2014年4月27日日曜日

お客様の「属性」を軸に、提携を考えよう

「提携、でっきるっかな? でっきるっかなぁ? はてさてふむぅ~~~♪」


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


20代の方には全く伝わらないタイトルで申し訳ありませんが、今日は提携の話です(笑)
あ、ノッポのほうです念のため(笑)


あなたが扱う商品があって、それを使うお客様がいらっしゃいます。

世界中の全ての人が、購入の対象となるような商品を扱っているわけではないでしょうから、やみくもにマスメディアでの広告宣伝を行うよりも、購入する可能性がより高い方々に向けてピンポイントに商品の存在をアピールするほうが、コストを考慮しても効率的なのは間違いありませんよね。

大阪で開店する居酒屋の告知を、よりによってニューヨークタイムズに出す必要は全くありませんし(笑)かといって「ほな日本か」とばかりに、たまごクラブに広告を出す事も、費用対効果を考えればずいぶん無駄な事をしていると誰もが思うはずです。

居酒屋を開くのであれば、店舗近隣の住民や事業所に出入りする20歳以上の、お酒を飲める人にだけ伝われば充分事足りるわけです。


そういった「属性」を絞り込んであなたの商品を露出する事が、宣伝においてはコストを無駄にしない効率的な方法ではあるんですが、それでもやはり一定の販促費用はかかってしまいます。

そこで一度検討して頂きたいのが提携、「他の商品を扱っている方とタッグを組む」という方法です。

どんな商品でも成立するわけではありませんが、ぜひあなたの商品に置き換えて考えてみてください。



例えば、お客様があなたの商品を使う時に、あなたの扱う商品以外で「必ず使うもの」はありませんか?

もし私が画家だとしたら、私が売っているのは「絵」です。

お客様が私の絵を購入して、その前後で必ず買うのは「額縁」ですよね。

キャンバスむき出しのままで絵をリビングに飾るアバンギャルドな人は少ないので(笑)その絵や飾る部屋にマッチした額装を行います。

絵を買う人の多くは額縁を必要としていて、額縁を買う人の多くは絵に高い関心があるって事です。


私の目から見ても素敵な額を用意している、センスのよい美術用品店があるとします。

取り扱う額の種類も豊富、お店のオーナーが絵を見ておまかせでチョイスする額のセンスも素晴らしい。


そこで私は、美術用品店のオーナーに提携を申し込みます。

本来私が扱う商品は絵だけですが、絵を引き立てる為に額縁選びがどれほど大事かを、お客様に告知するようにします。

絵の価値を最大に生かすには、絵にマッチした額装をする必要があるという事、絵のプロの私から見ても、美術用品店オーナーの額縁を選ぶセンスは驚きに値するという事などを、お客様に知って頂きます。

一方の美術用品店では、私の描いた絵を額装したものがいくつかディスプレイされています。

本来なら額だけを売るお店ですが、私の絵に関してはオーナーが厳選した額を装着した状態で販売もしています。

また、そこには私の画業がいかに素晴らしいか、様々な絵に額装してきた人生の中で、私の絵に合う額を選ぶ時がどれほどワクワクするか、なんて話が語られています。


簡単に言うと、ものすごく「濃密な相互リンク」という感じです。

「ちょっとレジの横にチラシ置かせておくれやす」とか「相互リンクきぼんぬ」みたいな軽い話ではありません(笑)

あなたの商品に惚れて下さっているお客様が、その商品に関連して必要になるであろう商品で、あなたも自信を持ってお勧め出来る他の方の商品を、力を入れて紹介し合う。

双方の紹介を目にするお客様の属性はバッチリ、お互いが本当に良いと思っている商品を紹介し合うだけなので、お互い熱の入った紹介が出来るしコストもかからない、お客様にとってもそれが必要な情報である可能性も極めて高い。

この「WIN-WIN-WIN」な関係は、新たなコミュニティになる可能性も秘めています。


フェイスブックでは普通にありますよね、いいと思った記事をシェアする事。

価値観が近い友達がシェアしている記事は単純に興味が持てますし、その内容も共感できるものが多いはずです。

共感出来る内容が多いのは、あなたがその友達と同じ「属性」だからです。



より一層、属性の高いお客様に出会う方法を考えてみましょう。

関連性の無い雑多な業種が変な実行委員会作ってイベント集客するくらいなら(笑)こっちの方がよっぽど「濃い」お客様を増やせます

あなたの商品を使うお客様の属性を軸にした「提携」というネットワーク、企業同士が行う業務提携なんて大袈裟な話ではなく、これなら個人事業主同士でも作れるんじゃないでしょうか。

ぜひご一考ください。





■インパクトマーケティングのコンサルティングメニューが細分化して、お選び頂きやすくなりました。


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2014年4月24日木曜日

「売り続けるイメージ」を、明確に持とう


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


今日は少し観念的な話になります、気持ちの上ではとても大切だと私は思っていますが「辛気臭いのはちょっと」という方はスルーしてください(笑)


商売を植物の成長に例える事がありますよね。

「タネをまいて、水をやって、刈り取る」みたいな。

「見込み客を集め、その方々をお客様に育て、お金を払って頂く」という流れを説明する際に、稲などの成長に例えてよく用いられるのですが、私はこの表現をイメージする度に多少の違和感を覚えています。


【タネをまく】
何をするにせよ、これは必要ですよね。

【水をやる】
お客様を育てる・教育する、従業員を育てる・教育する。
人は育てるもんだとか、イヤイヤ人は育てるもんじゃなくて勝手に育つもんだとか、人材育成の場ではいろんな意見が交わされますが、それはまた別の機会に(笑)今日は触れません。

【刈り取る】
コイツですコイツ、違和感の原因(笑)


例えばこの言葉、寿命のある商品単体に関してや、短期・中期で完結する商品プロジェクトなどで使われるのなら、私は全く気になりません。

「アレを売るぞ!」と、誰かが販売プロジェクトを立ち上げ、お客様になってくれそうな人を探し、買ってもらえるようにあれこれやって、販売開始して、完売して解散!

商品には必ず寿命がありますので、その商品が一番売れる「旬」の時期を「収穫期」と呼ぶ事にも何ら抵抗はありません。


しかし、何でも取り扱う総合商社ならともかく、あるジャンルに特化した商品のみを扱う事がほとんどの私達商売人が「新たに扱う商品は、常に過去の商品とは畑違いのモノで、顧客となるターゲットは毎回全く違う」というシチュエーションになる事は、ほとんどありません。

カフェの新商品にエッグベネディクトが加わる事はあっても、経営コンサルティングのメニューにエッグベネディクトが加わる事は考えられませんよね(笑)

いわゆる「新商品」を扱ったとしても、その購入対象となる顧客層は、それまでの販売商品で得られた顧客リストと同一か、かなりの部分が重複しているのではないでしょうか。



では、せっかく植えて育てたお客様を、刈り取っちゃダメですよね(笑)

刈り取ると枯れます、実や種子を頂いたから枯らせていいってのも、ずいぶんとヒドい話です。



私にとっての収穫イメージは、稲ではなく果物です。

同じ植物ですが、一回実がなったら枯れる「草」ではなく、毎年成長する「木」、果樹です。

刈り取るのではなく、実った果物を頂戴するという感覚。


よく育つ事を願い、土を耕しタネをまく、水や肥料や日当たりに気を遣いながら成長を見守り、太く根を張った果樹はやがて実を膨らませ、私達商売人は、たわわに実った果実を頂戴する。

果実の一部は完熟して地面に落ち、そこから芽吹いた新しい果樹も同じ場所で大きくなる、その連鎖でやがて大きな果樹園となる。

これが私が考える「売り続ける」イメージです。



「そんなん言葉遊びやん」

と言われればそれまでで、実際これは私の言葉遊びでしかありません(笑)

しかし、あなたが蒔いたタネでお客様が集まり、お客様があなたを支持して何度も訪れるようになり、時には新しいお客様を連れてきて下さったりしながら、やがて「あなた」を軸にした商売というコミュニティが形成されていく、という商売のプロセスって、このイメージに近いはずです。


「稲を刈り取るのではなく、実った果実を頂戴する」

最初から「売り続ける」という長期スタンスで商売に臨めば、少なくとも目の前のお客様に対して「いい加減な対応をしても、まぁいいかな?」なんて選択肢は無くなるはずですよね。

水やりの時間だけど、手元に水がないので「さっき沸かした熱湯でも、まぁいっか!」なんて考える事は出来なくなるはず(笑)

「このお客様に、次回もご利用頂く為にはどう振舞えばいいのか」という事を、常に考えざるを得なくなります。

そういう心構えでお客様に接すると、ただ漫然と「作業としての接客」をするだけでは不十分だという事がわかってきます。

お客様がどうしたら喜ぶかを考えて行動せざるを得なくなりますし、そうする為には、お客様の行動や心理を先回りをして考える事が必要になるからです。

「接客●大用語」とかが入ったマニュアルを作った事に満足してしまい、「これさえ守られていれば、お店の接客サービスは及第点」なんてアマアマの認識で営業を続ける事が、どれだけファン獲得のチャンスを台無しにしているのかが分かってきます。

仕事の趣旨もゴールも教えられてない上に、満足な研修やトレーニングも受けさせていない、お金だけで釣ったアルバイトに「ィらッしャいまフェ~~ぇぇ」と言わせている事が、どれだけお店の将来にとってリスキーなのかが分かってくるはずです。



前回の投稿でも書きましたが、商売人が生涯を通してお客様との関係を維持し、「売り続ける」というスタンスで商売に臨むのであれば、目の前のお客様への対応は決して「捌く」や「処理する」のではなく「未来の自分自身に、お客様を送り届ける」という感覚で接する必要があります。

あなたが具体的にイメージ出来ないゴールは、お客様に見せる事も従業員に伝える事も出来ません。

来週の、来月の、半年後の、来年の、五年後のあなたに、いま目の前にいるお客様を届ける為には、今の何をどう変えたらいいのかを具体的に洗い出してみましょう。





■インパクトマーケティングのコンサルティングメニューを大幅に改定しました。


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2014年4月20日日曜日

【商売力養成ギブス】フィッシュ!

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


商売力の養成に役立つ本を、完全な私見でシェアする不定期シリーズ。ド定番からキワモノまで(笑)ピンと来たら手に取ってみてください。


今回はコレ。


スティーヴン・C・ランディンさん 他著
【フィッシュ! 】



組織を変えたい、チームを変えたいと願う経営者やリーダーは多いと思いますが、何から着手すればいいのか悩みますよね。

実務そのものを変えたい場合とムードを変えたい場合では、プロセスとして持ってくるアクションも違ってきます。

ただ、ひとつ言えるのは「チームの個々が、同じビジョンと価値観を共有するベースがあり、その上で個々が仕事を行う」という仕組みを作らないと、後々訪れる「人の入れ替わり」に対応出来る組織にはならないという事です。

奇跡的にウマが合う10人が、たまたま集まって出来たチームになんて、大した値打ちは無いわけです。

だって再現性がありませんもの、人が入れ替わったらズタボロです。


この「仕組み」って、パソコンで例えるなら「OS」です。

共通のプラットフォーム(環境)の上でソフト(仕事や個々の技量)が機能しているイメージ。

すっごいマクロが入ったエクセルファイルもLinuxでは動きませんし、ハイスペックなMacを用意しても、使えるソフトがメモ帳とテトリスだと宝の持ち腐れです(笑)

必要なソフト(仕事や個々の技量)が、一番快適に動くプラットフォーム(環境)を用意する事が、組織やチーム作りには必須なわけです。


さてこの本は、シアトルのパイク・プレイス魚市場を舞台に、チーム活性の為の4つのルールについて書かれています。

・態度を選ぶ

・遊ぶ

・人を喜ばせる

・注意を向ける

商売なんて特にそうなんですが、つまんなそうにモノ売ってる人から買いたいなんて気持ちにはならないわけです。

「それ買ったらおまえのシケたツラが伝染するわ!」とまでは思いませんが(笑)売り手がかもし出すムードって、お客様にもテキメンに伝わります。

やらされてる感満点のアルバイトと、親身になって応対してくれたアルバイトの「またお越しくださいませ」の違いなんて、誰にだってわかりますよね。


厳しいルールでがんじがらめにする事が「売る組織」を作る事ではありません。

仕事を楽しんでる人のまわりに、お客様が集まるんです。

細々した仕事のルールを教える前に、もっと大事な「OSルール」を教えましょう。


チームや組織のリーダーは、ぜひお読みください。

2014年4月17日木曜日

「商売力」を養おう!


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


平均すると週2~3回、私はここで商売に関する話をアレコレ書いていますが、お読み頂いている方々にとって「ビックリするくらい斬新で突飛な話」だった事は、たぶん一度もないと思います。


・あなたの商品の存在に気付いてもらいましょう。

・お客様に、自分にとって必要な商品だと気付いてもらいましょう。

・あなたの商品を、喜んで買ってくれる人だけを相手にしましょう。

・リピートしてもらえる仕組みを用意しましょう。

・その仕組みを作る為に、あなたのビジョンを従業員に移植しましょう。

・その為には、お客様も従業員も「ひと」だという事を、充分に理解して接しましょう。


みたいな話を、身近な例を挙げて事細かに書いているだけです。


商売に関する知識を外部に求めた時に、きっと一度はどこかで耳にした事があるであろう話、何なら「もう耳タコでっせ」くらいの話も含まれていると思います(笑)

今日はそんな「耳タコ話」を、何故わざわざ私が伝え続けているのかという話をしたいと思います。



消費者は「他との違い」という相対的な感覚で、新しいモノ、つまり「あなたの商売」を認識します。

どんなにスゴい集客や接客方法があったとしても、その方法を同業他社もやっていたら、お客様にとっては「全部同じようなモノ」にしか見えませんよね。

スゴいと噂の集客方法も、同業他社がこぞって同じ方法を採用していれば、お客様の反応は予想よりはるかに薄いですし、逆に他人がせせら笑うような「おいおい、マジっすか」みたいなショボい方法が大目立ちで功を奏する事もあります。


逆にお客様にとっては、違いが分からないと類似商品からは選べないし、選ぶ理由も気付けない。

すべては、お客様があなたの「商売」を目にする環境によって決まります。

お客様からのあなたは何色に見えて、隣の同業他社は何色に見えるのか、あなたが何色であれ(笑)この差がお客様の判断基準になるわけです。



たったひとつの事をするだけで売上や利益が何倍にもなるような、都合のいい魔法の杖はたぶん世の中にはありません。

しかし、見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で、広告宣伝も商品構成も従業員の教育も、全てのステップで並み居る競合他社との「ちょっとした差別化」を積み重ねる事で、その効果を相対的・総合的引き上げる事は出来ます。


前回の投稿を例にとるなら、白いシャツを値札だけ付けてそのまま販売している競合他社がほとんどなので、購入を促す為にお客様がそれを手にする事で満たされる「願望・欲求・欲望」をPOPで教えてあげましょう。そうする事で、いつもなら商品の前を素通りしている「ただの通行人」を「お客様候補」に変えましょう、みたいな話です。

ただ漫然とシャツを陳列していた売り方を、大きなコストを使う事なく競合との違いを表現し、お客様になり得る人を1人でも多く見つけ、次のステップにいざなう。

接客だってそうです、笑顔でお迎えしてお客様に寄り添って「ありがとう!また来るわ」って言ってくれるお客様を増やす。

こうした見直しを、見込み客の発掘からリピーターの育成までの流れの中で「お店の仕組み構築」として行う、という事なんです。



こういう事って、突飛な事例でも何でもない、商売をする上では「当たり前」と言われている部類の話ですよね。

商売に関する話題になるとよく出てきます、本でもブログでもしょっちゅう目にしてます。

白シャツに値札しか付けてないお店の店長さんだって、POPの書き方くらい聞いた事あるはずです。


けど、あなたのまわりにあるお店を思い出してみてください。


やってないですよね。


大半はやってないんです、POPでお客さんに語り掛けるだけで売れるのに、多くのお店はプライス表示しかしてないし、お客様の笑顔を引き出せばひいきにして頂けると知ってるのに、多くのお店はそういう教育を徹底しない。

やらない理由は知りませんよ。

POPでお客様に語り掛けるよりも、仕入れを頑張ってロープライスで売った方が分かりやすくお客様が増えるのかもしれませんし、オーナーや従業員が楽しそうに接客してる姿からお客様にワクワクを伝染させる時間と手間をかけなくても、安い商品でお客様を呼んでいれば自販機みたいな適当な接客でも何とかなってるとか、それぞれの思惑があるんでしょう。

とにかくやってない。やったらいいと知ってるハズなのに、やってないんです。


じゃあ、やればいいんですよね(笑)

奇をてらった事なんてしなくていいんです、やったら喜ばれると誰もが知ってる「テッパン」を、ちゃんとやったらお客様に選ばれるようになるんです。

だって、多くの競合さんはやってないんですもん、やったら効果あるって知ってるのに。



「売り続ける組織と仕組みを作る」

商売が続くというのは結果的にはこういう状態なんですが、最初から「売り続ける」という意識で臨めば、必然的に今目の前にいらっしゃるお客様が次も使って下さる事を考えざるを得なくなります。

「目の前に現れる客を捌く、処理する」のではなく「あなたのお客様を、未来のあなたに送り届ける」という感覚で商売をする事はとても大事です。


「商売力」の高い商売人が、売り続ける為に精査して磨き上げたそれぞれのステップは、流行や慣例に縛られない「本来の売る機能」を持っています。

お客様という「ひと」を見て対応し、従業員という「ひと」を巻き込んで「仕組み」に変える。

ひとつひとつのステップが一番良い状態になるようチューニングして「売り続ける」為の仕組みを作る。

その仕組みで出来た「流れ」という道は、きっとあなたにとっての商売の「王道」となるはずです。

自分の商売のオペレーションを、既成概念と聖域を取っ払って見直してみてください。



競合他社との違いを追求し続けると、結果的に商売は「王道」に還ります。

「王道の商売」を通じて、あなたの「商売力」を養いましょう。




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2014年4月14日月曜日

あなたがお客様に売っている「本当の商品」


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


ブティックにとっての商材は服、肉屋にとっての商材はお肉、講師にとっての商材は講義や講演、エステティシャンにとっての商材はエステ施術、物販やサービスなど売っているモノはそれぞれ違いますが、私達商売人は商材という「売り物」を販売しています。

商材に「こだわり」や「思い入れ」があればある程、売り手はどうしてもその「スペック」をお客様に強くアピールしてしまいがちになります。

ブティックでしたら生地の質や服のシェイプ、肉屋だったら肉質や産地、講師だったら講演ネタの本数やジャンルの幅広さ、エステティシャンなら痛くないとか即効性。

商品の品質に自信があればある程、そういう面を強く押し出して販売しようとする傾向があります。


もちろん商品が素晴らしいので、お客様は売り手が自信を持って勧める商品に惹かれて購入しますが、いま挙げたようなスペックを理由に購入する方々が、あなたのお客様に「なり得る全て」では決してありません。

この売り方で購入して下さるお客様は「スペック買い」、品質の良いものを手に入れたいという方々に過ぎず、実は他にも掘り起こす事が可能なお客様がたくさんいらっしゃいます。


服を例にとれば、その服を着る事でお客様が将来的に満たされるであろう願望・欲求・欲望というものがあります。

所有している小物との相性がバツグンである事、友達に誉めそやされるという賞賛の声、異性の視線を集めるモテ期の到来、ラッキーカラーだというゲン担ぎ、好きなモデルさんと同じファッションを身にまとうという自己満足。

お客様はブティックで服を買いますが、決して「綺麗な布を切ったり縫ったりしたモノ」が欲しいのではありません。

その服を着た後の「自分の素晴らしい生活」が欲しくて購入するわけです。

肉ならその先にあるのは健康かもしれません、講演ならその先は成功した自分の姿かも、エステなら異性の賞賛と同性の嫉妬を同時に手に入れたい欲張りさん(笑)考えたらまだまだ幾らでも出てきます。


商品を眺めているだけではお客様自身も気付かない、自覚していない願望を、私達が提示してあげる事で、あなたの商品はお客様にとって「願望を叶える為に必要なアイテム」となります。

ただの白いシャツは、値札をつけて陳列するだけなら白シャツを好きな人か、仕事に必要な人しか興味を示しませんが、それが「いかに異性に好まれるキラーアイテムか」という情報を添えるだけで、モテたいと願う人は興味を持ちますし、ただの黄色い財布は、それが「風水ではお金が貯まる色とされてる」と伝えるだけで興味を持つ人が増えます。


「商品そのもの」の先にある事、すなわちお客様がそれを手にする事で満たされる「願望・欲求・欲望」を教えてあげましょう。

ただそれだけの事で、今まであなたの商品の前を素通りしていた人が「お客様に変わる瞬間」に立ち会えるかもしれません。

多くのお客様は、自分の願望を自覚して生活しているわけではありません、目の前の商品が「その願いを叶えるアイテム」だと気付かない事も多いんです。


だったら、私達商売人がそれを教えて差し上げようじゃないですか(笑)



あなたが商品を売るという事は、それを購入したお客様の「明るく幸せな未来を売る」という事、場合によっては「人生の一部を売る」という事でもあります。

そう考えれば、あなたの扱う商品が必要な人は、まだまだたくさん眠っているはずです。

あなたの商品の何をどう伝えれば、どんな人が気付いてくれるのか、出来る限り洗い出してみましょう。

あなたの商品を買った後でニヤニヤしているお客様は、その時何を考えているんでしょうか(笑)




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2014年4月11日金曜日

値ごろ感は、価格ではなく価値が作り出す


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


メーカー希望小売価格100円のモノが98円で、4,000円のモノが3,980円で、16,000円のモノが15,800円で売られている事がありますよね。

よく見かける価格表記ですが、バーゲンなどで目にする「20%OFF」とか「半額」みたいな価格設定とは、そもそもの目的が違います。


どちらも実際に安くなってはいるのですが、後者は純粋に割引きしているのに対し、前者の目的は「安く見せている」だけに過ぎません。

値引く事で受ける売り手の経済的なダメージを最小限にとどめ、お客様には出来るだけ安く感じて貰おうという狙いで使われている方法で、価格競争を強いられる量販店であれば、業種を問わず大抵の価格はこういった表記になっていると思います。


この戦略は、私のように金銭感覚が鈍い人間が(笑)結構なカモになっています。

例えば私の場合、980円で何かが売られているのを見かけると、実際には1,000円より20円安いだけなのに、感覚としては900円に近いという認識になってしまいます(笑)

980円 ⇒ 1,000円切ってるので900円くらい

3,800円 ⇒ 4,000円切ってるので3,000円くらい

という「勝手に端数切り捨て感覚」で買い物をするので、何品か買い物をすると財布の残金と頭の中の残金が確実にズレてきます(笑)

「あれ?まだ5,000円くらいあったと思ったんやけどなぁ」と、誰に聞かせるわけでもない独り言を、お会計後で寂しくつぶやく自分がいたりするわけです。


このように「値ごろ感の演出」は、財布の紐をゆるめ売上に貢献しますし、私達が自分の商品を世に送り出す際にも、少しでも割安感を出す為にこういった「キリのよくない価格設定」をする方もいらっしゃるかと思いますが、どのような状況でもその効果を発揮するのかといえばそうとも言えません。


例えばスーパーに行って板チョコでも買おうかなと棚を見ると、どのメーカーのチョコもだいたい98円くらいで売られています。

隣のスーパーでチョコが100円で売られてるのなら、当然98円で売ってるほうが割安感が出ますし、隣が98円だったとしても、少なくとも横並びにはなっていますので「このスーパー高いがな」と言われる事はありません。

顧客流出の歯止めとしても、功を奏してるわけです。

テレビのCMを観て「松潤みたいにチョコ食べたい」と100円握り締めてスーパーに来る少女が、もし私と同じような金銭感覚だったとしたら、残念な事に「あ、安いやん」とチョコを購入する事になります(笑)

板チョコの相場なんてだいたい皆さん想像の範囲ですし、有名メーカーがテレビでCMをしていますので、品質に不安を感じる人もいません。

この場合は、スーパー側が一律に値付けをしてますので、板チョコを一枚98円で販売する事に大きなデメリットは見当たりません。


一方、自分のオリジナル商品に自分で値段を付けて販売する場合は、そもそも定価に基づく相場というモノがありません。

競合商品は存在するでしょうから目安となる価格帯はありますが、それぞれのスペックや長所短所の差も板チョコに比べたら格段に大きいですし、価格帯が上がれば上がる程その差は顕著になります。

同じ価格帯に競合商品が多数存在する「激戦区」でなら、相手の値付けに対抗して割安感を演出する事も必要でしょうが、そうでは無い状況で価格を1,980円や39,800円にする事に大きな意味は見出せなくなってきます。

確かに40,000円よりも39,800円の方が安く感じるのですが、そもそも40,000円の価値があるのか、という事のほうが重要になってくるんです。


そうなると、「お得感」や「値ごろ感」を一体どうやって伝えるかという問題になるのですが、これはもう価格そのものにフィーチャーするのではなく、純粋に商品説明の精度にかかってきます。

事細かに商品についてのウンチクを語れ、という事ではありません。

その商品を欲しがるお客様の属性を絞り込み、その対象となる方々にとってどれだけあなたの商品が有益であるか、他の商品ではなくあなたの商品でなければ得られない満足感が一体何なのか、それを手に入れる事でその方々の生活がどれだけ素晴らしいものになるかを伝える事でしか、あなたの商品を安いと感じさせる事は出来ないという事です。


逆に言えば、それを上手く伝える事が出来るのであれば、値段はあなたの「言い値」で構わない。

お客様が購入を決断できる、高値ギリギリまでは価格を引き上げて販売する事が可能だという事です。

もちろん詐欺をはたらくのではありませんから、購入後にお客様が満足し、またあなたから購入しようという気持ちになるという条件も加味した上での価格で、ですよ(笑)



お得感も割高感も、結局は「そのお客様にとっての価値」が作り出す感覚だという事なんですね。




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2014年4月8日火曜日

プロセスを評価する仕組みを持とう


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


事業規模が大きくなるにつれ、長期的な視野に立った利益を求めていた当初の姿勢が、いつの間にか目先の売上を追い求めるようになる、という体質変化を起こす組織があります。

この「組織の動脈硬化」を引き起こす原因の中のひとつは、実力評価主義という名目で設定される社員に対する不完全な目標管理&評価制度だと私は思っています。


「半期ごとに社員とその上司が、それぞれのカテゴリで活動目標を数値で設定合意し、その目標を達成したかどうかを個人の評価とする」というヤツで、時代が終身雇用から実力主義へとシフトしていく過程で広まり、今では企業規模を問わず多くの会社で採用されている「仕組み」のうちのひとつです。

「客観的に数字が出て評価されるんやから、公平でエコひいきの無い制度やん。実力主義って素晴らしいでんな~」みたいな感じで(たぶん 笑)広まったのですが、私が問題だと考えている理由はそこではありません。


その目標の多くが「半年」という期限で設定されているという点です。

会社の決算や人事評価がボーナス査定に合わせて半期ごとだったりするのが理由のひとつですが、「人・物・金」の全てにおいての目標と評価を、すべて半年で区切って判断する事には「かなりの無理がある」と、私には思えてなりません。


ここでよく書く話ですが、私達商売人は「売り逃げるのではなく、売り続ける」為に商売をしなくてはなりません。

三年後、五年後、十年後をイメージしてお客様を増やしていく為のアクションを、日々の活動に落とし込んでいくからこそ商売は生涯の活動になるわけです。

これって個人商店だろうと企業だろうと関係ありませんよね、本来は。

長いお付き合いをして下さるお客様を増やそうって話なんですから当然です。


ところが今の評価制度では「ほなこれからの半年、あなたはどんな活動します?」という問いかけが起点となります。

三年後の利益、五年後の利益から行動を考える事をやめ、「半年間で数値化出来る」目標じゃないと、目標の候補にすら入れる事ができなくなるという現実があるわけです。


この評価制度が動き出すと、評価される対象の社員は全ての事を半年という短期でしか見なくなります。

もちろん評価する上司も、同様の価値観で評価します。

五年後の利益の為に、今期と来期はマイナスを覚悟する。という発想が出来なくなります。

長期的な視点に立った利益の追求を誰にも求められなくなり、キッカリ半年という短期スパンで、ウソでも数字が獲れる短絡的な営業活動に走らざるを得ない状況が生まれます。

店舗社員やアルバイト全員を巻き込んで、お客様をおもてなしする感覚や体質を二年かけて作り上げようという「結果が判断し難い、ぼんやりとした目標」は避けられるようになり、代わりにクーポン券を大量投入して目先の売上を出して見せる、という手法が採られだします。


いいんスよ別に、社員の評価が半年ごとでも(笑)

いいんですが、半年後が「ゴール、かつフィニッシュ」になる目標ばっかりなのはどうなんかなって思うわけです。

中期・長期のスパンで商売を見て、長い目で見た繁栄の為に必要な事を目標にして、それを遂行する中で半年後の状況を判断する事こそ、お店や会社が用意しなきゃならない「仕組み」なんですよね。


得てしてこういう目標は数値化が難しいですし、半年で効果が表れるとは限りません。一時的には売上や客数が下がる事だってあります。

だからこそ、多くの企業は管理しやすい目標設定に流れてしまいがちになります。

しかし、社員を数字で評価したいが為に、お客様との関係作りが犠牲になっているのだとしたら、それって本末転倒も甚だしいですよね。

中期・長期のスパンで目標の進捗を見て、「そのプロセスが正しく行われている事が確認出来るのなら、今期は数値に表れなくとも良し」という判断が出来るくらいの「長い目」って必要なんじゃないかと思います。


ってか、必要なんですってば!(笑)


「来年、結婚しよう!」ってニートの彼に言われて、一年かけて就職先を探してきたら、彼女はきっと嬉しいですよね。

採用通知をもらうまでの11ヶ月は無駄ですか?

そんな事ありませんよね。



社員の業績管理に数値目標を採用するのは構いませんが、やるのであれば「半年ゴールありき」では無く、その過程やプロセスも適切に数値化して評価する仕組みを用意しましょう。

半年後の業績が「登頂」ではなく「二合目」だっていいじゃないですか、地味な結果でも二年後の「登頂」につながる「二合目」だという事が確認できるように目標を設定すれば済むことです。

あなたの従業員が「長い目で見た職場の繁栄」を設計出来る環境を用意してあげないと、お客様を一人の人間として見る事も、生涯リピートして頂こうという意識も持てない「その場しのぎ野郎」に育ってしまいますよ。

何より怖いのは、彼らがそうなるように仕向け、育てたのは、会社が用意した「人を育てる仕組み」だという事なんです。




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2014年4月6日日曜日

【商売力養成ギブス】それでもなお、人を愛しなさい

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


商売力の養成に役立つ本を、完全な私見でシェアする不定期シリーズ。ド定番からキワモノまで(笑)ピンと来たら手に取ってみてください。


今回はコレ。


ケント・M・キースさん 著
【それでもなお、人を愛しなさい】



商売は「ひと」と「ひと」とのつながりや、関係性を深める事で成立します。

商品の売り方や接客の「技術」をいくら学んだところで、それを運用する商売人自身の立ち居振る舞いや、自分以外の人間に対する基本的なスタンス、ひらたく言えば「人との接し方」がおかしなままでは、築ける関係性にも限界があります。

いわゆるビジネス書は本屋に行けば山のようにありますし、ここでも紹介していますが、ぶっちゃけて言えば、ビジネス書を50冊読むくらいなら、自己啓発や人としてのあり方・接し方について書かれた本を一冊ちゃんと読むほうが商売の役に立つと思っています。


この本には「人生の意味を見つけるための逆説の10カ条」という副題がついています。

著者が大学時代に書いた「逆説の10カ条」

本人も書いた事を忘れていた数十年後、マザーテレサの施設の壁に書かれている事を知るという不思議なエピソードがきっかけとなって、この本は出版されました。


この「逆説の10カ条」を実践すると「善い大人」になれます。

この「逆説の10カ条」を実践している人に接すると、私もそうならなきゃと思います。

この「逆説の10カ条」を実践している人は、間違いなく誰からも信用されます。


「商売人としての信用」は、そのまま「人としての信用」ですよね。

お客様や従業員と向き合う気持ちのある方は、ぜひ一度読んでみてください。

2014年4月3日木曜日

あなたの個性は商売の敵か味方か


どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


日本のプロ野球からメジャーリーガーとなった野茂投手とイチロー選手。

それぞれ「トルネード投法」「振り子打法」と、名前が付く独特のフォームを持っています。

私は野球にあまり詳しくありませんが、なんとも特異なフォームだなと感じながらも、というかむしろ特異なフォームだからこそ、胸の空くような三振に討ち取る姿やヒットを打つ姿にヒーロー然としたイメージを重ねて観る事が出来ました。


「トルネード投法」や「振り子打法」このように名前が付いているのは、お二人がプロとしての結果を出しているからこそ付いた名前で、それ以前の野球のセオリーで見ればこのお二人のフォームは、いわゆる「異端」です。

少年時代からプロになるまでの間に、少なくとも何度かは監督やコーチからフォームの矯正を指示されたはずです。

当時の監督・コーチにしてみれば、彼らのフォームは「おかしな投げ方・打ち方」「間違った投げ方・打ち方」に見えた事でしょう。

そのフォームが何故おかしいのか、きっと理由も添えて説明できたでしょうし、その理由は少なくとも今聞いてもまともな理由に聞こえると思います。


しかし結果的に彼らはフォームの矯正を受け付けませんでしたし、逆にそれを武器に結果を出し、プロとして頂点に登り詰めます。

投手として、打者として、同じ成績の他の選手よりもこの二人の方が強く印象に残る理由の一つは、間違いなく名前が付く程独特なフォームに拠るものです。


さて私達商売人は、自分の商品、自分のお店、自分の接客、などの全てにおいて、まず最初に「らしさ」というものを演出しようと考えます。

あなたが営業マンであれば営業マン「らしさ」、あなたが喫茶店を開くのであればお店に漂う雰囲気は喫茶店「らしさ」、鮮魚を売っているのであれば挨拶も元気で快活な魚屋「らしさ」、あなたが考える「その職業人らしい雰囲気や立ち居振る舞い」、そして何よりお客様が考え求めているであろう「その職業らしい雰囲気や立ち居振る舞い」になるよう演出します。


しかしその一方で、その「らしさ」を追求すればする程、あなたの商品やお店の雰囲気は、同じジャンルの商売をする同業他社の商品やお店の雰囲気に近付いていく、というのも事実です。

一言で言えば、「いかにもありがちな」状態に近付くという事です。


もちろんお客様も「らしさ」に価値を求めて集まりますので、そういう事を止めてしまえという事ではありません。

しかし、意図した「あなたらしさ」「あなたがわざわざその商売をする意味」をどこかで表現する必要はあります。


あなたのインド好きが高じて「まるでインドでお茶してるみたい」とお客様に感じてもらえるようなチャイショップを開くのであれば、何も考えずにただひたすらインドらしさを追求すればいいと思います。

その場合は「らしさ」があなたの商品のコンセプトですし「あなたがわざわざその商売をする意味」とも一致します、「まるでインドに居るみたい」と思われる事にお店の存在価値があるわけです。


しかし世間が考える「その業種らしさ」を、完コピする事が売上向上の必須条件になるような仕事は、実のところ私達が考えているよりもずっと少ないといえます。

にもかかわらず、「営業マンといえば・・・」「喫茶店といえば・・・」「すし屋といえば・・・」と、お客様がイメージする「らしさ」を、実は買い手よりも売り手が過剰に求めてしまいがちです。

「営業マンとして恥ずかしくないような」「喫茶店だから落ち着いた雰囲気で」「すし屋だから威勢よく」お客様が先入観から求める「らしさ」は確かに存在しますし、それを押さえておかないとマイナスになる事もあります。

敬語を使えない営業マンや、死にそうな声のすし屋がマイナスイメージになるのは当然です(笑)

しかし、お客様の先入観に応える為にどれだけ「らしさ」を追求したところで、それが「営業マンらしい営業マン」「喫茶店らしい喫茶店」「すし屋らしいすし屋」という枠組みから抜け出る事はありません。

「らしさ」を追求するという事は、ある意味では「型にはまってしまう」という事、言い換えれば「没個性、あなたらしい個性を殺してしまう事」になり得ます。

「あなた」が、わざわざ営業マンでいる意味 「あなた」が、わざわざ喫茶店のマスターでいる意味 「あなた」が、わざわざすしを振舞う意味、それをお客様は見出せなくなるわけです。


コンセプトと言う「あなたがわざわざその商売をする意味」を持たずに、またはお客様にきちんと提示せずにその商売「らしさ」を追及してみせるという事は、誤解を恐れずに例えるなら、その手順は「詐欺師」のプロセスを踏もうとしているのと同じです。

「詐欺師」

例えば、結婚詐欺師は財閥の御曹司に見られる為に、身なりを整え、会話の端々に育ちの良さと金銭的な豊かさを匂わせる単語を散りばめます。

オレオレ詐欺では、たまたま最近携帯を変えたあなたの息子が、あたかも不慮の交通事故で慰謝料を求められているかのようになりきります。

一言で言えば彼ら詐欺師は、個性や目立つ部分を完全に殺して、万人が考える「らしさ」を徹底的に追求しているプロなわけです。

「いかにもありがちな」財閥の御曹司、「いかにもありがちな」誰かの息子のような演技をしているんです。

「あなたらしさ」を提示せず、単なる「らしさ」だけを追う商売人との違いは「実は詐欺ではない」というだけの事で、追いかけた先にあるのは「いかにもありがちな」職種があるに過ぎず、そこには同業他社との違いは全く見受けられません。


今は大阪市長になっている橋下弁護士は、テレビのバラエティ番組に出演し出した頃「茶髪の弁護士」と呼ばれていました。

当時からテレビでの発言が話題になったりしていましたが、「茶髪の弁護士」という立ち位置でなければその扱いはもっと小さかったのではないかと思います。

弁護士にようにお堅い職業の人は髪を茶色に染めない、という世間一般のイメージから外れるからこその呼び名でしょうし、橋下さんがもし一般人だったとしたら、そのままの風貌で弁護士として詐欺をはたらく事は難しいかもしれません。

弁護士っぽく見えないんですから当然ですよね(笑)

裁判を起こそうと弁護士事務所を訪れた時に、若くて茶髪のチャラい弁護士が出て来たら保守的な人は嫌がるだろう、そう考えて弁護士として独立する人は、たとえ大学時代に茶髪だったとしても「弁護士らしさ」を考えて髪を黒く戻すでしょう。


「らしさ」の中から、あえて何かを捨てて「あなたらしさ」を入れる事で、あなたの「個」が際立ちます。

それが茶髪なだけではたぶん無理ですが(笑)「あなたらしさ」が同業他社との違いとして認識され、お客様に「あなたがわざわざその商売をする意味」を提示できるようになります。


「その職業の人らしく」ある事と「あなたらしく」ある事、何があなたのウリや個性になるのかを考えて、あなたの「顔」が見えなくなる邪魔な「らしさ」は、勇気を出して追いかけないでいる事も検討してみましょう。




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