2014年2月13日木曜日

売れ過ぎないように集客をコントロールする

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。


私は日頃から「宣伝効果を最大に引き上げよう」と、あちこちで言っています。

広告宣伝費に限った話ではなく、中小企業や個人事業主にはそれぞれ使えるコストに限りがありますので、最小の投資で最高の効果を生むための現状見直しは必須です。

そしてそれは「インパクトマーケティング」の重要課題の一つでもありますので、今回のタイトルに「ハァ!? 言うてる事と違うやないか!」となった方もいらっしゃると思いますが(笑)実はこれ、どの商売の根幹にも関わる非常に重要なポイントになります。


媒体はなんであれ、過去に何度か広告宣伝を行っていれば「一度そのメディアで宣伝をすれば、だいたいどのくらいの反応が得られるか」が分かると思います。

このエリアにチラシを折り込めばこのくらい、ミニコミ誌に広告を出せばこのくらい、みたいな感じです。

同じ条件同じ金額をかけて宣伝するのであれば、一人でも多くの見込み客が反応してくれるように、あなたの宣伝の「見え方」を知って改善していきましょう、というのが今まで私がここでしてきた話です。

チラシ5万枚折り込んだら、50人来店するより100人来店する方がいい、当たり前の事ですよね。


そもそも宣伝費なんて、使わないで済むならそれに越した事はないんです。

お店がリピーターで溢れ、お客様が新しいお客様を連れてきて下さるなら、販促費ゼロ円で万々歳なハズです。

ところが、お客様の定着が思わしくなかったり新しいお店をオープンさせたり、いろんな事情で広告宣伝を行わざるを得ない状況があります。

じゃあ、せっかくお金かけて宣伝するんだから、少しでも反応の良い方法を考えましょうよって事で「少しでも見込み客の反応が高くなるように」あれこれ考えてるわけです。


「ほなイッパイ来てもろたらええがな」


という話になるんですが(笑)ここで私達が忘れてしまいがちになるのは「一体何の為の集客なのか」という事です。

集客は間違ってもゴールなんかじゃありません、実はスタートですら無いんです。


宣伝に反応して来店して下さったお客様を、あなたが持つ全ての力を使ってもてなし、一見さんをリピーターやヘビーユーザーに育てる事、それが私達商売人の仕事です。

あなたが二ヶ月限定の海の家を営業するのであれば別に構いません(笑)ただ来て頂く事だけを考えて、ガンガンに宣伝してもまぁいいでしょう。

けど、きっとそうではありませんよね。

宣伝を見てやってくる見込み客には、一人残らず次回来店につながるように最高のパフォーマンスを提供する必要があるわけです。


ところが、特に大々的に広告を出した時は、その意識が「集客」のみにフォーカスされてしまいがちになります。

何人来店するのか、いくら売り上げるのか、まるで広告投入日の売上が全てかのように意識がそこに集中してしまいます。


わざわざお金を払って広告するんですから、広告の反応を気にするのは当たり前です。その心情はもちろん理解出来ますし、いつも以上にお客様が来るのも構いません、その為に広告を出してるんです。

しかし、いつも以上にお客様が来る事で売り手側にトラブルが起きてしまうと、本来なら次回につながるかもしれなかったお客様を、一見さんのままで帰してしまう事になってしまいます。

そしてそのお客様は、次にあなたの宣伝を眼にしても、前回の良くない記憶を思い出して二度と行かないと考えるかもしれません。


「売り手側のトラブル」と書きましたが、それって一体何でしょう。

お客様いっぱい来るから商品を切らさないように用意する、これは誰もが最低限注意する事だろうと思います。

このような状況で多発する「売り手側のトラブル」とは「人的サービス」の事です。


接客対応は、忙しいからといって簡単に時間を短縮したり、適当にはしょったり出来る性質のものではありません。

なのに、お客様が多く来ると突然「お客様を捌く」事に専念し出します。

レジ前に商品を山積みにし、それをレジに通すだけの営業形態でしたら影響はまだ低いでしょうが、販売までの間に対面での応対が必要なサービス提供型の業種や、新しいお店のオープンでオペレーションに慣れていない新人が多い場合は、その影響がモロに出ます。


・お客様が多く来る事で単純に増える「お待たせ時間」をどう対応するのかが、そもそもノープランで「スピーディーに対応する」くらいしか考えていない。

・「他のお客様を、お待たせないようにしないと!」って意識だけが先走り、あせってテンパった状態のまま、目の前のお客様を接客をしてしまい、通常よりあしらいが雑になる。

・新しいサービスや、新しい店が開いたきっかけで広告を打ったので、只でさえオペレーションに不慣れな従業員がいるのに、それを充分にフォローし切れるだけのベテランを配置していない、などなど。


広告が入ったその日を乗り切って「いやぁ忙しかったね、頑張ったね、売上新記録だね」と、売り手はおかしな達成感を感じてハイタッチでもしておしまいにしてしまいがちですが(笑)そんなガンバリは何の意味もありません。

集客の目的はあくまでリピーターにつなげる事です、売り手の勝手なお祭りに付き合わせる事ではありません。

接客の質や内容、オペレーションに無理が出ない限界を知った上で来店数をコントロールしないと、目先の一時金の為に大切なリピーターの芽を摘んでしまう事になりかねません。

あなたのお客様は無限に居るわけではありません、ほとんどの業種はあなたの商圏にいる人口の1%よりはるかに低い数しかいないハズです。

お店の雑な応対でリピーター候補からドロップしてしまったら、次は無いかもしれないんです。

リピートがあったとしても、そのお客様は厳密には私達が望むリピーターではなく、チラシでお得な情報を見つけた時にだけやってくる「永遠の一見さん」に変身してしまっています。



広告の反応を高めて集客の精度を上げる事はとても重要です。

貴重な広告宣伝費をムダにする事なく、同じ金額の中で最大限お客様を呼び込む必要はあります。

しかし、それが結果的に「お客様がリピーターにならないように努力している」ようなアクションにつながっているのなら、宣伝効果が高い事自体が逆効果になります。

言葉は悪いですがそれは、長い目で見れば「自分の釣堀に餌という名の毒を撒いている」のと同じ状況だといえます。

来店数と受け入れ態勢がマッチしていないのであれば、どちらかを調整する必要がありますよね。

人的サービスの質が最低限キープできるような受け入れ態勢を作り、万全の体制でお迎えする。広告配布エリアを小分けして日をずらして折り込む。広告の内容そのものを変える。やり方はいくらでもあります。

要は「次につながる環境が作れないなら、そこに貴重なお客様を流し込むな」という事です。


集客プロモーションは「来店したお客様の満足度は死守する」という前提で行いましょう。

お客様がリピートして、はじめて「あなたとお客様の関係」は、スタート地点に立つという事を忘れないでください。



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