2013年11月29日金曜日

業種を問わず共通する、商売人の大事な「仕事」

どもっ!インパクトマーケッターの福谷です。


例えば雑貨店で求人募集をする場合に表記する業務内容は「店内雑貨の販売」、不動産屋で求人募集する場合の業務内容は「住宅営業販売」あたりでしょうか。

多くの人は求人票や面接で担当者に言われた通り、その業務を「職業」だと認識して就業します。

もちろんそれが職業ですし仕事なんですが、実際に求められる商売の全体像から見れば、求人表記の内容は「仕事」というより、必要最低限の「作業」に他なりません。

では、商売人の「仕事」とは何でしょう。


「お客様に喜んで頂く事」


もしこの項目が最初から業務内容として挙げられていたらどうでしょう。

お客様を喜ばせる事が最初から仕事として規定されているという状態、求人の段階で明言しているのを私はまだ目にした事はありませんが、意識付けという点ではとても大事なアクションになるのではないかと思っています。


「お客様の喜ぶ顔が見たい」ってな言葉をたまに耳にしますが、生まれついてのエンターティナーでも無い限り、人生一発目の仕事初日からステッキをスカーフに変えたりシルクハットからハトを出したりする人はいません(笑)

仕事を覚え心に余裕が生まれ、自然に笑顔で接客出来るようになり、お客様に「ありがとう」って笑顔で返された時から、ちょっとずつお客様が笑顔でいる事の気持ちよさに気付いていく人が大半です。

業種を問わず商売はお客様との良好な関係を築く事が求められるわけですから、本来であれば仕事を覚える前に、仕事を通じてお客様に喜んで頂く事について理解しておいたほうが圧倒的にいいわけです。


自分が何かをした事で、他人が喜ぶのは楽しい。

自分が仕事をした事で、お客様に感謝されるのは嬉しい。


これは言葉でなら何とでも言えます、必要なのはそれを一日でも早く実感できる「経験」です。

あなたが伝える商売のミッション、その想いや理屈や知識をどれだけ早く経験に変えるかで、サービスの質は大きく違ってきます。


自発的に気付き、自分から学ぶ事が重要だという教えは世の中にたくさんあります。

間違っているとは私も思っていません。

しかし少なくとも「接客業」というくくりの中で言えば、「じゃあ、新人が成長して自分で気付くまでの間は、お客様に我慢させててもいいのかよっ!?」って話です。

いいわけがありませんよね。

新人だろうとベテランだろうと、お客様にとっては応対したその人が「お店の顔」なんです。


「お客様に喜んで頂く事が仕事」だという意識付けは一日でも早いほうがいい、生まれたてのヒヨコが最初に見たモノをお母さんだと思い込むように、意識付けされたという自覚すら無いくらい早いほうがいい。

何なら「いらっしゃいませ」の言い方よりも先に教えるべきだと私は思ってます。


緊張してひきつった笑顔、うろ覚えの仕事、新人ですからある程度は仕方ありません。

しかし、お客様が「かまへんよ、新人やししょうがないわな」と、あたたかい目で見てくれるかどうかを、名札の上に貼った「研修中」というシールに任せっきりにするのはリスキー過ぎます。

「私によくしてくれようと一生懸命だけど、残念ながらまだヘタ(笑)」そう思うから、気持ちだけは伝わるから、お客様は新人の未熟さを許して下さるんです。

新人には避けられない、未熟さゆえに与えるお客様への不快感を軽減してくれるんです。

「大きな声で、笑顔で、いらっしゃいませ!と言いましょう」、これは只のスキル、接客の為の技術のひとつに過ぎません。

何の為に、誰にどうなって欲しいからそれをするのかを先に教えておかないと、緊張してたり喉の調子が悪い時には「ただ無愛想なだけの人」です。


商売人はお客様に育てられる、この感覚は間違いありません。

しかし、放っておいたらお客様に揉まれて勝手に一人前になる、もしそう考えている経営者がいるのなら、その従業員が一人前になるまでの機会損失について一度じっくり考えてみるべきだと思います。


「お客様が怒らない」と「お客様が喜ぶ」の間には、考えられないくらいの距離があります。

接客業での「一人前」という状態は、お客様からクレームが来ない「業務や作業が問題なく出来る状態」なんかではなく、帰り際に笑顔でありがとうって言って貰えるような「お客様がまた来てくれる状態」の事なんです。

新人には、小手先の技術より先に商売人の「本当の仕事」を教えましょう。

「いらっしゃいませ、と言え」と教えられたから「いらっしゃいませ」と言う従業員、見るからにアホっぽいですが(笑)その責任は従業員にではなく、最初にそう教えた事業主にあるんです。

先にもっといい事教えてあげてください(笑)いやマジで。



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