2014年11月13日木曜日

アロハな焼肉屋の話


もう半年ほど前になりますが、最寄駅の近くに焼肉屋がオープンしたんです。
 
小さなお店で、外装は極めて地味、いかにも焼肉屋って感じの装飾はほとんどありません。
 
お店の屋号の看板は建屋には掲げておらず、道路沿いのポール先に木製の小さいヤツをひっそりと出しています。
 
「見た目地味やけど、こういう佇まいの店の味が、口コミで地元に広がったらいいよね~」
 
って、思いたいんです、ホントは。
 
 
ところがですね、私には全然おいしい焼肉を食べられる気がしないんです。
 
何故かというと、入口横の壁に『ALOHA』って、これまたちっちゃいプレートが吊り下げられているからなんです。
 
店の外装には他にハワイ要素まったく出てません、オーナーがハワイ好きなんかな~ってムードすら無い(笑)誰かのハワイ土産を吊ってみたって感じ。
 
しかも入口扉に「いらっしゃいませ!」みたいな感じじゃなく、ちょっと離れた壁にあるんです。
 
しばらくは外し忘れたのかと思ってたくらいです、こじんまりした焼肉屋の渋さもなければ、トロピカルなアロハ感もない、もちろんウェルカム感もない、中途半端な悪ノリに見えるんですね。
 
 
実際に食事をしたら印象はまた変わるかもしれないんです、めっちゃ肉美味しいとか、従業員さんの愛想いいとか、実は内装ハワイムード満点とか。「なるほど~、だから入口の『ALOHA』なんやな」って納得してファンになるかもしれません。
 
けど、気持ちがそこまで辿り着けない。お金握りしめてそれを確認する勇気は出ません。
 
勇気を出して入った人がお店のファンになって、それが広まって結果的に繁盛するなら別に問題はないんですが、このプレート一枚で、入ったらファンになる可能性のある客層まで遠ざけてしまってるのなら、ずいぶん勿体ない話ですよね。
 
 
これはデザインの問題です。
 
建物のカタチとかフライヤーのレイアウトだけをデザインというわけではないんです、自分の商売、売り方をデザインするという意味です。
 
このお店は入口そばの壁に『ALOHA』というプレートを掛ける選択、という「デザイン」をしたという事、そしてそれが私のような見込み客候補に何らかの影響を及ぼしたという事です。
 
お店の方は何の気なしに掛けたのかもしれませんが、プレートそのものを外すという「デザイン」にするか、もっと足してアロハ感とかウェルカム感を意図的に伝える「デザイン」にすれば、違った印象、違った展開になったのかもしれません。
 
 
という話を、ブログ本編の誘導の為にいま書いたんですが、これで一本ブログになるやないかい! というセルフツッコミと反省をしつつ(笑)インパクトマーケティングのサイトにブログ本編を更新しました。
 
前フリで原稿用紙三枚は明らかにやり過ぎですな(笑)
 
【商売の設計図に沿わない販促ツールのデザインは、ただの悪ふざけでしかない】


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