいれば、「白ごはんの大盛りが並と同じ値段」と言われ喜ぶ人もいる、お客様の「お得感」も多種多様なんですね(笑)




シュールすぎて心配になる最近のこどもたちの遊び - NAVER まとめ





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2014年3月10日月曜日

欲求が満たされる姿をイメージしてもらおう

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


大企業が好んで行いますが、私達のような中小個人規模の商売人が、調子に乗ってマネてはいけないと言われる宣伝方法の一つに「イメージ広告」というモノがあります。


泥臭く商品の特徴をガツガツ宣伝するのではなく、企業イメージをアップさせたり商品の高級感を殊更強く打ち出す事を目的とした、どっちかと言うとシャレオツでカッチョイイ広告の類です。


中小企業向けのマーケティングセオリーとして、このテのイメージ広告が禁止されている一番の理由は、「こんな事しても売上には直結しないから」というモノです。

普通の広告よりシャレオツでカッチョイイ広告の方が出す方も気分がいいのか、企業名だけをあしらった「お前ンとこはシャネルなんか!?」てな感じのイメージ広告モドキを出したがる経営者さんも決して珍しくはありません。

企業イメージや認知は確かに露出した分だけ上がるのでしょうが、そこから受注につなげるもくろみも無く、動機が完全な社長の自己満足としてだったりすると大変です。

「アンタんトコのCM,カッコええやんかいさぁ」と社員が近所のおばちゃんに言われて気分が良いという、一種の福利厚生としてだったら「アリ」かもしれませんが、シビアに広告として費用対効果を考えると、限りなく「ナシ」に近付いてしまうわけです。


しかしこの「イメージ広告」という言葉を広い意味で捉え、商品の購入を促す為に使うと非常に強力な武器となり得ます。

「イメージ広告」というよりも「イメージを喚起させる広告」、その商品を使っている自分の姿をイメージし、妄想してもらい購入に繋げるという事です。


例えばスーパーで味ぽんを売るとします。

POPには「ミツカン味ぽん 600ml 298円」と書いてあります、これは商品の規格を書いただけの「スペック広告」です。

味ポンの相場を知らずに適当に書きましたので、これが高いのか安いのかも判りませんが(笑)この「スペック広告」を見て味ぽんを買う人は、最初から味ぽんを買うつもりで来た人か「いつもより安いのでついでに買っておこう」という人に大別されます。


ところが寒い冬の夕方、北風から逃れるように店内に入って来たお客様が野菜コーナーを通る際、湯気が立ち上るアツアツお鍋の写真と共に置かれた味ぽんと、横に添えられた「こんな寒い日こそ鍋日和」みたいなPOPを見たら、衝動的に今晩のメニューが鍋になる人が現れます。

「とりあえずスーパー行ってから献立考えよう」と思っていた人だけでなく「やっぱり今日はお鍋に変更しよう」という人もいます。


この状況で味ぽんの購入を決定する人は、ほぼ間違いなく晩御飯であつあつお鍋をハフハフ言いながら食べてる自分の姿をイメージしています。

お鍋を食べたいという欲求が生まれてしまった為に、ただの味ぽんが「生まれてしまった欲求を満たす為にどうしても必要なアイテム」になっているわけです。


「スペック広告」は、最終的には性能や価格を比較され、理屈で判断されて購入に結びつくものが多いですが、お客様の妄想スイッチを押したり五感を刺激する事で売れるものは「スペック」という枠組みから外れて購入対象となります。

焼肉屋やカレー屋の前を通った時のあの香り、夏の暑い日に霜が付いてキンキンに冷えたグラスに注がれるビール、ダイエットに成功したら訪れるであろう夢のモテ期、これは全て理屈では無く「欲求」です。

イメージした「バラ色の瞬間」を体感したいが為に購入されます。

購入する事で得られる「幸せな自分の姿」を提示する事で、お客様は財布の紐をゆるめるという事なんです。



全てのお客様が、最初から決めていた欲求を満たす為にお店で商品を購入するのではありません。

あなたが仕掛けた「妄想地雷」を踏んだ事でスイッチが入り、欲求が生まれてしまう事もあるんです。

さあ、あなたが仕掛けた地雷をお客様に踏んで頂きましょう(笑)



すごい寝言! - NAVER まとめ





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2014年3月8日土曜日

【商売力養成ギブス】ウケる技術

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


商売力の養成に役立つ本を、完全な私見でシェアする不定期シリーズ。ド定番からキワモノまで(笑)ピンと来たら手に取ってみてください。


今回はコレ。



小林昌平さん 山本周嗣さん 水野敬也さん  共著
【ウケる技術】


よく新聞の下欄に通信講座の広告が出てますよね。

樹医だとかテープライターだとかコーヒー鑑定士だとか、役に立ちそうなモノから胡散臭いモノまでいろいろあります(笑)

その中で、私が学生時代からずっと気になっていたモノが「ユーモア話術講座」的なヤツです。

人見知りですが口下手ではない私は、最初にそれを見た時「こんなモン誰が買うねん!?」くらいに思っていたんですが、廃れる事なくずっと広告欄に掲載され続けるのを見て「人によっては結構切実な問題なんかな」と感じ出し、そのうち「けどオモロい話し方って、どうやって人に教えてるんやろ?」という疑問を持つようになりました。

どんな教え方してるんか知りたい、けどコレ買うんはエロ本買うより恥ずかしい、みたいな思春期の葛藤を経て(笑)結局その通信講座はエントリーしないまま大人になりましたが、10年近く前に、著者のひとりである水野敬也さんのブログだかホームページだかを読んでいた関係で興味を持ち、ついに「この手の」本を購入しました。


この本はビジネス書として立派に成立します。

笑いを体系化した、極めて稀有な本です。

少なくとも、社会人としてコミュニケーションスキルに不安を感じている人には役に立つと思います。

不安を感じていない人も、単純に読み物としてオモロいです(笑)


笑いが人間関係の潤滑剤になるとはよく言ったもので、苦い真実を笑いという糖衣で包む事で、誰もが口に出来る甘いお菓子としておいしく飲んでもらう事が可能となります。

ユーモアは、決して雑談の添え物なんかではなく、人間関係の構築に大きく貢献するものです。

人と関わり、人を介して利益を得る私達商売人には、とても大事なスキルだと思います。


ちなみに水野敬也さん、後にドラマにもなったベストセラー「夢をかなえるゾウ」の著者でもあります。

お客様や従業員さんと、軽妙なトークを通じてアツい想いを伝えたいと願う人はぜひ。

今は文庫版が販売されてると思います。

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2014年3月6日木曜日

いつ屋号が比較されるのかを知ろう

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


私の自宅から徒歩三分くらいのところに、デイサービスの事業所があります。


二年前までは「さくら」という名前でした。

「さくら」は無くなってしまい、今は「孫の手」という名前に変わっています。おそらく「かゆい所に手が届くサービス」的な意味を込めてるんだろうなと勝手に妄想して時々ニヤニヤしてます(笑)


街中を走るデイサービスセンターの車を見ても、その事業所名はだいたい同じ雰囲気、同じ香りのするネーミングがほとんどです。

「ぽかぽか」「おひさま」「よろこび」「つくし」「はつらつ」など、ひらがな主体でやさしく柔らかいイメージ、しかも何となく元気感のあるポジティブなイメージです。

間違っても「魑魅魍魎」や「ドクロ」なんて名前が使われる事はありません。


さて、もし私がデイサービス事業に乗り出そうとした場合、同じようにこの「名前を決める」という段階が来ます。

デイサービスを希望するお客様に選ばれる為には、とりあえず「魑魅魍魎」や「ドクロ」を選ぶ事は私でもありません(笑)

やさしく丁寧な対応をしてくれそうな安心感を与え、ケアを受ける方々が元気に過ごせるようなイメージが伝わる名前にしようと思いますが、じゃあ「ぽかぽか」「おひさま」「よろこび」「つくし」「はつらつ」みたいな名前にするかと言えば、私は多分それは避けると思います。


「ぽかぽか」「おひさま」「よろこび」「つくし」「はつらつ」のそれぞれに、問題があるというわけではありません。

ありませんが、例えば「ぽかぽか」が「おひさま」や「よろこび」、「つくし」や「はつらつ」と一体どう違うのかが、名前を聞く限り全くわからないからです。


デイサービスを受ける側も提供する側も「やさしく丁寧な対応をしてくれ、ケアを受ける方々が元気に過ごせる」場所を求めていますし、それが名前に表れているのですが、その条件を満たす事業所名が「ぽかぽか」「おひさま」「よろこび」「つくし」「はつらつ」と並んだ場合、少なくとも名前を見た段階で、その中のどれかに「ピンっ!」と来たりはしませんよね。

デイサービスを探そうとタウンページを開いても、たくさんの事業所の中からあえて「ぽかぽか」を選ぶ理由が見当たらない(笑)

どれもやさしく丁寧な対応をしてくれそうで、ケアを受ける方々が元気に過ごせそうな名前、だからこそ選べない、という矛盾がはじまるわけです。


町内に唯一あるデイサービスセンターが「ぽかぽか」だったら何も迷う事は無いんです。

「年老いたじいちゃんはそこにお願いしよう!」って話になるのですが、実際にはデイサービスセンターなんて山のように存在します。

その中で「いかにも万人がイメージしそうな名前」のド真ん中を冠にするのは、競合の動きを含めて俯瞰すると逆効果になるケースがあるという事です。

何か他に、心に引っ掛かりが残る名前、他の事業所より気になる名前を考える必要があるわけです。


「ほなドクロでもええやん」

ええわけ無いですよね、預けたじいちゃんの身が心配です(笑)


お客様に伝えるべきイメージは変える必要はありません、伝えるイメージの量と質を変える事で違いが伝わるかを考えてみましょう。


・同業他社がひらがな一単語で名前を付けているのなら数単語の長さで考えてみる

・具体的に預けたお年寄りが実感しそうな言葉を入れてみる

・事業所の強みと思われる事だけに絞ってそれを名前にする

・端的で的を得たキャッチフレーズを頭に付けてそれごと屋号にする


実際に自分の大切な身内をデイサービスに預けるとなったら、名前だけで決めてしまう事なんてありません。

資料を取り寄せたり話を聞きに行ったり、精査して一番適した事業所にお願いする事になると思いますので、サービス内容が伴わないのでしたらどんな名前を付けても結果は同じです(笑)

しかしどの段階であれ、お客様が迷った時は「より一層」具体的な情報が伝わるほう、「より一層」安心出来るほう、「より一層」気になるほうを選びます、とっかかりとなる「ネーミング」は、そういう意味ではとても大事なんです。

タウンページに掲載されている事業所全てをしらみつぶしに訪問する事はまず無いでしょう、その中で気になった幾つかの事業所をピックアップしてから精査するでしょうが、この「第一次審査」に残るには「名前」という文字情報だけで勝ち残らなくてはならないんです。



お客様がどうやってあなたを知り、たどり着くのかというルートを考えてみましょう。

あなたを探す為にタウンページなどを用いる場合、そこに書かれたわずかな情報だけで競合との「第一次審査」が行われる場合があります。

競合とのふるいがけは商品名を付ける時点で始まっているという事です。すくすく育つ良い名前を付けてあげましょう(笑)



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2014年3月3日月曜日

ネットワークビジネスから学ぶコストの内訳

どもっ!

寒い冬の外出時にうれしい缶のコーンスープ、いまだに一度も粒コーンをひとつ残らず飲めた事が無い、商売力養成コンサルタントの福谷です。


アムウェイとかニュースキンなどが有名ですが、いわゆる「ネットワークビジネス」と称される販売形態がありますよね。

過去に知り合いから入会を勧められた事のある人は少なくないと思いますし、これをお読みになってる方の中には、実際にネットワークビジネスをやってらっしゃる方もいると思います。

彼らは「3年振りに友達からご飯でも行こうと言われて会ってみたら、13分後にはネットワークビジネスの素晴らしさを語りだした」みたいなアホ会員を野放しにしてるせいで(笑)日本中の見込み客を日々減らし続けていますが、実はこのネットワークビジネスというヤツ、人材教育が致命的にお粗末な事を除けばビジネスモデルとしては非常によく出来ており、その仕組みはある意味理想的とさえ言えます。


例えばテレビCMを流すような上場規模の企業では、売上の実に数十パーセントがメディアでの広告宣伝費や、商品を店頭に置かせてもらう為の小売店へのマージンに流れてしまいます。

しかしネッツ(ネットワークビジネスの事。このブログ限定の造語 笑)は、ほとんどメディア露出しない上に小売店に商品が並んでいないので、その経費が掛かりません。

では、浮いたお金がどこに流れているのかといえば、販売した会員や、会員の「親」の方々への配当として使われます。

メディアを使わず会員自らの力だけで販売し、他社では広告宣伝費に該当するお金を報酬として受け取るという事です。


それだけでも随分とムダの無い、上手いお金の使い方だと思いますが、それだけではありません。

通常私達商売人が出す広告というのは、お客様になるかならないか分からない人達の目にもさらされます。

一般消費者をお客様に変える為の広告宣伝ですので、ある意味当たり前の事なんですが、結果的にお客様にならない人の為にも広告宣伝コストが使われているという事は間違いありませんよね。その大部分は「ムダ金」になります。

ところが、ネッツの報酬は販売という実績に対して支払われます。

アホ会員が着々と見込み客を減らし、アンチネッツを量産する(笑)残念な労働に対しての支払いは一切無く、すべてのお金が実益を伴う事例に対してのみ動く、そこには全くムダな投資がないわけです。

これって、もの凄い事なんです。


冷静に考えれば見込み客を失う方がよっぽどリスクは大きいんですが(笑)まぁそこは今後のネッツを見守るとして、このフローから私達商売人は何を学べるのか、という事です。

例えば、お店が一万枚の新聞折込チラシを打つとすると、デザイン代や印刷代・折込代で、どんなに安いところを探しても軽く10万円以上のコストが掛かります。

何を売っているのかにもよるので厳密には言えませんが、チラシ一万枚で来店するお客様の数は数名から十数名くらいです、ヘタするとゼロなんて事もあります。


では、その一回分のチラシ代10万円の予算を、現在あなたのお客様になって下さっている方々の為だけに使えないでしょうか?

あなたの商品の良さを既に知って下さっているお客様方に、誰かを紹介して頂き、そのお礼として何かを提供する為の10万円として使う、いわゆる「お客様紹介キャンペーン」という事です。


チラシに限らず、広告代金というのは決して安くはありませんよね。

誰もがあきらめ半分で高額の宣伝費を使っていますが、お客様へのプレゼントコストとして同じ金額を見ると「ずいぶんいろんな事が出来る金額だな」って思えるはずです。

販促費として予算を計上した金額が、そのまま材料費や雑出費として使えると考えれば「ちょっとした大盤振る舞い」だって可能だと思いませんか?

見るからに高額な賞品をチラつかせ「ちょっとアンタ!友達連れてきなさいよ!」って下品にやっちゃうと、せっかく今まで築いてきたお客様との良好な関係性が台無しですが(笑)一回分のチラシ代を全部投入するつもりで、そういったプロモーションを考える事は、ひょっとしたらやみくもにチラシを打つよりも、ずっと効果的な方法なのかもしれませんよ。



販促費用に限らず、私達商売人が使えるコストには限りがあります。

どうせ使うなら、出来る限り費用対効果が高く、既存客にもメリットのある「生きたお金」を使いたいものですね。




うるっとする…愛が溢れる実家からの仕送り - NAVER まとめ





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・販促ツールや集客方法を徹底的に見直したい

・お客様がリピーターとして根付かない

・従業員がミッションを軸に一丸となって機能する、強いチームを作りたい

・何よりも、商売は楽しいものだと実感したい

あなたがもし、こんな悩みを一つでも抱えているのなら、その状況を好転させる「きっかけ」を一緒に作りましょう。

インパクトマーケティング塾がコンサルティング依頼を受ける条件はたった一つ、ブログなどの発信情報に共感して頂いている、という事だけです。

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2014年3月1日土曜日

【商売力養成ギブス】顧客から選ばれる会社へ

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


商売力の養成に役立つ本を、完全な私見でシェアする不定期シリーズ。ド定番からキワモノまで(笑)ピンと来たら手に取ってみてください。


今回はコレ。



柿原まゆみさん 著
【顧客から選ばれる会社へ】


副題に「CS力強化で感動サービスを生み出す」とあるこの本は、顧客満足の向上を軸に企業を運営する事のメリットについて書かれています。

例えば、ディズニーランドやリッツ・カールトンなどで受けた感動的なエピソードなんかを見聞きした事、誰もが一度はあると思います。

そういう、いわゆる「ちょっといい話」を聞くと、確かに「あ~、いい話だな、こういうマニュアルを超えたサービスって素晴らしいな」と感じはしますが、では企業経営者がそれをそのまま自社に導入するのかといえば、実はそうでもありません。

実際には「顧客満足度が向上すれば本当に売上や利益に貢献するの?」「大企業だから出来るんよね、そういうのって」みたいな、予算や見込める利益に関する具体的なイメージが持てずに、導入を諦めてしまう企業は少なくありません。


これは「いいって事は分かってるんやけどなぁ」って思っていながら、ホスピタリティ経営に二の足を踏んでいる経営者さんの誤解を解く為の本です。

悩んでいるくらいなら、この本に背中を押してもらいましょう(笑)

感性や理屈で「いい!」と分かっていても「実践するのは難しい」と感じる事は、同業他社も同じ理由で手をつけていない事が多いものです。

という事は、やり始めれば、やった分だけあなたにアドバンテージが発生するという事なんですよね。

「だからこそ、やんなはれ!」(笑)


お客様と向き合う覚悟が今一歩持てないでいる経営者さんは、是非ご参考に。